近年、多くの場面で電子化が進む中で「給与明細を電子化したい」「無料でWeb給与明細を発行したい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが「スマ給」「SmartHR」「HRMOS給与明細」「ジョブカン給与計算」の4つです。いずれのシステムも無料プランがあり、期間制限なしで利用できます。
本記事では無料プランありのシステムと、無料トライアルありのWeb給与明細システムを合わせて9製品を紹介。システム選びのポイントや注意点も解説していきます。
Web給与明細システムを無料で導入して、コストをかけずに会社の業務を効率化していきましょう。
無料で使えるWeb給与明細システム4選
無料で使えて機能性も高い、おすすめのWeb給与明細システムを4サービス紹介します。
製品名 | 特徴 | 有料プランの月額料金 |
スマ給 |
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‐ |
SmartHR |
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要問合せ |
HRMOS給与明細 |
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3,800円/月~ |
ジョブカン給与計算 |
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400円/月 |
Web給与明細システム選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。従業員数や欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想のWeb給与明細システムが見つかります。 |
「スマ給」従業員数・期間無制限の無料サービス
スマ給は、Webサービス開発やITコンサルを手掛けるアグリードが開発したWeb給与明細サービスです。
初期費用・月額費用がかからない完全無料のシステムでありながら、利用する人数や給与明細の閲覧期間などの機能制限が設けられていないのが特徴です。
PC・スマホのどちらからでも給与明細の閲覧が可能で、必要に応じてPDFファイルに出力することもできます。
しかしサポートは付属していないため、サポート面で不安な場合は月額2,000円で「メールサポートオプション」を付けるのがよいでしょう。
無料プランの制限 | サポート体制なし
※オプションで選択可能 |
有料プランの月額料金 | ‐ |
「SmartHR」従業員30人まで無料で使える
SmartHRはクラウド人事労務ソフトで、機能の1つに給与明細電子化機能があります。無料で利用できる「¥0プラン」が用意されており、30人までなら費用をかけずに導入できます。
人事・労務手続きに必要な機能だけに限定されているプランではありますが、トライアル期間が終了した後も、30人の上限までは無料で利用可能です。
まずは一部の組織だけで使って効果を検証したい場合や、小規模の会社でWeb給与明細システムを導入したい場合に適しています。
無料プランの制限 |
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有料プランの月額料金 | 要問合せ |
「HRMOS給与明細」すべての機能が無料!従業員数制限もなし!
HRMOS(ハーモス)給与明細は、クラウドを活用した勤怠管理システムを手掛けるIEYASUが開発したWeb給与明細システムです。
特徴は従業員数制限なしで全ての機能が完全無料で利用できる点で、バナー広告が表示されることや、データ保存期間が1年間に制限されるという条件はありますが、無料で利用できます。
給与データはCSVで簡単に取り込むことができ、支給日や公開日の指定が可能です。また社員は専用のアプリでいつでも給与明細を確認できるのも魅力です。
無料プランの制限 |
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有料プランの月額料金 |
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「ジョブカン給与計算」無料でも手厚いサポートが受けられる
ジョブカン給与計算はクラウドサービス事業のDONUTSが開発した給与計算システムです。機能の中に給与明細をWeb場で配布する機能があります。
「無料プラン」が用意されており、5人までなら半永久的に無料で利用できます。
給与明細の公開日を事前に設定することが可能。無料プランでもサポートが付帯しているため、使い方が分からなくなったり、トラブルが起こったりした場合でも安心です。
ただし、他サービスとのデータ連携機能は利用できないので、他のジョブカンシリーズ(勤怠管理や労務HRなど)と連携したい場合は有料プランを契約する必要があります。
無料プランの制限 |
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有料プランの月額料金 | 400円/人 |
【無料トライアルあり】おすすめのWeb給与明細システム5選
無料プランはないですが、無料でお試しできるトライアルがあるWeb給与明細システムを5つ紹介します。ぜひ自社にぴったりのシステムを選んでみてください。
製品名 | 無料期間 | 特徴 | 月額料金 |
e-navi給与明細 | 1カ月間 |
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30円/人~
※1人あたり |
Focus U 給与明細 | 最大2ヵ月間 |
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3,300円~ |
オフィスステーション 給与明細 | 30日間 |
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1,100円~ |
やよいの給与明細オンライン | 1年間 |
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4,500円/年~ |
マネーフォワード クラウド給与 | 1カ月間 |
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2,980円~ |
「e-navi給与明細」シンプルな操作で100人分のデータも1分で処理完了
e-navi給与明細は給与ソフトで作成した給与明細を電子化するクラウドサービスです。シンプルな操作が魅力で、直近の給与明細が一覧表示されるなど見やすいサイト設計もポイント。
給与ソフトから給与データをe-naviにインポートし、公開日を設定するだけで給与明細の作成が完了します。100人分の作業が1分で終わることも。
また、給与明細を電子化する際に必要な従業員の同意確認もできます。Web給与明細を導入するにあたっての手続きもスムーズに進むでしょう。
さらに扶養控除申告書等の申告書の電子化にも対応していて、PCおよびスマホから作成・申告が可能になります。
トライアル期間 | 1カ月間 |
特徴 |
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月額料金 | 30円/1人
※初期費用:50,000円 |
「Focus U 給与明細」利用継続率99.5%!満足度が高いサービス
Focus U 給与明細はクラウド型のWeb給与明細サービスです。従業員数に応じて選べる料金プランで、低価格で導入できるのが特徴です。
弥生給与や給与奉行など給与ソフトからデータをそのままアップロードできるので、データを加工する手間がいりません。
また、担当者・従業員に分けて細かく管理設定ができるのも魅力。給与や賞与の項目設定や明細アップロードが可能です。従業員はマイページがあるので明細出力もラクにできます
さらにデータが暗号化処理されて保存されるので、セキュリティ対策にも安心して使えます。データの盗聴や改ざんが防止できます。
トライアル期間 | 最大2カ月間 |
特徴 |
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月額料金 | 従業員数に応じて異なる
※初期費用:55,000円 |
「オフィスステーション 給与明細」従業員をグループ分けして明細の発行可能
オフィスステーション 給与明細は利用社数2万社超を誇るWeb給与明細システムです。
インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも明細書の閲覧が可能で過去3年分の明細書まで見ることができます。
明細書電子化に際しての従業員への同意確認もこのシステム1つでできます。
またアルバイトやパート、社員など雇用形態によって給与支払日が異なる場合は、前もってグループに分けて配信設定が可能です。1人ずつ配信日を設定しなくてもグループ分けしておけば自動配信されるのです。
トライアル期間 | 30日間 |
特徴 |
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月額料金 | 従業員数に応じて異なる
※初期費用:110,000円 |
「やよいの給与明細 Next」従業員数30人以下の会社にぴったり!専門知識も不要
やよいの給与明細 オンラインは従業員30人以下の会社におすすめのWeb給与明細アプリです。専門的な設定は不要なので簡単に始められます。
給与明細の発行だけでなく、入力した給与データは賃金台帳・従業員台帳に自動で反映される便利な機能も。
充実したカスタマーサポートも大きな強みでチャット・メール・電話でのサポートから労務相談、マイナンバー制度に関する相談にまで乗ってくれるんです。
24時間体制で監視する物理的なセキュリティデータセンターで情報管理しているので、セキュリティ対策も万全のシステムです。
トライアル期間 | 1年間 |
特徴 |
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年額料金 |
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「マネーフォワード クラウド給与」他サービスとの連携で勤怠・人事管理も
マネーフォワード クラウド給与は、給与計算に関わるあらゆる業務・処理を自動化してくれるシステムです。
給与計算やWeb給与明細の発行だけでなく、税金・社会保険料の自動計算も可能です。マネーフォワードの他のサービスとも連携すれば、勤怠管理や経費管理、人事管理も一括して業務を効率化できます。
法令改正や料率の変更や、日々のサービス改善によるアップデートは無料です。アップデートによって、自動計算も法令に準拠して正確な値を出してくれるので安心です。
満足度95%のチャットサポートやメールサポートも受けられるので、運用中に何か問題が生じても安心して対処できるでしょう。
トライアル期間 | 1カ月間 |
特徴 |
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月額料金 |
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無料で使えるWeb給与明細システムを選ぶときのポイント
無料で使えるWeb給与明細システムを選ぶ際、次のポイントを意識して十分に考慮することが大切です。
- 必要な機能は揃っているか
- 自社の給与システムと連携可能か
- 賞与や源泉徴収に対応しているか
- セキュリティ対策やサポート体制は手厚いか
無料だらかといって、むやみに導入しては意味がありません。使いこなせなかったり必要な機能がなかったりしたら、逆に手間を増やす可能性もあります。
上記ポイントをチェックして自社に合ったシステムを選んでみてください。
必要な機能は揃っているか
Web給与明細システムの基本機能は給与明細の作成・配信です。システムの中には次のような機能を揃えているものもあります。
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どこまでの業務を自動化・効率化させたいかを検討したうえで、必要な機能があるシステムを選んでいきましょう。
自社の給与計算システムと連携可能か
Web給与明細システムを選ぶときに押さえておきたい点として、「自社の給与計算システムと連携が可能か確認すること」が挙げられます。
自社で利用している給与計算システムと連携できないWeb給与明細システムを選ぶと、データの読み取りができません。
一度給与システムに入力したデータをWeb給与明細システムにも別途入力しなけれればならない手間がかかってしまいます。
手間がかかるだけでなく人の手による作業が増えるため、入力ミスが起こる可能性も高まります。
このような事態を避けるためにも、あらかじめ自社の給与システムと連携可能か確認することが大切です。
広告の影響が業務に支障を与えないか
無料プランには広告が組み込まれていることがあり、それが業務中にどのような影響を与えるかが重要です。
広告が表示されることで従業員の使用感や集中が損なわれないかどうかを見極め、業務の効率を妨げないシステムを選ぶことが大切です。
セキュリティ対策やサポート体制は手厚いか
Web給与明細システムは給与データをサービス提供社に管理してもらう仕組みです。個人情報を取り扱うためきセキュリティ対策が万全に取られているかチェックするのが大切です。
また、万が一問題が生じた場合に迅速に正しい対応ができるよう、サポートサービスの有無も重要なチェックポイントです。
次のようなセキュリティ対策およびサポート体制が充実しているか、導入前に確認してみましょう。
セキュリティ対策の例 |
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サポート体制の例 |
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無料Web給与明細システムのメリット
無料のWeb給与明細システムにはさまざまなメリットがあり、特に、インターネット環境があればどのような場所からでも閲覧できる点や印刷や配布が不要な点は、社員の負担軽減やコスト削減が期待できます。
インターネット環境があればあらゆる場所から閲覧できる
給与明細システムはWebにログインして給与明細を閲覧することから、インターネット環境があれば場所を問わずに内容を確認できるというメリットがあります。
営業担当者が外回り中にスマートフォンやタブレット端末から明細を確認したり、リモートワーク先のパソコンから閲覧したりすることも可能です。
場所を選ばずに給与明細を配信できるため、経理担当者にとっては「オフィスに出社しない従業員になかなか給与明細を手渡せない」という悩みを解消できます。
業務を効率化できる
無料のWeb給与明細システムでは明細書の印刷から配布までを自動化してくれるので、今までの作業を省略できます。業務の効率化に大きく貢献してくれます。
紙媒体で給与明細を発行して配布する場合は、コピー機で印刷した後に封入、仕訳、郵送といった一連の作業が必要でした。しかし電子化すれば、給与データをインポートするだけでこれらの業務が完結します。
管理担当者の業務負担が大きく減り、またシステムを使うことで計算ミスや人的ミスも軽減されるので仕事の質も向上するでしょう。
給与明細紛失のリスクが軽減できる
紙で給与明細書を保管・管理していると、物理的に紛失してしまうリスクがあります。
しかしWeb給与明細書システムを使えば、オンライン上で書類の状況を一目で管理できるので紛失リスクが大きく軽減できるでしょう。
また、紙で紛失してしまうと個人情報の流出も懸念されます。電子化したうえで書類にパスワードをかけておけば、万が一流出しても中のデータは簡単に見られません。
個人でセキュリティパスワードを設定するなど、特定の人にしか閲覧できない仕組みを作っておけば明細紛失のリスクだけでなく情報流出のリスクも防げるのです。
印刷コストの削減が期待できる
Web給与明細システムの導入によって、紙からWebの運用に切り替わるため、給与明細の印刷コスト削減が期待できます。
毎月の印刷量が多ければ多いほど、コスト削減効果は高まります。紙やインクの使用量を抑えられることから、環境への貢献にもつながるでしょう。
ただし、有料のWeb給与明細システムを契約する場合は、システム導入のための初期費用や月額費用がかかる点には注意が必要です。
コスト削減を目的にWeb給与明細システムの導入を検討するのであれば、事前に現状の印刷コストとシステム導入後の運用コストを比較して、費用対効果を検証することが求められます。
無料で使えるWeb給与明細システムの注意点
Web給与明細システムの導入には多くのメリットがありますが、一方で導入コストがかかる点や、スマートフォン・パソコンを持たない人は閲覧が難しいというデメリットもあります。デメリットを押さえた上で、実際に導入するかどうかを検討することが大切です。
利用人数・機能・無料期間の制限がある
無料で使えるWeb給与明細システムはコストをかけずに始められるメリットがありますが、利用人数や機能、無料期間などに制限がある場合があります。
無料プランがあるシステムか、無料トライアル期間があるシステムかによっても大きく異なります。
無料プランであれば期間無制限で無料で使えますが、有料版に比べて機能が充実していない場合が多いでしょう。
一方、無料トライアル期間では、有料版を無料で使えるため機能は充実していますが、期間が1カ月程度のものが多いです。
制限内容をきちんと理解したうえでどのシステムを導入するか、もう一度検討してみるのがよいでしょう。
導入前に従業員から同意を得る必要がある
給与明細の電子化は平成18年の税制改正によって認められ、平成19年1月1日から施行されましたが「従業員の同意を得ること」が条件として掲げられています。
所得税法第266条により、次のように規定されています。
退職手当等又は公的年金等の支払をする者は、同項の規定による給与等、退職手当等又は公的年金等の支払明細書の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該給与等、退職手当等又は公的年金等の支払を受ける者の承諾を得て、当該給与等、退職手当等又は公的年金等の支払明細書に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。
同意を得られなかった従業員については、別途紙で配布をしなければなりません。全従業員が同意してくれるとも限らないので、同意しなかった従業員がいた場合のコストも考慮したうえで電子化を進めるのがよいでしょう。
Web給与明細システムの中には「電子化に対する従業員の同意確認機能」が搭載されているものもあるので、少しでも手間を削減したい方はその機能があるシステムを選ぶのがおすすめです。
Web給与明細システムを導入して、給与明細の受け渡しをスムーズにしよう
Web給与明細システムを導入することで、外出先やリモートワーク勤務の従業員でも給与明細をスムーズに閲覧できるようになります。
また、WebやPDFで電子化されるため、ペーパーレス化の推進やコスト削減にもつながるので、積極的にWeb明細システムの導入を検討することをおすすめします。
Web給与明細を選ぶ際は、コストと機能のバランスを考慮して、自社の給与計算システムと連携できるかどうかもよく確認することが大切です。
賞与の支給や源泉徴収の計算が必要な場合は、帳票の作成に対応しているかどうかもしっかりと押さえておきましょう。
ぴったりのWeb給与明細システム選びはミツモアで
Web給与明細システムは製品によって特徴や機能もさまざま。「どのソフトを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりのWeb給与明細システムが見つかります。
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