ビジネスシーンで用いられる機会が多いToDoリストは、利用によりさまざまなメリットをもたらすツールです。ToDoリストの役割やメリットを紹介していきます。また具体的な作り方や、運用のポイント、おすすめのツールについても解説します。
そもそもToDoリストとは
そもそもToDoリストとは、どのような目的で活用されるリストを指すのでしょうか。ToDoリストの意味や役割について解説します。
ToDoリストはやることリスト
ToDoリストとは仕事の業務内容など、一定の期間内にやるべき作業=ToDoのリストです。各ToDoが優先順位や期日などの順番に箇条書きされ、一覧できるようになっているのが、一般的なフォーマットです。
手帳などの紙媒体で作成される他、最近ではアプリなどで、ToDoの管理ができるものも増えてきました。
主にビジネスシーンで用いられる場合が多く、煩雑な複数のToDoを、個人的にまたはチームで管理をするのに役立ちます。
ToDoリストを活用するメリット
ビジネスシーンでToDoリストを活用すると、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。ToDoリストを活用する、四つのメリットを紹介します。
ToDoの抜け漏れがなくなる
ToDoリストを見れば現時点で未着手、または未完了のToDoが一目瞭然です。ToDoリストを手元に置いて業務を進めれば、ToDoの抜け漏れ防止につながります。
納期ぎりぎりに上司や取引先から進捗を尋ねられ、忘れていた業務を思い出すといった経験がある人は、多いのではないでしょうか。
人間の記憶は意外と当てになりません。特に繁忙期などでさまざまな業務に追われていると、漏れが出てしまうリスクは高まるでしょう。
業務が発生した時点で、ToDoリストに加える習慣があれば、このようなミスを未然に回避し、余裕を持って業務を進められます。
ToDoの優先順位が分かる
やるべき作業に優先順位がついていないと、業務の段取りがうまくできず、効率的に業務を進めるのが難しくなります。簡単な作業から着手して、重要な業務に時間をかけられない、優先度の低い業務に時間をかけてしまうといった事態にも、陥りがちです。
その点ToDoリストがあれば、ToDoごとに「期日・緊急度・重要度・想定される作業時間」などを、見える化できます。
結果として今すぐ着手すべき業務と、後回しにしても構わない業務が分かりやすくなり、業務を効率化できるでしょう。
スケジュールを立てられる
ToDoリストを作成していると、プロジェクトの各工程に、どれくらいの時間がかかるかが明確になります。そのためプロジェクト全体のスケジュールが立てられ、納期や業務の、進行速度を調整しやすくなるでしょう。
余裕を持って業務が進められるため、納期に間に合うかどうか分からないという、ストレスに悩まされる心配もありません。トラブルが発生した際にも、慌てずに対処できます。
またToDoリストがあると、1日単位の業務量が分かりやすくなるため、毎日のスケジュール管理にも便利です。新たな予定が発生しそうなときは、できるだけ業務量の少ない日程に調整するなど、タイムマネジメントがしやすくなるでしょう。
次のタスクが一目でわかる
ToDoリストは現時点でやるべきことを、可視化できるのもメリットです。
一つの業務が終わった際に、あらかじめ優先順位を設定しているToDoリストを見れば、「次に何をすべきか」がすぐに分かります。業務と業務の間に発生しがちな、判断の時間を削減できるため、集中力を切らさずに、複数の業務を進めていけるでしょう。
またToDoがリスト上にしっかりと整理されているため、安心感があるのも利点です。作業中に他の業務の段取りや、着手のタイミングについてあれこれと考え、手が止まるといった、時間のロスがなくなります。
ToDoについて考える時間と、業務に集中する時間にメリハリができ、それぞれの効率を飛躍的に高められるでしょう。
ToDoリストの作り方
仕事に活用できるToDoリストは、どのように作成すればよいのでしょうか。ToDoリストの作り方を、四つのステップに分けて解説していきます。
思いつくToDoを箇条書きする
ToDoリストを作る上で、最初にやるべきはToDoの箇条書きです。この時点では優先度や順番、納期などを気にする必要は一切ありません。現時点で抱えているToDoを思いつく限り、全て書き出していきましょう。
ToDoを書き出すときのポイントとしては、名詞ではなく動詞の形で書いていく方法をおすすめします。より具体的になるだけでなく、脳がToDoの内容を瞬時に行動と結びつけるため、判断のしやすさや行動力アップにつながります。
書き出すとき名詞の方が考えやすい場合には、出し切ってから、最後に動詞に変換するのもおすすめです。
カテゴリーごとに分類する
ToDoを箇条書きにしただけでは、どこにどの情報があるのかが分かりにくく、次に着手すべきToDoを、瞬時に判断できません。
そのためToDoを書き出し終えたら、次はリストとして整理していくフェーズに入ります。使いやすく内容を把握しやすいToDoリストを作るために、ToDoをカテゴリーごとに分類しましょう。
例えば個人で進める業務かチームで進める業務か、チームで進めるとしたらどのチームかで分類可能です。またクライアント別、業務の種類別に分類するという、方法もあります。
実際にToDoリストを利用する際に、どのような区分けがされていると使いやすいかを考えた上で、最適な分類方法を選びましょう。
視認性を高めるためにカテゴリーごとに、色分けをするのも一案です。
ToDoの優先順位を決める
ToDoをカテゴリーに分類した後は、どのToDoから着手していくのか、優先順位を決めていきましょう。
ToDoの優先順位を決めるときに、よく活用されるのが「時間管理マトリクス」です。時間管理マトリクスではToDoを、「緊急度が高いか低いか」と「重要度が高いか低いか」の2軸から評価します。
これによりカテゴリーごとに、ToDoが次の四つに分類されます。
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基本的にToDoは1から4の順番で、優先して進めていくのがおすすめです。ただ納期によっては「3.緊急度が高く重要度が低い」を「2.緊急度が低く重要度が高い」より、優先させるべきケースもあります。
時間管理マトリクスはあくまで参考程度にして、状況に応じて最適な優先順位を、見極めましょう。
ToDoの締め切りを決める
各ToDoをいつまでに終わらせるのか、締め切りを決めておくのも重要です。
その際には上司やクライアントから提示された納期だけでなく、他のToDoとの兼ね合いも、考慮するのがポイントになります。いくつかのToDoの納期が同じ日に重なっている場合には、締め切りをずらして、負担を分散させるのも有効でしょう。
また現実的な締め切りを設定する上では、ToDoごとに予想される作業時間を、概算しておくのがおすすめです。どれくらいの業務時間や、日数を要するのかが明らかになり、全体のスケジュールが立てやすくなります。
ToDoリストを運用するコツ
ToDoリストを効果的に運用するためには、どのようなポイントを心掛ければよいのでしょうか。ToDoリストを運用する際の二つのコツを紹介します。
ToDoはできるだけ細分化する
ToDoを着実に遂行していくためには、ToDoへの着手から、完了までに必要なアクションを、一つ一つ細分化していきましょう。その際にはToDoの単位を、ワンアクションにまで小さくするのがポイントです。
例えば「プレゼン用の資料を作成する」というToDoは、まだまだ細分化の余地があります。「リサーチをする」「情報をまとめる」「訴求力のある言葉を考える」「体裁を整える」などのプロセスに、分割できるかもしれません。
ワンアクションにかかる時間の目安は、集中力が持続する90分ほどが理想です。
ToDoを細分化するとやるべきことがより具体化され、判断や着手までのスピードを速められるでしょう。
定期的にToDoリストを見直す
新しい業務が発生したときは、その場でカテゴリーや優先順位、締め切りを決めてToDoリストに加えていきます。ただしいくつかのToDoを追加していくうちに、あらかじめ設定していたカテゴリーや、優先順位に狂いが生じる恐れもあります。
そのためToDoリストは、定期的な見直しが重要です。
毎朝の出勤中に見直しをするなど、ToDoリストをチェックする時間を、スケジュールの中に組み込んでしまうのも一つでしょう。なかなか時間が取れない場合でも、1週間に1度は見直すようにすると、作成時のクオリティーを維持できます。
使いやすいToDoリストを選ぶポイント
使いやすいToDoリストを選ぶときは、どのような点から判断をすればよいのでしょうか。使いやすいToDoリストを選ぶ、ポイントを解説します。
いつでも使えるデジタルツールが便利
ToDoリストは手帳やふせんなどで、管理する方法もあるものの、利便性を考えるとデジタルツールを選ぶのが無難でしょう。現在はスマートフォンのアプリで、数多くのToDoリストが展開されています。
デジタルツールならデバイスさえあれば、いつでもどこでもToDoの確認や、追加・管理ができ、並び替えや修正も簡単です。
またスマートフォンだけでなく、スマートウォッチやタブレット、PCなど複数デバイスで、シームレスに利用できるツールもあります。ToDoリストの確認はスマートフォンで、並び変えなどの管理はPCでと使い分けられて、より利便性が高まるでしょう。
自分に合ったフォーマットを選ぶ
ToDoリストのフォーマットは、ツールによって千差万別です。数あるツールの中から何を選ぶかの最終判断は、自分が使いやすいかどうかで決めましょう。
使いやすさに関わるチェックポイントとして、操作性と画面の見やすさが挙げられます。
直感的に操作がしやすいUIは、それだけストレスが少なく、ToDoリストの作成も効率的に行えます。一方画面の見やすさは広告の有無や、デザインのシンプルさによって左右される要素です。
またリマインダーやカレンダー、複数人でToDoを共有できる機能なども、利用シーンによっては重宝するでしょう。
まずは1週間など期間を決めて、さまざまなツールを利用してみるのもおすすめです。
ToDoリスト運用におすすめのツール
ToDoリストを運用するのにおすすめなのは、どのようなツールなのでしょうか。厳選した四つのツールを紹介します。
Google ToDoリスト
Googleが提供する「Google ToDoリスト」は、PCやスマートフォンで利用できるシームレスなToDoリストです。機能は必要最低限のシンプルなUIが採用されているため、操作性に優れます。
またGmail・Googleカレンダーといった、Googleのさまざまなサービスと連携できるのもうれしいポイントでしょう。メールをドラッグ&ドロップでリストに追加できる、ToDoをカレンダーに表示できるなど、使い勝手のよさが魅力です。
完了したToDoは、チェックを入れて区分ができます。
Jooto
「Jooto」は各ToDoが付箋のように表示されており、ドラッグ&ドロップで動かしながら管理する、ToDoリストです。初めででも直感的に操作ができるため、ストレスなく扱えるのが特徴といえるでしょう。
全てのToDoは同じ画面で、カテゴリーごとに色分けして分類でき、一覧性にも優れます。またToDoごとに締め切りや重要度、緊急度の設定が行える、チームでの管理ができるなど機能も豊富です。
SlackやChatworkなど、チャットツールと連携すれば、更新情報を自動的に送信してくれるため、漏れ防止にも役立ちます。
Todoist
「Todoist」はリマインド機能を搭載したToDoリストで、自分だけでなくチーム内にも通知設定が可能です。アプリとしてもWebサービスとしても、利用ができます。
基本的なデザインや機能はシンプルなため、UIが使いやすいのも特徴です。さらにAppleやGoogleのカレンダー、Siri、Alexaなどとの連携もでき、さまざまな用途で活用できるでしょう。
また繰り返し設定の機能も搭載されているため、定型的なToDoを毎回作成する手間がかかりません。無料ユーザーならば5人、プロユーザーならば25人、ビジネスユーザーなら50人までリストの共有が可能です。
Trello
画面の見やすさにこだわりのある「Trello」は、デジタルツールの操作に慣れていない人にも使いやすい、ToDoリストです。それぞれのToDoがカード化されており、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、進行状況に応じて管理できます。
プロジェクトごとにボードを作成できるため、カテゴリーの分類が分かりやすいのも利点でしょう。
個人での利用はもちろん、チーム間でToDoを共有しながら業務を進めていくのにも、ぴったりのツールです。2段階認証やSAML認証など、セキュリティ面にも優れています。
ToDoリストでタスク漏れをなくそう
やるべき作業=ToDoが一覧化されているToDoリストは、煩雑な業務を管理するのにおすすめのツールです。導入により抜け漏れがなくなる、業務の優先順位が可視化される、スケジュール管理がしやすくなるなどのメリットがあります。
ToDoリストを作るときは、まずできるだけ細分化したToDoを洗い出した上で、カテゴリーごとに分類して優先順位をつけます。最後に各ToDoの締め切りを決めれば、完成です。
ToDoリストは見直しや管理をしやすくするために、できるだけデジタルツールを選びましょう。いくつかのツールを使ってみて、最も使いやすいツールを選ぶのがおすすめです。
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