受発注や在庫管理などを自動化し、業務を大幅に効率化する在庫管理システム。中でもECサイト向け在庫管理システムは複数サイトや実店舗の在庫を、一括でリアルタイムに管理できます。
本記事ではECサイト向け在庫管理システムの機能や選び方、メリットなどを詳しく解説。ECサイト運営向けに特化した在庫管理システムも併せて11製品紹介します。ぜひ、在庫管理の効率化にご活用ください。
ECサイト向け在庫管理システムとは
ECサイト向け在庫管理システムとは複数のECサイトや実店舗の在庫を、一括でリアルタイムに管理できるシステムです。
在庫管理システムの主な機能
在庫管理システムは主に複数ECサイトをまたぐ在庫管理や、受発注の管理といった機能を搭載しています。
機能 | 詳細 |
在庫管理 | 複数ECサイトや実店舗の在庫を一元管理できる。在庫割れや在庫数の遷移もリアルタイムで確認可能。 |
商品登録 | 商品情報やイメージ画像を各ECサイトに一括登録できる。 |
受注管理 | 受注ステータスの管理をはじめ、メール配信、納品書発行、送り状の発行などを行える。 |
発注・仕入れ管理 | 発注データや発注書の作成を行える。発注後には在庫数を自動で反映。 |
販売データの分析 | ECサイトや商品、期間別などで売り上げデータを分析できる。滞留在庫の把握も可能。次回の仕入れ調整や商品企画に役立つ。 |
実店舗との在庫連動 | ECサイトと実店舗の在庫を自動で連動して管理できる。実店舗ではハンディターミナルやスマホのカメラを使って商品の登録が可能。 |
複数のECサイトを運営している場合や、迅速かつ正確に在庫管理を行いたい場合などにおすすめの機能が満載です。
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ECサイト向け在庫管理システムを導入するメリット
ECサイト向け在庫管理システムのメリットは、複数チャネルの在庫を一元管理できる点やリアルタイムに適正在庫を維持できる点です。業務工数の削減や人的ミスの防止にもつながります。
複数チャネルの在庫を一元管理できる
在庫管理システムを活用すると自社ECサイト、ECモール、実店舗、各チャネルの在庫を一括で管理でき、リアルタイムで在庫状況を確認できるようになります。
複数部署間の情報共有も簡単。システムを一目見るだけで誰でも在庫状況を確認できるので、在庫管理以外の業務に必要なときでもすぐにデータを活用できるでしょう。
リアルタイムに適正在庫を維持できる
各チャネルの在庫量を把握できると、複雑化した在庫管理業務もラクになります。在庫状況を瞬時に把握することで、適切な在庫量を維持できるようになるのです。
在庫量は多すぎても不良在庫となり、在庫量が少ないと販売機会を損失するリスクとなります。
また、長期間保管することによって劣化したり、汚れが付着したりしたりして商品価値を低下させてしまうことも。適正在庫はECサイト運営において大きな課題となっています。
そのためバランスの取れた在庫を維持する必要があり、在庫管理システムではこれを実現させてくれるのです。
業務工数が削減できる
在庫管理システムを導入すると在庫数の変化に応じて手動で更新する必要がなくなり、チャネルごとで別々に管理する必要もなくなるので業務工数の大幅な削減が期待できます。
また、システムによっては在庫管理だけでなく入荷、入庫、出荷、決済といった商品販売に関わる業務も自動化できるものも。
在庫管理に関連する一連プロセスの業務効率化をサポートしてくれるシステムを導入すれば、いままで人の手が必要だった業務もシステムで完了してくれます。
人的リソースにも余裕が生じ、今まで手が回っていなかった業務にリソースを振り分けられるようになり生産性向上にもつながるでしょう。
人的ミスを防止できる
在庫管理をする際に欠かせない商品情報登録や在庫数入力、在庫数更新といった入力作業。在庫管理システムを導入すると入力業務が自動化され、在庫管理や出入荷の精度が大幅に向上します。
入力作業を人の手で行っていると、入力ミスや二重入力などの人的ミスが発生しやすいうえに効率も悪くなりがちです。人的ミスにより出荷漏れや受注ミスが生じてしまうと顧客に悪影響となり、満足度を下げる要因になりかねません。
在庫管理の徹底はECサイト運営における課題であり、顧客満足度と関係するものでもあります。顧客満足度の高いECサイト運営には、システムの導入がおすすめです。
ECサイト向け在庫管理システムおすすめ11選
ECサイト向け在庫管理システムの中から、おすすめのものを11製品紹介します。
「ネクストエンジン」アプリ追加で好きな機能を簡単にカスタマイズ
ネクストエンジンは5,000を超える企業に導入されている在庫管理システム。「アプリ」で機能を追加できるカスタマイズ性が人気のシステムです。
ECサイトの在庫管理に始まり、受注管理、商品登録、決済サービスとの連携、倉庫連携、POS連携などさまざまな機能が搭載されています。
一元化されたデータに基づいて、マーケティングソリューションを提供しているのもネクストエンジンの強み。蓄積された受注情報をAIが分析し、顧客ごとに適切なアプローチを行います。
メルマガの自動運用やレコメンドメールの送信もできるので、在庫管理だけでなくマーケティングの場面も効率化したい会社にはおすすめです。
連携可能システム |
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料金 | 10,000円/月~ |
「らくらく在庫」最短1分で各ECサイトの在庫数を自動更新
らくらく在庫は365日24時間体制で在庫数を更新できる在庫管理システム。注文が入るたびにECサイト上の在庫数を自動で更新し、トラブルを未然に防いでくれます。
複数のチャネルでECサイトを運営している場合でも、1つのサイトで在庫数が変われば他のサイトの数量も自動で更新されます。
また、オプション機能に「セット販売」「別品ひもづけ」「ヤフオク!対応」機能があります。これらの機能を使えば少し複雑な在庫管理もらくらくにできるでしょう。
連携可能システム | ― |
料金 | 登録商品数によって異なる
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「CROSS MALL」システム導入~稼働まで専属の担当者が手厚くサポート
CROSS MALL(クロスモール)は在庫管理ASPソフトで、ECサイト運営に必要な業務をすべて一元管理できるシステムです。複数のECサイト運営でも効率化が可能で、最適な運営を実現してくれます。
機能としては大きく「商品登録」「在庫管理」「受注管理」「発注・仕入」の4つに分けられ、複数アカウントでも一括で管理できるのがポイント。
またASPだからこそ、バージョンアップなどに自動対応していて、各ECモールやカートの仕様変更に迅速に対応できるんです。
手厚いサポート体制もCROSS MALLの強みで、導入から稼働までOne to Oneのサポートが受けられます。初めての在庫管理システム導入でも安心して進められるでしょう。
連携可能システム |
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料金 | 登録商品数によって異なる
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「TEMPOSTAR」ASPでありながらも柔軟にカスタマイズできるのが魅力
TEMPOSTARは在庫管理ASPソフトでありながら、柔軟なカスタマイズもできるサービス。複数のECサイト運営における受注・在庫・商品を一元管理でき、店舗運営の大幅な効率化を図ります。
ECサイトの運用効率を高める機能として、商品情報登録機能が搭載されているのも魅力。商品画像と商品情報の登録・反映や、商品情報の予約設定など複数チャネル運営でも、これらを一括で行えます。
導入後もマニュアルのみのサポートだけでなく、対話型オンラインセミナーやセットアップ手順の細かな解説などがサポート内容に含まれています。
安心してシステム運用ができる点も嬉しいポイントです。
連携可能システム |
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料金 | 10,000円/月~ |
「キャムマックス」受注~財務処理まであらゆるデータの一元管理が可能
キャムマックスは中手企業に向けて設計されたクラウドERPで、社内に存在するあらゆるデータを一元管理してくれるシステム。数ある機能の1つにEC管理があり、その機能を用いて在庫管理ができます。
商品を販売するといっても、その販売チャネルはさまざまです。実店舗や各ECモール、自社ECサイトなど複数のチャネルを持つこともあるでしょう。
キャムマックスならすべてのチャネルにおける受注~財務処理まで、バックオフィス業務をフルカバーできるんです。
ECサイトも実店舗運営も一括で管理できるのでオムニチャネルを運用する会社にぴったりのシステムです。
連携可能システム |
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料金 | 70,000円/月~ |
「Aladdin Office」資産在庫と物流在庫の個別管理で適正在庫を維持
Aladdin Office(アラジンオフィス)は適正在庫の把握だけでなく、未来在庫も管理できる在庫管理システム。有効在庫数を把握でき、棚卸業務の効率化にもつながります。
ロットNo.やシリアルNo.別の在庫管理に標準対応していて、資産上の在庫と物流上の在庫をそれぞれ管理することが可能です。
また在庫状況を確認する一覧表についても、適正在庫一覧表や、日別予定在庫一覧表、滞留在庫一覧表など、違った角度で在庫をチェックできるのも魅力です。
連携可能システム |
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料金 | 要問合せ |
「アシスト店長」在庫数の振り分けを設定すれば入荷と同時に自動で振り分け
アシスト店長は複数ECモールおよび自社サイトの受注・在庫・顧客・発送業務を一元管理できるシステム。各チャネルに在庫を自動で振り分け、反映できる便利な機能が搭載されています。
複数店舗の商品を「アシストID」という独自のコードで紐づけ。店舗ごとで異なる商品コードを照らし合わせる必要がありません。
また、在庫数の振り分けについても事前に簡単設定しておくだけで、各ECモールへ自動反映されます。いままで在庫調整にかかっていた労力や手間が削減できるでしょう。
連携可能システム |
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料金 | 取り扱う商品の種類(SKU)によって異なる
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「助ネコ」好きな機能だけ選べる!システム運用を小規模から始めたい場合におすすめ
助ネコはEC管理システムで、「受注管理」「発注管理」「商品登録」「在庫管理」「Web領収書」の5つのシステムを提供。これらのシステムの中から必要なシステムだけを選んで導入することが可能です。
在庫管理システムの機能としては、在庫切れ前に発注をリマインドしてくれるお知らせメール機能、店舗ごとで表示させる在庫数を設定する機能などがあります。
在庫管理システムだけ導入したい場合、他の業務でもシステムを導入したい場合、どちらにもぴったりのシステムです。
段階的にシステムを増やしていくこともできるので、まずは小規模で使いながら事業規模に伴って運用の仕方を変えてみるのもよいでしょう。
連携可能システム |
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料金 | 20,000円/月~
※30日間の無料トライアルあり |
「まとまるEC店長」月9,800円から始められるコスパのよいシステム
まとまるEC店長は月額9,800円と、低価格から始められる在庫管理システムです。安価でありながらサポートやメンテナンス費用も含まれているので、追加料金はかかりません。
複数モールの在庫も24時間365日自動で更新。モールごとで在庫を割り振る必要がなくなり、販売機会の損失も防げます。
入庫した商品のデータをシステムに取り込むだけで各モールに一括で反映させる「在庫一括反映」機能も魅力。
入力の手間が省けるだけでなく、人的ミスも防げるので業務効率化に大きく役立つでしょう。
連携可能システム | ― |
料金 | 商品数によって異なる
※最大1カ月間の無料トライアルあり |
「mylogi」各チャネルの売上や注文の取込も即時に完了
mylogi(マイロジ)は、シンプルで簡単操作が魅力の在庫・物流管理システム。ECサイトを運営する会社によって開発されたシステムで、EC事業者に寄り添ったサービスを展開しています。
各ECモールの商品を一括で管理できるだけでなく、それぞれモールでの売上や注文取込を一瞬で完了。mylogi1つあれば在庫管理もラクラクです。
また、主要EC受注管理システムと連携しているのもポイント。システムの乗り換えなしに今まで使ってきたシステムとの連携で物流の最適化もできる便利なシステムです。
連携可能システム |
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料金 |
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「ロジクラ」無料プランあり!iPhoneからも使える手軽さも魅力
ロジクラは無料でも使える在庫管理システムで、PCだけでなくiPhoneからも操作が可能な便利さが魅力です。
誰でも、いつでも、どこでも在庫管理ができるよう設計されています。アカウント1つあればどの端末からでもアクセスでき、外出先でも在庫が確認できます。
また、倉庫での在庫保管効率を向上させる機能として「フリーロケーション管理」機能があるのが強みです。
入荷した商品の保管にあたって、スマホから棚版・ロケーションを紐づけて素早く商品を探し出せます。
連携可能システム |
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料金 |
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ECサイト向け在庫管理システムを選ぶ際のポイント
ECサイト向け在庫管理システムを選ぶ際は「導入目的に沿って選ぶ」「外部システムと連携可能なものを選ぶ」「バランスを考慮したプラン選びをする」の3点が大切です。
導入目的に沿って選ぶ
在庫管理システムは製品ごとで搭載されている機能が異なります。まずは導入目的を設定したうえで、必要な機能を無駄なく搭載したシステムを選ぶことが大切です。
例えば「複数チャネルの在庫管理をシームレスに行いたい」「商品ロスを削減したい」など在庫管理のみ効率化する場合は基本機能のみを備えたシステムを選ぶとよいでしょう。
一方で「受注から在庫管理、商品管理、販売まで効率化したい」場合は、EC運営業務をフルカバーできるシステムを選ぶのがおすすめです。
導入目的を明確にしたうえで必要な機能を取捨選択することで、コストを抑えて使いやすい製品を導入できます。
外部システムと連携可能なものを選ぶ
システム選びの際は「連携できるECサイトはどれか」や「既存のシステムと連携可能か」をチェックするようにしましょう。
例えば利用したいECサイトと連携できる製品を選ぶことで、複数店舗における商品情報を一括更新できたり、物流までスムーズに行えたりと多くの場面に役立てられます。
さらに利用中の受注システムと連携可能であれば、システム間の情報入力作業も必要ありません。データが自動で移行されるため、業務負担がなくなります。
バランスを考慮したプラン選びをする
在庫管理システムのプラン選びをする際には、機能数と料金のバランスを見極めつつ選ぶことが重要です。
多機能なプランが自社にとって使いやすいとは限りません。自社のニーズに合った機能が過不足なく揃ったプランを選ぶことが大切です。
在庫管理システムの中には無料トライアルできるものもあります。また、各製品のホームページでは導入事例も紹介されており、具体的な使用感を踏まえたうえで比較するのも1つの手です。
ECサイト向け在庫管理システムの導入事例
ECサイト向け在庫管理システムの導入事例について、課題や導入効果に焦点を当てて解説します。
「松屋フーズホールディングス」出荷効率が1.5倍向上、売上アップを実現
株式会社松屋フーズホールディングスは牛丼チェーン店「松屋」を展開する会社で、ECサイトでは牛めしを10年以上販売しています。
もともと一元管理システムを活用していた同社ですが、倉庫との連携に課題があったことから在庫管理システムの導入を決意しました。
中でもまとまった出荷データが集まらないと倉庫に連携できず、データが集まるまでは迅速に受注対応できなかったのが主な課題です。1日3,000件しか出荷できない状況が起きていたといいます。
【導入後の効果】
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出荷効率を1.5倍アップさせることに成功し、それに比例して売上増加も実現させています。
出店するECモールでセールを行う際は、増加する出荷数に迅速に対応できるようになり、漏れなく受注処理を行えているそうです。
「コーユーレンティア」受注対応の業務時間が1/6に短縮
コーユーレンティア株式会社はデスクや通信機器などのオフィス用品から、イベント向け用品のレンタル、レンタル品のリユース販売を行う会社。
リサイクルショップのECサイト運営で在庫管理システムを活用しています。リサイクル品は1点ものが多く、そのことから在庫管理が煩雑になっていたのがシステム導入前の課題でした。
【導入後の効果】
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在庫管理業務の効率化のために導入したシステムでしたが、受注対応においても大幅な効率化を実現させています。
送り状発行システムと連携で、送り状作成業務が1枚あたり30秒でできるように。システム導入前は1日30分かかっていたのが、たったの5分で終わらせられるようになったといいます。
ヒューマンエラーのリスクも削減でき、業務の処理精度向上につながっているそうです。
在庫管理システムでECサイトの管理を効率化しよう
実店舗やECモール、ECサイトなどの複数チャネルの在庫管理を一括で行える在庫管理システム。
管理工数が大幅に減り、業務効率化への第一歩となります。また入力作業やデータ更新の自動化により、多くの受注が入っても高品質なサービスを提供することが可能です。
ぴったりの在庫管理システムを導入して、ECサイト運営の効率化や顧客満足度向上を実現しましょう。
ぴったりの在庫管理システム選びはミツモアで
在庫管理システムは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのソフトを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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診断結果は最大5製品!比較・検討で最適なソフトが見つかる
最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬソフトとの出会いもあるかもしれません。
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