クラウドPBXは、インターネット回線を利用して通話ができる便利なサービス。従来の固定電話と比べて柔軟性が高くコスト削減にも繋がるため、多くの企業で導入が進んでいます。
しかし、「音質が悪いのでは?」「途切れたり聞こえなくなったりしないの?」といった心配をしている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、クラウドPBXの音質が悪化してしまう原因や、音質を改善するための具体的な方法をご紹介します。音質の問題で悩んでいる方はもちろん、これからクラウドPBXの導入を検討している方にも参考になる内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
クラウドPBXの音質が悪化する3つの原因

クラウドPBXの音質低下には、主に3つの原因が考えられます。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
〈クラウドPBXの音質が低下する3つの原因〉
- 低速・不安定なインターネット接続
- ハードウェアや端末の性能
- 音質に影響するWi-Fiやルーター設定の誤り
低速・不安定なインターネット接続
クラウドPBXの音質低下の最も一般的な原因は、不安定なインターネット接続です。クラウドPBXはインターネット回線を使用して音声データを送受信するため、回線速度が遅かったり、接続が不安定だったりすると、音声の遅延や途切れが発生しやすくなるのです。
特に大容量のデータ通信を行っている場合や、多くの端末が同時にインターネットを使用している状況では、音声通話に必要な帯域が確保できず、音質が低下する可能性があります。また、Wi-Fi環境を利用している場合、電波の干渉や障害物の影響で接続が不安定になり、音質に悪影響を及ぼしてしまうことも。
クラウドPBXの音質が悪いと感じたら、まずはインターネット環境を確認しましょう。
ハードウェアや端末の性能
インターネット環境ではなくハードウェアや端末により音質が悪くなる可能性もあります。古い端末や性能の低いデバイスを使用していると、音声データの処理が追いつかず、音質が低下する原因となることがあります。
例えば、スマートフォンでクラウドPBXを利用する場合、端末のOSが古かったり、アプリとの相性が悪かったりすると、音質に影響が出ることがあります。また、PCを使用する場合も、CPUやメモリの性能が不足していると、音声処理に遅延が生じ、音質が低下することも。場合によっては、マイクやスピーカーの品質も音質に影響を与えることがあります。
音質に影響するWi-Fiやルーター設定の誤り
適切に設定されていないWi-Fiネットワークやルーターは、クラウドPBXにおける音声通話の品質を著しく低下させる可能性があります。
例えばWi-Fiルーターの設定が古い規格のままでは、通信速度が遅くなり、音質が低下してしまうことがあります。古い規格を使っている場合は、最新のWi-Fi規格を使用するようにしましょう。
また、ルーターのQoS(Quality of Service)の設定が適切でない場合、音声通話のデータが他のトラフィックに押されて優先度が下がり、音質が低下することがあります。このようなケースでは、QoS設定を最適化し、音声通話のデータを優先的に処理するようにすることで音質を改善できます。
クラウドPBX音質改善のためにチェックすべき3つのポイント

クラウドPBX音質改善のためにチェックすべき3つのポイントをご紹介します。
〈クラウドPBX音質改善のためにチェックすべき3つのポイント〉
- 回線の速度と安定性を確認する
- 使用する端末のスペックと設定を見直す
- クラウドPBXサービス提供元の音質保障を確認
回線の速度と安定性を確認する
まず、使用している回線の速度と安定性を確認しましょう。インターネット回線の品質はクラウドPBXの音質に直接影響を与えるため、定期的なチェックが欠かせません。
はじめに、回線速度のテストを行いましょう。オンラインの速度測定サービスを利用すれば、簡単に現在の回線速度を確認できます。
もし速度が不足している場合は、後述する高速インターネット回線への切り替えや、Wi-Fi設定の最適化を試してみてください。回線の速度と安定性を定期的にチェックし、必要に応じて改善策を講じましょう。
使用する端末のスペックと設定を見直す
次に、クラウドPBXで使用している端末のスペックと設定も見直しましょう。先述の通り、端末の性能や設定が適切でないと、せっかくの高速回線も活かせず、音質が低下してしまう可能性があります。
まず、使用している端末のスペックを確認します。CPUやメモリの性能が著しく低い場合には、必要に応じて高性能な端末への切り替えを検討してみても良いかもしれません。
次に、端末のOSやアプリケーションが最新版にアップデートされているか確認します。古いバージョンのOSやアプリケーションを使用していると、最新の音声処理技術や最適化が適用されず、音質が低下する可能性があるためです。定期的にアップデートを行うことで、最新の状態に保ちましょう。
また、端末の音声設定も重要です。マイクやスピーカーの音量設定、ノイズキャンセリング機能の有無など、端末の音声関連の設定もチェックしておきましょう。
クラウドPBXサービス提供元の音質保障を確認
クラウドPBXのサービス提供元の音質保障も確認してみてください。まず、サービス提供元が公表している音質基準を確認しましょう。総務省の「IP電話の音声品質基準」において、音質はクラスA〜クラスCの評価に分類されています。
音質が低いと感じる場合で、提供元に問題があると判断できる場合は、乗り換えを検討しても良いかもしれません。
クラウドPBXの音質を向上させる5つの対策方法

ここからは、クラウドPBXの音質を向上させる対策方法を5つ紹介します。
〈クラウドPBXの音質を向上させる対策方法〉
- 高速インターネット回線の導入
- Wi-Fi設定の最適化
- 端末のファームウェアのアップデート
- 定期的なメンテナンスと回線のチェック
- 音質の良いクラウドPBXへの変更
高速インターネット回線の導入
クラウドPBXの音質を向上させる最も効果的な方法のひとつは、高速インターネット回線を導入すること。クラウドPBXは音声データをインターネット経由で送受信するため、回線速度が音質に直接影響します。
高速回線を導入することで音声データの送受信がスムーズになり、遅延や途切れを最小限に抑えることができます。光ファイバー回線など、高速で安定的な通信が可能な回線への切り替えを検討しましょう。
Wi-Fi設定の最適化
Wi-Fiルーターの設定も見直しましょう。最新のWi-Fi規格(Wi-Fi 6やWi-Fi 6E)に対応したルーターを使用することで、クラウドPBXでより高速で安定した通信が可能になります。また、5GHz帯を優先的に使用するよう設定することで、安定した通信を実現できます。
次に、QoS(Quality of Service)設定を最適化します。ルーターのQoS設定で音声通話のデータを優先的に処理するよう設定することで、他のトラフィックの影響を受けにくくなります。
また、Wi-Fiアクセスポイントの適切な配置も重要です。電波の届きにくい場所や障害物の多い場所では音質が低下する可能性があるため、オフィス全体をカバーできるようアクセスポイントを配置しましょう。
端末のファームウェアのアップデート
使用する端末のファームウェアを最新の状態に保つことも重要です。ファームウェアのアップデートには、音声処理の改善や新機能の追加など、音質に直接影響する更新が含まれていることがあります。
定期的にファームウェアのアップデートをチェックし、最新版が利用可能な場合は速やかに適用しましょう。特にクラウドPBX専用の端末を使用している場合は、メーカーが提供しているアップデート情報を常にチェックすることが大切です。
また、PCやスマートフォンでクラウドPBXを利用している場合は、OSやアプリケーションも最新の状態に保ちましょう。
定期的なメンテナンスと回線のチェック
クラウドPBXの音質を維持するためには、定期的なメンテナンスと回線のチェックが欠かせません。これらの作業を定期的に行うことでトラブルを早期に発見し、音質低下を防ぎましょう。
音質の良いクラウドPBXへの変更
現在使用しているクラウドPBXサービスの音質に満足できない場合は、より音質の良いサービスへの変更を検討することも一つの選択肢です。クラウドPBX市場は競争が激しく、常に新しい技術や機能が導入されているため、定期的にサービスの比較検討を行うことをおすすめします。
音質を改善したい場合のクラウドPBXサービスの選び方

音質の良いクラウドPBXを選ぶために、以下の点に注目しましょう。
- 音質に定評のあるクラウドPBXを選ぶ
- オンプレミス型を選ぶ
- 導入前にトライアルで音質を確認する
音質に定評のあるクラウドPBXを選ぶ
音質に定評のあるクラウドPBXを選ぶことは重要なポイントです。
まず、総務省の品質基準で「クラスA」を獲得しているサービスは、音質が良いと判断できます。他にも、実際に使用しているユーザーのリアルな評価や口コミを参考にすることで、音質の良いサービスを見極めましょう。
オンプレミス型を選ぶ
クラウドPBXで音質に不具合を感じる場合、クラウド型ではなくオンプレミス型に切り替えることも手段のひとつ。オンプレミス型のPBXは、自社内にサーバーを設置するためインターネット回線の影響を受けにくく、音質が安定しやすい傾向にあります。
導入前にトライアルで音質を確認する
多くのクラウドPBXサービスでは、導入前にトライアルやデモを利用して実際の音質を確認することができます。トライアル期間を活用して、自社の環境で実際に使用した際の音質を確認してみましょう。
音声品質基準「クラスA」の音質がよいクラウドPBX3選

総務省が規定する通話品質基準で最高品質の「クラスA」を獲得している、音質がよいクラウドPBXを3製品紹介します。
モバビジ

「モバビジ」はスマホでオフィス電話を持ち歩く、音声品質にこだわったクラウドPBXです。導入事例数は50万社を突破。多くのユーザーに指示されているクラウドPBXです。
ひかり電話網とサーバーを直結させることで、インターネット回線を経由する際の音声劣化を防ぎ、総務省基準最高ランク「クラスA」のクリアな通話品質を実現。また、お手持ちのスマホに専用アプリをインストールするだけで、オフィス電話と同じように、会社の代表番号での発着信、内線、保留、転送など、ビジネスに必要な機能が利用可能です。
さらに、既存の固定電話機もそのまま使えるため、導入コストを抑えつつ、オフィスでも外出先でもシームレスなコミュニケーション環境を構築できます。
OFFICE PHONE

「OFFICE PHONE」はスマホがビジネスフォンになる、業界最安値クラスのクラウドPBXです。
従来のビジネスフォンでは必須だったPBX(主装置)の設置や配線工事は一切不要。初期費用0円、月額98円~という業界最安値レベルの低価格で、スマホがビジネスフォンとして利用できます。外出先や自宅でも、会社の代表番号で発着信ができ、内線通話は無料。これにより、オフィスだけでなく、テレワークや複数拠点での業務もスムーズに行えます。
さらに「クラスA」獲得のクリアな音声品質で、まるで固定電話のような通話を実現。通話録音、タブレット受付、クラウド勤怠管理など、豊富なオプション機能も充実しており、ビジネスの効率化を強力にサポートします。
CLOUD PHONE

「CLOUD PHONE」は、6500社以上の導入実績を誇るクラウドPBXサービスです。従来のビジネスフォンで必要だった高額な初期費用や保守費用は一切不要。スマホに専用アプリをインストールするだけで、会社の固定電話番号で発着信が可能になります。
また市外局番や050番号も簡単に取得でき、内線・外線転送も無料。場所や端末に縛られず、オフィスでも自宅でも、どこからでも電話業務が行えます。
専門サポートチームが導入から運用までを徹底的にサポートするため、初めてクラウドPBXを導入する企業様でも安心してご利用いただけます。総務省基準をクリアした最高品質レベル「Aクラス」の通話品質も魅力です。
まとめ

本記事では、クラウドPBXの音質改善に焦点を当て、その原因と対策方法を詳しく解説しました。
クラウドPBXは、多くの企業にとって柔軟性が高くコスト面に優れたサービスですが、音質の問題に悩まされることがあります。クラウドPBXの音質が悪化する主な原因としては、インターネット環境や使用している端末、Wi-Fiやルーター設定の誤りなどが挙げられます。
定期的に回線の速度と安定性をチェックするようにして、使用する端末のスペックと設定の見直しを行いましょう。また、高速インターネット回線の導入やWi-Fi設定の最適化、端末のファームウェアのアップデートも効果的です。
どうしても音質が気になる場合は、音質の良いクラウドPBXへ切り替えてみるのも良いでしょう。クラウドPBXの音質を改善して、ストレスなくビジネスに活用しましょう。
次の記事ではおすすめのクラウドPBX各製品を機能や料金の観点から比較しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。
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