「大きなファイルを送れない」「毎月の維持費を減らしたい」とお困りの事業者も多いはずです。クラウド上でファイルを保管や共有ができるオンラインストレージは、小規模な業務なら無料版で十分に活躍します。
URLひとつでのファイル共有や複数人でのリアルタイム共同編集、自動バックアップ機能を備えており、月額費用をかけずに、社内外とのやり取りを円滑に整えられます。
無料で利用できるオンラインストレージについて、有料版との違いや注意点を含めて紹介します。
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無料と有料のオンラインストレージの違い
無料版と有料版のオンラインストレージでは、使える機能や運用のしやすさに明確な差が出ます。自社の業務範囲にあわせた選択に向けて、主な違いは下記3点です。
保存容量とアップロードできるファイルの上限
無料版で提供される保存容量は、数GBから15GB程度です。1回にアップロードできるファイルサイズに制限があるサービスも目立ちますが、有料プランを契約すれば、1ユーザーあたり1TB以上の容量を確保できます。
動画や画像素材といった重いデータも、制限を気にせず保管や送信が可能です。自社で扱うデータ量やファイルの種類に照らし、無料版で足りるかの見極めが欠かせません。
セキュリティ体制とアクセス権限の設定
無料版と有料版では、セキュリティ対策や管理機能の充実度が異なります。無料版は、リンクを知る全員に共有する簡易的な設定が中心です。
有料版なら、アクセス範囲の細かな制限や共有URLへのパスワード設定、有効期限が付与できます。社員アカウントの一括管理機能や操作履歴の記録も有料版の強みですが、機密情報や顧客データを扱う企業は注意が必要です。
サポート対応の有無と商用利用の規約
トラブルが発生した際、無料版ではメーカーからの手厚い支援を受けられません。問題が起きても自力で対処する体制が必要です。
無料版のなかには、個人利用のみを許可して業務利用を禁じているサービスも存在します。有料版の中には、電話やチャット問い合わせに対応し、商用利用も認められているサービスもあるため、導入前に利用規約を確かめましょう。
無料で利用できるオンラインストレージ比較表
各サービスの恒久的な無料枠における主要スペックや、ビジネス利用の基準となる商用利用の可否などをまとめた製品比較表は、以下のとおりです。
| 製品名 | 提供形態 | 無料で利用可能な容量 | 1ファイル上限 | ユーザー数制限 | 商用利用の可否 | セキュリティ機能 | 主な推奨用途 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Google Drive | 永久無料 | 15GB | 最大5TB (※無料枠内は実質15GB) |
1名(個人用) | × | ・2段階認証 ・通信・保管暗号化 ・アクセス権限設定 |
・個人ファイルの保管 ・ドキュメントの共同編集 |
| OneDrive | 永久無料 | 5GB | 250GB(※無料枠内は実質5GB) | 1名(個人用) | △(完全無料版は商用に必須な管理機能が不足) | ・2段階認証 ・SSL/TLS暗号化 ・Personal Vault領域 |
・Officeファイルの共有 ・PCローカルフォルダ同期 |
| Box | 永久無料(Individualプラン) | 10GB | 250MB | 1名 | ○ | ・AES-256暗号化 ・2段階認証 ・ファイル共有権限設定 |
・強固なセキュリティが求められるファイル保管 |
| Dropbox | 永久無料(Basicプラン) | 2GB | 2GB(プラン容量の範囲内) | 1名 | ○ | ・256ビットAES・SSL/TLS暗号化 ・2段階認証 ・30日間復元 |
・デバイス間の高速ファイル同期 ・データ一時共有 |
| MEGA | 永久無料 | 20GB | 上限なし(プラン容量の範囲内) | 1名 | ○ | ・ゼロ知識暗号化(エンドツーエンド暗号化) ・2段階認証 |
セキュリティレベルを最優先とした機密データの保管 |
| セキュアSAMBA | 永久無料(フリープラン) | 2GB | 容量上限まで(2GB以内) | 3名 | ○ | ・通信・保管データの暗号化 ・国内データセンター(AWS)運用 |
・少人数チームでのセキュアな共有 ・エクスプローラー操作の検証 |
| pCloud | 永久無料 | 最大10GB(条件達成時) | 上限なし(プラン容量の範囲内) | 1名 | ○ | ・TLS/SSL暗号化 ・GDPR準拠 ・データ保存地域指定(欧州/米国) |
海外拠点や取引先とのセキュアなデータ共有 |
| Icedrive | 永久無料 | 10GB | 上限なし(プラン容量の範囲内) | 1名 | ○ | ・Twofish暗号化 ・クライアント側暗号化 |
ローカルのハードディスク感覚での直感的な操作・保管 |
| firestorage | 永久無料(未登録/無料会員) | なし(転送特化) | 2GB | 1名 | ○ | ・パスワード保護 ・ダウンロード有効期限設定(最大7日) ・ウイルスチェック |
アカウントを持たない社外関係者への単発ファイル送信 |
| データ便 | 永久無料(ライト/フリー) | なし(転送特化) | 5GB(無料登録時) | 1名 | ○ | ・SSL暗号化 ・パスワード設定 ・セキュリティ便(DL承認機能) |
・登録不要での迅速なファイル転送 ・確実な誤送信防止 |
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無料で利用できるオンラインストレージ10選
10GB以上の容量があり、大量保存できるものから、使いやすさに定評のあるものまで、無料で利用できるオンラインストレージは、以下の10製品です。
Google Drive(グーグル合同会社)
Google Driveは、設定したメンバーと簡単にファイルが共有できるオンラインストレージです。無料で15GBという大容量を利用できますが、個人向け無料版は利用規約により非商用目的での使用に限定されています。
Googleドキュメントやスプレッドシートを通じてリアルタイムに編集できる機能が搭載されているのがポイントで、ファイルのダウンロードやアップロードを繰り返す手間がありません。将来的な有料版(Google Workspace)への移行を視野に入れ、社内のドキュメント共有プロセスを根本から効率化したい小規模事業者や、チーム単位でのパイロット運用に最適です。
OneDrive(日本マイクロソフト株式会社)
OneDriveは、パソコンでもスマホでもアクセス、ファイルの閲覧、編集ができるオンラインストレージです。無料で利用できる範囲として5GBの保存容量が提供されており、個人単位でのデータ保管や共有に活用できます。
WordやExcelなどのOfficeアプリケーションから直接クラウドへファイルを保存・共有でき、従業員に対して新たなシステムの操作研修を行うことなく、即座にファイル共有のデジタル化を実現できるのがメリットです。普段からMicrosoft製品を業務の基盤としており、ローカルフォルダと同じ操作感でクラウド移行の第一歩を踏み出したい中堅・中小企業におすすめします。
Box(株式会社Box Japan)
Boxは、コンテンツの管理や整理、共有、編集まで集約させることで、容易に各作業の連携ができるオンラインストレージです。個人向けの無料プラン(Individual)において10GBの容量が提供されており、1ファイルあたり250MBまでのデータを商用利用として扱えます。
銀行レベルのAES-256暗号化や多要素認証に加え、柔軟なアクセス権限の設定が標準で備わっており、外部とのファイル共有における情報漏洩リスクを極小化できるのがメリットです。将来的な全社導入によるガバナンス強化を見据え、まずは強固なセキュリティと使い勝手を無料で検証したい中堅・中小企業におすすめします。
Dropbox(Dropbox International Unlimited Company)
Dropboxは、ワークフローの管理や共有ファイルの作業状況の可視化、タスクの管理ができるオンラインストレージです。無料のBasicプランでは2GBの容量が提供され、業務などの商用利用にも正式に対応しています。
複数デバイス間でのタイムラグのないファイル同期と、誤って削除したファイルを30日間遡って復元できる強力なバックアップ機能が搭載されているのがメリットです。大容量のデザインデータや画像ファイルを社外のクリエイターや協力会社と迅速に共有する必要がある、製造業の設計部門や小規模なデザイン事務所におすすめします。
MEGA(The Privacy Company)
MEGAは、共有するファイルサイズの上限がなく、大容量のファイルも簡単に保存できるオンラインストレージです。完全無料で20GBという極めて大きな保存容量を利用でき、ビジネス目的での商用利用にも対応しています。
サービス運営会社であっても保存されたデータの中身を一切解読できないため、機密情報をクラウド上に置くことへの不安を根本から払拭できる点がメリットです。未発表の製品図面や顧客の個人情報など、絶対に外部へ漏洩させられない機密データを扱う中堅・中小企業の技術開発部門や法務部門の安全なデータ保管庫として真価を発揮します。
セキュアSAMBA(株式会社kubellストレージ)
セキュアSAMBAは、Windowsエクスプローラーやデスクトップアプリ、ブラウザで使える純国産の法人向けオンラインストレージです。無料で利用できる範囲として、フリープランにおいて保存容量2GB、最大3名までのユーザーで利用でき、法人向けサービスであるため商用利用に対応しています。
通信時およびデータ保管時の強力な暗号化と国内データセンターでの運用による高い安全性を確保しながら、従業員に対する新たなシステム教育の負担なしに即座にファイル共有環境をデジタル化できるのがメリットです。既存の業務プロセスや使い勝手を変えずにセキュリティを強化したい中堅・中小企業や、将来的な全社導入の前に少人数のチームで社内外との安全なファイルの受け渡しフローを検証したい企業に最適なシステムです。
pCloud(pCloud International AG)
pCloudは、スイス発のサービスであり、欧州の個人情報保護法(GDPR)に完全に準拠したオンラインストレージです。簡単なタスクを完了することで最大10GBまでの容量を無料で利用でき、商用利用も許可されています。
保存先のデータセンターを米国か欧州から選択できるコンプライアンス上の柔軟性と、デバイスのストレージ容量を消費せずにクラウド上のファイルを直接操作できる仮想ドライブ機能が搭載されているのがメリットです。海外の取引先と機密性の高い契約書や技術データをやり取りする機会が多く、国際的なプライバシー基準を満たすインフラを求める小規模事業者に推奨されます。
Icedrive( Ice Privacy LTD)

Icedriveは、イギリスに本拠を置く革新的なオンラインストレージであり、独自の仮想ドライブ技術によるローカルディスク同等の操作性を特徴としています。無料プランにて10GBの保存容量を商用利用として活用することが可能です。
データをクラウドに保存していることを意識させないほど自然な操作感を実現しており、高度なTwofish暗号化技術によってバックグラウンドで強固にデータを保護できるメリットをもたらします。パソコンのハードディスク容量を節約しつつ、ファイルサーバーの操作感を変えずにクラウド化の利便性を享受したい中堅・中小企業にとって、導入障壁の低いサービスです。
firestorage(ロジックファクトリー株式会社)

firestorageは、事前の会員登録手続きを一切行うことなく、ブラウザから即座に大容量ファイルを送信できるファイル転送サービスです。無料で利用できる範囲として、1ファイルあたり最大2GBまでのデータを無制限の回数で商用利用目的で送信できます。
複雑な設定を必要とせず、ワンクリックでダウンロードURLを発行でき、パスワード保護や最大7日間のダウンロード有効期限を設定することで、意図しない第三者へのデータ流出を防げるのがポイントです。出先からスマートフォンで図面を送る現場担当者など、スピードを最優先に大容量データを社外へ共有したい小規模事業者の中核ツールとして活躍します。
データ便(株式会社データ便)

データ便は、国内の企業間で広く利用されている、セキュリティ機能に優れた直感的なファイル転送サービスです。会員登録なしのライトプランで2GB、無料の会員登録を行うフリープランで5GBまでのファイルを商用利用として安全に送信できます。
送信者が設定したパスワード保護に加え、受信者がダウンロード申請を行い、送信者がそれを承認して初めてデータが渡る「セキュリティ便」機能を利用できるのがメリットです。メールの宛先間違いによる誤送信事故を物理的に防ぐことができるため、脱PPAPを推進し、機密文書の社外送信プロセスを厳格化したい中堅・中小企業におすすめします。
無料で利用できるオンラインストレージの選び方
数ある無料オンラインストレージのなかで、自社の業務にあわせたサービスを選ぶ際に意識すべきポイントは、次のとおりです。
業務での商用利用が認められているか
利用規約でビジネス利用が許可されているかどうか確認しましょう。無料プランの対象を個人のプライベート用途に限定しているサービスも少なくありません。
知らずに業務で利用すると規約違反にあたり、突然アカウントを凍結される恐れもあります。未然にトラブルを防ぐためにも、規約内の商用利用に関する規定を事前に確かめましょう。
保存容量やファイルサイズの上限が足りているか
自社で扱うデータ量に対し、提供される無料容量が十分かを確かめることも大切です。あわせて、1ファイルあたりのアップロード上限サイズへの目配りも欠かせません。
全体で10GB使えても、1ファイルの上限が250MBに制限されるケースが存在します。画像や動画といった重いデータを扱う機会が多い場合、単体サイズの上限を超えないサービス選択が必要です。
将来的に有料版へスムーズに移行できるか
事業の拡大に伴いデータ量が増加すれば、有料版への移行が必要になります。同一サービス内での移行なら、保管データの引っ越し作業が発生しません。
使い勝手が共通するため、社内での操作教育をやり直す負担も避けられるでしょう。
無料で利用できるオンラインストレージの注意点
無料のオンラインストレージを導入する際、以下のポイントに注意が必要です。
共有設定の不備による情報漏洩に気をつける
無料版は細かな権限管理ができないケースが多く、設定ミスによる情報漏洩のリスクが高まります。URLを知る全員が閲覧できる状態で共有すると、誤送信で第三者にファイルを閲覧されるリスクが伴うからです。
「漏れて困るファイルは置かない」と事前に社内ルールを定めましょう。共有時は相手のメールアドレスを直接指定する対応が安全です。
重要データの二重保存でバックアップ体制を整える
無料プランには保証体制がありません。障害でデータが消失しても復旧してもらえない可能性があります。
規約変更やサービス終了でアクセスできなくなる可能性も否定できないため、消えては困るファイルは、クラウド上だけでなくローカルPCや外付けHDDにも保存しましょう。二重のバックアップ体制で自社を守る工夫が必要です。
社員個人のアカウントで運用させない
「個人のアカウントで作業すればいいや」と放置すると、会社の管理が行き届かなくなります。退職した社員が社内データへアクセスし続けたり、情報を持ち出したりするトラブルに直結しかねません。
無料版の利用時も、会社管理の業務専用アドレスを用意して登録します。誰がどのストレージを利用しているかを把握し、事故を防ぎましょう。
ぴったりのオンラインストレージ選びはミツモアで

オンラインストレージは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのサービスを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりのオンラインストレージが見つかります。
ぴったりのオンラインストレージを最短1分で無料診断
欲しい容量や機能などの項目を画面上で選択するだけで、最適なオンラインストレージを最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。
ぴったりの料金プランも一緒にお届け
希望条件に沿った料金プランも製品と一緒に診断します。概算金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。
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