営業で転職を検討している場合、取り扱う商材が大きく2種類に分けられることを理解しておく必要があります。商材ごとの特徴を知っておけば、自分に合った職を探しやすくなるでしょう。営業が知っておくべき有形商材の知識や無形商材との違いを解説します。
有形商材と無形商材の違い
企業が事業を営む上で取り扱う商材には、有形商材と無形商材の2種類があります。概要や具体例など、それぞれの違いを押さえておきましょう。
有形商材は形あるもの
「有形商材」とは形がある商品のことです。メーカーなどが製造し、実際に目で見たり手で触れたりできる商品を指します。
自動車・食品・医薬品・衣類・不動産・家電・機械設備などは、有形商材の営業で取り扱う商品の代表例です。有形商材を提案する営業を「有形営業」といいます。
有形営業で紹介する商材は顧客に見てもらえるためイメージしやすく、購入につなげやすいのが特徴です。提案の自由度が高くなり、営業活動の難易度は下がります。成果が分かりやすいことから、仕事に対するモチベーションも上がりやすいでしょう。
無形商材は形のないもの
形がある商品を有形商材と呼ぶのに対し、目に見えない商品やサービスのことを「無形商材」といいます。情報・保険・IT・保守サービス・リフォーム・コンサルティングなどが無形商材の代表例です。
無形商材を扱う営業を「無形営業」と呼びます。形がない商材を扱う営業だけでなく、人材派遣業や広告代理業など物理的な形のないビジネスの営業も無形営業の一種です。
無形営業は提案する商材自体が課題解決策になることも多いため、仕事の難易度は高くなります。商材購入後の効果を測定しにくい点も、無形営業の難易度が高くなる理由の一つです。
有形商材の特徴
有形商材にはどのような特徴があるのでしょうか。無形商材との違いも確認しながら、有形商材の主な特徴を理解しましょう。
商品が目に見える
有形商材の最も大きな特徴は商品が目に見えることです。顧客に商材を提案する際、実際に見たり触れたりしてもらえるため、機能やメリットを説明しやすいでしょう。
商品自体の魅力が大きければ売れやすいことから、優れた営業スキルがない人でも扱いやすい点が特徴です。企業としても良質な商品の開発に注力すれば売上を見込めるというメリットがあります。
一方で有形商材には在庫が発生するリスクがあり、商品が売れなければ赤字になりかねません。原材料の仕入れや商品開発にもそれなりにコストがかかるため、生産の段階できちんと戦略を立てることが重要です。
商品の品質が均一
有形商材の特徴の一つに商品の品質を均一に保ちやすい点が挙げられます。特定の生産ラインで大量に製造されるタイプの商品なら、品質の大きなばらつきは生じません。
商品の品質が均一なら機能やメリットをサンプルで詳しく説明できます。顧客のニーズや販売後の効果を測定しやすい点も、品質に大きな差がないことのメリットです。
無形商材の場合は品質が均一ではない場合も多く、商談の際にアピールしたメリットを発揮できない恐れもあります。各商材に対して品質の低下を抑える努力が必要です。
利益率では無形商材に劣る
有形商材の利益率は無形商材に比べ劣る傾向があります。有形商材は材料費や製造コストがかかりやすい上、商品が売れずに在庫を抱えるリスクもあるためです。
商品やサービスの単価がある程度固定されてしまうことも、利益率が低くなる理由の一つに挙げられます。無形商材は一般的に価格設定の自由度が高く、営業スキル次第では高価で販売することも可能です。
利益率の差は給与の差にもダイレクトに反映します。利益率や販売難易度が低い有形商材の営業は、無形商材の営業に比べ給与が低くなりがちです。
営業担当者の面白みはどこにある?
有形商材の営業担当者が仕事に面白みややりがいを感じるポイントを紹介します。有形営業が自分に向いているかどうかの判断にも役立つでしょう。
商品愛を発揮できる
形のある商品には愛着が湧きやすくなるため、有形営業では商談の際に商品愛を発揮できます。自信を持って営業できるようになるほか、熱意のこもったアピールにより商品が売れやすくなることもメリットです。
自分が興味を持つ分野の営業なら、商品愛をより強く伝えられるでしょう。購入してくれた顧客と商材の魅力を共有できれば、営業の面白みも感じられるようになります。
商品愛が弱い状態での商談は、形式的な商品説明になりがちです。営業担当者自身の商品愛を営業トークに反映できる有形営業なら、モチベーションも維持しやすくなります。
仕事に充実感がある
顧客に認められ始めた有形商材は、最終的に多くの人が購入してくれる可能性があります。商品自体が持つ魅力に加え、自分の営業力も商品の評判を高める一つの要素だと実感できるため、営業の面白みも感じやすくなるでしょう。
取引先がある程度固定されやすい点も、有形営業の大きな特徴です。信頼関係の構築に成功した顧客が増えれば、継続的に商材が売れるようになるため、やりがいもキープできます。
有形商材の営業に必要なスキル
有形営業で結果を残すためには、商品に対する理解力やプレゼン力、交渉力を身に付けておく必要があります。各スキルの具体的な内容を押さえておきましょう。
商品に対する理解力
有形商材は顧客が実際に商品を目で見て確かめられるため、詳細な説明が必要になります。商談の成功率を上げるためには、商品に対する理解力を高めておかなければなりません。
自社で扱う商材の種類が多いほど、覚えるべき知識も多くなります。多機能な商品や構造が複雑な商品なら、細かい部分まで理解する力も求められるでしょう。
自分自身が商材に対して強い興味を持てれば、より多くの情報を吸収しやすくなります。商品に対する理解力が高まれば魅力を伝えやすくなるため、売上も増やせるでしょう。
プレゼン力
有形商材の営業では高いプレゼン力も求められます。商品に対する理解を深めていても、論理的かつ納得感を与えられる説明ができなければ、顧客の購買意欲は高まりにくいでしょう。
近年はインターネットの普及により、顧客が商品の特徴を既に知っているケースも少なくありません。単に魅力を伝えるだけでなく、顧客の満足度を高める形で商談を進めていくことが重要です。
プレゼン力を効果的に発揮するためには、相手のニーズを的確に把握する必要があります。顧客の課題や悩みを解決できるような提案ができれば、同業他社との差別化も図れるでしょう。
交渉力
有形商材の営業に必要なスキルとしては、相手とうまく交渉する力も挙げられます。営業における交渉力とは、互いに納得のいくゴールにたどり着けるように話し合う力のことです。
顧客の目指す大きなゴールは、顧客自身が抱える課題を解決することになるでしょう。予算の着地点をすり合わせながら、互いに納得できる価格で売買できるように交渉を進める必要があります。
商談を良い方向に進めていくためには、顧客の課題やニーズを引き出せるヒアリング力も身に付けておかなければなりません。相手の悩みをうまく引き出せれば信頼関係を築きやすくなるため、継続的な受注も期待できます。
商材ごとに必要スキルは異なる
有形商材とは形がある商品のことです。形のない無形商材と区別されます。商品を実際に見てもらえることや、商品のクオリティーが均一であることが、有形商材の主な特徴です。
有形商材の営業で結果を出すためには、商品に対する理解力のほか、高い交渉力やプレゼン力も求められます。必要なスキルを身に付けた上で、自分に合った職を探してみましょう。
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