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ビジョンとミッションの違いとは?作り方や企業事例から学ぶ長期的発展のポイント

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最終更新日: 2024年08月27日

企業が長期的に発展し続けるために重要なことは、従業員の考え方や価値観、進むべき方向性を統一させること。そこで大切になってくるのが「ビジョンやミッションの設定」です。

この記事ではビジョンとミッションの違いや重要性、作り方などをわかりやすく解説します。適切なビジョンとミッションを設定し、長期的に発展し続ける企業を目指しましょう!

ビジョンとミッションの違い

ビジネスストーリーを描く人

ビジョン・ミッションと聞くと、とても似た言葉のように感じるかもしれませんが、実は決定的な違いがあるのです。

ビジョンは「企業が将来目指すべき理想の姿」のことを指し、ミッションは「目の前のビジネスの中で果たすべき使命や目的」のことを指します。

ビジョンとは「企業が将来目指すべき理想の姿」のこと

ビジョンとは企業が設定する場合、目指すべき理想の姿を指します。将来企業としてどのような存在になりたいのかを端的に示したもので、その理想に向かって企業はビジネスを運営していくことになります。

例えば「〇〇業界のナンバーワンになる」「100万人のお客さんにサービスを提供する」など。具体的な地位や売上げなどをビジョンとして設定する企業が多いようです。

創業当初に設定したビジョンを必ず守らなければならないわけではなく、ビジネスの成長やステージが変わるにしたがって、徐々にビジョンを変化させる企業は少なくありません。

ミッションとは「ビジネスの中で果たすべき使命や目的」のこと

企業のミッションとは、ビジネスの中で果たすべき「使命」や「目的」を指します。ビジネスをする意味や大切にすべき価値観などが掲げられる場合が多いです。

たとえば「業務を通じて常に最高品質のサービスを提供する」といったように、顧客にどのような価値を提供するかを示すミッションが一般的です。

事業を通じて広めたい価値観や解決したい問題など、広く社会に受け入れられる考えを提示する企業が多く、ミッションによって社会的なイメージアップを図っている企業も少なくありません。

一緒に理解しておきたい!バリューとは「企業の価値や行動基準」のこと

ビジョンやミッションとともに、企業としての「バリュー」もよく掲げられます。

企業のバリューとは、大切にしている「価値基準」や「行動基準」のことです。ビジョンやミッションを達成するために、経営者や社員がどう行動すべきか、具体的な指針を示したものと言えるでしょう。

例えば「地球上の貧困を減らすために、〇〇を提供する」といった企業ミッションを掲げている場合、それを達成するために「一人ひとりの社員が貧困を減らすために挑戦し続ける」といった行動基準を企業のバリューとして設定するわけです。

バリューの捉え方は企業によって変わってくるものの、ビジョンやミッションとともに、それぞれが密接に関わり合っている点を理解しておきましょう。

ビジョンやミッションが企業に大事な理由

ビジョン

ビジョンやミッションは、ピーター・F・ドラッカーをはじめ、さまざまな経営学者や経営コンサルタントなどが、その重要性を語っています。

さまざまな意見がありますが「大きく企業の行動指針になる点」と「社内の結束を固められる点」の2つに集約されるでしょう。

困難に直面した際の指針になるから

ビジョンやミッションを設定することで、企業が困難な状況に直面した際の指針になります。企業を運営していると、複雑な経営判断が必要な場合や、企業として何かを切り捨てなければならない場合など、難しい選択を迫られる場合は珍しくありません。

難しい選択をする折に一度ビジョンやミッションに立ち返れば、その「企業らしい」選択ができるでしょう。

ビジネスに正解はないと言われますが、進むべき道がはっきりしない場合や、決断によってトレードオフが生じる場合などは、企業の存在意義を基準に判断することが重要です。そうすることで社員が一丸となって行動できるようになります。

社内の結束を固めやすくなるから

社内の結束を固めやすくなるのも、ビジョンやミッションを設定するメリットです。

全社員に企業として目指すべき行き先を示せるようになるのに加えて、社員一人ひとりがどこを目指せば良いか、具体的にイメージできるようになります。

社員の共通の行き先から逆算して、「今何をすべきか?」が明らかになるため、日々の業務の生産性も向上するでしょう。

また社員の結束が固まれば、自ずと組織文化が形成され、それが他社の真似できない強みにもなります。

社会に対して企業としての在り方をアピールできるので、それに共感してくれる人が増えれば、長く自社の商品・サービスを購入してくれる顧客も増えるはずです。

ビジョンとミッションの効果

女性ポートレート

ビジョンやミッションを設定することでもたらされる具体的な効果について、もう少し掘り下げて説明します。

企業の使命や目的、目指すべき姿を明らかにすれば、企業として進むべき道が明らかになり、社員の仕事へのモチベーションが高められます。

企業の進むべき方向が明らかになる

ビジョンやミッションを明確にすれば、社員の団結力を高められ、企業全体で目指すべき方向性がはっきりします。

ビジネス環境は常に変化しているので、調子のよいときもあれば売上げが著しく落ちる時期もあるでしょう。場合によっては、倒産の危機に見舞われることもあるかもしれません。

そのような状況でも、確固たるビジョンやミッションが定められていれば、難しい状況でも戦略を立てやすくなり、困難な状況を打破できるようになります。

社員のモチベーションを高められる

ビジョンやミッションは、社員の仕事へのモチベーションを高めるのにも役立ちます。達成するべき目標や、あるべき姿が明らかになるので、逐一トップダウンで細かく指示を出さなくても、1人ひとりの社員が自らの裁量で動けるようになります。

意思決定の権限をマネジメント層から各部門に委譲する際にも、ミッションが明らかになっていれば、各部門は企業全体の意向に沿った決定が可能になるでしょう。

全体の方針に従っていれば、後は自由に意思決定ができる環境になれば、自ずと社員のモチベーションが上がるはずです。

必要な人材を集めやすくなる

ビジョンやミッションを明確に打ち出せば、企業に必要な人材を効率的に集められるようになります。

その企業の「在り方」に共感した人材が応募してくるようになるので、単に業務をこなすのに必要な知識や、スキルを有している人を採用するのに比べて、人材のミスマッチが起こりにくくなります。社員の職場への定着率も向上するでしょう。

採用コストを抑えて、優秀な社員に長く活躍してもらうためにも、ビジョンやミッションの設定が必要なのです。

ビジョン・ミッションの作成方法

ビジョン・ミッションを考える人

ビジョンとミッションの作り方を具体的に解説していきます。それぞれを作成するメンバーや手順にも注意して取り組むようにしましょう。

作成するタイミングと関わるメンバー

ビジョンとミッションの作成における失敗として「経営理念と矛盾していた」「抽象的すぎた」などがあげられることが多いです。このような失敗をしないためにも、作成するタイミングと関わるメンバーが重要となってきます。

  • 作成するタイミング:事業の方向性が明らかになった段階
  • 関わるメンバー:経営者や人事担当者などの経営に関わる全てのメンバー

事業の方向性がある程度明らかになっている段階で作成すると、経営理念との矛盾を防ぐことができます。また経営に関わる全てのメンバーを揃えることで、作成後に反対意見や意図が伝わらないという失敗を防げます。

作成する順番

経営方針を作成する順番は①ミッション②ビジョン③バリューが一般的です。

  1. ミッション:「会社」が果たすべき使命や目的
  2. ビジョン:「社会」の将来的な姿
  3. バリュー:「社員」が持つべき価値観や行動基準

これらの方針は強制的に浸透させるのではなく、社内で共有し、段階的に浸透させていくことが大切です。

ビジョン・ミッションを作成する際のポイント

ビジネス

ビジョンやミッションの作成ポイントは「企業が目指すべき姿を明確にすること」と「広く意見を集めて議論すること」です。

企業として「どうなりたいか」を明確にする

企業のビジョンやミッションの設定は、まず組織として「どうなりたいか」を明確にすることから始まります。長期的な視点において社会からどうみられたいのか、どのような価値を提供したいのか、といった視点から考えてみましょう。

ほとんどの場合、起業した段階で創業者が決めることになりますが、特に定めずに事業を運営している企業も少なくないようです。

すでに何年も事業を運営している企業がビジョンやミッションを定める場合は、それまでの組織としての歩みを考慮しながら決めるとよいでしょう。

広く意見を集めて議論する

ビジョンやミッションは創業者だけではなく、経営に携わる社員全員から、広く意見を集めて決めることが大事です。

企業としての将来像や進むべき道を設定するものなので、後から不平や不満が起こらないように、皆が納得したものにする必要があります。

それぞれの意見を聞き、どれが自社にとってふさわしいものか、しっかりと議論を重ねた上で決めるようにしましょう。

一度の話し合いで決まらなくても、事業を運営する中で徐々に形になっていく場合もあるので、焦らずにじっくりと考えることが大事です。

有名企業のビジョン・ミッションの例

企業の写真

ここでは有名企業のビジョンやミッションの例を紹介しておきます。いずれも非常に有名なものなので、自社のビジョン・ミッションを作成する際の参考にしてみましょう。

Google

Google社のビジョンは「ワンクリックで世界の情報へのアクセスを提供すること」で、ミッションは「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして利用できるようにすること」です。

Googleは今や世界中で数十億人が利用している検索エンジンであり、毎日のように触れている人も多いでしょう。文字通り世界中の人がアクセスする状況にあるため、すでにこのミッションは達成されていると言っても過言ではないでしょう。

ソフトバンクグループ

ソフトバンクグループの企業ビジョンは「世界中の人々から最も必要とされる企業グループ」で、ミッションは「情報革命で人々を幸せに」です。

主に通信事業によって多くの人々に感動を与え、常に成長し続けることを目的にグループ全体が活動しているようです。情報が持つ無限とも表現できる力を、人々の幸福のために発展させることを信条としている点がうかがえます。

良品計画

「無印良品」で有名な良品計画社のビジョンは、人と自然とモノの望ましい関係や、心豊かな人間社会を考えた商品、サービス、店舗、活動を通じて「感じ良い暮らしと社会」の実現に貢献するというものです。

さらにミッションとして「誠実な品質と倫理的な意味を持ち、生活に欠かせない基本商品群、基本サービス群を、手に取りやすい適正な価格で提供する」などを掲げています。

これらの指針をもと、特にX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを中心に、顧客とのコミュニケーションに力を入れている企業です。

ビジョンとミッションを設定し、長期的発展を目指そう!

ビジネス 研修を受ける新入社員

企業にとってのビジョンやミッションの重要性やもたらされる効果、具体的な作成方法について解説しました。

ビジョンとは企業の理想とする姿であり、ミッションは企業の持つ使命です。これらは企業運営の柱となり、困難に直面した際や選択を迷った際の指針となるでしょう。

社員の結束を高めるとともに、同じ価値観を持つ人材を集めやすくなるため、採用活動においてもメリットが大きいと言えます。ビジョンやミッションを決める際には、皆の意見を集めつつ、活発に議論を重ねながら決めるとよいでしょう。

企業にとって適切なビジョンとミッションを設定し、長期的に発展し続ける企業を創り上げましょう!

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