従業員自身で必要な福利厚生を選択できる「カフェテリアプラン」を上手に活用すれば、従業員にも企業にもメリットがあります。カフェテリアプランとは何か、メリットや注意点、おすすめサービスや導入事例を紹介します。
カフェテリアプランとは?
福利厚生の「カフェテリアプラン」とは、どのようなサービスなのでしょうか。カフェテリアプランについて詳しく解説します。「パッケージプラン」との違いについても把握しておきましょう。
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従業員が福利厚生を選択できる制度
「カフェテリアプラン」とはポイント制の福利厚生サービスのことです。従業員が自分自身で、好きな福利厚生を選べる点が特徴です。
企業は従業員のニーズに合った福利厚生を用意し、決まったポイントを付与します。従業員は与えられたポイントの範囲内で、利用したい福利厚生を自由に選べます。
カフェテリアプランは1970年代から1980年代にかけて、アメリカで誕生した制度です。カフェテリアで好きなドリンクや食べ物を選べるように、福利厚生サービスを選べる点が、名前の由来になっています。
パッケージプランとの違い
付与されたポイントの範囲内で、従業員が好きな福利厚生を選べるカフェテリアプランに対し、「パッケージプラン」という福利厚生サービスが存在します。
パッケージプランとはいくつかの福利厚生サービスがパッケージ化されており、一括で提供されます。定額制のサービスなので、従業員1人当たりの予算が決まっている点が特徴です。
さまざまな福利厚生サービスを用意しなければならないカフェテリアプランに比べて、パッケージプランは費用が抑えられる傾向にあります。複数の福利厚生をまとめて導入するハードルが低い点が、パッケージプランのメリットです。
しかしパッケージ化されているため、カスタマイズできない点がデメリットです。従業員によっては、使いたい福利厚生サービスがなく、不満につながるケースも考えられます。
カフェテリアプランのメリット
カフェテリアプランを導入し、従業員に合った福利厚生を用意すると、従業員満足度が向上する、企業アピールになる、コスト管理がしやすくなるなどのメリットがあります。それぞれについて詳しく解説します。
従業員満足度の向上につながる
カフェテリアプランを導入すると、従業員が必要とする福利厚生を柔軟に提供でき、従業員満足度の向上が期待できる点がメリットです。
企業にはさまざまな従業員が在籍し、属性やライフスタイルが多様です。決まった福利厚生を提供していると、福利厚生を利用できる従業員と、恩恵を受けられない従業員が発生し、不公平感があります。
カフェテリアプランで多様な福利厚生を用意すれば、自分に必要なものを選べます。従業員が均等に福利厚生を受けられるようになり、公平感につながるでしょう。
また、従業員ごとのニーズに合った福利厚生が用意できるので、従業員満足度向上、モチベーション向上、定着率向上などの効果も期待できます。
採用活動時の企業アピールになる
カフェテリアプランで福利厚生を従業員に提供すると、採用活動時の企業アピールにつながり、雇用ブランド力アップが期待できるメリットがあります。
前述の通り、カフェテリアプランで従業員のニーズに合った福利厚生を提供すると、均等にサービスを受けられるようになります。そのため、対外的に従業員が働きやすい工夫をしているとアピールできるのです。
採用活動時に求職者に対して、「従業員を大切にしている」と示せるので、カフェテリアプランの導入は、企業アピールにもつながります。
福利厚生にかかるコスト管理がしやすくなる
カフェテリアプランは従業員に対して、企業によって年に数回、決まったポイントを付与する仕組みで、コストを管理しやすい点がメリットです。
付与するポイントの上限が決まっているため、福利厚生費が変動しません。従業員の福利厚生利用状況によっては、予算を上回ってしまう心配が不要になります。
年間の福利厚生費は「1人当たりのポイント数×従業員数」で求められるので、コスト管理しやすく、予算を立てやすくなるでしょう。
カフェテリアプランの注意点
カフェテリアプランは従業員にも企業にもメリットがありますが、注意点も存在します。運用や税計算に関わるため、導入を検討する前に把握しておきましょう。
運用に手間やコストがかかる
カフェテリアプランは従業員のニーズに合った福利厚生を用意しなければなりません。導入時に従業員のニーズを把握し、どのようなサービスを用意するか検討する必要があります。
年月が経つと、従業員の年齢やライフステージが変わります。従業員のニーズも変化するので、柔軟に対応するために、サービスの見直しや変更などの手間がかかるでしょう。
自社でカフェテリアプランを運用する際は、申請やポイント管理などの業務が発生し、管理コストが増加します。運用をアウトソーシングする場合は、担当者の手間や負担は軽減できますが、依頼するコストがかかります。
カフェテリアプランの注意点は、運用に手間やコストがかかる点です。導入の際は、担当者の負担増加か、アウトソーシングのコストをかけるかを検討しましょう。
単年度精算方式で使いきれない可能性がある
カフェテリアプランの「単年度精算方式」とは、余ったポイントを翌年度に繰り越せない方式です。単年度方式はポイント管理が簡単になりますが、従業員によっては、ポイントを使いきれない可能性もある点に注意しましょう。
「福利厚生サービスを利用したかったが、保有ポイントが合わなかった」「ポイントを翌年度に繰り越せないことを知らなかった」など、さまざまな理由があります。理由はどうあれ、ポイントを使いきった従業員と、未消化ポイントが消滅してしまう従業員が発生すると、不公平感が生まれます。
単年度精算方式で導入する場合は、従業員に対して、ポイントは翌年度に繰り越せないことをしっかり説明しておきましょう。
課税・非課税のメニューが混在
カフェテリアプランで提供する福利厚生サービスは、内容によって、課税・非課税が混在している点に注意しましょう。
従業員がポイントでサービスを受けた内容によって、課税か非課税か判断します。従業員が課税対象のサービスを利用した場合は、所得税の計算に入れなければなりません。
基本的に現物給付は非課税、換金性のあるものは課税対象になると覚えておきましょう。例えば「商品券や映画、遊園地などのチケット、乗車券などの金券類」などは、換金性があるため課税対象です。
なお役職や給与に比例して、付与するポイントが増減する場合は、カフェテリアプラン全てが課税対象になる点にも注意が必要です。
カフェテリアプランがあるおすすめの福利厚生サービス
カフェテリアプランが利用できる福利厚生サービスを紹介します。選べる福利厚生サービスが豊富で、導入・運用に関して手厚いサポートが受けられます。
「株式会社ベネフィット・ワン」プラン設計から運用までワンストップ
- プラン設計から運用までサポートしてもらえる
- 約140万件以上の福利厚生サービスから、自社に合わせて自由に選択できる
- 導入後は専任担当者によるフォローが受けられる
福利厚生以外にも、社員研修や健康経営などのサービスを提供している、『株式会社ベネフィット・ワン』は、カフェテリアプランも用意しています。
カフェテリアプランで設定できる福利厚生サービスの数は、約140万件以上あり、全国で利用可能です。グルメ・レジャー・ショッピング・介護などから、自社に合わせて、自由にプランを組めます。
導入後は専任担当者がつくため、プラン設計や導入だけでなく、運用もフォローしてもらえます。
「リソルライフサポート株式会社」入会金0円で導入可能!利用率向上の工夫も
- 5,000件以上の宿泊施設、2,000種類以上の生活メニューから選択可能
- 従業員1人につき月額550円(税込み)~で導入可能
- メンバーズナビやメールマガジンを活用し、利用率を向上
企業に合った福利代行サービスを提供している、「リソルライフサポート株式会社」のカフェテリアプランは、従業員100人以上から利用できます。
カフェテリアプランを利用する費用は、従業員1人につき月額500円(税込み)~と、任意で設定できるポイントの費用です。
旅行、レジャー・冠婚葬祭、出産・育児、介護など、従業員のライフステージに合わせたサービスが用意されています。
PCやスマホで利用できるサービスを検索できる「メンバーズナビ」だけでなく、会報誌やチラシなど、紙の告知もあります。PCやスマホが苦手な従業員にも情報を告知しやすいため、利用率の向上につながるでしょう。
「株式会社リロクラブ」丁寧なコンサルティングでスムーズな導入・運用
- 既存制度の内容や課題を踏まえて、戦略やプランを提案してくれる
- カフェテリアプラン専用サイトや7言語対応のカスタマーセンターなどで、利用を促進
- 利用状況の分析から、プランの最適化や運用改善までサポート
ポイント型のサンクスカードやインセンティブなど、従業員満足度向上を支援するサービスが充実した「株式会社リロクラブ」は、カフェテリアプランも提供しています。
カフェテリアプランを利用するためには、福利厚生アウトソーシングサービス「福利厚生俱楽部」の、同時契約が必須です。
既存の福利厚生制度の内容や課題を考慮し、戦略やプランを提案してくれるため、自社に合ったサービスの導入につながります。従業員用・担当者用のカフェテリアプラン専用サイトがあるので、マニュアルや申請状況、残ポイントが手軽に確認可能です。
カフェテリアプランの導入事例
カフェテリアプランを導入し、課題解決や目標達成の一助としている導入事例を紹介します。メニューを自社に合わせて策定できる、カフェテリアプランの活用方法として参考になるでしょう。
「東洋テック株式会社」従来の制度とカフェテリアプランを両立
「東洋テック株式会社」は「ベネフィット・ワン」の、カフェテリアプランを導入しています。
カフェテリアプランを導入する前は、福利厚生として、「レクリエーション費補助」を設けていました。レクリエーション費を使用する際は、補助金申請や施設利用の手続きなど、事務作業が多く発生し、担当者の負担になっていたそうです。
作業コストを軽減し、福利厚生システムを一本化するために、カフェテリアプランを導入しました。
レクリエーション費補助を残したままで、新たな福利厚生を従業員に提供できるようになったそうです。カフェテリアプラン導入により、さまざまな福利厚生が使えるようになり、従業員から高評価を得ています。
「日鉄興和不動産株式会社」医療ポイント制度を健康増進の一助に
「日鉄興和不動産株式会社」は従業員が力を最大限に発揮できるように、健康経営に力を入れている企業です。
「ベネフィット・ワン」のカフェテリアプランを導入し、基本ポイントに医療ポイントを追加付与する、独自の補助制度を策定しました。医療ポイントは任意検診の受診時のみの受診時のみのみに使用できるポイントです。
カフェテリアプランと医療ポイント制度により、自主的に任意検診を受診する従業員が増えたそうです。従業員が自身の健康状態を把握するようになり、健康経営に役立っています。
関連記事:導入事例|ベネフィット・ワン |
「A社」多様性を重視したメニュー構成で主体的な活用を促す
従業員の多様性を重視し、自助努力支援の実現を目標としていた「A社」は、「リロクラブ」のカフェテリアプランを導入しました。
導入前は財形貯蓄・住宅・部活動などに充てていた費用を、カフェテリアプランに移行したそうです。リロクラブの豊富な福利厚生サービスから、従業員の多様性に見合うようなメニュー構成にしました。
全メニュー共通で、会社からの支援の上限を50.0%までとし、従業員の自助努力を支援する設計になっています。
関連記事:導入事例|リロクラブ |
カフェテリアプランを上手に活用しよう
自分に必要な福利厚生サービスを、従業員自身で選択できる「カフェテリアプラン」は、従業員満足度の向上、採用活動時の企業アピールにつながるなどのメリットがあります。しかし、運用に手間がかかったり、課税・非課税のメニューが混在していたりと、注意点があることも把握しておきましょう。
担当者の業務負担が増えすぎず、かつ、全ての従業員が公平にポイントを使いきってサービスを受けられるように、工夫が必要です。導入時にしっかり計画し、カフェテリアプランを上手に活用しましょう。
次の記事ではおすすめの福利厚生サービスを各サービスの特徴で比較しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。
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