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業務用エアコンの馬力とは?選び方や施設別の目安も

最終更新日: 2024年12月12日

業務用エアコンについて、「馬力」という言葉を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。しかし、具体的に馬力とは何を表し、どのように選べばいいのか悩む方も多いはず。

そこでこの記事では、業務用エアコンの馬力について詳しく解説し、適切な選び方や施設別の目安をご紹介します。業務用エアコンの導入を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

業務用エアコンの馬力とは?

露出している天カセエアコン

家庭用のエアコンはkWが用いられますが、業務用エアコンでは「馬力」という単位が用いられます。業務用エアコンの馬力とは、エアコンの冷却能力や暖房能力を表したものです。一般的に、1馬力は約2.8kWの冷却能力に相当します。

しかし、実際にはkW(キロワット)がエアコンの能力を表す正式な単位であり、エアコンメーカーによってはkWで表示していることもあります

馬力は分かりやすい目安として使われることが多いです。

1馬力は約11㎡の広さに対応

1馬力のエアコンは、およそ11㎡(平方メートル)の広さに対応しています。これを別の単位で表すと、坪数では約3.3坪、畳数では約6.6畳となります。

例えば、20坪(約66㎡)ほどの広さの事務所や店舗であれば、6馬力程度の業務用エアコンが適切といえるでしょう。

1馬力ごとの消費電力はおよそ2.8kw

業務用エアコンの消費電力は、1馬力あたり約2.8kWとされています。

ただしこの数値はあくまでおおまかな目安であり、実際の電力消費量は一定ではありません。業務用エアコンのモードやタイプによって大きく異なる場合があるので、参考程度に留めましょう。

エアコンの馬力を考慮すべき理由

業務用エアコン

エアコンの馬力を考慮すべき主な理由は、電気代を節約できることと故障のリスクを軽減できることの2つです。

電気代を節約できる

最適な馬力のエアコンを選ぶことで、電気代の節約につながります

過剰な能力のエアコンを導入すると、必要以上に電力を消費してしまい、コストが増大する可能性があります。

また、エアコンと室外機の接続方法によっても消費電力量が変わります。適切な設置と運用を心がけることで、電気代を節約しましょう。

故障のリスクを軽減できる

最適な馬力のエアコンを導入し、適切な温度設定で運用することで、機器への負担を軽減できます。特にコンプレッサーはエアコンの心臓部とも言える重要な部品です。

過度な負荷がかからないよう適切な運用を心がけることで故障のリスクを軽減し、エアコンの寿命を延ばすことができます。

エアコンの馬力の選び方

埋め込み式エアコンを操作する男性

ここからは、エアコンの馬力の選び方を解説します。エアコンの馬力を選ぶときは、以下のポイントに着目しましょう。

部屋の面積・広さを考慮する

エアコンの馬力を選ぶ際、最も重要な要素は部屋の面積です。先述の通り、1馬力あたり約11㎡の空間に対応するとされていますが、これはあくまで目安となります。

実際の空間の特性や用途に応じて、適切な馬力を選ぶことが重要です。素人目ではわからないことも多いため、専門業者に相談しましょう。

設置環境を考慮する

同じ面積の場所でも、設置環境によって必要な馬力が変わってきます。例えば冷房として稼働させている場合、物販店と飲食店を比較すると、熱源のある飲食店のほうが空調のきき方は悪くなります。

また天井の高さや窓の大きさ、日当たりの良さなども考慮しなければなりません。様々な要素によって、必要な馬力が増減する可能性があります。

【施設別】業務用エアコンの馬力の目安

施設の種類によって、必要とされる空調能力は異なります。ここでは、代表的な施設別に業務用エアコンの馬力の目安をご紹介します。

50㎡あたりに必要となる空調能力を以下の早見表にまとめているので、あわせて参考にしてみてください。

施設の種類 特徴 空調 W/50㎡あたり 馬力/50㎡あたり
オフィス 閉鎖的な空間 効きやすい 5.25kW〜11.5kW 約2〜4.6馬力
商業施設・店舗 人の出入りが多い やや効きにくい 8kW〜9kW 約2.9~3.2馬力
美容室・カフェ 中規模の熱源が存在する 効きにくい 約11.5kW〜14.5kW 約4.1~5.2馬力
飲食店 大規模な熱源が存在する とても効きにくい 約9.5kW〜18.5kW 約3.4~6.6馬力

オフィス

オフィスは比較的空調が効きやすい環境であることが特徴です。一般的には、105〜230W/㎡の空調能力がオフィスに必要であるとされています。

例えば、50㎡のオフィスの場合、必要な空調能力は約5.25kW〜11.5kWとなります。これを馬力に換算すると、約2〜4.6馬力程度となります。ただし、コンピューターなどの熱源が多い場合は、より高い馬力が必要になる可能性があります。

商業施設・店舗など

商業施設や店舗は、人の出入りが多く、閉鎖空間と比べて空調が効きにくくなります。商業施設・店舗などにおいては、一般的に160〜180W/㎡の空調能力が必要であるとされています。

例えば、50㎡の店舗の場合、必要な空調能力は約8kW〜9kWとなります。これを馬力に換算すると、約2.9~3.2馬力ほどです。ただし、商品の種類や店舗のレイアウトによっても必要な馬力は変わってくる場合があります。

美容室・カフェなど

中規模の熱源が存在する美容室やカフェなどは、一般的に230〜290W/㎡の空調能力が必要とされます

例えば、50㎡の美容室の場合、必要空調能力は約11.5kW〜14.5kWです。これを馬力に換算すると、約4.1~5.2馬力になります。ドライヤーなどの熱を発する機器の使用頻度や、顧客の滞在時間なども考慮して馬力を選択する必要があります。

飲食店

飲食店は、調理器具などの大きな熱源が存在するため、空調への負荷が大きくなります。一般的に、190〜370W/㎡の空調能力が必要とされます。

例えば、50㎡の飲食店の場合、必要な空調能力は約9.5kW〜18.5kWです。これを馬力に換算すると、約3.4~6.6馬力程度になります。

厨房の配置や換気設備の状況、客席の配置なども考慮して、適切な馬力を選択することが重要です。

エアコンの最適馬力が不明な場合は業者に相談しよう

業務用エアコンの修理をする作業服を着たビジネスマン

エアコンの馬力について解説してきましたが、エアコンの最適な馬力を決めるには専門的な知識が求められます。特に複雑なレイアウトの店舗や特殊な用途の施設では、自己判断が難しいこともあるでしょう。

そのような場合は、専門の業者に相談することをおすすめします。いずれにせよ施工工事を行わなければならないため、取り付けを検討し始めたタイミングで相談してみると良いでしょう。

プロの専門家が施設の特性や使用状況を詳しく分析し、最適な馬力のエアコンを提案してくれます。また、将来的な拡張性なども考慮した提案も受けられます。

業務エアコンの設置にかかる費用相場

業務エアコンの取り付けにかかる費用は、必要となる施工工事によって大きく異なります。おおよその目安は、以下の通りです。

  • 壁掛けエアコン(業務用):40,000円~100,000円
  • 天井埋め込み式エアコン:80,000円~200,000円
  • 天井吊り下げ式エアコン:70,000円~150,000円

ただし状況によって金額は大きく異なるため、具体的な費用を算出したい場合は、複数の業者から見積もりを取得するようにしてみてください。

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業務用エアコンは適切な馬力のものを選ぼう

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業務用エアコンの馬力は、空調能力を表す重要な指標です。適切な馬力のエアコンを選ぶことで快適な空調を維持しつつ、電気代の節約や機器の長寿命化を図ることができます。

なお、最適馬力を自己判断することは難しい場合が多いため、早めに専門の業者に相談するのがおすすめです。専門業者は、施設の特性を詳しく分析し、最適なエアコンを提案してくれます。

業務用エアコンの導入は初期費用がかかる大きな投資ですが、適切な馬力のエアコンを選ぶことで、快適性とコスト効率の両立を実現させましょう。

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