クラウドPBX導入のメリットを解説！導入の流れも紹介

近年、ビジネスの通信環境が大きく変化するなかで、従来のビジネスフォンに代わりクラウドPBXが注目を集めています。クラウドPBXとは、インターネットを介して電話システムを利用できる革新的なソリューションです。

本記事では、クラウドPBXの基本情報や導入のメリットについて詳しく解説。導入手順から失敗しない選び方のポイントまでわかりやすくまとめたので、クラウドPBXの導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

クラウドPBX導入のメリット

クラウドPBXを導入することで、企業はさまざまなメリットが期待できます。

どこからでも電話を受けられる

クラウドPBXの最大のメリットは、場所を選ばずに電話を利用できることです。スマートフォンやPC、タブレットなどを用いることで、会社電話番号での発着信や内線通話が可能となります。

外出先や自宅からでも、オフィスにいるときと同じように会社の電話番号で発信したり、着信を受けたりすることができます。出張はもちろん、テレワークやリモートワークの環境下においても、スムーズな顧客対応や社内コミュニケーションを実現できるのです。

また、複数の拠点がある企業の場合、拠点間の通話も内線扱いとなり、通話料を削減できるメリットもあります。海外拠点とのコミュニケーションも、インターネット環境さえあれば通常の内線通話と同じように行えます。

初期費用を抑えてスピーディに導入できる

クラウドPBXの2つ目のメリットは、初期費用を抑えてスピーディに導入できることです。クラウド上にあるPBXを利用するため、導入の際、オフィス内にハードウェアを設置する必要がありません。設置工事のコストと導入までのリードタイムを大幅に削減でき、初期費用を抑えながらスピーディに導入することができます。

従来のPBXシステムでは、導入に数週間〜数ヶ月程度かかることもありましたが、クラウドPBXでは数日程度で利用を開始できるケースも多いです。

高い柔軟性と拡張性

クラウドPBXの3つ目のメリットは、高い柔軟性と拡張性です。クラウドPBXは、現状に合わせてスモールスタートすることができ、その後の企業の成長に合わせて柔軟にシステムを拡張できます。

例えば、最初は少人数での利用からスタートし、徐々に利用者を増やしていくことも可能です。新しい拠点を追加する際も物理的な機器の設置や複雑な設定変更が不要なため、クラウド上での簡単な操作で対応できます。繁忙期には一時的に回線数を増やし、閑散期には減らすといった対応も可能です。

また、クラウドPBXは常に最新の状態に保たれるため、新機能が追加された際もすぐに利用を開始できます。

クラウドPBXの失敗しない選び方

ここからは、クラウドPBXの失敗しない選び方をご紹介します。

• 自社のニーズを満たしているか
• サポート体制が整っているか
• 現在の番号がそのまま利用できるか
• 複数の拠点で使えるか
• 音声が良いかどうか

それぞれ解説していきましょう。

自社のニーズを満たしているか

クラウドPBXを選ぶ際、自社のニーズを満たしているかどうかを必ず確認しましょう。各企業によって提供プランやサービス内容が異なるため、自社に必要な機能が備わっているかを慎重に検討する必要があります。

例えば、コールセンター業務を行う企業であれば、通話録音機能や通話分析機能が重要となるでしょう。一方、営業部門が多い企業では、モバイル端末との連携や外出先からの利用のしやすさが重要になるかもしれません。

自社のニーズを明確にし、適切なサービスを選びましょう。

サポート体制が整っているか

サポート体制が整っているかどうかを確認することもポイントです。クラウドPBXは従来のビジネスフォンとは使い勝手が異なる部分もあるため、導入時や運用時に疑問や問題が発生する可能性があります。

確認すべきポイントとしては、サポートの方法（電話、メール、チャットなど）や対応速度、対応時間帯などがあります。24時間365日対応のサポートがあれば、夜間や休日でも安心して利用できるでしょう。

また、導入時のサポートだけでなく、運用開始後の継続的なサポートや、トラブル時の対応なども確認しておくことをおすすめします。

現在の番号がそのまま利用できるか

現在の番号をそのまま利用したい場合は、電話番号を変えずに引き継げるかどうかも確認しましょう。

多くの企業にとって、長年使用してきた電話番号は重要な資産。取引先や顧客に周知されている番号を変更することは、ビジネスに大きな影響を与える可能性があります。

クラウドPBXのサービスによっては、既存の電話番号をそのまま利用できるものがあります。これは「番号ポータビリティ」と呼ばれ、多くのサービスで対応しています。

ただし、一部の番号や地域によっては対応していない場合もあるため、事前に確認が必要です。また、自社が使用している電話番号によっては引き継げない可能性もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

複数の拠点で使えるか

拠点の多い中堅〜大企業の場合、複数の拠点で使えるかどうかも確認しましょう。すべての拠点で同じシステムを利用することで、内線の整備やコスト削減など多くのメリットがあります。

サービスによっては、対応可能な地域や国に制限がある場合もあるので、特に海外拠点がある企業の場合は、国際通話や海外でのサービス利用が可能かどうかを確認しておきましょう。

音声が良いかどうか

クラウドPBXはインターネットを介して通話を行うため、従来の固定電話と比べて音質が劣る場合があります。しかし、技術の進歩により、多くのサービスで高品質な音声通話が可能になっています。

音声品質を確認する方法としては、実際に試用してみることが最も確実です。多くのクラウドPBXサービスでは、無料トライアルや短期間の契約が可能なプランを用意しています。これらを利用して、実際の使用環境で音質をチェックすることをおすすめします。

また、口コミや評判もチェックしておくと良いでしょう。

クラウドPBXを導入する流れ

以下では、クラウドPBXを導入する流れをご紹介します。

1. クラウドPBXの提供事業者に相談する

まず、クラウドPBXの提供事業者に相談しましょう。この段階で、自社のニーズや現在の通信環境について詳しく説明し、最適なプランや機能についてアドバイスをもらいます。

多くの事業者は、無料相談を受け付けています。また、トライアル期間を設けているサービスも少なくありません。このタイミングを利用して、実際の操作感を確認することもおすすめです。

2. 申請書類を作成してもらう

導入を決定したら、必要な申請書類を作成しましょう。クラウドPBXの導入に際して電気通信事業者への申請が必要な場合がありますが、多くの場合提供事業者が手続きを代行してくれます。

必要な情報としては、会社名、住所、利用する電話番号、希望する機能などがあります。また、現在使用している電話番号を継続利用する場合は、番号ポータビリティの申請も必要になります。

3. クラウドPBX事業者が手続きを進める

申請書類の作成が完了したら、クラウドPBX事業者が必要な手続きを進めます。この段階では、電気通信事業者への申請や、システムの初期設定などが行われます。

手続きにかかる期間は事業者によって異なりますが、通常は数日から数週間程度。この間、事業者から進捗状況の報告や追加の情報提供の依頼があることもあります。

4. 電話番号が割り当てられる

手続きが完了すると、新しい電話番号が割り当てられます。既存の番号を継続利用する場合は、番号ポータビリティの完了通知が届きます。

この段階で、割り当てられた番号や転送設定などの確認を行います。

5. 初期設定が完了・利用開始

初期設定が無事完了すると、クラウドPBXの利用を開始できます。多くの場合、事業者から利用開始の案内と共に、管理画面へのログイン情報や操作マニュアルなどが提供されます。これらを用いて、詳細な設定や社内での利用方法の周知を行いましょう。

まとめ

クラウドPBXの基本から導入のメリット、導入手順などを解説しました。クラウドPBXは非常に便利なサービスであり、多くの企業で活用されています。場所を選ばない利用、低い初期投資、高い拡張性など、多くのメリットがあるので、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

導入に際しては、自社のニーズを満たしているか、サポート体制は整っているかなど、様々な観点から選定を行うことがポイントです。本記事で紹介した情報を参考に、自社に最適なクラウドPBXを導入し、ビジネスに活用してみてください。

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