POSレジ選びは初期費用だけでなく「3年間の総所有コスト(TCO)」で判断することが不可欠です。 小規模な飲食店(1店舗)を想定した場合、初期費用0円から導入可能で、周辺機器を含めた3年間の総コストは約68万円からがひとつの目安となります。さらに、IT導入補助金などを活用すれば、このコストを最大75%削減することも可能です。
POSレジの費用相場を中心に、あなたの店舗にPOSレジを導入するとどのくらいのコストがかかるのかを解説します。

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POSレジの種類別|初期費用・月額料金・3年総額の費用相場

POSレジは、主に「タブレット型」「PC型」「ターミナル型」の3種類に分類されます。結論から言えば、コスト、機能の柔軟性、設置スペースの観点から、多くの小〜中規模事業者にとっては「タブレット型」が最も合理的な選択肢です。
以下の表は、各種類の基本的な特徴と費用感をまとめたものです。貴社の事業規模と照らし合わせ、全体像を把握してください。
| 種類 | 特徴 | 初期費用 | 月額費用 | 3年間総所有コスト(TCO)の目安 | 最適な事業者 |
| タブレット型 | iPadなどの汎用タブレットを使用。省スペースで操作性が高く、機能拡張も容易。近年、市場の主流となっている。 | 0円~20万円 | 0円~2万円 | 68万円~ | 小規模な飲食店、小売店、サロン |
| ターミナル型 | レジ機能に特化した専用ハードウェア。高機能・高耐久だが、高価で大型。 | 20万円~100万円 | 1万円~5万円 | 150万円~ | スーパー、コンビニ、大規模チェーン店 |
| PC型 | 市販のPCにPOSソフトウェアをインストールして利用。既存資産を活用できる場合がある。 | 5万円~30万円 | 5,000円~3万円 | 80万円~ | 既存PC資産を有効活用したい事業者 |
主要タブレットPOSレジ5社の費用を徹底比較
「結局、トータルでいくらかかるのか?」という問いに答えるため、主要なタブレットPOS5社について、3年間の総所有コスト(TCO)を試算しました。TCOとは、導入時の初期費用だけでなく、3年間で支払う月額費用や決済手数料まで含めた費用の総額です。表面的な価格ではなく、この長期的な視点でのコスト比較こそが、賢明な投資判断の基盤となります。
| 製品名 | 初期費用 (ハードウェアセット目安) | 月額費用 (推奨プラン) | 決済手数料 (代表的な料率) | 3年間の総所有コスト試算 | 特徴 |
| スマレジ | 約150,000円 | 0円~15,400円 | 3.24%~ | 約800,000円~ | 複数店舗管理機能、高度な在庫管理・売上分析に強み。 |
| Airレジ | 約140,000円 | 0円 | 3.24%~ | 約750,000円~ | 操作が直感的。Airペイとの連携でキャッシュレス導入が容易。 |
| Square POS | 約80,000円 | 0円 | 3.25%~ | 約680,000円~ | 初期費用が最も安価。小規模・開業直後の店舗に最適。 |
| ユビレジ | 約150,000円 | 6,900円 | 要問合せ | 約500,000円+決済手数料 | 飲食店向けの機能が豊富。ハンディ連携に定評あり。 |
| CASHIER | 約80,000円 | 0円~4,400円 | 3.24%~ | 約700,000円~ | セルフレジやモバイルオーダーなど省人化・DX化支援機能が充実。 |
注記: 上記はあくまで、指定のモデルケース(月商100万円、キャッシュレス比率50%)における一例の試算です。正確な費用は選択するプラン、周辺機器、決済代行会社によって変動します。
POSレジ導入コストを最大75%削減!今すぐ使える補助金・助成金
POSレジ導入は設備投資であり、そのコスト障壁を乗り越える最も効果的な手段が補助金・助成金の活用です。特に、インボイス制度対応を目的としたPOSレジ導入は多くの補助金で優遇されており、活用しない手はありません。
次の記事ではPOSレジの補助金に関する情報をまとめています。ぜひ、あわせて参考にしてください。
意外な費用?見落としがちなPOSレジの周辺機器と隠れコストの内訳

精度の高い予算計画を立てるためには、本体やソフトウェア費用以外に発生するコストを正確に把握しておく必要があります。
これだけは揃えたい!主要周辺機器の価格相場一覧
店舗運営に最低限必要となる主要な周辺機器の価格相場は以下の通りです。これらはセット販売されていることもありますが、個別に購入する際の目安としてください。
〈主要周辺機器の価格相場一覧〉
| 機器名 | 価格相場 | 概要 |
| キャッシュドロア | 5,000円~6万円 | 現金を保管する引き出し。鍵付きのシンプルなものであれば1万円前後で購入可能 |
| レシートプリンター | 1万円~8万円 | レシートや領収書を印刷する機器。接続方法(有線/無線)や印刷速度で価格が変動する |
| バーコードスキャナー | 7,000円~6万円 | 商品のバーコードを読み取る機器。QRコード対応やワイヤレスタイプは高価になる傾向がある |
| カスタマーディスプレイ | 2万円~5万円 | 顧客に会計金額や商品情報を表示する画面。タブレットをディスプレイとして利用できるアプリもある |
| キャッシュレス決済端末 | 0円~10万円 | クレジットカードや電子マネー、QRコード決済に対応する端末。決済サービスによっては無料で提供されるキャンペーンもある |
| 自動釣銭機 | 30万円~100万円 | 現金の受け取りから釣銭の払い出しまでを自動化する機器。非常に高価だが、レジ締め作業の大幅な効率化とミス防止に繋がる |
これらの周辺機器は、店舗の業種やオペレーションによって必要なものが異なります。例えば、商品点数の多い小売店ではバーコードスキャナーが必須ですし、飲食店では厨房に注文を伝えるキッチンプリンター(3万円~5万円)が必要になる場合があります。
契約前に必ず確認すべき4つの「隠れコスト」
契約後に想定外の出費で悩まないために、以下の4点は必ず事前に確認してください。
決済手数料
最も重要な隠れコストです。料率はカードブランドや決済代行会社で異なります(多くは3%台)。料率が0.1%違うだけでも、年間のキャッシュレス売上が1,000万円であれば1万円の差になります。必ず複数社を比較検討してください。
保守・サポート費用
レジが停止すれば、その間の売上はゼロになります。緊急時の電話サポートや駆けつけサポートが有料か無料か、対応時間は24時間365日か、といった点は事業継続の生命線です。
システム乗り換え費用
将来的に他社システムに乗り換える可能性もゼロではありません。その際に、売上データや顧客情報をスムーズに移行できるか、またその費用は発生するのかを確認しておくべきです。
スタッフの教育コスト
操作が複雑なシステムは、スタッフが習熟するまでに時間がかかります。これは金銭的な費用ではありませんが、見過ごせない「時間的コスト」です。
価格だけで選ぶと失敗する!事業を成長させるPOSレジの選び方5ステップ

POSレジは単なる会計ツールではなく、事業を成長させるための経営ツールです。価格だけで選ぶと、本来解決すべきだった課題が手付かずのまま残ってしまいます。以下の5つのステップに沿って、論理的に選定を進めてください。
STEP1: 「何のために導入するのか」事業課題と目的を明確にする
まず、「POSレジを導入して何を達成したいのか」を具体的な数値目標に落とし込みます。
STEP2: 自社の業種・規模に必須の機能を洗い出す
設定した目的に基づき、必要な機能をリストアップします。
STEP3: 将来の事業拡大を見据えた「拡張性」を確認する
現状の課題解決だけでなく、将来の事業計画に対応できるシステムかを確認します。
STEP4: トラブル時に事業を止めないための「サポート体制」を比較する
万が一のトラブルは必ず発生するという前提で、事業を止めないためのサポート体制を比較します。
STEP5: 無料トライアルやデモで「現場の操作性」を必ず試す
最終候補は、必ず実機で操作性を確認します。
あなたのお店に最適なPOSレジはこれ!おすすめ製品の紹介

上記の選定ステップに基づき、経営課題を解決する具体的なソリューションを提示します。
【低コストで始めたい】初期・月額0円から使えるPOSレジ
Square POSやAirレジが最適です。これらのシステムは、初期費用を抑えつつ、基本的なPOS機能とキャッシュレス決済をすぐに導入できるため、開業直後の店舗や個人事業主にとって最も合理的な選択肢となります。
【複数店舗を効率的に管理したい】多店舗展開に強いPOSレジ
スマレジやユビレジが有力な候補です。これらのシステムは、本部機能を備えており、複数店舗の売上・在庫・顧客情報をリアルタイムで一元管理できます。経営者が全店舗の状況を即座に把握し、迅速な経営判断を下すことを可能にします。
【データ分析で売上を伸ばしたい】高機能なPOSレジ
スマレジやPOS+が強みを発揮します。これらの高機能POSは、詳細な売上分析(ABC分析、時間帯別分析など)や顧客分析(RFM分析など)機能を標準で搭載しており、「勘」に頼らないデータドリブンなマーケティング施策の実行を強力に支援します。
最適なPOSレジを賢く導入し、事業成長を加速させよう

POSレジの価格は、目先の初期費用ではなく「3年間総所有コスト」で比較検討することが最も重要です。 これには、月額費用や決済手数料といったランニングコストも含まれます。
導入コストを大幅に削減できる補助金・助成金の活用は必須です。 まずは、インボイス対応でも優遇される「IT導入補助金」の対象となるかを確認することから始めてください。
最終的な決定は、価格だけで下すべきではありません。 自社の経営課題を解決できる機能、将来の事業拡大に対応できる拡張性、そして万全なサポート体制を総合的に評価することが、投資の成功を左右します。
自店舗に最適なPOSレジを賢く導入して、事業成長を加速させていきましょう。
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