トラブルや障害の発生から復旧までを、一覧で管理できるインシデント管理ツール。各インシデントへの対応状況を可視化し、進捗管理やコミュニケーションを効率化します。
本記事ではおすすめのインシデント管理ツールを、問い合わせ対応向けとプロジェクト管理向けに分けて11製品ご紹介。それぞれの機能や選ぶ際のポイントも解説します。ぜひ、ツール選びの参考にしてください。
問い合わせ対応型のインシデント管理ツール6選
問い合わせ対応型インシデント管理ツールを6製品紹介します。
「Zendesk for service」顧客ごとに最適化されたサポートを提供
- 顧客からの問い合わせや要望を一元管理
- 多彩なチャネルでの顧客対応が可能
- 充実したレポート機能で顧客対応を可視化
「Zendesk for service」はチャット・SNS・メールなどでの顧客対応が可能なインシデント管理ツールです。
ツールの特徴は各種顧客対応の全てを一元管理できる点です。顧客情報とやり取りの履歴を同じスペースで確認できるため、現状の把握や共有をスムーズに行えます。
また顧客対応のパフォーマンスは、分析機能の活用によりグラフ化・数値化が可能です。対応の詳細を検証することで、より質の高いカスタマーエクスペリエンスを提供できます。
初期費用 | − |
基本料金 |
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無料トライアル | ⚪︎ |
「kintone」社内のデータ管理とコミュニケーションを一元管理
- 問い合わせや対応履歴を一元管理
- 対応履歴をノウハウとして蓄積・共有
- 拡張機能をプラスして自社仕様にカスタマイズ可能
「kintone」は社内の問い合わせ業務を効率化するインシデント管理ツールです。豊富なテンプレートや拡張機能を搭載しているのが特徴で、カスタマイズ性の高さが評価されています。
問い合わせ管理では顧客対応履歴を1プラットフォームで管理できます。対応状況はチーム内で逐次共有でき、二重対応や対応漏れのリスクを抑えることが可能です。
またインシデント対応の履歴は、データとして蓄積されます。担当者は成功事例を見ながらインシデント対応に当たれるため、インシデント対応の質の向上が期待できます。
初期費用 | − |
基本料金 |
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無料トライアル | 30日間 |
「SmartStageサービスデスク」ITILに準拠した管理プロセスを採用
- ユーザーからの問い合わせを一元管理
- 原因究明が必要なインシデントは「問題管理案件」として自動起票
- インシデントをナレッジ管理してFAQ化・データベース化
「SmartStageサービスデスク」は、ITIL に準拠した管理プロセスを利用できるインシデント管理ツールです。ITILとは ITサービスマネジメントのベストプラクティス(成功事例)をまとめた書籍群を指します。
ユーザーからの問い合わせを一元管理できる上、重要なインシデントは「問題管理案件」として自動的に起票されます。インシデントの根本原因に対処しやすくなり、再発の防止が可能です。
また対応したインシデントはナレッジ化して、FAQ・データベースに活用できる仕組みです。チームや組織で成功事例を共有することで、インシデント対応の標準化・質の向上を実現できます。
初期費用 | 110,000円〜 |
基本料金 |
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無料トライアル | 14日間 |
「ServiceDesk Plus」世界10万社の導入実績
- 各チャネルからインシデントの受付が可能
- インシデント分類や優先順位の割り当てをスムーズに実行
- 調査が必要なインシデントは作業をタスクとして登録
「ServiceDesk Plus」は高品質なサービスデスク業務を実現できるインシデント管理ツールです。
インシデントが発生すると、Webフォームやライブチャット・電子メールなどに登録されます。登録されたインシデントは内容ごとに分類され、優先順位を付けて担当者に自動的に割り当てられる仕組みです。
また詳細な調査が必要なインシデントは「タスク」として登録され、調査と診断が実施されます。結果はナレッジ化して保存されるため、今後のインシデント対応の参考として使用することが可能です。
初期費用 | − |
基本料金 |
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無料トライアル | 30日間 |
「メールディーラー」チームのメール対応を可視化
- メール対応状況をタブで自動管理
- メールごとに担当者の設定が可能
- 優先メールにラベル付けする機能が付帯
メールディーラーはクラウド型のインシデント管理ツールです。メールで顧客対応を行う際は、対応状況ごとにタブが設定可能です。各担当の対応状況が一目で分かり、二重返信や対応漏れを防げます。
またメールディーラーには、メールごとに担当者を振り分けたり、優先メールにラベル付けをしたりといった機能もあります。全てのメール対応業務がメンバー間で可視化・共有されるため、致命的な対応ミスが発生しにくいのがメリットです。
初期費用 | 50,000円~ |
基本料金 | 35,000円/月~ |
無料トライアル | ⚪︎ |
「Re:lation」複数チャネルへの問い合わせを一元管理
- グッドデザイン賞を受賞した快適な操作性
- 10種類の窓口からの問い合わせの一元管理・共有が可能
- 担当の案件数や対応状況を可視化
Re:lationは複数チャネルの問い合わせを一元管理できるインシデント管理ツールです。グッドデザイン賞を受賞した快適な操作性を持ち、ツールの扱いに慣れない人でも直感的に操作できます。
ツールで対応できるチャネルは、メール・電話をはじめX(旧Twitter)・LINEなど10種類です。対応履歴はもちろん顧客情報管理・顧客への返信まで一元管理でき、インシデント対応を効率化できます。
また担当案件数やチームのメール送信件数などは、数値で可視化が可能です。個々の業務課題を適切に把握することで、業務の改善・効率アップを期待できます。
初期費用 | 50,000円〜 |
基本料金 |
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無料トライアル | 10日間 |
※1 フリープランは初期費用、月額費用ともに0円です。
プロジェクト管理型のインシデント管理ツール5選
プロジェクト管理型インシデント管理ツールを5製品紹介します。
プロジェクト管理ができるインシデント管理ツール選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想のインシデント管理ツールが見つかります。 |
「Asana」デジタルテンプレートでインシデントを管理
- 多彩なテンプレートを備えたプロジェクト管理ツール
- インシデント管理テンプレートの作成によりスピーディーな対応を実現
- インシデント対応をメンバー全員と共有が可能
「Asana」は豊富なワークマネジメント機能やタスク管理機能を搭載したインシデント管理ツールです。
インシデントが発生した際には、デジタルテンプレートを活用してインシデント対応を一元管理できます。テンプレートでは進捗状況を可視化できるほか、各タスクに担当者と期日を割り当てたり、インシデントのステータスをチーム全体で共有したりすることが可能です。
インシデントを適切に管理・追跡することにより、インシデント対応のスピードアップ・精度アップを実現できます。
初期費用 | − |
基本料金 |
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無料トライアル | ⚪︎ |
「Backlog」直感的に操作できるシンプルなUI
- スケジュール・タスクの共有や進捗管理をスムーズにサポート
- ガントチャートで進捗状況を可視化
- 課題の担当者・期限の設定により対応漏れを防止
「Backlog」はプロジェクト管理機能・タスク管理機能・コミュニケーション機能などを併せ持つインシデント管理ツールです。
インシデントが発生した場合は、必要な業務をタスク化して担当者・期限を設定できます。対応状況はガントチャートやカンバンボードで可視化・共有できるため、対応状況の管理もスムーズです。
利用できるツールはモバイルにも対応しており、使う場所を選びません。オフィス外のメンバーともリアルタイムで情報を共有できます。
初期費用 | − |
基本料金 |
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無料トライアル | 30日間 |
「Redmine」無料で使えるオープンソースのインシデント管理ツール
- ブラウザ上で展開するWebベースのインシデント管理ツール
- 「チケット」機能でステータスや進捗を管理
- Wikiでインシデント対応をナレッジ化
オープンソースで公開されている「Redmine」は、Webブラウザ上で手軽にインシデント管理ができます。ツールを利用する際、ソフトやアプリをインストールする必要はありません。
Redmineの特徴は「チケット」とよばれる機能を用いて、タスク管理を行う点です。インシデント対応が必要な場合は、チケットを発行して各担当者に割り振れます。チケットはガントチャートやカレンダーなどで管理でき、対応フローの抜け漏れ防止が可能です。
またインシデント対応の履歴は、Wiki機能でナレッジ化できる仕組みを備えています。対応の属人化を防ぐことで、チーム全体の対応スキル向上を実現可能です。
初期費用 | − |
基本料金 | 0円 |
無料トライアル | − |
「ServiceNow」AIの活用でインシデント対応をスピードアップ
- AIがインシデントを適切にグループ分け
- モバイルアプリによりインシデントの監視が可能
- ワークフローを自動化し属人化を防止
「ServiceNow」は業務のワークフローをデジタル化し、一元管理を可能にするインシデント管理ツールです。
インシデント対応ではAIがインシデントを分類し、対応の優先順位を割り当てます。対応フローは自動化・標準化されるため、インシデント対応が属人化してしまう心配もありません。
モバイルアプリを活用すれば、出先からでもインシデントの監視が可能です。
初期費用 | 要お問い合わせ |
基本料金 | 要お問い合わせ |
無料トライアル | 要お問い合わせ |
「Jira Software」多彩なテンプレートでプロジェクトを管理
- スクラムテンプレートで必要な作業を計画・追跡・管理可能
- カンバンで重要なタスクを可視化・共有
- バグ追跡テンプレートで作業に優先順位を割り当てられる
「Jira Software」は主にIT業界で活用されるインシデント管理ツールです。プロジェクトを監視する上で有益な、スクラムテンプレートやカンバン式のボードが搭載されており、タスクの可視化・共有・追跡・管理を行えます。
またバグ追跡テンプレートを利用すれば、システム開発中のインシデントにも適切な対応が可能です。バグが発見された際は優先順位を付けて処理を行えるため、甚大なトラブルを防げます。
初期費用 | − |
基本料金 |
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無料トライアル | 7日間 |
インシデント管理ツールの種類と主な機能
インシデント管理ツールには「問い合わせ管理型」と「プロジェクト管理型」の2種類があります。自社の目的に合った種類のツールを選ぶことが導入時のコツです。
「問い合わせ管理型」社内外でのトラブルや問い合わせへの迅速な対応を実現!
ヘルプデスクやカスタマーサポートの問い合わせ対応を、社内外問わず効率化します。主な機能は以下の通りです。
問い合わせの一元管理 | 電話やメール、SNSなどあらゆるチャネルから寄せられた問い合わせを一元管理します。 |
問い合わせの振り分け | 問い合わせを受けたチャネルや内容ごとに分類し、担当するオペレーターに振り分ける機能です。 |
ナレッジベースの構築 | FAQや形式やWiki形式のナレッジベースを構築します。問い合わせした本人の力で問題を解消できるよう、補助することが可能です。オペレーターの負担を軽減します。 |
回答補助機能 | テンプレートを搭載した製品や、AIによる自動回答を利用できる製品などがあります。 |
対応状況の可視化 | リアルタイムでインシデントの対応状況を見える化します。遅延している対応やオペレーターへの負荷状況を確認するのに便利です。 |
「プロジェクト管理型」チームで協力してインシデント対応を進める場合におすすめ!
タスクの割り振りや期限決めを行い、チーム全体でスムーズなインシデント対応ができます。主な機能は以下の通りです。
進捗の見える化 | カンバンボードやガントチャートなどを使って、インシデント対応の進捗状況を可視化します。 |
アラート | 連絡やタスク完了の期限が迫っているときにアラートで知らせてくれます。 |
コミュニケーション機能 | チャットをはじめとしたコミュニケーション機能を搭載し、速やかな情報共有やファイル共有を行えます。 |
タスク管理 | タスクの自動割り当てを行ったり、メンバーが抱えるタスクの状況を確認したりできます。 |
スケジュール管理 | インシデント対応に関連するスケジュールを、チームメンバー全員で共有および管理できます。 |
自社にぴったりのインシデント管理ツールの選び方
インシデント管理ツールを選ぶ際は「目的に合った種類のツールかどうか」「インシデント対応を標準化できるか」に注目しましょう。
目的に合った種類のツールを選ぶ
インシデント管理ツールは「問い合わせ管理型」と「プロジェクト管理型」に分けられます。自社の目的に合った種類のツールを選びましょう。
問い合わせ管理型は社内外におけるヘルプデスクの質の向上を主目的とするツールです。各種チャネルからの問い合わせを一元管理できる機能・問い合わせ内容の自動振り分け機能などを備えるツールが該当します。
一方でプロジェクト管理型は適切なタスク管理により、チーム全体で滞りなくインシデントを解消できるツールです。カンバンボードやガントチャート機能、タスクの自動割り当て機能などを備えています。
インシデント対応を標準化できる製品を選ぶ
インシデント管理ツールを選択する際には、インシデント対応を標準化できるものを選びましょう。例えば対応履歴のレポート機能・やり取りをデータベース化できる機能や、Wiki化・ナレッジ化できる機能を持つものがおすすめです。
インシデント対応が属人化すると、同じミスが起こりやすくなります。顧客満足度の低下を防ぐには、対応を標準化してトラブルや対応ミスの繰り返しを防ぐことが必要です。
また問い合わせ管理の改善が目的なら、ITILに準拠しているツールを選んでもよいでしょう。ITサービスマネジメントの成功事例にならえば、インシデント対応はよりスムーズになるはずです。
インシデント管理ツールで業務を効率化しよう
セキュリティ事故やカスタマートラブル、問い合わせなどの対応を効率化したいなら、インシデント管理ツールがおすすめです。
インシデント管理ツールで問い合わせ内容を管理すると、対応ミスや対応漏れのリスクを低減できます。対応履歴のデータ化により、インシデント対応のナレッジとして今後の対応に役立てることも可能です。
自社の目的に合ったツールを導入して、インシデント管理を効率化しましょう。
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プロジェクト管理ができるインシデント管理ツールは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのソフトを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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