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退職金の確定申告は原則不要! | 例外になるケースとは?【税理士監修】

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最終更新日: 2019年09月17日

退職金には所得税などの税金がかかりますが、通常は退職した会社で源泉徴収を行うので確定申告は必要ありません。しかし、場合によっては確定申告が必要なケースや、確定申告が不要でもした方がよいケースがあるのをご存知でしょうか。

本記事では、退職金(退職所得)を確定申告すべき具体例をご紹介すると共に、税理士へ確定申告の相談をするメリットもお伝えしていきます。

退職金の確定申告に関わる制度
退職金の確定申告は関わる制度が非常に多い

退職所得(退職金)にかかる税金2種類

退職時に退職金を受け取った場合、この退職金は「退職所得」といって所得税と住民税の2つの税金がかかります。これらの税金の徴収に関しては、通常は会社が退職金を払うときに源泉徴収を行います。本項ではそもそも退職所得とはどのようなものなのか、所得税や住民税はどのように計算されるのかについてご説明します。

退職所得とは

退職所得とは、退職時に一時にもらえる所得(お金)のことをいいます。主なものは、退職した会社からもらえる退職金や解雇された場合の解雇予告手当、会社が倒産した場合に国の未払賃金立替払制度から受け取った未払賃金などがあります。他にも退職を理由として社会保険制度などから支給される一時金、生命保険会社などから退職を理由として適格退職年金契約に基づいて受け取る一時金も退職所得に含まれます。

退職所得の計算方法

退職所得の計算方法
退職所得の計算方法

退職所得の計算は、退職金が老後の生活を保障するために必要であるという理由から、税金の計算上はほかの所得より優遇されています。退職所得を計算するには、以下の計算式で計算します。

退職所得=(退職金-退職所得控除)×1/2
※法人役員などで勤続年数が5年以下の場合は1/2は適用されません)

計算のポイントは、この計算式のうちの「退職所得控除」です。退職所得控除がいくらになるのかは、その会社にどれだけ務めたかの勤続年数によって異なります。勤続年数に端数が出る場合には、切上げて計算をします。

退職所得控除の増え方
退職所得控除の増え方

退職所得控除の基準は「勤続年数が20年を超えるかどうか」です。勤続年数が20年以下の場合は、「勤続年数に40万円をかけた金額」が所得控除になります。なお、80万円未満になった場合には80万円が控除額です。
そして勤続年数が20年を超えた場合には、20年までは1年につき40万円として、超えた年数については1年につき70万円として計算します。

たとえば勤続年数が25年の人は、(20年×40万円)+(5年×70万円)=1,150万円が退職所得控除となります。

退職時にかかる税金① 所得税

退職所得がある場合の所得税の計算は、退職所得は「分離課税」で計算されるので、ほかの所得と合算されずに独立して計算が行われます。所得税は累進課税制度をとっているので、ほかの所得と合算されてしまうと所得税が高くなってしまうためです。

退職所得にかかる所得税は次の式と表にあてはめることで、簡単に計算することができます。

退職所得にかかる所得税=退職所得×税率-控除額
※ただし上記に加えて、2.1%の復興特別所得税がかかります

出典:国税庁 退職金と税 平成30年分所得税の税額表

退職時にかかる税金② 住民税

退職所得がある場合の住民税は、退職所得に10%をかけて計算します。この10%の内訳は、市町村民税(特別区民税)が6%と道府県民税(都民税)が4%です。

退職時に確定申告するべき例外ケース3選

原則として、退職金については確定申告の必要がありません。退職金にかかる税金である所得税と住民税はほとんどの場合、退職した会社が源泉徴収してくれるからです。会社は退職時に退職金を支払うときに、所得税と住民税を引いたあとの金額を退職者へ支払い、その所得税と住民税は会社が退職金を受け取った人の代わりに納付します。

ただし、例外的に確定申告が必要なケースや、確定申告不要でも申告をすればお得なケースもあります。本項では、3つの具体例をご紹介します。

会社を年度途中で退職した場合(例外①)

年度途中で退職した場合
年度途中で退職した場合

会社を年度途中で退職した場合で再就職していない場合には、払いすぎた還付金が戻ってくる可能性が高いので、確定申告をしたほうが有利になります。

詳しくご説明しましょう。年度途中で退職すると、退職した会社では年末調整を行ってくれません。年末調整は、1月1日~12月31日までの1年間における所得と所得税を計算しなおして精算する制度です。給料にかかる所得税は、月々源泉徴収されていますが、年末調整で1年分の所得税を計算しなおすときには、源泉徴収時には考慮されない生命保険料や医療費などの各種控除を加味して計算しなおします。その結果、源泉徴収された税額より所得税が少ない場合については、払いすぎた分について還付が行われるのです。
ところが年度途中で退職した場合には、この年末調整が行われないので所得税の還付も行われないことになります。退職するまで、毎年の年末調整時に還付されていた人については、退職した年も確定申告で控除分を精算することで、払いすぎた所得税が還付される可能性が高いといえます。

逆に今まで毎年の年末調整で還付が行われなかった人でも、年度途中で会社を退職したことで収入が少なくなっているために、確定申告で税金が還付になるケースもあります。会社は給料から源泉徴収をするときに配偶者控除や基礎控除などを考慮して源泉徴収をしていますが、年度途中で会社を退職したばかりに、配偶者控除や基礎控除などを源泉徴収から控除しきれない場合があるからです。年度の最初のほうで退職している人であればそれだけ収入が少なくなるので、配偶者控除や基礎控除が源泉徴収で控除しきれない可能性が高くなります。

会社を年度途中で退職して退職金をもらっていて、配偶者控除や基礎控除が給与所得から控除しきれない場合は、その部分を確定申告によって退職所得から引くことになります。退職金にかかる所得税は源泉徴収で既に会社が代わりに納付しています。確定申告で、控除しきれなかった部分を加味して退職所得を計算しなおすと、退職金にかかる所得税が会社で源泉徴収した所得税の金額より安くなり、税金が還付されることになります。

副業で赤字がある場合(例外②)

不動産投資などの副業をしていて赤字がある場合も確定申告を検討してください。その赤字を退職所得と相殺できる場合があり、確定申告をすると還付金が戻ってくることがあります。

最近は自由な働き方が推奨されていることもあり、本業の会社員のほかに副業による事業所得がある方が増えています。その不動産所得や事業所得が赤字の場合には、「損益通算」といって、所得から赤字を引くことができます。そしてそれでも赤字が残ってしまう場合は、さらに退職所得から引くことができるのです。損益通算をすると退職所得から源泉徴収されていた所得税が還付されますので、申告をおすすめします。

なお、損益通算は赤字をどこから引くことができるかの順序があり、複雑な仕組みの制度です。また、不動産所得や事業所得の計算をするためには会計の専門知識が必要になることもあります。専門家である税理士に相談しながら確定申告を行うと、節税のアドバイスも受けられますので、相談すると良いでしょう。

「退職所得の受給に関する申告書」の未提出(例外③)

通常、会社を退職するときに提出するはずの「退職所得の受給に関する申告書」を提出しておらず、高い税率で源泉徴収されている場合には、確定申告で還付金が戻ってきます。

「退職所得の受給に関する申告書」とは、退職金を受取る人が会社に提出する書類で、氏名、住所などの事項を記入するものです。もし退職者が他の会社からも退職所得を受取っている場合には、他社で受け取った退職金についての源泉徴収票の添付が必要になります。「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出することで、会社は退職金にかかる所得税を正しく計算することができます。しかし、「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出しないと、税務署はその人がほかの会社から退職所得を受取っているかどうかがわからず正しい退職所得がわからないので、20.42%という高い税率で源泉徴収します。つまり、所得税の払い過ぎになっているということです。そこで退職金にかかる所得税を計算して確定申告することで、納めすぎた所得税が還付されるのです。

退職所得の確定申告で不安なら…税理士におまかせ

退職金の確定申告で還付を受けられかが不明な場合や、確定申告の方法や必要書類がわからない場合には、専門家である税理士に相談することをおすすめします。税理士に依頼すると、節税などの相談から確定申告の代理まで行ってくれるので、手間が省けるとともに正確な確定申告が可能となります。

退職時の確定申告は税理士に相談を

退職時の確定申告は、原則として不要と思われている方が多いのですが、確定申告をすることで還付を受けることができるケースがあります。しかし、税務署に問い合わせると事情をよく確認しないで「確定申告をする必要はない」という回答が行われ、本当は確定申告をすると還付を受けることができるのに、還付を受けそびれる方も多くいます。

また、退職金について確定申告をしたほうがよいのかどうか、どのくらいの税金が還付されるのかわからない、確定申告の際に必要書類をどのように用意すればよいかかわからない──確定申告に関する悩みをお持ちの方は、専門家である税理士に相談すれば最適な解答を提示してくれるでしょう。

大原政人税理士事務所 - 神奈川県川崎市川崎区

退職金制度には企業が運営している退職金制度の他にも、会社が生命保険会社など外部が運営している退職金制度に加入していることがあります。人それぞれ置かれている立場は千差万別ですので、不安な方は退職所得の確定申告が必要なのか、良い節税策はないかなどを、税理士に問い合わせてみた方がいいでしょう。
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確定申告に強い税理士を選ぼう

確定申告の相談をするなら、「確定申告の経験が豊富な税理士」を選びましょう。経験を元に確実かつ迅速に確定申告を済ませてくれるのはもちろん、節税策を授けてくれるかもしれません。そして確定申告に強い税理士をお探しの方におすすめしたいのが、「ミツモア」というサービスです。2分程度で希望条件などを入力するだけで、最大5社の確定申告に強い税理士から見積もりが届きます。口コミもあるので、他の人の評価を見ながら選ぶことができるのも安心です。ミツモアを上手に活用して、退職時の確定申告を任せられる税理士さんを見つけてみてはいかがでしょうか。

【監修税理士 紹介】

大原政人税理士事務所 - 神奈川県川崎市川崎区

川崎市内で10年以上にわたって、信頼され続けてきた大原政人税理士事務所の所長税理士。個人の税務相談から企業設立まで、さまざまな案件に、弁護士や司法書士と連携しながら対応する。初回相談は無料なので、確定申告に関する相談も気軽に出来るのも嬉しいところ
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