エクセルでプロジェクト管理を行うのは可能ですが、修正の手間や共有のしにくさなどの観点から、あまりおすすめできません。エクセルよりもプロジェクト管理ツールの導入をおすすめする理由や、ツール導入のメリットについて解説します。
エクセルで管理するメリット・デメリット
プロジェクト管理をエクセルで行う場合、メリットとデメリットがそれぞれあります。コスト面やカスタマイズ性の面ではメリットといえますが、修正の手間がかかったり、修正点のリアルタイムな反映ができなかったりする点には注意が必要です。
エクセル管理のメリット
エクセル管理のメリットはエクセルをすでに導入している企業であれば、初期コストがかからないという点にあります。
業務上エクセルが必要不可欠な企業も多く、すでに導入済みという現場も少なくありません。そのため追加コストを支払うことなくプロジェクト管理を行えるので、コストを抑えたい場合にはおすすめです。
また業務で日常的に使用しているためソフトの使い方に慣れている従業員が多く、プロジェクト管理での利用に対して抵抗感が生じにくいのもメリットといえます。テンプレートを作成した後に、カスタマイズしやすいという点もメリットでしょう。
エクセル管理のデメリット
メリットがある一方で、エクセルでの管理にはデメリットもいくつかあります。特に影響が大きいといえるのは、計画に変更があった際のファイルの修正に手間がかかるという点です。
一度作成したプロジェクト管理の表やデータを大幅に作り替える必要が生じた場合、多大な時間が必要になり、それに伴い管理者の負担が増大します。
また修正点がリアルタイムに反映されないため、最新の情報をチームメンバー間で共有しにくいという点もデメリットといえるでしょう。
エクセルは管理者やチームメンバーが修正点を保存しなければ情報が反映されないため、保存を後回しにしたり忘れたりした場合には、最新情報の共有ができません。そのため古い情報を元にして、他のメンバーが作業を進めてしまうおそれがあります。
エクセルでの管理に適したプロジェクト
関係者が数人程度の小規模なプロジェクトであれば、エクセルによるプロジェクト管理でも十分に対応できるケースは多いと考えられます。作業の複雑さや管理の手間という観点からも、管理者にとってそれほど大きな負担にはなりにくいでしょう。
一方で数十人を超える規模のプロジェクトの場合や、複雑度の高いプロジェクトの場合には、エクセルによる管理ではカバーしきれない可能性が高くなります。
ただし数人程度の小規模なプロジェクトであっても、社内で就業している従業員が少ない状況においては、エクセルによる管理は推奨できません。
エクセルは複数メンバーによるオンラインでの同時編集ができないため、外出が多い従業員やリモートワークの従業員がいる場合には対応が難しくなるのです。
ツールで管理するメリット・デメリット
プロジェクト管理は専用のツールを活用して行う方法もあります。ツールを活用すると、大規模かつ複雑なプロジェクトも手軽に管理できます。一方で導入コストや教育の手間が必要になったり、導入の準備に時間がかかったりするのはデメリットです。
ツール管理のメリット
プロジェクト管理の専用ツールを利用するメリットは、複雑なタスクやスケジュールの管理もツールで手軽に行えるという点です。
プロジェクト管理ツールはWBS作成機能やガントチャート作成機能など、プロジェクト管理に必要不可欠な機能を備えており、一から作成することなく簡単に管理が可能です。
またチームメンバー同士で情報共有がしやすく、数十~数百人という大規模かつ複雑度の高いプロジェクトでも対応できるというメリットもあります。
ツール管理のデメリット
ツール管理のデメリットは、有料ツールの契約には導入費用やランニングコストがかかる点です。導入を検討する際は、費用対効果をよく検証してからツールを利用するか否か決める必要があります。
また導入に当たりチームメンバーへの教育が必要になるため、慣れるまでに時間がかかったり、管理者の負担が増えたりする可能性もあります。システムの導入準備に時間がかかり、直ちに運用を開始できない点もデメリットといえるでしょう。
ツールでの管理に適したプロジェクト
ツールによる管理が適しているのは、数十~数百人規模の大きなプロジェクトや、複雑な高い管理が求められるプロジェクトです。
エクセルで大人数のプロジェクトを管理すると、表が煩雑になるだけでなく、情報共有が難しく、最新の情報が維持されているのかを確認することも難しくなります。
外出先から編集する必要がある従業員が多い環境や、リモートワークが中心の場合も、インターネット経由で情報共有しやすいプロジェクト管理ツールの利用が向いているでしょう。
おすすめのプロジェクト管理ツール
プロジェクト管理ツールを導入するなら、機能性が高く、初めて扱うチームメンバーでも直感的に操作できるツールを選ぶのがおすすめです。ここでは機能が豊富で実績も十分なプロジェクト管理ツールを二つ紹介します。
Trello
Trelloは「アトラシアン」が運営する、タスク管理に特化したプロジェクト管理ツールです。「リスト」や「カード」の形でタスクを簡単に新規追加できるため、チームメンバーが抱えているタスクをひと目で把握できます。
カレンダー機能によるメンバーのスケジュール管理や、「テーブルビュー」機能による作業管理が可能で、管理者の負荷を最小限に抑えるのに有効です。
有料プランの月額費用は、1IDにつき5ドル(STANDARDプラン)からとなっています。個人または小規模チーム向けの無料プランも用意されているため、まずはプロジェクト管理ツールを試してみたい場合にもおすすめです。
Jooto
Jootoは「PR TIMES」が開発した、カンバン方式のタスク・プロジェクト管理ツールです。直感的に使えるシンプルなレイアウトが魅力で、有料導入企業数は約1,800社と実績も豊富なため、初めての導入でも安心感があります。
プロジェクト成功のスペシャリストが導入開始まで並走しながらサポートするため、これまでプロジェクト管理ツールを使ったことがなくても、効率的な運用体制を整えることが可能です。
プロジェクト管理には専用ツールがおすすめ
エクセルでプロジェクト管理を行うのは可能ですが、数十~数百人の大規模なプロジェクトや、複雑度の高い管理が求められるプロジェクトでは、計画変更があった場合にファイルの修正作業が煩雑になりやすいというデメリットがあります。
また大人数でファイルを共有すると、誤って上書き修正してしまうといった行き違いが起きやすく、管理の精度が低下しやすい点も、エクセルによるプロジェクト管理が難しい理由といえるでしょう。
上記の観点からエクセルでプロジェクト管理を行うのは、数人程度の小規模なプロジェクトに留めておくのがよいといえます。ある程度の規模が見込まれるプロジェクトでは、プロジェクト管理ツールを利用するのがおすすめです。
今回紹介したツールも参考にしながら、自社で進めるプロジェクトの内容や規模感に合ったツールを見つけて、プロジェクト管理を効率的に行いましょう。
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