適切な原価管理は利益の管理や把握、分析を通じた収益向上につながります。また円相場の変動や原価の高騰など、予期せぬ原価変動への対策もスムーズに進められます。
この記事では、原価管理を効率的に行えるクラウド型の原価管理システムを紹介。製品の特徴や機能で徹底比較しました。ぜひ、製品選びの参考にしてください。
「汎用型」おすすめクラウド原価管理システム
業界や業務範囲を問わず、汎用的に使える原価管理システムを4製品紹介します。
原価管理システム選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想の原価管理システムが見つかります。 |
「勘定奉行クラウド」はじめてのクラウド化に最適な経理DXシステム
- 個別原価管理が可能、プロジェクト別に個別原価計算を自動化
- 従来の業務からクラウドへ段階的に移行できる
- 最短1日でデータ移行も可能
「勘定奉行クラウド」は会計ソフト大手のOBCが提供する、はじめてのクラウド化に最適な原価管理システムです。プロジェクトごとの個別会計や請求書払いのデジタル化まで、あらゆる業務をカバーして経理業務の効率化を実現します。
改正電帳法に完全対応しており、AIの自動学習機能により証憑データを正確に保管できます。データ連携と合わせれば、従来の業務フローを大幅に削減できるでしょう。従来業務との両立もでき、段階的に無理なくクラウドに移行可能です。
「売上原価Pro」インボイス制度に対応
- 製造や設備工事・サービス業まで幅広く対応
- 案件単位で売上と仕入を紐づけ、1画面で1案件の原価を確認できる
- 先入先出法や移動平均法に標準対応
「売上原価Pro」は製造業や卸売業、サービス業など幅広い業界で採用されている原価管理システムです。2023年10月より施行されるインボイス制度にも対応しており、軽減税率と標準税率・消費税を請求書に反映できます。
受注データを入力すれば自動で発注データも作成できるため、二重入力の手間が省けます。商品や取引先をはじめとするあらゆる項目のマスタを作成でき、データ入力の際にも個別で設定可能です。
既存の会計ソフトにレイアウトを合わせることもできます。CSVファイル等で取り込めば、1回の入力で済む点も便利です。
「楽楽販売」販売管理を全体的にカバー
- 原価と売上を案件ごとに紐づけ
- プロジェクト・現場ごとの原価管理も可能
- 業務データの分析も可能
「楽楽販売」ならルーティンワークを自動化することで、会計業務の効率化を図れます。基本操作はマウスのため現場社員も使いやすく、定着率アップが期待できるでしょう。自社の業務フローに合うように、項目や画面をカスタマイズ可能です。
帳票はボタン1つで発行でき、メールへの添付・自動送信もしてくれます。CSV取り込みや外部連携も可能なため、既存システムも保持したいときにも活躍するでしょう。他拠点やグループ企業にもリアルタイムに情報を共有できるのもポイントです。
「iFUSION」Excelの運用をサポート
- ExcelをWEB上に登録することでチーム全員で管理可能
- データはリアルタイムで更新
- 従来の業務フローを変えることなく効率化
「iFUSION」は慣れ親しんだExcel運用はそのままに、業務効率化を実現する原価管理システムです。Excel管理でよくある複数バージョンが存在してしまう問題は、クラウドによる一元管理で解消できます。
消えてほしくない関数や計算式は自動で保護がかかり、操作ミスによるファイルの破損を防ぐことも可能です。ユーザー単位の権限設定や操作ログの記録もできるため、セキュリティ面も担保されます。
脱Excel化をしなくても、担当者の業務を大幅に削減してくれるでしょう。
「プロジェクト管理向け」おすすめクラウド原価管理システム
プロジェクトは流動性の高い業務であるため、原価管理システムにも柔軟性が求められます。プロジェクトの原価管理に強みを持つシステムを3製品紹介します。
「Money Forwardクラウド個別原価」個別原価をワンクリックで集計
- 最新の原価を自動で更新
- 従業員への負担が少なく入力ミスや漏れを防止
- 同社他システムとの連携が可能
「Money Forwardクラウド個別原価」はワンクリックでプロジェクトごとの個別会計が集計できる、原価管理システムです。現場の負担になりがちな工数や時間の入力については、シンプルなフォーマットを使うことでストレスフリーで入力できます。
従業員への負担を軽減し、正確で素早い原価計算ができるでしょう。複数のシステムに散らばりやすい原価データは、データ連携で一元管理が可能です。最新の原価情報はリアルタイムで各部署に共有されるため、レポート作成も容易になるでしょう。
「クラウドERP ZAK」案件・契約・プロジェクト単位で原価管理
- 経営管理や商習慣・機能要件に応じたソリューションを用意
- IPOを目標とする企業の社内統制にも
- シングルインプットにより重複入力を回避
「クラウドERP ZAK」はプロジェクト単位で進行する業務に特化した原価管理システムです。ITや広告・士業などの各業界の商習慣や、それぞれで求められる機能要件に対応したソリューションが用意されています。
各プロジェクトの原価と利益を紐づけ、リアルタイムで損益管理が可能です。数カ月先の売上や利益も予測できるため、経営の判断や赤字プロジェクトの早期発見にも役立つでしょう。
電子申請対応や証跡管理機能も搭載しているため、IPOに向けた内部統制にも貢献します。
「Reforma PSA」IT・WEB・広告業に特化
- 必要な機能だけを契約し、会社の成長とともに拡張が可能
- 営業とバックオフィスをつなぎ、経理作業の漏れを防止
- 案件別の損益をリアルタイムで把握
「Reforma PSA」はITやWEB・広告などのクリエイティブ業に特化した、原価管理システムです。システムによって営業とバックオフィスがつながり、コスト管理がシームレスになります。見積書や請求書はシステム内で申請・承認できるだけでなくデータベースも一元化できるため、二重入力の手間や間接コスト削減につながるでしょう。
案件別の損益はリアルタイムで表示され、赤字プロジェクトの察知や損益の変動要因の分析もしやすくなっています。必要な機能からの部分的な導入も可能なので、成長企業にもおすすめです。
「製造・建設業向け」おすすめクラウド原価管理システム
製造や建設業は他の業界と比べ、原価管理のやり方がやや特殊です。そのため原価管理システムも、業界にフィットしたものを選ぶ必要があります。製造・建設業向けに開発された製品を3製品紹介します。
「お任せ原価Cloud」過去業務や日報をデータ化
- 日報と連動でき、計画に対する進捗をリアルタイムで確認可能
- 標準単価だけでなく、自社の積み上げにも対応
- 業者別・業務別で簡単に入出金を管理可能
「お任せ原価Cloud」は測量・建設コンサル専用の原価管理システムです。仕入・入金・工程管理などプロジェクトで発生したお金の移動をグラフで可視化でき、任意の形式に加工もできます。収支や業務改善の重要なデータにできるでしょう。
実行予算は按分・積み上げ・率計算等に対応しており、自社独自の積み上げも設定可能です。CSVや積算データを取り込めるので、入力の手間やミスの削減にもつながります。
業務工程管理機能も搭載されており、進捗の遅れや人員配置の適切な判断に役立つでしょう。
「SmartF」必要な機能からスモールスタートできる
- バーコード・ハンディ・タブレットを利用してデータを収集
- 外注先や海外工場を含めたサプライチェーン全体を管理
- 既存システムとも柔軟に連携可能
「SmartF」は製造業向けに開発された原価管理システムです。手書きやExcel・目視で確認していた情報をバーコードで管理し、抜け漏れを防ぎます。ハンディやタブレットにも対応しており、IoT化にも寄与するでしょう。
原価はクラウドで一元管理できるため、海外拠点や外注先を含めたサプライチェーン全体の管理も可能です。他システムとの連携性も高く、必要な機能から段階的に導入もできます。導入時には運用設計や操作のコンサルティングが入るので安心です。
「AMMIC/NetC」品目・行程を製造業向けに最適化
- ABC計算手法により実情に即した原価計算が可能
- 計画と実績を入力することで、原価シミュレーションもできる
- 原価差異も細かく算出し予実を管理
「AMMIC/NetC」は製造業ならではの原価管理手法に対応したシステムです。計算手法はABC(Activity-Based-Costing)を採用しており、実作業に即した原価管理が可能です。生産計画に基づいた原価予想やさまざまな条件における原価シミュレーションもでき、経営判断に貢献します。
細かい期間ごとの予算原価や原価差異の算出も可能です。細かく条件を設定して原価を管理・分析できるため、原価管理を徹底して行いたい企業におすすめです。
原価管理システムを選ぶときのポイント
原価管理システムを選ぶときには、いくつか注目すべきポイントがあります。原価管理システムを選ぶ際のポイントを3つ解説します。
自社の業界や環境に合ったタイプを選ぶ
原価管理システムはいくつかの種類に分けられます。特定の業界向けのものと会計全般をカバーしているもの、プロジェクト管理に特化したものが主な種類です。特定の業界では、特に原価計算手法が特殊な製造・建設業が挙げられます。
原価管理システムを入れる目的や自社が属する業界によって、選ぶべきものが変わります。周辺の会計も一元化したいなら汎用的なものを、プロジェクトの原価管理に課題を感じているならプロジェクト管理特化型を選ぶとよいでしょう。
配賦計算の自由度で選ぶ
配賦計算とは部門横断的に発生する原価を、独自の方法で計算することです。企業によってどのように原価を出したいかが異なるため、配賦計算の自由度の高さは重要といえます。とはいえ自社の運用に合わせて、都度配賦を設定するのは手間でしょう。
そこでおすすめなのは、プロジェクト・案件別などの自動配賦機能が搭載されているものや、あらかじめ設定したパターンに応じて自動で配賦を行ってくれるシステムです。使い勝手のよさもチェックポイントの1つです。
他システムとの連携や拡張性の高さで選ぶ
在庫管理や販売管理など、他のシステムと連携しやすいかどうかも重要です。既存システムとの連携性が悪いと二重入力などの手間が発生して、その分ミスの発生確率も上がります。
また特に成長企業には、必要最低限の機能から導入できる製品がおすすめです。企業の成長や業務要件の追加に応じて、段階的に拡張できるシステムだと使いやすいでしょう。
そのためには目先の業務効率化だけを考えるのではなく、導入のゴールを明確にする必要があります。
自社の環境に合わせて最適なシステムを選ぼう
原価管理システムは多く販売されていますが、目的によっていくつかの種類に分かれています。まずは自分が属する業界やIT化したい業務に合わせて選ぶとよいでしょう。
他には配賦計算の自由度・便利度や、他システムとの連携・拡張性も要チェックです。自社にとって最適な製品を選ぶには、システム導入のゴールをはっきりさせておく必要があります。原価管理システムを上手に使い、業務効率化を実現しましょう。
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