Web会議をする機会が多い場合、オフィスにブースを置いてみましょう。しっかりと防音された環境で会議を行える上、集中して仕事をしたい場所が欲しい場合にも役立ちます。Web会議用ブースのメリットや、選び方のポイントを紹介します。
Web会議用ブースとは
テレワークを導入する企業が増えるにつれ、ブースの需要は高くなる一方です。Web会議用ブースの基礎知識と、注目される背景を知っておきましょう。
オフィスに設置する個室型のブース
Web会議用ブースとはオフィスに設置して使う個室型ブースのことです。「集中ブース」「防音ブース」「ワークブース」とも呼ばれます。
周囲の騒音を軽減できる防音性の高さが、Web会議用ブースの特徴です。人の話し声や、物音が気になるオフィスにいても、静かな環境で会議を行えます。
ブースの形状は完全な個室タイプから、仕切りが付いただけのタイプまで、さまざまです。利用できる人数は1〜4名用がメインとなっており、1名用に最も多くの需要があります。
Web会議で使うだけでなく、作業に集中するための個室としても利用できるのが特徴です。フリーアドレスを導入している企業で活用できるでしょう。
Web会議用ブースが注目される背景
働き方改革や感染症、健康意識の高まりに対応するため、多くの企業でテレワークの導入が進んでいます。社内でWeb会議を実施する機会が増えた企業も多いでしょう。
一方で、働き方の多様化にオフィス環境が追いついていないのも実情です。オフィスでWeb会議を行う場合も、オープンな環境の場合、話し声で周囲の業務を妨げることにもなりかねません。会議室が少ない企業では、Web会議を行える場所探しに苦労します。
このような状況で注目を集めているのが、Web会議用ブースです。オフィスであまり使用していないスペースにWeb会議用ブースを導入すれば、会議室が少ない企業やオフィスで会議をしにくい企業でも、社員が安心してWeb会議できる空間を生み出せます。
Web会議用ブースのメリット
Web会議用ブースを設置することで、得られるメリットはいくつもあります。自社で導入を検討する際の参考にしましょう。
防音された環境でWeb会議を行える
Web会議用ブースの大きなメリットは、しっかりと防音された環境でWeb会議を行えることです。周囲の雑音が入らない状況から、聞き取りやすい音声を相手に届けられます。
ブースを導入すれば会議中に発する声で、周囲に迷惑をかけることもありません。オフィスにいながら、周囲の環境から遮断された空間で、気兼ねなくWeb会議を進められます。
情報漏洩のリスクを軽減できる点も、Web会議用ブースのメリットです。個人面談や商談など、秘匿性の高い会話をブース内で行えば、重要な情報が周囲に聞かれるのを防げます。
集中して仕事に取り組める
少人数型のブースを設置するメリットとしては、社員が仕事に集中できる環境を作れることも挙げられます。Web会議だけでなく、商談や電話対応の際にも活用することが可能です。
オフィスがオープンな環境になっている場合、取引先との商談や電話をするときに、周囲の雑音が気になることもあるでしょう。そんな時でもブースに入れば、相手とのやりとりに集中できます。
またどうしても集中して取り組みたい仕事がある社員には、ブースを使ってもらえば、業務効率を高められるでしょう。オフィス内に固定席を設かないフリーアドレスを導入している企業の場合は特に、わざわざ集中できる環境を探しにいく必要がありません。
空いたスペースを有効活用できる
Web会議用ブースはオフィスに空きスペースがあれば、どこでも設置できます。そのため社内のデッドスペースを有効活用できるでしょう。
会議室不足で悩んでいる企業が、新たに会議室を作ろうとすると、防音や換気などの大規模な工事を行わなければなりません。日数がかかる上に、高額な費用も発生してしまいます。
一方でWeb会議用ブースを導入すれば、組み立てるだけですぐに、会議室の設置が可能です。コストも抑えられるほか、不要になれば撤去できます。
オフィスのレイアウトを変更したり、オフィスを移転したりする場合も、Web会議用ブースなら、持ち運べるため柔軟な対応ができる点もメリットです。
Web会議用ブースを選ぶポイント
オフィスに設置するWeb会議用ブースは、形状や利用人数を考慮して選びましょう。法律に抵触しないか確認することも重要です。
ブースの形状
Web会議用ブースの形状は、クローズ型・セミクローズ型・オープン型の3種類に大きく分けられます。
クローズ型は静音性の高い、完全個室のボックス型ブースです。通常のWeb会議以外に、機密性の高い情報を扱う会議や、重要な商談でも安心して活用できます。
セミクローズ型は床と壁があり、天井のないタイプです。クローズ型より遮音性や吸音性は劣るものの、コストを低く抑えられる点がメリットです。初めての導入に最も向いているタイプといえます。
通常のデスクに左右・正面・天井の仕切りを付けるオープン型は、手軽に設置できる点が魅力です。個室感を出しつつ、外からも声を掛けやすいため、オペレーター業務に向くでしょう。
利用人数
Web会議用ブースの大きさは、1名用・2名用・4名用がメインです。利用人数を想定して選びましょう。サイズが異なるブースを、複数組み合わせて利用するのもおすすめです。
1名用は個別で会議に参加するケースが多い企業に適しています。1人で集中して業務に取り組みたい人や、外部への電話が多い人にも向くでしょう。
個人面談や1on1ミーティングに適しているのが、2名用のブースです。1人での業務に作業スペースが欲しい場合も、場所を広くとれる2名用が適しています。
4名用は2~4人での会議や、外部との商談が多い企業におすすめです。少人数でのプレゼンにも活用できます。
法律に抵触しないか
クローズ型やセミクローズ型を導入する際は、消防法の制限を受ける可能性があります。原則としてスプリンクラーや、感知器などを設置しなければなりません。
Web会議用ブースは可動式ブースとみなされるため、音圧や設置場所も考慮する必要があります。火災発生時にきちんと対応できるかという観点から、導入を考えることが大切です。
消防法に違反すると、建物の入り口に危険を知らせる標識が設置されたり、消防本部のホームページに、違反情報が載ったりするリスクがあります。ブースを導入する際は、メーカー・建物管理者・自治体・消防署に相談しておきましょう。
Web会議用ブースの導入方法
Web会議用ブースはどのような流れで、オフィスに導入すればよいのでしょうか。ブース選びから、設置までの大まかな流れを確認しましょう。
ショールームでブースを選ぶ
Web会議用ブースは各メーカーから、さまざまなモデルが開発されています。ブースを選ぶ際は、メーカーのショールームで実物を確認するのがおすすめです。
ブース選びで特に確認しておきたい項目は、寸法・デザイン・防音性・換気・電源・照明です。椅子やテーブルが標準で付属するかも確認しましょう。
消防法に抵触するかどうか分からない場合は、ショールームのスタッフに聞けば説明を受けられます。ブースの耐用年数を確認すれば、減価償却を利用できる年数が分かるでしょう。
契約形態を決める
導入するブースが決まったら、次に契約形態を決めます。Web会議用ブースの一般的な契約形態は、買い取り・リース・サブスクリプションの3種類です。
買い取りの場合は、ブースを一括または借り入れで購入することになります。購入費用は法定耐用年数にわたって、減価償却費として経費計上できます。
リースとサブスクリプションは、契約期間中に月々定額の使用料を支払って、ブースを利用する契約形態です。基本的には買い取りより費用を抑えられますが、リースの場合は途中解約すると、違約金を請求されることもあります。
搬入~組み立て
メーカーと契約を済ませたら、設置日を決めてブースを搬入します。搬入経路や設置場所は、事前にきちんと確認しておきましょう。
契約後に搬入や設置ができないと分かった場合、キャンセル料を請求されかねません。駐車場からの距離が離れている場合や、建物にエレベーターがない場合も、別途費用がかかることがあります。
無事に搬入ができたら、メーカーが組み立てを実施します。組み立てにかかる時間は半日程度です。クローズ型でオプションが多い場合は、組み立てに時間がかかることもあるでしょう。
ブースを見学できるおすすめショールーム
Web会議用ブースを選ぶ際は、実物を見学できるショールームで使い勝手を確認しましょう。おすすめ人気メーカーの特徴を紹介します。
TELECUBE(株式会社ブイキューブ)
株式会社ブイキューブと、オフィス家具メーカーのオカムラが共同開発した「TELECUBE」は、居住性の高さで高い評価を集めているブースです。
遮音性の高い個室仕様となっており、周囲を気にすることなくWeb会議や電話をすることが可能です。抗菌コーティングを施工していて菌やウイルスを不活性化してくれるので、いつでもきれいな状態で利用できますよ。
予約・利用・延長などの操作をスマホで完結できる点も特徴です。空き状況をすぐに確認できるため、利用者が多いオフィスでも使いやすいでしょう。ショールームは東京と大阪に用意されています。
テレキューブサービス
WORKPOD(コクヨ株式会社)
オフィスの解放感を失いたくない場合は、コクヨ株式会社の「WORKPOD」がおすすめです。ガラス面を最大化させたフレームを採用しており、オフィスの解放感を損ないません。
強化合わせガラスを使用しているため、遮音性も優れています。換気効率に優れた機械給気方式を採用しており、利用時は自動で換気が行われる点も魅力です。
オプションでディスプレイの設置や、LANの追加ができます。東京と大阪に用意されたショールームで、実際の使いやすさを確認してみましょう。
WORK POD(ワークポッド)
プライベートボックス(日東工業株式会社)
日東工業株式会社が提供する「プライベートボックス」は、防音性・換気性・作業性に優れたブースです。耐震性や防火性など、安全面にも配慮されています。
ボックス内部に吸音パネルを設置し、内側と外側の双方からの音が低減されます。低騒音の換気扇で空気を循環させることにより、室内の温度上昇を抑えられる点も特徴です。
また天井に下方放出型消火装置が装備されているため、消防法に準拠しています。建物の非常放送の音圧が、65dB以上聞こえる安全設計です。
東京・埼玉・名古屋・大阪・広島・福岡・佐賀・岩手にショールームが用意されています。
プライベートボックス
Web会議用ブースの活用事例
実際にWeb会議用ブースを導入した企業事例を紹介します。具体的にどのような効果が得られたのかをチェックし、自社への導入を検討する際の参考にしましょう。
株式会社ディー・エヌ・エー
幅広い分野で事業を展開している株式会社ディー・エヌ・エーでは、防音性と遮音性に優れたWeb会議用ブースを、漏洩に気をつけたい内容のミーティングで、積極的に活用しています。
数名の会議を広い会議室で実施しなければならなかった課題も、ブースの導入により解消されています。ブースを会議室と同等に位置付け、予約制を導入している点もポイントです。
株式会社ディー・エヌ・エーでは、オフィスのレイアウト変更を頻繁に実施していますが、可動式のブースを設置しているため、オフィスデザインに柔軟にフィットしています。
株式会社産業経済新聞社
株式会社産業経済新聞社では、メディア営業局でフリーアドレスを導入した際、Web会議中の音問題が発生しました。周囲の音に邪魔され、参加者が会議に集中できなかったのです。
しかしWeb会議用ブースの導入後は、雑音に邪魔されない空間が確保できるようになったため、今ではWeb会議だけでなく、商談やプレゼンもスムーズに実施されています。
株式会社産業経済新聞社のメディア営業局では、1名用のブースを2台導入しています。90分を利用時間の上限とし、利用したい場合はオンラインで予約を入れておくのがルールです。
ブースを活用して快適な環境を作ろう
オフィスにWeb会議用ブースを導入すれば、防音された静かな環境で会議を行えます。フリーアドレスを導入しているなら、従業員が集中して仕事に取り組める点もメリットです。
ブースを選ぶ際は、形状や利用人数を考慮する必要があります。各メーカーのショールームで実物を見学し、自社に合ったブースを選んで快適なオフィス環境を作りましょう。
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