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タレントプールとは?メリットや作り方を紹介

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最終更新日: 2024年03月23日

昨今の人材獲得における獲得競争は、予測不可能で競争が激化しています。その中で最適な人材を見つけて引き付け、そして維持することは、企業が採用で直面する大きな課題のひとつといっても過言ではありません。

そんな中で活躍するのがタレントプールです。タレントプールの戦略的な構築と活用によって、これらの採用課題を克服し、組織の成長と成功を加速させることができます。

この記事ではタレントプールが何なのか、なぜそれが現代のビジネスにとって不可欠なのか、そしてどのようにして効果的に構築して管理するかについて解説します。

タレントプールとは

人材データのイメージイラスト

タレントプールとは、自社の採用候補者の人材情報を蓄えるデータベースのことです。

短期的な視点だけでなく中長期的な視点から人材要件を定義して、情報を蓄積していきます。タレントプールは人材を意味する「Talent(タレント)」と、蓄えを意味する「Pool(プール)」を組み合わせた言葉です。

タレントプールの目的と重要性

タレントプールの主な目的は、将来の採用ニーズに迅速かつ効果的に対応することです。将来的に採用の可能性がある潜在的な候補者の人材情報をタレントプールに蓄積することで、アプローチするべき人材を可視化します。

タレントプールの構築後はリストアップされた人材に対して、企業から直接情報発信やコンタクトを取ります。たとえばセミナー案内の送付やメルマガの配信、社内イベントへの招待など、さまざまな方法で接点を持てるようにします。

このようにタレントプールというデータベースを通じて、企業は人材(タレント)の能力やスキル、近況などの情報理解を深め、人材は事業内容やカルチャーなどの企業情報を得ていく仕組みが構築できます。

タレントプールの対象者

ビジネス 若手

タレントプールの対象者は、企業が将来的に採用を検討している候補者すべてです。

顕在的な候補者だけでなく、潜在的な候補者群も含まれると考えるとよいでしょう。特定のスキルセット、経験、資格を持つ人材や、企業文化に適合する可能性が高いと見込まれる人々が該当します。

〈タレントプール対象者の例〉

  • 業界専門家
  • 技術スペシャリスト
  • 経営幹部候補
  • 新卒者
  • キャリアチェンジャー
  • フリーランサー
  • インターン経験者
  • 過去の採用プロセス参加者
  • 復職者
  • セミナー参加者
  • SNSでのコンタクト経験者 など

タレントプール活用のメリット

行政書士

タレントプールの活用は以下のようなメリットをもたらします。

  • 採用効率の向上
  • 人材の質担保
  • 組織の柔軟性強化
  • 従業員エンゲージメントとブランド価値の向上

採用効率の向上

タレントプールを活用することで、企業は採用プロセスを大幅に効率化できます。主に採用にかかる時間の短縮とコストの削減に効果を発揮します。

タレントプールを構築しておけば、企業は以下のような方法で候補者へ直接アプローチできます。

〈アプローチ方法の例〉

  • メルマガの配信
  • SNSを通じた直接的なコミュニケーション
  • セミナーやウェビナーへの招待
  • キャリア相談会の実施
  • 企業イベントへの招待
  • ニュースレターの配信 など

あらかじめ所持しておいた関心のある候補者リストから直接的なアプローチを取ることで、求人公開から採用決定までの期間を短縮すると同時に、広告費用やエージェント手数料などのコストを削減可能です。これにより、リソースをより戦略的な活動に振り分けることが可能となります。

人材の質担保

タレントプールを通じた採用戦略の実施により、企業は高いスキルを持った組織のカルチャーに合致する人材を確保しやすくなります。

タレントプールを通じたアプローチは、適切な候補者と事前に関係性を構築する点に長けています。そのためスキルセットだけでなく、組織の価値観とも一致する人材を見つけやすく、中長期的な成功へ貢献するメンバーを採用しやすくなります。

採用のミスマッチを減らし、新たな従業員のオンボーディングをスムーズにする効果も期待できるでしょう。

組織の柔軟性強化

タレントプールの活用は、突発的な人材ニーズや市場の変化へ迅速に対応できる柔軟性をもたらします。

採用準備ができた状態で潜在的な候補者と連携を取り続けることで、必要なときに採用プロセスをすぐにスタート可能です。その結果、企業は組織変革や成長戦略への適応能力を高めて、市場での競争優位性を保つことができるようになります。

従業員エンゲージメントとブランド価値の向上

タレントプールの構築と運用は、候補者との長期的な関係性構築と企業の雇用ブランド強化につながる絶好の機会をもたらします。採用につながる可能性がある候補者への情報提供やアプローチを通じて、職場文化をポジティブに外部へアピールできます。

候補者が企業に対して抱く肯定的な認識はエンゲージメントの向上に寄与し、最終的には組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。

タレントプールの作り方

パソコンを使用する男性の手元

タレントプールの作り方を6つのステップに分けて解説します。

〈タレントプールの作り方〉

  1. ターゲットとなる候補者の定義
  2. データ収集方法の決定
  3. コミュニケーション戦略の策定
  4. タレントプール管理ツールの選定
  5. 候補者との関係構築
  6. フィードバックの収集とプロセスの改善

ターゲットとなる候補者の定義

タレントプールを作る際は、ターゲットとなる候補者の定義からスタートします。どのようなスキルセット、経験、業界知識を持つ候補者が自社に必要なのか明確にしましょう。

求める人物像を定量・定性の双方から具体化して、職種や役割ごとに理想的な候補者プロファイルを作成します。

データ収集方法の決定

データベースを構築するためのデータ収集方法を決定しましょう。

LinkedInやFacebook、業界イベントや推薦、キャリアフェアや社内リファラルプログラムなど、複数のソースから情報を集める方法を検討します。

コミュニケーション戦略の策定

候補者とのエンゲージメントを醸成・維持するためのコミュニケーションプランを立てます。メール・SNSを通じた直接的な連絡や情報発信、セミナーや交流会の開催など、関係性を効果的に構築できそうな施策を検討します。

タレントプール管理ツールの選定

タレントプールをどのように管理していくのかを決定します。エクセルやスプレッドシートを活用した管理も可能ではありますが、より効率的に管理するのであれば専用ツールの活用がおすすめです。

タレントプール採用ツールや、タレントマネジメントシステムなどを駆使して、タレントプールの構築と管理を進めていくとよいでしょう。

候補者との関係構築

タレントプールに加えた候補者との関係性を積極的に構築していきます。

個別のコミュニケーションや定期的な情報提供、そして彼らのキャリア発展に資する情報を共有することで、候補者のエンゲージメントを高めます。

フィードバックの収集とプロセスの改善

タレントプール戦略の効果を定期的に評価し、必要に応じて改善します。候補者や採用チームからのフィードバックを収集し、プロセスの改善点を特定して実行します。

タレントプール活用のポイント

観葉植物があるオフィス

タレントプールの運用を成功に導くポイントを解説します。

候補者との定期的なコミュニケーションで関係性を絶やさない

タレントプールの成功は、候補者との継続的なエンゲージメントに依存します。候補者が組織に対してポジティブな印象を持ち続け、機会を持ったタイミングで第一想起に入るのが、採用のスタートラインといっても過言ではありません。

またタレントプールに入っている候補者の多くは、今すぐに転職を考えていないケースがほとんどです。潜在的な転職ニーズが顕在化した瞬間に双方がアクションできるよう、情報発信やコンタクトを定期的に取り続けることが大切です。

候補者データの継続的な更新と管理

タレントプール内の候補者データを最新の状態に保ち続けるのも大切です。候補者のスキルや経験、興味は時間とともに変化します。そのため最新の情報を保持できていない場合、ミスマッチが発生してしまう可能性が発生します。

採用活動におけるミスマッチは、企業と候補者の双方にとってアンハッピーな結果をもたらします。ツールの活用やオペレーションの構築によって、最新情報を更新し続けられる体制を整えておきましょう。

採用プロセスへのスムーズな統合

タレントプールからの候補者を採用プロセスにスムーズに統合することは、迅速かつ効率的な採用を実現する上で欠かせません。タレントプールを採用プロセスの初期段階から積極的に活用することで、選考時間の短縮と採用コストの削減が可能になります。

例えば、空席が出た際には、タレントプールを最初に検討することで、外部への公開募集前に適合する候補者を見つけ出すことができます。採用プロセスにタレントプールの活用を組み込んで、一連の流れに沿って情報を利活用できる状態にしておきましょう。

パフォーマンス評価とフィードバックの活用

タレントプールの効果を最大化するには、定期的なパフォーマンス評価とフィードバックの活用が重要です。これにより、現在のアプローチの有効性を評価し、改善点を特定することができます。

例えば、候補者や採用担当者からのフィードバックを集めれば、エンゲージメント戦略やコミュニケーション方法に関するインサイトが浮かび上がってきます。コンタクトの返信率や応募率など定量的な指標と、コミュニケーションにおける定性的な評価から、改善点を抽出していきましょう。

タレントプール戦略を継続的に最適化できれば、組織の採用効率はますます向上します。

まとめ

オフィス街を歩くキャリアウーマン

タレントプールは将来の採用ニーズに迅速かつ効率的に対応するうえで大きな効果を発揮します。タレントプールの効果的な運用は競争優位性の維持に貢献し、優秀な人材の確保につながります。

タレントプールを取り入れて、採用活動のさらなる効率化を目指してみてはいかがでしょうか。

次の記事ではタレントプールの構築に役立てられる、タレントマネジメントシステム各製品を特徴や機能で比較しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。

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