企業の業務運営にデータベース管理システムは欠かせません。単にデータベースと言った場合でも、情報を格納する「箱」としての意味だけでなく、データを操作する管理システムも包括した概念です。データベースを理解する上で基本となる事柄を解説します。
データベース管理システムの定義
まずはデータベースの定義から押さえておきましょう。データベースという言葉は一般的になっていますが、情報の格納先としてのデータベースという意味だけではなく、それを操作するための管理システムも合わせた概念として使われるケースが多いです。
データベースとは?
そもそもデータベースとは何でしょうか?本来的には、特定の条件に合致するデータを収集し、それを後からユーザーが使いやすいように整理・保存した情報の集合を指します。
そういう意味では、電話帳や住所録などもデータベースの一種ですが、一般的にはコンピューターに保存された情報の集まりをデータベースと称することが多いはずです。
ただし、企業の情報システム分野においては、データを格納する「箱」としてのデータベースに加えて、それを制御するためのデータベース管理システム(DBMS:DataBase Management System)をまとめた概念として使われています。
データベースの目的
企業がデータベースを導入する主な目的は、必要なタイミングで必要な業務データを素早く利用できるようにするためです。特定の情報をすぐに検索できるだけでなく、データベースは複数人が同時にアクセスしても、保存されているデータが破損することはありません。
特に大企業は膨大な顧客データや商品データなどを保管しておく必要があり、さまざまな社員が日々多くの情報を引き出して活用する必要があるでしょう。簡単な操作で必要な情報を利用できるデータベース管理システムは、効率的な業務運営には欠かせない存在なのです。
データベース管理システム(DBMS)とは?
上述のように、情報システムの分野においては、情報を格納する領域に加えて、それを制御する管理システムをまとめてデータベースと呼んでいます。データベース管理システムの基本も理解しておきましょう。
データベース制御のためのシステム
データベース管理システム(DBMS)は、その名が表す通り、データベースを操作するためのシステムです。ユーザーは管理システムを通じてデータベースにアクセスすることで、必要な情報を検索したり、追加したりできるようになります。
それに加えて、複数のユーザーからの同時アクセスを実行するトランザクション機能や、アクセス制限や通信データの暗号化などのセキュリティ機能を備えており、システム障害が発生した際の回復機能などを持っています。
リレーショナルデータベースが主流
DBMSは階層型、ネットワーク型、そしてリレーショナル型に大きく分けられます。現在、主流となっているのはリレーショナル型で、関係データベースと呼ばれることもあります。
リレーショナル型のデータベースは、データを複数の表(テーブル)として管理するのが特徴で、表同士の関係を明らかにすることによって、複雑なデータ構造でもスムーズに処理できるのがメリットです。企業の社内データベースのほとんどは、リレーショナル型を採用しています。
SQLが代表的な言語
リレーショナル型のデータベースを操作する言語としては、主にSQLが使われます。そのまま「エスキューエル」や「シークェル」などと呼ばれ、データベースを学ぶ上では欠かせない言語として知られています。データベースに詳しくなくても、SQLは聞いたことのある人も多いでしょう。
SQL文と呼ばれる命令文を通じて、データの条件検索や、特定データの取得・更新・削除などを効率よく行えるのが特徴です。SQLの命令文は「データ定義言語(Data Definition Language、DDL)」「データ操作言語(Data Definition Language、DML)」「データ制御言語(Data Control Language、DCL)」の3種類で構成されており、これらを状況によって使い分けてデータベースを操作します。
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データベース管理システムの役割
次に、データベース管理システムの主な役割を確認しましょう。大きく分けてデータの蓄積と、データを検索・利用の2系統があります。
データの蓄積・整理
企業のデータベースの最も大きな役割は、業務上必要となるデータを蓄積し、保管しておくことです。特に大企業の場合、顧客に関するデータや商品データ、新製品の開発に関するデータなど、膨大かつ多様な情報を安全に管理しておく必要があります。
それに加えて、蓄積された情報は後から利用しやすいように整理されていなければいけません。一定のルールでデータを整理しておくことで、必要に応じて素早くデータを利用できるようになります。
リクエストに応じてデータを抽出
保管していたデータをユーザーからのリクエストに応じて抽出し、利用できるようにするのもデータベースの役割です。DBMSを通じて命令を出すことで、閲覧権限のある社員が必要な情報をリアルタイムに取得できるようになります。
DBMSは同時に複数のリクエストを矛盾なく処理できる機能を持っているので、複数人が同時にデータベースにアクセスしても、混乱せずに必要な情報を引き出せます。常に最新の情報を保存できるのに加えて、社員の業務効率もアップするでしょう。
代表的なデータベース管理システム
それでは、代表的なデータベース管理システムを紹介します。いずれも多くの企業に導入されているシステムで、高い人気を誇っています。
MySQL
MySQLは世界トップシェアを誇るデータベースソフトです。オープンソースなのでユーザーが自由にコードを改編して利用でき、基本無料で利用できるため導入負担はありません。
自社にデータベース開発の知識を有する人材がいれば、高機能なデータベースを構築でき、状況に応じて柔軟なカスタマイズが可能です。大容量のデータを高速で処理できるので、大企業のデータベース管理システムにもおすすめです。
楽々Webデータベース
楽々Webデータベースは、Excelを活用した業務の効率化を支援するためのデータベース管理システムです。Excelファイルをクラウド化することで、社内で素早くデータを共有でき、同時に複数のユーザーがシートを編集可能になります。
基本的な運用はExcelと同じであるため、すでに業務でExcelを使っている企業はスムーズに導入できるでしょう。ユーザーはいつでも必要なファイルにアクセスでき、誤操作によって重要なデータが壊れてしまう心配もありません。スタンダードプランは1ユーザーにつき月額1,500円から利用でき、無料トライアル版もあります。
kintone
kintoneは、サイボウズ社が提供しているクラウド型の業務アプリケーションサービスです。ノンプログラミングで簡単にデータベースを構築でき、マウスによる操作だけで業務データの登録や管理ができます。
既存のExcelファイルやCSVファイルなどを読み込むことも可能で、APIを利用すれば外部のサービスとも連携可能です。すでに2万社以上の企業に導入されており、今なら30日間の無料お試し版も利用できます。
データベース管理システムの基本を知ろう
データベースの基本と役割、そして企業の情報システムの主流となっている、リレーショナル型のデータベースについて、基本的なところを解説しました。
データベース管理システムとは、情報の集合であるデータベースと、それを制御するための管理システム(DBMS)をまとめた概念です。管理システムを利用することで、ユーザーは効率的に情報を検索・利用できます。
オープンソースのソフトをはじめ、無料で利用できるシステムも多いので、自社の抱える人材や利用環境を鑑みて、最適なシステムを導入しましょう。
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