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特定口座の株式譲渡益は確定申告不要?

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最終更新日: 2018年11月22日

収入が発生すると所得税を納めなければなりません。株式譲渡益に関しても同様です。しかし、例えば特定口座(源泉徴収あり)で取引をする人は金融機関から源泉徴収されるため、基本的に確定申告は不要です。この記事では口座ごとの確定申告の要否および、確定申告不要でも確定申告をしたほうが良い場合について説明します。

特定口座(源泉徴収あり)は確定申告が不要

特定口座(源泉徴収あり)で株式取引をしている人は基本的に確定申告は不要となります。ところで、株式の取引を行うため作る口座には、他にどのようなものがあるのでしょうか。また、それらの口座で取引した場合は確定申告が必要なのでしょうか。それぞれの口座の特徴を説明しながら、確定申告の要否について説明します。

株式等を取引する口座は一般口座、特定口座、非課税口座の3種類

株式等の取引をする人は、証券会社などの金融商品取引業者で口座を開設しなければなりません。株式等には、株式、投資信託、公社債などがあり、これらの取引には取引口座が必要です。

取引口座には一般口座、特定口座、そして非課税口座の3種類があります。

このうち特定口座は、金融機関が取引により発生した利益や損失の額を計算してくれます。そして1年分の損益をまとめた特定口座年間取引報告書を作成してくれます。

また、特定口座には源泉徴収ありの口座と源泉徴収なしの口座があり、どちらかを選択できます。源泉徴収ありを選択した場合、株式譲渡益が発生すると税金が差し引かれた金額を受け取ります。源泉徴収なしを選択した人は、売却時に税金の計算はされず、売却代金をそのまま受け取ることになります。

非課税口座には、NISA、つみたてNISAがあります。また、未成年者のための非課税口座としてジュニアNISAもあります。これらは、税制上の措置により決められた期間内で一定額まで株式譲渡益や配当金を非課税にするものです。

一般口座とは、特定口座や非課税口座ではない口座を言います。特定口座のように、年間取引報告書は作成されないため、自分で購入金額と売却金額、手数料などから利益や損失の額を計算しなければなりません。取引件数の多い人は計算も大変ですし、必要書類を長期間保管していなければ計算ができないため、それらの書類を保管しておくのも大きな負担となります。しかし、未公開株の取引など、一部の商品は一般口座でなければできないため、一般口座で取引する方がいるのです。

申告が不要なのは非課税口座と特定口座の源泉徴収ありの場合のみ!

株式等の取引口座のうち、非課税口座に関しては、税金が発生することはないため、損益に関係なく確定申告をすることは必要ありません。一方、一般口座や特定口座を利用して株式取引をする場合、株式譲渡益が発生すれば所得税15.315%、住民税5%が課税されます。

一般口座で取引を行っている人はほとんどの場合確定申告をしなければなりません。また、特定口座(源泉徴収なし)で取引を行っている人も、譲渡益の計算は特定口座年間取引報告書を利用すれば簡単に行えますが、確定申告は自分でしなければなりません。

これに対して、特定口座(源泉徴収あり)で取引を行っている人の場合、株式譲渡益が発生した際には譲渡益や税金の計算、そして納税まで金融機関が行ってくれるため、確定申告は不要です。

つまり非課税口座と特定口座(源泉徴収あり)の場合だけが確定申告しなくて良いことになります。

特定口座(源泉徴収あり)でも確定申告すべきタイミングとは?

株式の特定口座  確定申告
株式の特定口座で確定申告をした方が良いケースとは

特定口座(源泉徴収あり)では基本的に確定申告をする必要はありません。しかし、確定申告した方が良い場合があります。ここからは、確定申告すべき場合の具体例と、実際の影響額について解説します。

繰越控除を受けたい場合

株式の譲渡益に対してかかる税金は、他の所得から発生する税金とは区分して計算されます。そのため、株式譲渡損が発生しても、給与所得など他の所得と相殺することができません。その代わりに、損失を最大3年間繰り越して、翌年以降の株式譲渡益と相殺することが可能です。

株式譲渡損を繰り越すことで、翌年以降3年間に発生した株式譲渡益から源泉徴収される税額を減額できますが、そのためには、損失が発生した年分の確定申告をしておかなければなりません。

また、株式譲渡益を繰り越した株式譲渡損と相殺するためにも確定申告をしなければなりません。前年以前から繰り越されてきた損失があっても、確定申告しなければ還付を受けることはできないのです。

例えば、1年目が株式譲渡損100万円、2年目に株式譲渡益200万円(源泉徴収税額306,300円)となった場合で考えてみます。1年目では株式譲渡損が発生しているため、源泉徴収税額はありませんが、確定申告をして損失を翌年以後に繰り越します。2年目に株式譲渡益200万円が発生していますが、前年から繰り越した100万円と相殺すると、課税対象となる金額は100万円となります。100万円に対する所得税額は153,150円になるため、源泉徴収されている306,300円との差額153,150円が還付されるのです。

1年目の損失を確定申告していなければ、2年目に還付を受けることはできません。株式譲渡損は翌年以降3年にわたって繰り越すことができるため、損をした時には必ず確定申告しておくべきです。

損益通算する場合

複数の特定口座(源泉徴収あり)を保有して、株式譲渡益と株式譲渡損がそれぞれ発生している人の場合、確定申告をしなければ損をしてしまいます。

特定口座で取引をすると、その金融機関を通して取引した株式譲渡の1年間の損益が計算されます。源泉徴収ありを選んでいる場合、利益が出れば納税まで金融機関で行ってくれます。一方で、損失が発生した特定口座(源泉徴収あり)では、源泉徴収税額はゼロとなります。他の金融機関で保有する特定口座で税金が徴収されたからといって、損失額に対応する税金が戻ってくるわけではありません。

利益が出ている特定口座と損失が出ている特定口座がある場合、その損益を通算するためには確定申告をしなければなりません。確定申告をした結果、株式譲渡益と株式譲渡損が通算され、株式譲渡損に対応する税額が還付されるのです。

例えば同一年にA証券会社の特定口座(源泉徴収あり)で200万円の利益(源泉徴収税額306,300円)、B証券会社の特定口座で100万円の損失が発生したとします。このまま確定申告しない場合、A証券会社で源泉徴収された306,300円を納めることになります。一方、確定申告をして2つの口座の損益を通算した場合、株式譲渡益は100万円になります。その結果、発生する所得税額は153,150円になるため、源泉徴収税額との差額153,150円を還付してもらうことができるのです。

また、100万円の利益と200万円の損失のように、すべての口座を合計すると損失になる場合もあります。この場合、確定申告をすると利益が出た口座で源泉徴収された所得税を還付してもらったうえで、損失の額を翌年以降に繰り越すことができます。

特定口座(源泉徴収あり)が損になる時がある?

特定口座が損なケース
株式の特定口座で損になるケースとは

上記の通り、特定口座(源泉徴収あり)で株式の取引を行っていれば、基本的に確定申告は不要で、必要時に申告すれば税金面で損をすることもありません。しかし、特定口座(源泉徴収あり)で取引することにデメリットがないわけではありません。源泉徴収なしの特定口座で取引をする方が良いと考えられる場合がいくつかあるのです。

源泉徴収なしだと資金繰りが良くなる

特定口座(源泉徴収あり)で株式の取引をすると、株式を売却して利益が出た場合、その売却をするたびに税金が源泉徴収されます。一方、特定口座(源泉徴収なし)だと源泉徴収されないので、株式を売却した代金の全額が入金されます。よってより大きな金額で再投資ができます。投資金額が多ければ新たな投資をする際の選択肢が広がり、またリターンを多く得ることができます。それ故に源泉徴収なしの口座で取引する方が、多少ではありますがチャンスを多くつかむことができるのです。

給与収入が2,000万円以下の人で、株式等で20万円以下の譲渡所得を得た人

給与収入が2,000万円以下の給与所得者は、給与所得以外の所得が20万円以下の場合は確定申告をしなくてもよいとされています。給与収入が2,000万円以下の方が、源泉徴収なしの口座で株式の売買を行って年間の譲渡益が20万円以下になった場合、確定申告は必要ありません。ところが、源泉徴収ありの口座で取引を行っている場合は、源泉徴収で納税をすることになります。最大で20万円の利益に対する所得税30,630円、源泉徴収なしの口座で取引していれば払わずに済む税金を支払わなければならないのです。この税負担があるかないかの違いは決して小さくありません。給料収入が2000万円以下の人は口座開設の際に株式譲渡等での利益が20万円以上出るかを検討してみてもよいでしょう。

特定口座(源泉徴収あり)は基本的には確定申告不要!

確定申告は時間も労力もかかるためできればしたくない人がほとんどでしょう。特定口座(源泉徴収あり)で取引すれば、税金の計算や納税を金融機関で完結することができるため、基本的に確定申告は不要です。

ただし、税金の負担を軽減できるため確定申告した方が良い場合があることは覚えておいた方が良いでしょう。損失が発生した場合の損益通算と繰越控除の申請は確定申告が必要です。それらの場合は、確定申告をして、少しでも税負担を少なくするようにしましょう。