ミツモア

ノー残業デーとは?メリットや導入するポイントを紹介!

ぴったりの勤怠管理システムをさがす
最終更新日: 2024年03月04日

近年注目されている「ノー残業デー」とは、どのようなものでしょうか。概要から、導入時のメリット・デメリットまで紹介します。従業員にも企業にも大きなメリットをもたらすノー残業デーを理解し、上手に導入して成功させましょう。

ノー残業デーの概要

残業をせずに仕事を切り上げる男性

近年は「ノー残業デー」を導入している企業が増えています。ノー残業デーとはどのようなものか、なぜ注目されているのかを解説します。

定時で仕事を終える企業の取り組み

ノー残業デーとは残業をせずに、定時で退社すると企業が設定した日を指します。「早帰り日」や「定時退社日」と企業によって呼び方は変わりますが、内容は同じです。

平成23年度に実施された、厚生労働省のアンケート結果によると、60.3%の企業が「時間外労働削減」の対策として、ノー残業デーを取り入れています。

ノー残業デーを何曜日にすべきという決まりはありませんが、水曜日に設定している企業が多くみられます。土日休みの企業の場合、勤務日の真ん中にあたる水曜日をノー残業デーにすれば、モチベーションや業務効率が上がるだろうという理由です。

参考:厚生労働省「時間外労働削減の好事例集」

ノー残業デーができた背景

近年注目され始めたイメージのノー残業デーですが、言葉自体は1970年代から存在します。

1955年以降の高度経済成長期は、仕事に熱中して残業時間が増える人が多く、労働時間が長くなっていました。国際社会の中で、日本人の労働時間が長いことが問題視され、残業を減らすためにノー残業デーが登場したのです。

以降1990年頃には、働き過ぎによる過労死が社会的に問題となりましたが、残業を肯定する風潮は残っていました。しかし近年の「働き方改革」推進により、労働時間短縮の取り組みとして、ノー残業デーが再び注目されています

ソフトウェア比較のイメージイラスト

出退勤の打刻や勤怠状況の管理を効率化できるソフト選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。従業員数や欲しい機能などの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの製品を最短1分で自動診断。理想の勤怠管理システムが見つかります。

ぴったりの勤怠管理システムを無料で診断する

従業員へのメリット

仕事終わりに笑顔で伸びをする女性働き方改革の一環としてノー残業デーを導入すると、従業員にどのようなメリットがあるのでしょうか。ノー残業デーに対する、従業員の意識を高めるために、従業員へのメリットを把握しておきましょう。

プライベートの充実

「この日はノー残業デーだから、確実に定時退社できる」と分かっていると、終業後に時間の余裕ができ、予定が立てやすくなります。家族や友人と食事に行ったり、自分の趣味の時間に充てたりと、充実したプライベート時間を過ごせるでしょう。

プライベートが充実すれば、オンとオフの切り替えがうまくいき、メリハリがつきます。ストレス減にもつながるので、前向きな気持ちで、仕事に取り組めるようになります。

スキルアップの時間が作れる

取得したい資格や、勉強したい技術があっても、毎日残業に追われていては叶いません。ノー残業デーを取り入れて時間に余裕ができれば、勉強する時間が確保できます

ノー残業デーによりスキルアップの時間ができ、資格取得や技術を身に付けることで、業務効率が向上したり、収入が増えたりする可能性が出てくるでしょう。仕事の生産性が上がり、労働時間が短縮されると、普段の残業を減らすことにもつながります。

ぴったりの勤怠管理システムを無料で診断する

企業側へのメリット

オフィスの建物とまるが書かれたカードノー残業デーは従業員に対してだけでなく、企業にも多くのメリットをもたらします。具体的にどのようなメリットがあるのかを解説します。

業務の効率化、生産性の向上

残業ができる状況では、「この仕事が終わったら帰ろう」という意識で、業務に取り組む従業員もいるでしょう。しかしノー残業デーは退社時間が決まっているため、「定時までにこの仕事を終わらせなければ」と考えます。

業務をどう進めるべきか、時間配分はどうすべきかを意識すると、業務の効率が向上します。その結果残業するよりも業務が進むことがあるので、従業員だけでなく企業にとっても、プラスになるのです。

従業員一人一人にタイムマネジメント能力が身に付けば、ノー残業デー以外の日も効率よく仕事が進み、生産性が上がる点が企業にとってのメリットです。

関連記事:タイムマネジメントとは?重要性やメリット、導入のポイントを解説 – ミツモア

優秀な人物の確保につながる

仕事とプライベートのバランスが取れ、充実した状態を「ワークライフバランス」といいます。現在はプライベート時間を重視し、会社選びのポイントとして考える人も増えているため、ノー残業デーは重要です。

ノー残業デーを設定している企業は、従業員のプライベートを尊重していると判断されます。そのため多様な価値観や、経験値を持つ従業員が増え、優秀な人材の確保が可能です。

また従業員が「残業が多過ぎて、自分の時間が持てない」とストレスをためたり、「残業が少ない企業に転職しよう」と考えたりしなくなるため、離職のリスクを減らすことができます。

人件費を削減できる

人件費は企業のコストの中で、大きな割合を占めています。特に残業には、法定内残業を超えた場合は25%、月60時間を超える残業には50%の割増賃金が必要です。残業が多い企業は、ノー残業デーを設定するだけでも、人件費を抑えることができます。

タイムマネジメント能力の向上や、業務効率化ができれば、ノー残業デー以外の残業も減らせる可能性が高まり、大きなコスト削減になるでしょう。

また残業が多い企業は、残業を減らすことで、人件費だけでなく、残業時にかかる光熱費の削減にもつながります。

参考:割増賃金の基礎となる賃金|厚生労働省

ぴったりの勤怠管理システムを無料で診断する

ノー残業デーにはデメリットも

DEMERITと書かれた黒板ノー残業デーにはメリットだけでなく、デメリットがあることも覚えておきましょう。ノー残業デー設定による、従業員や儀業へのデメリットを解説します。

他の日への負担が増える

ノー残業デーを設定しても業務効率化が進まないと、「無理をして定時に帰る日」になってしまいます。ノー残業デーに残った業務が翌日や翌々日に持ち越されてしまい、他の日への負担や残業が増えてしまうのです。

ノー残業デーに家に仕事を持ち帰ったり、仕事が残ることを負担に感じたりする従業員もいるでしょう。プライベート時間を楽しめないばかりか、ストレスがたまることになり、本来のノー残業デーの目的と逆効果になるでしょう。

収入が減少する

残業が常態化していると、従業員は収入を残業代込みで考えるようになります。ノー残業デーで残業時間が減ることは、収入の減少につながるため、不満を感じる従業員もいるでしょう。

またノー残業デーに終わらなかった業務を家に持ち帰ったり、サービス残業で対処したりする従業員にとっては、負担が増えているのに収入は減っていることになります。不満が高まり、離職につながる可能性も出てきます。

顧客対応への遅れが出る

ノー残業デーで定時以降に従業員がいないときに、取引先や顧客から問い合わせや仕事の依頼があった場合、対応が遅れてしまいます。普段は定時以降でも対応している場合、「なんで今日は対応してくれないの?」と、取引先や顧客は不満を持つでしょう。

担当以外の従業員が残っていても、対応の仕方が分からず、対応に支障が出てしまいます。「あなたが定時で帰ったせいで困った」や、「会社にいたのに、どうして対応してくれなかったの」と、従業員同士の不満がたまって、人間関係が悪化する可能性もあるでしょう。

取引先や顧客に悪影響をおよぼさないためにも、事前に「ノー残業デーを導入します」と説明し、理解してもらうことが大切です。

ぴったりの勤怠管理システムを無料で診断する

ノー残業デーをスムーズに導入するためのポイント

人差し指を指すグレースーツの女性せっかくノー残業デーを導入するなら、最大限にメリットを活かしましょう。導入時に工夫すれば、デメリットを解消することができます。

社内へ定期的にアナウンスを行う

ノー残業デーを意識しやすい環境を作ることが大切です。そのためにも、前日・当日にメールや朝礼で案内したり、社内の目につく場所にポスターを貼ったりして、社員に定期的にノー残業デーを思い出してもらうように努めましょう。

アナウンスは、いつも同じ人が周知するよりも、社内や部署内で持ち回りにしたほうが形骸化しにくくなります。

交代制や別日に移動など柔軟に

ノー残業デーだからといって、全ての業務の残業を禁止することは困難です。業務に支障を出さないために、柔軟な対応が求められるでしょう。

例えば顧客対応が多い企業では、ノー残業デーを部署や従業員ごとに交代で設定すれば、顧客対応と定時退社が両立できます。交代制にするためには、特定の従業員しか対応できない業務をなくす、部署間の連携を取りやすくするなどの工夫が必要です。

またどうしても残業しなければならない業務がある、または緊急で発生した場合は、ノー残業デーを別日にずらせるようにしましょう。定時退社に無理がある繁忙期には、ノー残業デーを設定せず、他のタイミングにする柔軟性も必要です。

業務の内容を見直す

ノー残業デーの目的の一つに、業務の効率化があります。残業をしないために、業務連携や担当の割り振りなど業務の内容を見直しましょう

担当者が一人の業務だと、担当不在時に業務が滞ってしまいます。複数の担当者を設定したり、マニュアルを整えたりしておけば、他の従業員がフォローできるので、業務の効率化が期待できるでしょう。

ノー残業デーを無理なく実施し、残業自体を減らすためには、業務自体の内容を見直す必要があります。残業が必要な業務かどうか、業務連携のあり方はどうするかなど、業務の効率化を企業全体で考えましょう。

残業できない環境を作る

残業が常態化している企業の場合、ノー残業デーでも残業をしようとする従業員もいるでしょう。上司や他の従業員が帰らないと、帰りづらいと感じている人もいます。

ノー残業デーは消灯を早めたり、自宅に仕事を持ち帰れない仕組みを作ったりと、ルールを作るとよいでしょう。また上司やリーダーなどの管理職が、率先して定時退社することも大切です。

ノー残業デーには残業できないルールや、従業員が帰りやすい環境を作りましょう

関連記事:残業を減らすには?今日から始められる8つの対策【企業事例も紹介】

ノー残業デーの導入を検討してみよう

笑顔でリラックスしているビジネスマンノー残業デーを導入すると、従業員にとってはプライベートの時間が充実し、スキルアップの時間が取れる点がメリットです。企業にとっては人件費削減や、業務の効率化につながります。

ただノー残業デーを設定するだけでは、他の日に負担が増えたり、従業員や取引先に不満が出たりしてりまう点がデメリットです。スムーズに導入するためには、柔軟な対応や、業務内容の見直しが必要です。

ノー残業デーの導入をきっかけに、業務の効率化をはかり、残業自体を減らすよう取り組みましょう。

ぴったりの勤怠管理システム選びはミツモアで

ミツモアロゴ

勤怠管理システムは製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。

そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりの勤怠管理システムが見つかります。

ぴったりの勤怠管理システムを最短1分で無料診断

従業員数や欲しい機能などの項目を画面上で選択するだけで、最適な勤怠管理システムを最短1分で自動診断。もちろん費用はかかりません。

ぴったりの料金プランも一緒にお届け

希望条件に沿った料金プランも製品と一緒に診断します。概算金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。

診断結果は最大5製品!比較・検討で最適な勤怠管理システムが見つかる

最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬ製品との出会いもあるかもしれません。

ミツモアなら、ぴったりの勤怠管理システムがすぐに見つかります。

ぴったりの勤怠管理システムを無料で診断する

サービス提供事業者さま向け
ミツモアにサービスを
掲載しませんか?
ミツモアにサービスを掲載しませんか?

ミツモアは依頼者さまと事業者さまをつなぐマッチングサイトです。貴社サービスを登録することで、リードの獲得及びサービスの認知度向上が見込めます。 さらに他社の掲載サイトとは違い、弊社独自の見積システムにより厳選されたリード顧客へのアプローチが可能です。 もちろん登録は無料。 ぜひミツモアにサービスをご登録ください。