パソコンの脆弱性やソフトウェアの問題点を解消するプログラムである、セキュリティパッチの必要性を解説します。適切にパッチを適用しなければ大きなセキュリティ事故につながる可能性もあるので、この機会にパッチの適用方法を覚えておきましょう。
セキュリティパッチとは?
セキュリティパッチはパソコンやモバイル端末を安全に使うために欠かせないプログラムです。しかしそもそもパッチとは具体的に何を指すのか、どうやって使うのかを知らない人は少なくありません。
まずはセキュリティパッチとはどういうものか、正しく理解しておきましょう。
ソフトウェアの問題点を解消するプログラム
「セキュリティパッチ」とはソフトウェアの問題点や脆弱性を解消するためのプログラムです。WindowsなどのOSやアプリケーションは、ユーザーが利用できるようになってからも脆弱性が発見されるケースが珍しくありません。
脆弱性を利用した不正アクセスやサイバー攻撃も多いため、ベンダーからセキュリティパッチがリリースされたら、すぐに適用してセキュリティリスクを防ぐ必要があります。
セキュリティパッチはなぜ必要か?
セキュリティパッチの適用が必要な理由は、主に使用しているパソコンやソフトウェアのセキュリティリスクを軽減させるためです。
ソフトウェアをインストールしてから一度もパッチを適用せずに利用している人も珍しくありませんが、重大なセキュリティ事故が発生する可能性があります。
不正アクセスやマルウェアの感染を防ぐため
セキュリティパッチは不正アクセスやマルウェアの感染を防ぐために、必ず適用しなければいけません。いかなるソフトウェアにも脆弱性は存在するため、ベンダーは問題点を発見すると素早くパッチを開発して、ユーザーに告知します。
特にWindowsのように規模の大きなソフトウェアほど複雑なシステム構成のため、バグや不具合が発生しやすくなります。
ソフトウェアのリリース後に重大な脆弱性が発見されるケースもあるため、パッチがリリースされたらすぐに適用しましょう。
セキュリティパッチの更新を怠ると?
セキュリティパッチの適用を怠っていると、不正アクセスを受けてしまったり、パソコンがマルウェアに感染したりするなど、さまざまなセキュリティ事故が発生する可能性があります。
例えばターゲットのパソコンをウイルスに感染させ、制御不能にした上で、制限解除のための金銭を要求する「ランサムウェア」と呼ばれるマルウェアに感染するかもしれません。
さらに不正アクセスによって個人情報を盗み取られ、悪用されてしまう恐れもあります。
セキュリティパッチの適用を怠ることは、コンピューターにセキュリティホールを残しておくことにほかなりません。パッチがリリースされたら即座に適用することをおすすめします。
セキュリティパッチの適用方法
セキュリティパッチの適用方法を解説します。まずは使用しているOSやソフトウェアに新しいセキュリティパッチがリリースされていないか確認しましょう。
OSの場合
セキュリティパッチの確認方法はOSによって異なります。ここではWindows 10とAndroidのパッチを確認する方法を解説します。それぞれきちんと把握しておきましょう。
Windows10
- デスクトップのスタートボタンを右クリックして「設定」を選択
- 「更新とセキュリティ」を選択
- 「Windows Update」の項にある「更新プログラムのチェック」をクリック
- 更新プログラムがある場合は、インストールしてシステムを再起動
再起動後に再び「更新プログラムのチェック」を行い、画面に「最新の状態です」と表示されれば、最新のセキュリティパッチが適用されている状態です。
Android
- 「設定」アプリをタップ
- 「システム」→「詳細設定」の順にタップ
- 「システムアップデート」を選択
- Androidのバージョンと、セキュリティパッチレベルを確認
端末によって確認方法が異なる場合もありますが、いずれも設定アプリからアップデートの状態をチェックできます。
アプリケーションの場合
パソコンにインストールしたアプリケーションの場合、セキュリティパッチがリリースされるとベンダーから告知があります。
ベンダーのWebサイトや登録しているメールアドレスに情報が届くので、定期的にベンダーからの情報を確認して、パッチが開発されている場合は速やかに適用しましょう。
具体的な適用方法はアプリケーションによって変わるので、ベンダーの指示にしたがってください。クラウドサービスを利用している場合はパッチが自動的に適用されるので、ユーザー側が更新作業を行う必要はありません。
セキュリティパッチを適用して端末を守る
セキュリティパッチの概要と役割を解説するとともに、OSとアプリケーションのパッチ適用方法を紹介しました。
セキュリティパッチはソフトウェアの脆弱性や問題点を改善するためのプログラムです。適用せずに放置していると不正アクセスやマルウェア被害の原因となるため、パッチがリリースされたらすぐに適用するようにしましょう。
自動で更新されるアプリケーションもありますが、ユーザー側で更新作業を行う必要があるケースも多いので、定期的にベンダーからの情報を確認し、パッチがリリースされていないか確認することが大事です。
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