お客様に最初の段階で好印象を持ってもらうためには、ビジネスマナーに沿った来客対応が欠かせません。
しかし「来客対応の流れがいまいちよく分からない…」「来客対応に自信がない…」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、来訪されたお客様をスムーズにお出迎えできるように、基本の来客対応の流れやマナーを解説していきます。心のこもったおもてなしで、最高の第一印象を与えましょう!
来客対応の流れは?
来客対応の流れは一般的に、①事前準備②受付対応③会議室・応接室へご案内④お茶出し⑤お見送りです。詳しくはこれから解説します。
来客対応とは?
受付での応対だけでなく、来客されたお客様に向けて「事前準備」「お出迎え」「ご案内」「お見送り」までを行うことです。
まずは事前準備を行う
来客対応の基本マナーである「事前準備」は、来訪者が来社する前に行います。事前準備の流れや押さえておきたいポイントを確認し、来訪者をスムーズに迎えましょう。
時刻や人数の確認
来訪者をお出迎えするためには、来訪の目的や人数といったお客様の情報を把握しておくことが必要です。準備に必要な以下の項目を確認しておきましょう。
- 来訪日時
- 来訪者の人数
- 企業名・代表者の氏名・来訪者全員の氏名
- 来訪目的
確認したのちに、来訪者の情報を自社の関連部署や警備室と共有しておくとスムーズにご案内ができますよ。
また新型コロナウイルス対策の見直しも大切です。感染症に効果的な対策が行われているのかチェックしましょう。社内の感染症対策の内容を事前に伝えておくことも重要です。
- 検温方法の統一、準備
- 消毒液の場所、補充
- 予備マスクの補充
- 換気
応接室の準備
来訪当日は予定時刻の前に応接室の掃除や準備を行います。以下の項目をチェックして応接室を準備しましょう。
- 応接室全体の掃除(机と椅子の清掃、ほこりが落ちていないかなど)
- 机と椅子の整列
- 照明は切れていないか
- ホワイトボードのペンや除菌アルコールなど備品の補充
- 用意した備品が使用できるかどうか
- 空調が正常に稼働するか
- 人数分のお茶出しの準備
お客様を案内する応接室が汚れていたり整っていなかったりすると、相手に不快な思いをさせてしまう可能性があります。気持ちよく仕事に集中できる空間作りを意識して準備しましょう。
お出迎え・受付の来客対応マナー
担当者かどうかは関係なく、お客様が来客された際は「いらっしゃいませ」と元気よく笑顔で出迎えます。
挨拶を終えたら「会社名」「お名前」「来訪の目的」を訪ねて、アポイントメントの有無と担当者を確認しましょう。
来客予定のお客様の場合 (アポイントあり)
来客予定のお客様であった場合は「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」と歓迎の挨拶で出迎えます。
受付業務だけでなく、お客様を応接室や会議室までお通しする場合は、そこまでご案内し「〇〇が参りますので少々お待ちください」といって待っていただくようにしましょう。
来客予定ではないお客様の場合 (アポイントなし)
取引関係のある相手先だとアポイントメントを行わず、来訪される場合も少なくありません。アポイントメントがない来訪者がいらした際には、お名前や企業名などを確認し、担当者へ取り次ぎましょう。
確認したうえで「ただいま確認してまいります。少々お待ちください」とお声がけをして、担当者に連絡し応対できるかどうかの指示を待ちます。
受付前や社内で迷っている人がいたときは、受付側から積極的にお声がけをしましょう。お客様が安心してスムーズに目的地に辿り着くように、サポートを行う意識が大切です。
飛び込み営業の場合
取引がない企業の人が飛び込みで来訪された際は、上司や担当者に確認して指示を仰ぎます。
確認したうえで取り次ぎを行わない場合は「大変申し訳ございませんが、事前にお約束ない方はお取り次ぎいたしかねます。お約束をしていただいたうえでお越しください」とクッション言葉を用いて丁寧にお断りしましょう。
特に大事なお客様の場合
特に大事なお客様の場合は、お客様に「大切に扱われている」と実感してもらえるような、心のこもったおもてなしが重要になります。
何度も来客されているお客様の場合であれば、お客様の好みに合わせた飲み物やお菓子を準備することで、大切に扱われていると実感してもらうことに繋がるでしょう。
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応接室・会議室へのご案内マナー
受付を終えたお客様は通常、応接室や会議室にお通しします。お通しの基本マナーとポイントを確認していきましょう。
行先を伝え応接室・会議室へ先導する
お客様を応接室まで案内する際は、行き先を伝えてから誘導します。案内人はお客様に背中を向けないように注意して2〜3歩先を歩くようにしましょう。曲がり角や段差があるときは一言お声がけをします。
ビジネスの場においては階段やエスカレーターといった段差がある場所でも、案内人が先を行きお客様が後ろにつきます。降るときも同様です。
ただしビジネスシーン以外の段差の場面では、お客様が上の段に立ち、案内人が下の段に立つことがマナーとされていることが多いため「お先に失礼します」とお声がけを忘れないようにしましょう。
入室時は必ずノックする
応接室にはノックをしてから入室します。中に人がいないことを確認して、お客様をご案内しましょう。
応接室のドアを開けた後は勝手に閉まらないように、手で押さえます。お客様に「どうぞお入りください」とお声がけをして招き入れましょう。案内人は来訪されたお客様が全員入室したことを確認してから入室します。
上座の席に案内する
入室後はお客様を席に案内しましょう。席次は以下の順です。
- 出入口から最も遠い奥の席・上座=来訪者の中で地位や役職が1番上の人
- 上座の対面=自社の中で地位や役職が1番上の人
- 出入口から最も近い手前の席・下座=案内人
応接室に入室した順番に座ってしまわないように、お声がけしながら案内するとスムーズに着席できるでしょう。
お茶出しのマナー
お客様にお茶を出す手順にもマナーがあります。お茶出しの手順は以下のとおりです。
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気を付けるポイント
お茶出しは基本の手順のほかにも、以下のポイントを押さえておくと、より丁寧な印象になります。
- 夏は冷たい飲み物、冬は温かい飲み物など季節に合わせて用意する
- 茶碗の柄がお客様に向くように、木目は横向きになるように置く
- お出しする場所はお客様の右後ろから右側に出す
- 書類などで置くスペースがない場合は、自社の担当者に置き場所の指示を仰ぐ
季節や状況によって柔軟な対応が必要になります。お客様をおもてなしする気持ちを意識して行いましょう。
最初にお客様に出す
まず来客の上座から下座、その後自社の上司から部下という順番でお茶を出します。
基本的にお茶出しは、お客様の右後ろから右側に出しますが、難しい場合は「こちらから失礼します」といってお出ししましょう。
会議が長引いたらお茶を替える
会議が長引いている場合は、60~120分をめどに新しい飲みものを出すようにしましょう。
その際は「コーヒーでよろしいですか」などと確認をとり、最初とは違う飲みものを準備するとより親切です。
お菓子はお茶より先に出す
お茶だけでなくお菓子も出す場合は、お菓子を先、お茶は後で提供します。お客様から見てお菓子を左側、お茶は右側に並べましょう。
またお客様がお土産を持ってきた場合は、基本的にそのお土産をお客様には出してはいけません。
ただし冷菓や生菓子など、時間をおかずに食べるべきものである場合は「お持たせで失礼ですが」という言葉を添えて、お客様にお出ししても大丈夫です。
応接室・会議室を退出する際のマナー
お客様を席に案内してお茶出しを終えた後は退室です。自分のみ退室する際のマナーとお客様とともに退室するときのマナーが異なるので覚えておきましょう。
自分だけ先に退出する場合
自分だけ先に退室する場合は、左脇にお盆を抱えたまま入口に向かいます。そしてドアの前でお客様の方を向き「失礼いたします」と一礼してから静かに退室します。
会議後、お客様とともに退出する場合
お客様とともに退室する場合は、お客様の帰り支度が整うまで席から立ち上がってはいけません。
お客様の帰り支度が整ったことを確認した後、出入口ドアを開けて室外にご案内します。ドアが閉まってしまわないよう手で押さておきましょう。
退出する順番はまずお客様、次に自社の上司が退室します。お客様がスムーズに帰宅できるようにサポートしましょう。
お見送りの来客対応マナー
お客様をお見送りするときのマナーはお見送りする場所や状況によって変わります。場所や状況に合わせたお見送りマナーを紹介します。
エレベーター前までの場合
オフィスがビルの上層階にある場合はエレベーター前までお見送りしましょう。
エレベーターホールまでお客様を案内して、案内人が上下ボタンを押します。エレベーターが到着してドアが開いたことを確認してから、お礼をお伝えしましょう。
- 本日はご足労いただきありがとうございました。
- 本日はお忙しい中、お時間を作っていただきありがとうございました。
- 今後ともよろしくお願いいたします。
上記のようなお礼をお伝えして、お辞儀をします。一度お辞儀をしてからは何度も顔を上げないように気を付けましょう。
ドアが閉まりエレベーターが動き出すのを確認するまでは、お辞儀をしたままでお見送りします。
玄関までの場合
来訪が初めてのお客様やオフィスが玄関に近い階であれば、玄関まで案内してお見送りしましょう。
「玄関までご案内します」とお声がけをして、お客様の2〜3歩先を歩きます。玄関までご案内した後、立ち止まりお礼の挨拶をしましょう。
来訪側のマナーとして社内に入るときは、コートやマフラーを身に付けないお客様もいらっしゃいます。こちらから着用するようにお声がけしましょう。
雨や雪が降っているときは「お足元が悪い中ご足労いただきありがとうございます」と一言添えることが大切です。
挨拶を終えた後は、お客様が見えなくなるまでお見送りします。お客様が気持ちよく帰っていただけるように笑顔でお見送りしましょう。
車までの場合
お客様が車で来客されている場合は、車の前までお見送りしましょう。
お客様が車に乗り込み、車のドアが閉まったタイミングでもう一度お辞儀をします。車が動き出し、見えなくなるまでお見送りを続けるのがマナーです。
自分が担当者でない場合
自分が担当者でない場合でもお見送り最中のお客様を見かけたときは、席から立ち上がり挨拶とお辞儀をしてお見送りします。
自分が担当者でない相手も、お客様の姿が見えなくなるまでお見送りすることがマナーです。
「担当者ではないから」「今忙しいから」と挨拶やお辞儀をしないのは相手に失礼に当たります。会社全体のイメージダウンにもつながるため、一旦手を止めてお見送りしましょう。
お客様との距離が遠く挨拶のお声がけができないときは、深くお辞儀をするだけで相手に気持ちが伝わります。姿勢を正し笑顔で深くお辞儀をして、感謝の気持ちを伝えるように心がけましょう。
心のこもったおもてなしで最高の印象を与えよう
来客対応の基本マナーは一連の手順を身に付けることから始めましょう。
事前準備・受付・ご案内・お茶出し・お見送りの基本マナーを理解し、ポイントを押さえた気配りを行うことでワンランクアップした来客対応ができるようになります。
来客対応の基本マナーには「来訪されたお客様を気持ちよく迎え、スムーズに打ち合わせをしてもらう」という気持ちも大切です。正しい来客対応のマナーを身に付けて、好印象を持たれる立ち振る舞いを行いましょう。
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