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イエスバット(yes but)法の使い方は?他の応酬話法と併せて解説

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最終更新日: 2024年06月28日

イエスバット法(yes but法)は顧客とのスムーズなやり取りに役立つ、応酬話法の一種です。コツを押さえ活用することで、相手と反対の意見でも、柔らかい印象で伝えられます。イエスバット法以外の応酬話法の特徴についても、確認しましょう。

イエスバット(yes but)法とは

YESと書いてある積み木の写真イエスバット法はスムーズに会話を進めるのに役立つ、応酬話法の一種です。まず相手の意見に「イエス」と肯定するのが特徴といえます。会話の具体例と併せ、応酬話法の基本的な知識を確認しましょう。

まず肯定するのが特徴の応酬話法

営業のセールストークに活用される、会話の進め方の一つが応酬話法です。相手の反応にうまく返すことで、会話をスムーズに進められます。

イエスバット法は応酬話法の中でも、まず相手の意見を肯定するのが特徴です。自分の意見が相手と異なる際、いきなり自分の主張を始めると、きつい印象を与え拒絶されるかもしれません。

最初に「確かにそうですね」と相手の意見を肯定すると、その後に続く内容が反対意見であっても、マイルドな印象を与え、聞き入れられやすくなります。反対意見に納得してもらいたいときに、効果的な話し方です。

イエスバット法の会話例

実際の会話ではイエスバット法を、どのように使うとよいのでしょうか。提示した価格に対し、顧客から「高い」という反応があった際の、会話例を紹介します。

顧客:値段が高いな。他社だと○○円くらいと聞いたよ。

自分:確かに値段だけ見ると高いですよね。ですが質はもちろん、万が一のサポートの充実度を考慮すると、決して高くはありませんよ。

続いて具体的な質や、サポートの違いについて説明すれば、顧客はそれだけの価値がある商品やサービスだと理解できるでしょう。提供する価値への納得感があるため、購入や契約に進める可能性が高まります。

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イエスバット法を活用するコツ

人差し指を指している外回り中の女性まず相手の主張を受け止めることで、主張した意見の印象を和らげられるイエスバット法ですが、それでも後に続く反対意見の印象は強いものです。そこで「バット」にあたる言葉の表現がポイントといえます。また言語表現を工夫すれば、相手のニーズを引き出すのにも便利な話法です。

バットの表現を変える

最初に相手の主張を受け止めてワンクッション置いたとしても、続く意見が「しかし」や「ですが」などから始まる反対意見の場合、相手が「否定された」と感じる場合もあります。威圧感を与えないためには、否定の意味を持つ接続詞を、肯定の言葉へ言い換えるのがおすすめです。

例えば「値段が高い」と言われたら、「そうですね。確かに他社と比べても高いんです。この違いが現れているのが、サポートの充実度なんですよ」というように続けます。

このような方法は「イエスアンド法」とも呼ばれます。否定の接続詞を使わないだけで、相手に与える印象は和らぐでしょう。

イエスバット法で相手のニーズを探る

応酬話法の中でもイエスバット法は、非常によく用いられる手法です。顧客もイエスバット法を使う場合は、その内容をよくヒアリングすることで、顧客のニーズをつかみやすくなります

例えばこちらの提案に対し、「商品は確かに魅力的なのですが、値段は高いですね」と相手が反応したなら、もう少し値段の低いプランを提示できれば、効果がありそうだと判断できます。

しかしイエスバット法をお互いに使い始めると、延々と続きかねません。会話を進めるには、他の応酬話法を組み込むとよいでしょう。

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その他の応酬話法

会議中のビジネスマンたちイエスバット法以外にも応酬話法は複数あります。ほかの話法も把握することで、商談もスムーズに進むでしょう。セールストークに役立つ4種類の応酬話法を、具体例とともに紹介します。

イエスイフ法

相手の意見に理解を示したうえで「もし~ならどうか?」と条件を提示する話し方が、「イエスイフ法」です。会話を重ねることで、相手が納得する条件を引き出しやすい方法といえます。

顧客:値段が高いですね。この内容だと〇〇円が相場と聞きましたよ。

自分:確かに高いですよね。ではこちらのオプションが無料で付くなら、いかがでしょうか?

提示した条件に対し、顧客が「それなら検討の余地がありそうだな」と反応した際に、顧客のニーズに寄り添ったオプションを提供すれば、契約につながりそうです。一方「オプションはいらないな」といったようであれば、その他の条件を打診します。

イエスソーザット法

「だからこそ」を使い相手の意見を肯定し、さらに自分の主張に取り入れるのが「イエスソーザット法」です。単に肯定するだけでなく、自分の主張の根拠にすることで、相手の決断を促します。

顧客:値段が高いですね。この内容だと〇〇円が相場と聞きましたよ。

自分:確かに価格は高いかもしれません。だからこそ今検討していただきたいと考えているんです。今ならオプションを無料でお付けできるので、それも含めるとむしろお値ごろですよ。

顧客の意見を根拠に話を続けることで、積極的に顧客の背中を押せます。あとひと押しがほしい際に最適な話法です。

イエスセット法

「イエスセット法」を使う場合には、必ず「イエス」という返答になる質問をします。次に契約に関わる本命の質問をして、こちらにも「イエス」と返答しやすくなる性質を利用する話法です。

顧客:値段が高いですね。この内容だと〇〇円が相場と聞きましたよ。

自分:そうですよね、相場と比べるとご提示した金額は高いと感じますよね。

顧客:ええ、そうですね。

自分:では内容に関しては、ご満足いただけそうですか?

顧客:そうですね、導入できれば役立つだろうと考えています。

自分:それでしたら、こちらの無料オプションを付けた場合、割安になり費用対効果も高まるのですが、いかがでしょうか?

顧客:それでしたら検討の余地がありそうです。

このように「イエス」を積み重ねていくことで、購入や契約に結び付く可能性を高められます

イエスハウ法

顧客が抱えている課題を詳しく探り、顧客が納得できる条件を見つけやすいのは「イエスハウ法」です。「どうすれば~できるか?」という問いかけによって、相手から契約や購入の決め手となる条件を引き出します。

顧客:値段が高いですね。この内容だと〇〇円が相場と聞きましたよ。

自分:確かに相場と比べると高く感じますよね。ではどのような価格帯であれば、導入したいとお考えですか?

相手の希望がはっきりすれば、それに合わせたプランを提案できます。条件を知った上で再提案できるので、受け入れてもらいやすくなるはずです。

応酬話法を使いこなすポイント

POINTと書いてある5つの積み木複数の種類がある応酬話法を使いこなすには、それぞれの特徴を把握し、シーンに合う話法を使うのが重要です。また使いこなすには練習も必要なため、ロールプレイングを実施するのもよいでしょう。

適切な話法を使い分ける

顧客は自社が提供する商品やサービスについて、どの程度理解しているでしょうか。契約や購入に至らないのは、どのような条件を満たしていないからなのでしょうか。理解度や必要な条件によって、用いるべき応酬話法は異なります

例えば商品やサービスの存在を知り、メリットも理解しているけれど、価格で合意できず契約に至らないという場合は、イエスバット法が便利です。顧客の意見を肯定しつつ、顧客が気付いていないメリットを伝えられます。

また顧客の求める条件を知りたいならば、イエスイフ法やイエスハウ法が向いているでしょう。

ロールプレイングで練習する

スムーズに適切な応酬話法を活用するには、練習が欠かせません。そこで顧客との会話を想定した、ロールプレイングを行うとよいでしょう。

覚えた応酬話法を使い実際に会話することで、どのように話を進めるのがよいのか理解できるはずです。実際に営業をする前にロールプレイングをしておけば、会話の進め方を本番でも思い出しやすいでしょう。

自分が練習をするのはもちろん、人の練習を見学するのも役立ちます。

スムーズな会話をイエスバット法で実現

資料を使って商談を行う女性応酬話法の一種であるイエスバット法は、相手を肯定した上で自分の意見を伝えるのが特徴です。先に肯定しているため、反対意見を述べるときにも、柔らかい印象になります。

先に肯定していたとしても、「しかし」は強く印象に残るため、否定されたと感じる人もいるでしょう。そのため否定の接続詞は使わないか、言い換えるのがおすすめです。

イエスバット法以外にも応酬話法は複数あります。特徴を理解しておくと、シーンに合わせたスムーズな会話が可能です。

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