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【税理士監修】所得税の配当控除を受けて多くの資産を残そう

最終更新日: 2019年09月27日

不透明な先行きに不安を覚え、資産形成を考えている方は年々増えてきています。その中でも株式投資は有用的な資産形成の1つです。

投資する際に注意しておくべき点は、配当にかかる所得税、納税方法の種類、配当控除(優遇措置)についてです。効果的な資産形成を行うためにも、所得税や配当控除について認識しておきましょう。

この記事を監修した税理士

EMZ総合会計事務所 - 東京都港区六本木

東京港区で、11年目を迎えた会計事務所です。公認会計士2名・税理士2名が所属しています。個人、法人問わず、税務顧問を始め、確定申告、 経理アウトソーシング、会社設立、相続、など会計事務所を主軸に会計・税務のみに留まらないサービスをお客様にお届けしております。海外財産、海外不動産、仮想通貨など、複雑な申告もお任せください。
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配当所得について

投資
配当所得とは

ここでは、配当所得の概要から計算方法、課税方法について解説していきます。これらを認識すると、所得税や配当控除に関する最適な課税方法を選択できるようになります。

配当所得とは

まず、配当とは株主の保有する株数に応じて利益を株主へ分配することを言います。一般的には決算時に株主へ分配されますが、特別配当や記念配当といった形で、年末年始や企業のイベントごとに通常の配当に加えて分配される場合もあります。

その配当によって、株主が得た所得が配当所得、これは株主が企業から受け取ることのできる配当であり、株式配当金の他にも公募株式投資信託の収益分配金などがあります。

配当所得はどうやって計算するのか?

では、配当所得の計算方法を確認していきましょう。株式会社であれば、配当所得を受けることができますが、上場株式・未上場株式によって扱いが異なるので、保有する株式がどちらに該当するのか認識しておきましょう。

まずは、上場株式の場合。上場株式の配当は、合計で20.315%の源泉徴収が行われます。これには、所得税(復興特別所得税)15.315%と地方税5%が含まれています。

さらに、注意すべき点として、上場株式であっても未上場株式と同じ扱いになる場合もあります。それは、発券済株式における総数の3%以上に当たる金額の株式や株数を保有する株主が該当します。

未上場株式の場合は合計で20.42%、内訳は上場株式と同じものが課せられます。

配当所得への課税方法は?

配当所得への課税は源泉徴収によって行われますが、課税方法には以下の3つの納税方法があります。

総合課税制度

申告分離課税制度

申告不要制度

しかし配当控除を受けられるのは「総合課税制度」のみなので注意しましょう。

これらの課税方法については以下で詳しく見ていきます。

配当控除とは

スーツを着て考える男性
配当控除とは

配当控除とは、総合課税制度を用いて株式配当を受けた際に適用される税額控除。これは二重課税を防ぐための措置です。ここでは二重課税を防ぐ方法や配当控除の受ける方法、またその計算式、実際に総合課税を選択するべき金額について解説していきます。

配当控除は二重課税を防ぐため

国内株式の配当金は、法人の所得に対して課税の末に残った利益の一部を株主に分配されるものであり、これに加えて所得税・地方税が課されてしまうと、二重で課税されることになります。この二重課税を防ぐために税額控除として設けられているのが、配当控除です。

また、配当控除を活用し二重課税を防ぐためには、確定申告を行い総合課税を選択する必要があります。因みに、申告分離課税を選択して確定申告を行なった場合は、配当控除が適用されません。

配当控除率は課税総所得(山林所得や退職所得を除く申告分離課税の所得)額によって異なります。所得税は配当から5%・10%が差し引かれ、配当控除率は最高で国内株式の配当金の50%となります。

配当控除が受けられるのは総合課税の時

総合課税制度とは、課税総所得額(配当金と他所得の合計)を基に累進税率を乗じて計算する課税方法。こちらの方法を選択した場合、課税総所得額が1000万円以上であれば所得税5%・地方税1.4%が控除されます。1000万円以下であれば所得税10%・地方税2.8%です。

また、一般的な上場株式とは異なり、証券会社や銀行、郵便局を通して販売される証券投資受託型の配当所得の場合は控除率が異なります。この制度を活用した場合にのみ、配当控除を受けることができます。

具体的には、配当控除を受けることのできる配当所得は、国内株式の企業から受ける配当金(余剰金配当、利益配当、余剰金分配、証券投資受託分配など)です。海外の企業から受ける配当金は配当控除の対象とはなりません。

下記サイトに複数パターンの計算式があるので、自分がどの場合に当てはまるのか確認してみましょう。

参考:国税庁 No.1250 配当所得があるとき(配当控除)

総合課税すべきなのは695万円以下の時?

配当金を確定申告によって所得控除を受けると手元に残るお金が多くなり節税効果があります。実際に、総合課税を選択して配当控除を受けて有益な場合は、課税総所得額が695万円以上、900万円以の場合です。

配当所得に対する源泉徴収の税率は、所得税と地方税の合計が20.315%または20.42%でした。つまり、配当控除によって節税するためには、所得税率と地方税率の合計が、その数字以下であれば節税になります。

その他の納税方法について

所得税の予定納税とは?
納税方法について

申告分離課税とは

申告分離課税制度は、他所得と合計することなく分離して計算する課税方法。こちらは他取引で生じた損失を控除することで減税対策が可能です。通常のように税額20.315%の源泉徴収が行われますが、未上場株式による損失との通算が可能になります。実際に、こちらを選んだ場合は税率が一律で20%で損益通算が可能です。

申告分離課税を選ぶのにおすすめな方は、株や株式投信によって売却損が発生した方、配当を含めた課税所得が695万円以上の方です。一方で、損してしまう方は、配当を含めた課税所得が695万円以下の方なので注意しましょう。

また、現在は確定申告と住民税の課税方式を分離できるようになっています。

申告不要制度=源泉徴収

申告不要制度は、その名の通り配当所得に関する確定申告を行わないことです。公的年金等の収入合計額が400万円以下で、雑所得以外の所得金額が20万円以下の場合に適応されます。言い換えれば、源泉徴収で完結することになるので、確定申告の手間が省ける手段でもあります。

注意すべき点は、公的年金等の収入額が400万円以下であっても、雑所得以外の所得金額が20万円以上の場合には適応されないということです。

所得税の税率は累進課税になるので、税率が20.315%より高い場合、こちらを選択する方法が最も効率的です。

配当控除のまとめ

ポイントを指す男性
配当控除について知っておこう

今回の記事では、投資家をする際に注意しておくべき点である、配当にかかる所得税や納税方法の種類、配当控除(優遇措置)について、配当所得や配当控除、納税方法解説してきました。

・配当所得は課税対象であること

・課税された配当所得の納税方法は3種類あること

・配当所得に応じた納税方法を選択することで有益な資産形成に寄与する

以上の3つを認識することが重要です。投資をしているにも関わらず確定申告を行っていない方は、損している場合があります。

自分は所得税をどのくらい引かれているのか、控除を受けることができるのかわからない場合は、一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

監修税理士のコメント

EMZ総合会計事務所 - 東京都港区六本木

一般的には、ご覧いただいたような総合課税をする方より、上場株式や投資信託の配当所得の申告分離課税の方が多いかと思います。ただし、もし、配当が出そうな非上場株式を購入した場合や、年金生活されている方で多くの投資をされている場合は、何が一番お得な方法なのかを考えた方が良いと思います。
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