Webサイトを検索エンジンで上位表示させるためには「コンテンツSEO」と呼ばれる施策が求められます。
最終更新日: 2024年06月28日
この記事では、コンテンツSEOの基本から応用までわかりやすく解説。ユーザーに高く評価されるコンテンツづくりのポイントをまとめました。
コンテンツSEOとは？
コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図を汲み取った高品質なコンテンツの提供によって、GoogleやYahoo!など検索エンジンからの集客を狙う施策のことです。SEO(検索エンジン最適化)の一種です。
検索ユーザーの知りたいことや解決したいこと、悩みなどに対する優れたソリューションを提供できているコンテンツは、ユーザーや検索エンジンから高い評価を得ます。
コンテンツSEOではそのような優れたコンテンツを作成したり整備したりすることで、アクセス数の増加を目指します。
コンテンツSEOが注目される理由
コンテンツSEOが注目されている理由を掘り下げて解説します。近年ではコンテンツSEOの本質を理解し、良質なコンテンツを作成すれば検索エンジンで上位表示され、サイトへの安定的な集客につながる可能性が高まっています。
以前はコンテンツの質よりもテクニカルな面に重きが置かれるケースも多く、ユーザーにとって必ずしも有益でなくても上位表示されてしまう時代がありました。
そこでGoogleはユーザーにとって役立つコンテンツが上位表示されるようにアルゴリズムのアップデートを繰り返してきました。結果現在はテクニックだけで上位表示を狙う低品質なサイトが上位表示されることはほとんどありません。つまりユーザーにとっても健全にサイトの運営をしようとする側にとっても理想的な状況になったのです。
コンテンツSEOのメリット
ここからはコンテンツSEOのメリットを5つの項目に分けて解説します。
安定的かつ長期的な集客が可能
クリック数に応じてお金を支払うリスティング広告では、訪問数が増えれば増えるほど費用がかさみます。一方コンテンツSEOは、良質なコンテンツを担保し検索結果で上位表示されればクリック毎の支払いは発生しません。
予算をかけて短期的に集客を狙う場合にリスティング広告は有効ですが、広告予算を抑えて長期的な集客を狙う場合は、コンテンツSEOが有効な施策といえます。
見込み顧客に効果的にアプローチできる
もう1つのメリットが潜在的なニーズを持った顧客にアプローチできることです。例えば「引っ越し費用」や「引っ越し安い 」といったワードに対してコンテンツを作成し上位表示できたとします。この場合、「コストを抑えて引っ越しの依頼をしたい」というペインを抱えたユーザーにリーチできます。もしこのユーザーのペインを解決できれば、購買行動を促し、コンバージョンなどの成果に繋がる可能性が高まるでしょう。
サイトが資産に
良質なコンテンツをWebサイトに蓄積し続ければ、それはサイトの価値を高めることになりサイト自体が資産となります。ユーザーニーズに合致し質の高いコンテンツであれば長期的に検索エンジンで上位表示される可能性が高いので、継続的な集客と自社サイトのファン獲得にも繋がるでしょう。
拡散性が高い
ユーザーニーズに合致したコンテンツを発信し続ければ、SNSで拡散される可能性を高まります。読んでためになったり、課題が解決できたりしたときコンテンツを共有したい、拡散したいと思う人が多いはずです。またSNSでの拡散が増えれば、個人ブログや他サイトで紹介される可能性も上がり、SEOでも重要な自然なリンク獲得にも大きな効果があるでしょう。
ブランディングにつながる
同一サイトのコンテンツが多くのキーワードで上位表示ができれば、サイトの認知が高まるとともに、信頼性や権威性が向上し、ブランディングにつながるでしょう。ユーザーからの確固たる信頼を勝ち取れれば、SEOに頼らずとも指名検索での集客が見込め、さらなる価値を生む可能性さえあります。
コンテンツSEOにデメリットはある？
コンテンツSEOには多くのメリットがありますが、以下の点には注意が必要です。
すぐに効果が出るわけではない
コンテンツSEOは短期的な視点ではなく、中長期的な視点で計画的に取り組む必要があります。たとえ良質なコンテンツ記事を作成しても、公開後にすぐ結果が出ることはほとんどありません。ジャンルやカテゴリ、サイトドメインの評価具合によって異なりますが、成果が出るまで3~6ヶ月はかかると思ってよいでしょう。
成果につながるまで時間がかかるので、コツコツと質の高いコンテンツ出し続ける必要があります。自社のターゲットとなる訪問者のニーズをよく分析しそれに合致したコンテンツを掲載し続けることが、結果的にコンテンツSEO成功の近道といえるでしょう。
新たに人件費や外注費がかかる
コンテンツSEOを徹底するためには、相応の人件費や外注費がかかります。1から大量のコンテンツを出す場合などは、コンテンツ制作を外注する必要があるでしょう。サービスによって異なりますが、クラウドソーシングなら0.5円~5円、記事代行業者であれば0.7円~10円の文字単価で記事の発注が可能です。
Webサイトの作成自体は無料でできるサービスもありますが、SEOを意識したコンテンツ作りやサイト設計は相応の知識や経験が必要となります。
質が悪ければペナルティを受ける可能性も
コンテンツの質がよければ検索結果に反映されやすいですが、逆をいえば、質が悪ければ検索エンジンからの評価が下がります。ユーザーにとって価値のないコンテンツを大量に掲載しているサイトは、ペナルティを受けて検索結果に一切表示されなくなる可能性もあるのです。
たとえば専用ツールで自動生成された記事や、複製記事などは低評価の対象となります。さらにキーワードが必要以上に濫用されていたり、不正にリンクを獲得したりしているWebページも検索結果に反映されなくなるので注意しましょう。
コンテンツSEOに強いサイトとは？
コンテンツSEOに強く検索エンジンから評価されやすいのは、どのようなWebサイトでしょうか？ユーザーの検索意図を的確に捉えているか、潜在的なニーズを解決できるかなどユーザーに有益なサイト作りがSEOに強いサイト作りの基盤となります。それでは以下で詳しくみていきましょう。
ユーザーの検索意図を捉えている
ユーザーの検索意図を的確に捉え、ユーザーが求める情報を掲載するのがコンテンツSEOの基本です。GoogleはWebページに掲載されるコンテンツの「専門性」「権威性」「信頼性」をはじめとした数多くの基準から、Webサイトの品質を評価しています。
その評価のなかで「ユーザーの検索意図を正しく把握しているか」が挙げられており、Webサイトの制作者が特に重視すべき項目とされています。たとえ権威性や専門性の高いWebサイトであっても、訪問者の検索意図から外れているコンテンツは評価されづらくなるのです。
ユーザーの行動が検索順位に影響を与えている現状を踏まえると、ユーザーの滞在時間や訪問者数などの数値にとらわれるのではなく、記事を通じてどのような体験ができたかを考察することが重要だと言えます。
潜在的なニーズさえも解決できる
ユーザーの知りたい情報を的確に反映しているWebサイトであるのに加えて、さらに一歩進んで、訪問者の潜在的なニーズまで満たす情報を盛り込んでいるのが理想です。
「ユーザーが最も必要としている情報は何か？」「どんな欲求を満たしたいと思っているのか？」を念頭に置いて、Webページに掲載するコンテンツを考えましょう。
訪問者の基本的なニーズを満たしつつ訪問者自身も気付いていなかった知的欲求を満たすコンテンツを掲載していれば、ユーザーが記事を通じて有意義な体験ができるはずです。
ホワイトハットSEO(クリーンなサイト運営)を意識している
ホワイトハットSEOとは良質なコンテンツを掲載し、純粋な被リンクを獲得することで検索エンジンの評価を得る方法といえます。
逆にリンクの掲載先を買収するような方法で、強引にページの被リンクを獲得する方法は「ブラックハットSEO」と呼ばれ、検索エンジンからペナルティを受ける可能性があります。訪問者にとってシンプルでわかりやすく価値のある情報を掲載することで、純粋にWebサイトの価値を認められる必要があるわけです。
ほかのWebページから自然にリンクを貼ってもらえるWebサイトが評価され、検索結果に反映されやすくなります。
高評価コンテンツの作り方【企画編】
検索エンジンに評価されるコンテンツの作成方法を解説していきます。キーワード選定から構成の作り方まで、基本的かつ重要な内容となっているのでしっかりと理解しましょう。
キーワード選定は慎重に
検索ユーザーのニーズに合致するWebサイトを作成するには、検索需要のあるキーワードを意識してサイトやページを設計する必要があります。選択するキーワードによって訪問者数が大きく変わるので、慎重に選定しなければいけません。
例えば接骨院を営んでいる個人事業主がWebサイトを開設する場合、構成するページに入れるべきなのは「接骨院」「整骨院」「骨接ぎ」といったキーワードが基本になるはずです。これらのキーワードを軸にして、検索ユーザーが求めているであろう情報を意識してみましょう。
事前に市場調査や競合となるWebサイトの調査をして、十分な需要があるキーワードかどうかもチェックする必要があります。検索ボリュームを調べられるツールもあるため、積極的に活用しましょう。
ターゲットとゴールを明確にする
狙うべきキーワードが決まったら、具体的な検索ターゲット層とゴールを明確にします。ターゲットとなる検索ユーザーが自社のWebサイトを訪れることで得られる「最高の結果は何か？」を設定しましょう。
ユーザーがコンテンツに満足することでコンテンツの評価が高まり、結果として上位表示や集客に役立つと考えられるゴールを決めるわけです。ユーザーが検索行動を起こす具体的なシチュエーションを考えるとよいでしょう。
潜在ニーズまで構成に組み込む
ユーザーが検索するシチュエーションを想像しどういったきっかけで検索行動を取ったのかを考えれば、ユーザーの潜在的なニーズもわかってくるはずです。
表向きのニーズ(顕在ニーズ)に加えて、検索心理の深いところにある、潜在的な欲求や願望(潜在ニーズ)までコンテンツに盛り込めれば、ユーザーの根本的な悩みや、問題の解決に寄与する質の高いコンテンツになるでしょう。
たとえば「部屋 消臭剤」で検索している人は、ただ臭いを消すための商品を求めているのではなく、嫌な臭いがしない部屋で暮らしたい願望があるはずです。そこで有効な消臭剤を紹介するだけではなく選び方や使い方のコツ、部屋に臭いを残さないためのポイントなどをコンテンツに盛り込むとよいでしょう。
キーワードと共起語を盛り込む
Webページの見出しやタイトルには、検索してきたユーザーに「求めていた情報が掲載されている」と一目で把握してもらえるキーワードを入れる必要があります。
ユーザーに「読んでみたい」と思ってもらえればスムーズに記事本文に誘導できます。逆にタイトルや見出しを確認して「興味がない」「求めている情報ではない」と判断されてしまうと、そのままページを離脱されてしまうでしょう。メインとなるキーワードを盛り込むのはもちろん、共起語と呼ばれるメインキーワードと一緒に使われる頻度の高いワードも入れると効果的です。
高評価コンテンツの作り方【ライティング編】
続いて評価の高いコンテンツを作成するためのライティングのポイントを解説します。訪問者にとって読みやすく、要点をスムーズに把握できる文章構成にしなければいけません。言葉の使い方や行間などにも注意を払いましょう。
文章の基本はPREP法
わかりやすい記事を書くためには、PREP法に則ったライティングが有効です。PREP法とは「結論(Point)」「理由(Reason)」「事例(Example)」「結論(Point)」の順で文章を書く方法です。
まず結論からスタートして、次に理由を述べ、具体例を挙げてから再び結論を繰り返すことで、読み手に文章の趣旨を分かりやすく、かつ説得力を持って伝えられます。ライティングが苦手な人も、このフォーマットに従って書くことを心がけるだけで、伝わりやすい文章になるので試してみましょう。
ユーザーファーストを徹底する
ユーザーファーストを徹底した文章にしましょう。読み手の目線に立って、必要な情報を理解しやすい順番で伝える必要があり、言葉の言い回しや分かりやすさにも注意しなければいけません。
できるだけ専門知識を使わず誰にでも理解できる平易な文章を心がけましょう。どうしても専門的な用語を使わなければならない場合、注釈を付けておくと効果的です。またライティングが終わったら盛り込むべき情報に「抜け」や「漏れ」がないかもしっかりチェックしましょう。
オリジナリティーを加える
執筆する記事コンテンツにオリジナリティーを加えることも大事です。ほかのWebサイトと同じ内容だけを掲載してしまうと読み手はすでに検索上位にあるWebサイトを訪問してしまうだけでなく、検索エンジンからも評価されにくくなってしまいます。
キーワードの性質上他のWebサイトと似た内容や記事構成になってしまう場合は珍しくありませんが、多少なりとも類似サイトにはないオリジナルの要素を加えるように努めましょう。当然他のWebサイトの文章を無断で使うのは絶対にNGです。
コンテンツSEO成功の秘訣
最後にコンテンツSEOを成功させるためのコツを解説します。こちらも基本的な内容ではありますが、しっかりと対策しておけば、確実に成果につなげられます。
コンテンツ以外のSEO対策も万全に
コンテンツ以外のSEO対策も疎かにしてはいけません。まず検索エンジンがWebページの内容を正しく理解するためのコーディングに注意する必要があります。
CMSを利用してWebページを作成する場合は問題ありませんが、自社でゼロからWebサイトを作成する場合、こういった内部対策が求められます。またほかのWebサイトからの自然にリンクを貼ってもらえる場合は、リンク数を増やすことで検索エンジンからの評価を高めるようにしましょう。
ただし関連性の低いページからのリンクや、ブラックハットSEOのようなペナルティの対象となるリンクは貼らないように注意が必要です。
適宜分析とリライトを行う
公開したWebサイトは定期的に分析を行い、必要に応じて記事のリライトを行いましょう。例えばCVR(コンバージョンレート)が低い記事は、コンテンツの内容や構成に問題があるかもしれません。
本当に訪問者のニーズに合致した内容になっているか、再度チェックを行いましょう。特に情報が古くなっている記事は、最新の情報にアップデートする必要があります。
またタイトルや見出しを変更したり、構成や文章の言い回しを変更したりすることで、訪問者の滞在時間やリンクのクリック率が改善するケースは珍しくありません。こういった細かいリライトを繰り返し、徐々にコンテンツの評価を上げていく姿勢が重要です。
コンテンツSEOは本質的な考え方で最大の効果を生む
コンテンツSEOが注目されている理由と コンテンツSEOに強いWebサイトの作成ポイントを解説しました。Webサイトの訪問率や集客率を上げるには、コンテンツSEOが欠かせません。
質の高いコンテンツを提供しているサイトだけが検索エンジンに評価され、多くの人に閲覧してもらえるようになります。表示される順番で訪問者数が大きく変わってしまうため、訪問者のニーズを把握し適切なキーワードを盛り込んだ良質なコンテンツ記事を作成しましょう。
はじめのうちは成果が出なくても長期的な視点を持って淡々とコンテンツの作成と改善を繰り返すことが重要です。
平均2分！CMSの比較ならミツモアで
コンテンツSEOに力を入れるには、ページの新規作成やリライトを容易に行えるCMSの利用がおすすめです。
ただし自社の運用体制にあったCMSを導入するにも、多くの会社に資料を請求したり、自身で調べて比較検討したりするのは時間も手間もかかってしまいますよね。
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