ユーザーが操作することなくソフトウェアをコンピューターにインストールするサイレントインストールは、多数のコンピューターでソフトウェアを使いたい場合に便利です。アップデートに用いられる場合も多いので、メリットや設定方法を把握しましょう。
最終更新日: 2024年06月28日
サイレントインストールとは何か？
サイレントインストールとはユーザーが特定の操作をすることなく、自動的にソフトウェアをインストールする方式です。
通常ソフトウェアをインストールするには、インストーラーをユーザーが起動して、手動でインストールを行います。一方サイレントインストールの場合は事前の設定で操作が完了するため、インストールが実行中であることも明示されません。
ユーザーの操作なしでインストールする方法
ユーザーの操作なしでソフトウェアをインストールできるため、サイレントインストールは多くの場合、ソフトウェアのアップデートのために設定されます。
完全にバックグラウンドでインストール作業が進行するので、インストールを知らせるメッセージは、基本的に表示されません。ユーザーはインストール作業やインストールの通知に意識を奪われることなく、パソコンでの作業に集中できます。
「無人インストール」との違い
パソコンユーザーがソフトウェアのインストール中に特定の操作を行う必要がないものを「無人インストール」と呼びます。
サイレントインストールと同じ意味として使われており、ユーザー側の操作の有無で呼び分ける場合はあるものの、まったく同じ文脈で使用しても支障はありません。
いずれもユーザーに負担をかけずにインストールができるので、ほぼ同義と考えて問題ないでしょう。
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サイレントインストールのメリット
サイレントインストールは多数の端末にソフトウェアをインストールする場合や、システムアップデートを行う際に便利です。いずれもユーザーに負担をかけずにインストール作業を行えます。
多数の端末に自動でインストールできる
多数のパソコン端末にソフトウェアをインストールしたい場合、ユーザー側が一つずつ手動で作業を行うとなると、膨大な時間がかかってしまいます。
特に企業の場合には100台を超える端末に業務用のソフトウェアをインストールしたい場合もあるでしょう。サイレントインストールができるソフトウェアならば、事前の設定で自動的にインストールされるので、社員の手を煩わせることもありません。
システムを最新の状態に保てる
サイレントインストールはソフトウェアの自動アップデートに使われる場合も多いものです。Windowsの更新プログラムをバックグラウンドでインストールしている人もいるでしょう。
アップデートプログラムがリリースされるたびに手動でインストール作業を行う必要がないため、負担の軽減になるだけでなく、最新パッチのインストール漏れを防げるのもメリットです。常にシステムを最新の状態に保てるようになります。
サイレントインストールの方法
サイレントインストールの方法を解説します。通常バックグラウンドでソフトウェアをインストールする場合、専用のファイルを作成する必要があります。少し専門的な内容になるので、ここでは大まかな流れを理解しておきましょう。
インストール用ファイルの作成
まずはコマンドプロンプトを起動し、ソフトウェアのインストーラーのあるディレクトリに移動します。そこから「setup.bat /r」コマンドを入力し、応答ファイルを作成しましょう。
これで「setup.iss」にデータが格納されることになります。「/f1」を指定することで、別の場所やファイル名の指定も可能です。例えば「setup.bat /r /f1″C:¥Temp¥Setup.iss”」とすれば、「Tempフォルダ」にファイルが格納されます。
インストール用ファイルの編集
応答ファイルの作成後にも各種パラメーターの変更ができます。
ただし値の編集以外のパラメーター変更や値の追加は、インストールや設定に不具合が生じる可能性があるので注意が必要です。
パラメーターの順序の変更も避けましょう。ユーザーIDやパスワードなどのローカルパラメーターは変更が可能です。
サイレントインストールを実行
応答ファイルを作成したコンピューターと同じOS上で、インストーラーを実行します。インストーラーファイルと上記で作成した「setup.iss」をコピーし、コマンドプロンプト上で実行すれば、サイレントインストールが可能です。
コマンド操作に慣れていない人は難しく感じられるかもしれませんが、全体の流れとしてはインストール用の応答ファイル(.issファイル)を作成し、コマンドプロンプト上で実行させているだけです。
応答ファイルの設定はOSの管理者でなければできないので注意しましょう。
サイレントインストールの手順を理解しよう
サイレントインストールの基本的な内容を解説しました。サイレントインストールとはユーザーが逐一操作しなくても、バックグラウンドでソフトウェアをインストールする方法（プログラム）です。
多数のパソコンにソフトウェアをインストールする場合などに重宝します。少し専門的にはなりますが、応答ファイルを作成して実行するだけなので、慣れれば自分でサイレントインストールの設定ができるようになるでしょう。
個人でパソコンを使っている場合にはあまり必要のない方法かもしれませんが、大まかな設定方法だけは覚えておくとよいでしょう。
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