プロティアン・キャリアは自己成長と心理的成功を重視したキャリア形成のことです。時代の変化に対応できる能力を養うため、身近な目標を達成する方法を会得しましょう。プロティアン・キャリアについて学べる、おすすめの書籍も紹介します。
プロティアン・キャリアとは?

プロティアン・キャリアの語源は、ギリシャ神話に登場する神プロテウスです。自在に姿を変える神になぞらえ、柔軟にキャリアを形成していくことをプロティアン・キャリアといいます。
まずはプロティアン・キャリアが日本で広まってきた背景について見ていきましょう。
時代や環境に合わせて変化するキャリア形成
これまでの日本企業では「組織のなかでどうあるべきか」に重きが置かれてきました。しかし企業の体質が変化し、働き方が多様化した近年では、こうした考え方が時代にあわなくなってきたのです。
企業が終身雇用から成果主義へと変化しつつある今、ひとつのキャリアにこだわるのはむしろハイリスクといえます。代わりに必要とされるのは、無数に枝分かれする未来に対応できる柔軟さです。
こうした社会の変化こそ、プロティアン・キャリア指向を持つ人々が増えた理由でしょう。「自分が何をしたいか」が重要視される傾向は、今後ますます増えていくと考えられます。
「キャリア」との違い
従来のキャリアは「組織ありき」のものでした。組織に属し、求められる仕事をし、役職や昇級といった組織内での評価を見返りとして与えられてきたのです。
一方のプロティアン・キャリアは、仕事の主体性が「個人」にあります。自分にマッチした働き方で確かなスキルを習得し、見返りとして自己の充足感・達成感を得るのです。
組織内のみに通用するキャリアは、会社を一歩出ればどう評価されるかわかりません。しかしプロティアン・キャリアで研さんを積めば、どこにいっても通用する人材へと成長できるでしょう。
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プロティアン・キャリアを始める前に理解しておくこと

プロティアン・キャリアを目指すのであれば「そもそもキャリアとは何なのか」を理解していなければいけません。
そこでキャリアの定義について改めて確認したうえで、プロティアン・キャリアを積むにあたって必要とされる心構えを解説します。
キャリアの定義
「キャリアとは何ですか?」と聞かれたとき「職務経歴」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。そのほかにもビジネスで評価されるのは「スキル」「年齢」「人間性」「人脈」などです。
しかしキャリアとは、ビジネスに限って使われる言葉ではありません。キャリアには「生き方」という意味もあります。
つまり就職や転職、出世といった点で捉えるものではなく、何か達成するまでに経験したことや習得したものなど「点に達するまでのプロセスの全て」がキャリアになるのです。
長期的な視野の必要性
プロティアンとは心理的成功を求めて仕事をすることです。しかし自己実現ばかり追い求めるのは、かえってプロティアン・キャリアの形成を遠ざける原因となります。
例えば習得したいスキルを身に付けるために転職したとして、希望の部署に配属されるとは限りません。そこですぐに見切りをつけてしまっては、転職スパイラルに陥るリスクがあります。
プロティアン・キャリアに求められるのは「アダプタビリティ(適応能力)」です。環境に柔軟に適応し、そこでしか得られないスキルを吸収し、成長しようとする力です。
自分の価値観やビジョンを失うことなく、長期的な視点でキャリアを形成することを心がけましょう。
進める上で役立つ目標設定の手法

順調にキャリアアップするためには、目標設定が欠かせません。ここでは「ベーシック法」「三点セット法」「ベンチマーキング」の3通りの目標設定方法を紹介します。それぞれの特徴について見ていきましょう。
基本の方法「ベーシック法」
ベーシック法は以下の4ステップで目標達成を目指す方法です。
- 目標項目を決める
- 達成基準を設定する
- 期限を設定する
- 達成までのプランを立てる
目標項目は「向上(強化)」「改善(解消)」「維持(継続)」「開発」のいずれかのタイプに分類されます。
続いて、その目標に対し「いつまでにどうするか」という達成基準と期限を設定しましょう。数値や状態を具体的に決めておくのがポイントです。
最後に目標を達成するためにどうアプローチしていくかを決めます。必要なツールや人脈など、実現可能な手段を検討しましょう。
さらに掘り下げる「三点セット法」
項目はベーシック法とほぼ同じですが、ベーシック法よりも掘り下げて目標設定できるのが三点セット法の特徴です。三点セット法では、以下の3つの項目を設定します。
- 具体的なテーマ
- 達成レベル
- 達成計画
テーマ設定は「正早安楽」「自己否定」「プロセスチェック」からアプローチします。
身近な業務を「より正確に、早く、安く、楽にできないか」を考えるのが「正早安楽」です。「自己否定」では、達成できなかったときの悪影響を先に想像してから、そうならないための方法を具体化します。
「プロセスチェック」は、何も考えずに行っている業務のプロセスを見直し、改善できる点がないか見直す方法です。達成目標の設定に迷うときは、三点セット法でテーマを探してみましょう。
ライバルから学ぶ「ベンチマーキング」
誰かの姿を見て「自分も成長したい」と思うことがあるかもしれません。すでに理想を体現している相手がいる場合は、ベンチマーキングで目標を設定しましょう。
目標はライバルの水準に達する、もしくは追い抜くことです。まずは「ライバルがなぜ成功しているのか」「自分に足りないものは何か」自分とライバルの現状をくわしく分析し、目標と達成計画を設定します。
ベンチマーキングで目標を達成するポイントは「定期的に分析・検証を行うこと」です。ギャップが縮まっていなければ、改めて達成計画を練り直す必要があるでしょう。
プロティアン・キャリアを学べる書籍
最後にプロティアン・キャリアについて学べる書籍を紹介します。数多くの書籍なかから、際立って評価の高い3冊を厳選しました。いずれも自分の人生を主軸にした生き方を学べる良書です。
「定年を迎えたら、のんびり年金暮らし」こんな未来が確実に訪れるとは限りません。そこで考えたいのが、70歳まで現役で働くためのキャリア形成です。
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プロティアン・キャリアで未来の設計を

これまでの日本では多くの場合、組織に尽くすことが出世への道のりでした。しかし今後の多様化する社会において評価されるのは、明確なビジョンを持った適合力のある人材です。
プロティアン・キャリアは「やってみたい」「学びたい」という前向きな姿勢で、経験・チャレンジ・内省を繰り返すことで培われます。
組織のなかで積極的にスキルを磨いていくことはもちろん、転職・企業・副業などあらゆる可能性を視野に入れ、自分のキャリアを高めていきましょう。
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