転職活動は応募時、面接時、退職時、入社時と各タイミングにおいて必要となる書類が異なります。そのため効率よく転職活動を行うためには、各タイミングでの必要書類をしっかりと把握することが重要です。
本記事を読んで転職活動で必要となる書類や注意すべきことを確認し、転職を成功させましょう。
転職活動全般で必要になる書類一覧【チェックリスト】
転職活動で必要になる書類を「応募時」「面接時」「退職時」「入社時」の4つに分けると次のとおりです。
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必須の提出書類 |
※は退職時に前職場から入手する必要 |
企業によって必要になる書類 |
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住宅ローン控除を受けている場合 |
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新しい会社への入社までスムーズにできるよう、必要になる書類がきちんと用意されているかチェックしてみましょう。
【応募時】必要書類と用意するもの
転職活動の最初の段階である企業への応募時は、以下のものを用意することから始めましょう。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 送付状
- 証明写真
- 印鑑
- 筆記用具
転職活動の良いスタートが切るために、上記のものを忘れずに用意しておけば安心です。
履歴書
履歴書は市販のものでも、ダウンロードしたものでもどちらでも大丈夫です。自身の状況に合わせて判断してください。
履歴書を作成する際は「空欄を作らない」ことが鉄則。空欄がある場合は記入漏れと見なされ、マイナス評価につながる可能性があります。
空欄を作らず、文字の大きさと量を意識して読みやすい履歴書を作成してください。
職務経歴書
職務履歴書はサンプルをダウンロードし、それをアレンジして作成するのがベストです。
よい評価を得るためには「前年比〇%の売り上げを達成した」など、誰にとっても分かりやすい具体的な数値で表現すると効果的です。
応募する企業や職種によって、職務経歴書の内容を変更するのもおすすめ。
営業職と事務職では求められるスキルが異なるため、企業が求めている人材をしっかりと把握したうえで職務経歴書を作成するようにしましょう。
送付状
職務経歴書と同様、送付状もサンプルをダウンロードして作成するのがおすすめ。
送付状が同封されていない場合、マナー不足となりマイナスの評価を受ける可能性もあります。忘れずに同封しましょう。
送付した日付や宛先、住所、連絡先、志望動機や実績などを簡潔に記載し、誤字脱字が内容に丁寧に作成してください。
その他必要なもの
応募時の書類を作成するにあたって、次の3つが必要になります。
- 証明写真
- 印鑑
- 筆記用具
証明写真については、スーツを着用し、清潔感のある服装、髪形、メイクで撮影したものにするとよいでしょう。
【面接時】必要書類と用意するもの
転職活動で面接を受けに行く際は、次の4つを忘れずに持っていきましょう。最低限に必要となるものです。
- 履歴書・職務経歴書のコピー
- 求人情報や連絡先などの企業情報のコピー
- A4サイズの書類が入るカバンとクリアファイル
- 筆記用具
忘れ物によって約束の時間に遅れてしまったなどのハプニングが起こらないよう、しっかり準備を行いましょう。
履歴書・職務経歴書のコピー
面接では提出した履歴書や職務経歴書の内容をもとに質問されることが多いので、書類のコピーを持参しましょう。
企業によって記入内容を変更している場合は、特に注意が必要です。
書類を提出する前に必ずコピーをとっておき、面接前に読み返しておくことが大事です。
自分が何を記入したのかを改めて思い出し、面接に備えましょう。
求人情報や連絡先などの企業情報のコピー
面接中に疑問に思ったことを直接書き込みやすいという点で、コピーを持っておくことをおすすめします。
面接での質問を直接書き込むことは、意欲を企業にアピールすることにもつながります。
その他必要なもの
企業に面接を受けに行く際は、書類をきれいな状態で持ち運ぶために次の2つが必要です。
- A4サイズの書類が入るカバン
- クリアファイル
- 筆記用具
履歴書や職務経歴書を持参するのはもちろん、面接時に企業からもらった資料を持ち運ぶためにも重要です。
履歴書や職務経歴書、企業からの資料などは「正式な」書類であるため、裸のままカバンに入れるのはマナー違反。
クリアファイルを用いて折り曲げずに書類を保管し、カバンにしまうようにしましょう。
【退職時】いまの会社に返却・提出すべき書類
退職する際、会社に提出しなければならない書類は以下の4つです。
- 健康保険被保険者証
- 身分証明書
- 定期券や名刺
- 仕事上の書類やデータ
提出不足があると会社に迷惑をかけてしまうため、事前にしっかりと準備しておきましょう。
健康保険被保険者証
勤め先が加入している「健康保険組合」から身を引くために提出します。
企業が健康保険組合を組織していない場合は、全国健康保険協会の保険証を返却してください。
有給休暇などで直接提出することができない場合は、後日郵送で返却しましょう。
身分証明書
社員証や入館証、社章、IDカードなどは付与されたものではなく、一時的に貸与されているものです。退職時には会社側に返却しなければなりません。
もし身分証を退職時に紛失してしまったら、弁償を求められる可能性もあるので大切に保管しておきましょう。
返却は郵送でも可能な場合もありますが、直接返却するのがベターです。
定期券や名刺
現物支給されている通勤定期券は必ず返却します。
また、自身の名刺はもちろん、仕事でもらった名刺も会社の営業情報となるため返却しましょう。
仕事上の書類やデータ
会社の資産でもある仕事上の書類やデータは、会社外の人間は保有できません。
そのため退職時には、プロジェクトのために作成した資料や顧客リストなど、会社の業務に関わったすべての情報を提出する必要があります。
近年は会社から支給されたパソコンでデータを保存・管理するのが主流なため、パソコン内のデータも全て消すようにしてください。
業務に関わる情報は持ち出し厳禁のため、個人のパソコンに入ったデータも全消去します。
【入社時】転職先に提出する書類
入社時に必ず提出を求められる書類は以下の7つです。
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- 年金手帳
- 給与振込先届出書
- マイナンバー
- 扶養控除等申告書
- 健康保険被扶養者異動届(※扶養家族がいる場合のみ)
「雇用被保険者証」「源泉徴収票」「年金手帳」の3つは退職時に忘れずに前の勤め先から受け取るようにしてください。
必要な書類をすべて提出すれば、転職時に発生する役所での手続きはすべて新しい会社が代わりに行ってくれます。
雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証は引き続きの雇用保険加入のため必要となる書類です。
被保険者番号のみでも手続きは可能です。一度会社に提出し、その後は自身で保管するのが一般的とされています。
源泉徴収票
源泉徴収票は退職と入社が同年である場合に、その年の年末調整を新しい会社に行ってもらうための重要な書類です。
年金手帳
年金手帳は引き続きの厚生年金の加入のために必要となる書類です。
1997年以降の加入者に関しては青色の表紙で、20歳以上に国から1人1冊交付されています。
給与振込先届出書
給与の受け取りを行うために必要となる書類です。給与振込先提出届を提出しなければ給与の受け取りができません。
また、中小企業では振込手数料の負担回避のために銀行を指定され、会社から専用の用紙を渡されるケースもあります。
マイナンバーがわかる書類
マイナンバーは雇用保険や社会保険の手続きに必要となります。
マイナンバーカードのコピーまたは住民票など、個人番号が確認可能な書類を提出します。
扶養控除等申告書
扶養控除申告書は従業員ごとの事情に基づいて減税するために必要な書類です。
扶養している家族がいなくとも会社に申告する必要があります。会社から給与を受ける以上は提出しましょう。
健康保険被扶養者異動届(※扶養家族がいる場合のみ)
健康保険被保険者の家族(被扶養者)の名前が変わったり入れ替わったりする際に提出する書類です。
健康保険被扶養者異動届は扶養する家族がいなければ提出の必要がありません。
企業によって必要になる書類【事前確認必須!】
次の書類は、企業によっては提出が必要になるものです。提出を求めない企業もあるので、事前に転職先に確認してから書類を用意しておきましょう。
健康診断書 | 転職先が指定した医療機関で診断を受け、提出をしなければならない場合も |
雇用契約書 | 雇用に関する条件をくまなくチェックしたうえで提出 |
入社誓約書・入社承諾書 | 経歴に虚偽がないこと、承諾書は雇用条件に了承した意思表示を示すための書類 |
退職証明書 | 前職を間違いなく退職しているか確認
退職時に前の勤務先から取得可能 |
身元保証書 | 身元保証人を立てる必要がある場合に提出
(保証人の証明と捺印が必須) |
住民票記載事項証明書 | 現住所を証明するために提出
役所やコンビニで取得可能 |
免許・資格取得の証明書 | 資格が必須である職種、資格手当がつく会社で提出が求められる |
卒業証明書 | 第2新卒者までは求められらる場合も
(中途採用で提出を求められることはほとんどない) |
【住宅ローン控除を受けている場合】提出が必要になる書類
ローン控除の適用期間に退職・再就職した場合でも、住宅ローン控除は引き続き受けられます。
住宅ローン控除は年末調整で受けられます。そのため、転職先に以下の書類を提出して手続きを進めてもらいましょう。
- 給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書
- 住宅ローンの残高証明書
- 年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書
この中でも「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」は1枚しか発行されません。
退職した職場で提出しているため、税務署で再発行してもらってください。
【書類提出が間に合わない場合】提出先企業に早めの連絡を!
書類が提出期限までに準備できない場合は、入社予定の会社の人事担当者に提出が遅れる旨を必ず連絡しましょう。
連絡する際は「どの書類の提出が遅れるのか」「書類提出がなぜ遅れるのか」を説明したうえで「いつまでに提出できるか」の目途を必ず伝えましょう。
また、郵送で提出する場合は、郵送手続きが完了した時点で連絡を入れておくと親切です。
退職時は「離職票」と「退職証明書」を忘れずに受け取ろう
退職時、会社から「離職票」と「退職証明書」を忘れずに受け取るようにしましょう。転職先が決まっている場合は必ずしも持っていなければいけないものではありません。
しかし「確実に退職したか」を確認するために転職先が提出を求めることもあります。
また、失業手当をもらうとなった場合には必ず2つの書類が必要となるので、必ず退職した職場から受け取るようにしてください。
離職票
退職時点ですでに転職先が決まっている場合は必要ありませんが、企業によっては提出を求められることもあります。
「離職票」は退職に伴い、職を失ったことを証明する書類です。退職してから再就職するまでに期間が空く場合、その間の失業手当を受けるときに必要になります。
新たな就職先が決まっていないと、その間無収入になってしまいます。しかし離職票があれば失業手当の給付が受けられ、無収入にならずに済むのです。
離職票は被保険者でなくなった日の翌日から10日以内に、前の職場から交付されます。
期日を過ぎても離職票が届かなければ、ハローワークに相談して催促してもらうことも可能です。
退職証明書
会社を退職していることを証明する書類です。新しい会社に入社するまで時間がある場合や、転職先が決まっていない場合は、健康保険の手続きに必要となります。
また転職先が決まっている場合であっても、新しく入社する会社から提出を求められる可能性があるため、前の会社から請求してもらっておきましょう。
退職~入社までの手続きの大まかな流れ
新しい会社から内定をいただいたら、すぐに働けるわけではありません。
まず、今勤めている会社で退社に向けての手続きをします。退職から入社までは以下のステップを踏むのが一般的です。
退職2ヵ月~1ヵ月前 | 退職の意思を申し出る |
退職1ヵ月前~ | 退職届の提出と業務の引継ぎ作業 |
退職日当日 | 社内外への挨拶回り、備品の返却、必要書類の受け取り |
「退職の意思表示は1カ月前までに」と多くの企業の就労規則では定めていますが、業務の引継ぎや人員の確保が必要なため2カ月前に申し出るのが理想的です。
また、溜まった有給の消化や、円満な雰囲気で退社するためにも早めに申し出ましょう。
新しい会社への入社日は、内定後に担当者との話し合いで決定します。退職日が決まったら転職先へ報告しなければなりません。
入社当日または入社までに必要な書類の提出を求められるため、漏れがないよう準備を整えておきます。
【退職から入社までの間が長い場合】各種保険や年金の手続きが必要
退職してから転職先の入社まで2週間以上の長い期間が空く場合、保険加入や年金の変更を自分でしなければいけないことがあります。
- 健康保険の手続き
- 年金手続きの変更
- 【転職先が決まっていない場合】失業保険の手続き
健康保険の手続き
退職すると前職でそれまでに加入していた健康保険から外れるので、変更の手続きが必要です。
今までの健康保険を継続して加入する場合
(健康保険の任意継続) |
退職日翌日から20日以内に保険者申請を行う |
国民健康保険へ加入する場合 | 退職日から14日以内に役所の窓口で手続きを行う |
家族の扶養に入る場合
(被扶養者) |
被保険者となる家族の会社を通して手続きを行う |
年金手続きの変更
20歳以上60歳未満の人は公的年金制度の加入が義務付けられています。そのため、退職してから次の仕事に就くまでも保険料の支払いが必要なのです。
年金手続きについては、次の2つの選択肢から1つを選んでください。
国民年金の第1号被保険者に切り替える | 退職日翌日から14日以内に役所で手続き |
配偶者の扶養に入る
(第3号被保険者) |
配偶者の会社を通して、年金事務所で手続き |
【転職先が決まっていない場合】失業保険の手続き
管轄のハローワークで失業保険の手続きを行うことで、再就職するまでの失業手当をもらうことができます。
失業手当をもらうには「離職票」が不可欠なので、必ず前の職場から受け取っておくようにしてください。
なお、転職先が決まっている人は失業手当の受給資格はありません。
入社まで期間が空くからといってもらうのは不正受給に該当し、ペナルティを受ける可能性があるので注意してください。
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