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購買ファネル(パーチェスファネル)とは?種類や活用方法を解説

最終更新日: 2024年06月28日

売り上げを増やすためにマーケティング施策を展開する際は、購買ファネルの活用が有効です。きちんと分析・管理ができるようになれば、顧客が求めるものが分かるようになるでしょう。購買ファネルの基礎知識や活用方法を解説します。

購買ファネルとは

購買ファネルとは

マーケティング施策を検討する際に効果を発揮するフレームワークが、マーケティングファネルです。まずは購買ファネルについて把握した上で、他のマーケティングファネルにはどのようなものがあるのかも知っておきましょう。

見込み客の購買行動を図式化したもの

「購買ファネル」とは、見込み客が実際に購入するまでのプロセスを図式化したものです。「パーチェスファネル(purchase funnel)」とも呼ばれます。

ファネルとは「漏斗(ろうと)」の意味を持つ言葉です。見込み客が購入するまでの間に数が減っていく様子が、図式化した際に漏斗のような逆三角形の形になることから、ファネルと呼ばれています。

購買ファネルは「認知」「関心・興味」「比較・検討」「購入」の4層からなる図です。認知が最上層、購入が最下層にあり、認知から購入へと購買行動が進むにつれて、顧客数が絞られていきます。

ファネルの種類

マーケティング戦略の立案で活用されるファネルの種類には、購買ファネル以外に「インフルエンスファネル」と「ダブルファネル」もあります。

インフルエンスファネルは顧客の購買後の行動を図式化したものです。「継続」「忠誠」「共有・紹介」「発信」の4層からなり、購買ファネルとは逆の三角形になっています。

インターネットやSNSの普及に伴い、誰でも気軽に商品やサービスの情報を発信できるようになったことから、インフルエンスファネルが一般化しました。

購買ファネルとインフルエンスファネルを縦につなげたものが、ダブルファネルです。消費者の行動をトータルで考えられるため、より大きな分析効果を得やすくなります。

購買ファネルの重要性

購買ファネルの重要性購買ファネルを活用することで見込み客の離脱を可視化できたり、必要な施策を打ち出せたりするメリットを得られます。それぞれの具体的な内容を見ていきましょう。

見込み客の離脱を可視化

購買ファネルを作成すれば、見込み客がどの段階で、何人離脱したのかを見える化できます。ボトルネックとなる「購入」層を、できるだけ増やすための分析に生かすことが可能です。

例えば「認知」の段階で100人の見込み客がいた場合、「関心・興味」層が50人になっていたら、見込み客の5割は認知しながらも、関心・興味を持てなかったことになります。

段階ごとの離脱数を可視化することで、どのフェーズが弱点なのかを捉えやすくなるでしょう。

必要な施策を打ち出せる

段階別に必要な施策を効率よく検討できる点も、購買ファネルを活用するメリットです。見込み客の離脱数がフェースごとに分かるため、より高い効果が期待できる施策をピンポイントで打ち出せます。

例えば「関心・興味」層を増やすためには、広告を出したり、SNSの拡散を促進したりする施策が効果的です。しかし「関心・興味」層以外のフェーズでは効果が薄いため、「関心・興味」層に大きな問題がない場合は「購入」層の増加には結び付きにくいでしょう。

購買ファネルを活用しなければどの段階に施策が必要なのかが分からず、効果の薄い施策を講じてしまいがちです。購買ファネルを作成し効率的に施策を打ち出すことで、より大きなリターンを得られるでしょう。

購買ファネルの活用方法

購買ファネルの活用方法マーケティング戦略の立案において、購買ファネルはどのように活用していけばよいのでしょうか。段階ごとの重要ポイントや有効な施策を紹介します。

認知段階

認知段階は見込み客に自社や自社商材を認知してもらう段階です。広告を打ったりオウンドメディアを運営したりして、自社や自社商材に興味を持ちそうな見込み客を集客します。

認知段階における集客で重要なのは、「ペルソナ」を設定することです。ペルソナとは「理想の顧客像」を意味します。年齢・性別・年収・職業・趣味など、ペルソナの人物像はできるだけ具体的に設定することがポイントです。

認知段階では幅広い客層を意識して訴求するのではなく、ペルソナに向けたアプローチを行う必要があります。顧客データを分析してペルソナを設定すれば、見込み客が抱える悩みの改善策も打ち出しやすくなるでしょう。

関心・興味段階

集客した見込み客が何らかの関心や興味を持っている段階では、メルマガの配信やセミナーの実施など見込み客の購買意欲を高めるための施策を打ち出す必要があります。

関心・興味段階で重要なのは顧客情報の獲得です。自社や自社商材を認知した見込み客へさまざまな情報提供を行うために、顧客情報を獲得しておかなければなりません。

オウンドメディアやメルマガで集客した見込み客には、継続した情報発信による育成を行うことが大切です。有効な手段の一つとしては、ステップメールでの段階的な育成が挙げられます。

比較・検討段階

見込み客が自社の商品やサービスに魅力を感じ、購入しようか検討している段階が比較・検討段階です。購入への最後のひと押しとなる施策を講じる必要があります。

比較・検討段階における見込み客によっては、商材の見積もりやデモを依頼してくることもあるでしょう。ECサイトを利用している場合は商品をカートに入れている状態が比較・検討段階です。

最後のひと押しになる施策としては、期間限定キャンペーンやリターゲティング広告などが挙げられます。営業担当者から見込み客に直接アプローチをかける方法も有効です。

購入段階

購入段階でカウントされるのは実際に商材を購入した顧客数です。購買ファネルを活用したマーケティング戦略では、購入段階の数字を増やすことが最終的な目標になります。

購入段階にいる顧客へのアプローチも重要です。リピーターになってもらうべく囲い込みの施策を講じるとともに、広告塔としての役割も担ってもらいましょう。

囲い込みの成功につなげるためには顧客の行動や傾向を分析し、顧客満足度やLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)の向上を図る必要があります。LTVは1人の客から生涯にわたって得られる利益を指し、顧客との長期的かつ良好な関係の維持を意識すれば、広告塔として自社商材の評判を拡散してもらいやすくなるでしょう。

購買ファネルを活用するコツ

男性が考えている購買ファネルを活用すれば、ウイークポイントや強化可能なポイントが見つかるため、購入段階に達する見込み客を効率的に増やすことが可能です。具体的な評価や改善について解説します。

施策を評価する

購買ファネルを活用するためには、実際に行っているマーケティング施策を段階ごとに整理しなければなりません。例えば関心・興味段階ならメルマガ配信、比較・検討段階の場合は営業担当者のアプローチなどが該当します。

施策を整理できたら次に段階ごとの見込み客数を計測します。単にそれぞれの数字を追うだけではなく、次の段階と比較した離脱率を分析することも重要です。

前の段階からの離脱率が高い場合は、前の段階で行っている施策に問題があると判断できます。離脱率が高い部分から優先的に改善施策を検討しましょう。離脱率を改善していけば、結果的に購入段階の人数を増やせます。

結果を基に改善をする

段階ごとの数字自体が少ない場合や離脱率が高い段階がある場合は改善できる対策を施しましょう。ピンポイントに対策を打てるのが、購買ファネルを活用するメリットです。

例えば認知段階の人数が少ないのなら、そもそもの集客に力を入れる必要があります。比較・検討段階から購入段階への離脱率が高い場合は、最後のひと押しに工夫を凝らさなければなりません。

改善を施した後は、実際に効果が出ているのか検証することも大切です。PDCAサイクルを回し、計画・実行・評価・改善を繰り返しながら顧客獲得数を増やしていきましょう。

ファネル分析はBtoBに有効

ファネル分析の活用は消費者相手の「BtoC」より企業相手の「BtoB」のほうが、高い効果を発揮しやすくなります。企業の購買においては意思決定後の変化が起こりにくいためです。

消費者が商品やサービスを購入する場合、認知から購入までの間はさまざまな要因が絡んで行動や心理が移り変わりやすくなります。購買ファネルによる分析で、コンバージョン(商品購入や資料請求など目標とする成果)の最大化を図りにくいのです。

方で企業の購買活動は消費者ほど複雑なものではなく、購買活動を画一的に分析するファネル分析との相性が合います。消費者の分析で購買ファネルの効果を高めたい場合は、他の分析手法も併用するとよいでしょう。

ファネルを管理するポイント

ファネルを管理するポイント効率的にファネルを管理するためには、ITツールを活用するのがおすすめです。ファネルの定義を明確にする重要性についても解説します。

ITツールを導入して効率的に

ファネル分析を手作業で行うとかなりの時間や手間がかかってしまいます。担当者が分析手法や施策について、勉強もしなければなりません。

購買ファネルを効率よく活用するには、ITツールを導入するのがおすすめです。集計や分析を自動化できるほか、段階に応じた適切な施策を打ち出せるケースもあります。

ファネルの管理に効果を発揮してくれる代表的なツールは「MA」「SFA」「CRM」です。各サービス会社からさまざまなツールが提供されているため、自社に合ったものを選んでみましょう。

次の記事ではおすすめのMAツールを紹介しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。

関連記事:MAツール比較12選!おすすめ製品の特徴や機能を紹介|ミツモア

ファネルを明確にする

ファネルの定義は企業や営業部門により異なります。ファネル管理の効果を高めるためには、自社に合ったファネルを定義しなければなりません。

例えば段階ごとに行う施策や各フェーズで定義する客層は、マーケティングの分野により変わってくるでしょう。実際にアクションを起こすタイミングも、状況によりさまざまです。

購買ファネルを活用したいなら、ファネルの定義を自社に適した形にした上で、ルールを定めておきましょう。

購買ファネルを上手く活用しよう

購買ファネルを上手く活用しよう購買ファネルとは見込み客の集客から、購買までの行動を図式化したものです。購買ファネルを活用すれば、見込み客の離脱を可視化できる上、段階ごとに必要な施策を打ち出しやすくなります。

購買ファネルを活用するためには、結果を基に施策を評価し必要なら改善しなければなりません。ITツールも利用しながら、自社のマーケティング戦略に購買ファネルを役立てましょう。

MAツールを検討しているなら、ミツモアのツール診断を使ってみよう

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消費者の分析で購買ファネルの効果を高めたい場合は、MAツールを併用するとよいでしょう。MAツールは様々な会社が提供しており、それぞれ特徴があったりプランによってもできることが変わってきたりします。

そんな中で自社に最適なMAツールを見つけるのは難易度が高いでしょう。そこでMAツールを検討している方はぜひ、ミツモアのMAツール診断を使ってみてください。

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