「海外拠点と日本本社でデータが分断され全体の労働時間を把握できない」「現地の時差や独自の休日に対応できない」グローバル展開や外国人雇用が進む中で、こうした悩みを抱える企業は少なくありません。
英語や中国語など、複数言語に対応できる勤怠管理システムの導入・乗り換えをすれば、時差への対応や現地の労働基準にあわせた柔軟な設定も可能です。外国人社員が直感的に打刻できるため現場のストレスは減り、世界中の勤務データを一元管理すれば、労務管理の体制も強固になるでしょう。
英語対応の給与計算ソフトと連携できるシステムを選べば、現地通貨での複雑な給与計算業務まで自動化することも可能です。英語対応の勤怠管理システムについて、導入事例を含めて紹介します。

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英語対応の勤怠管理システム比較表
英語対応の勤怠管理システム8製品を下記の比較表にまとめました。各製品が備える言語の範囲や時差対応の有無、現地の労働基準への対応状況を網羅しています。
| 製品名 | 初期費用(税込) | 月額費用(税込) | 無料期間 | 対応言語 | 時差対応 | 現地の労働基準の運用 | 給与計算ソフトとの連携 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽楽勤怠 | 要問い合わせ | 33,000円~ | 要問い合わせ | 英語 | ○(東南アジア中心) | ○ | ○ |
| Gulf CSM 勤怠管理 | 個別見積 | 個別見積 | 要問い合わせ | 英語、中国語 | ○ | ○ | ○ |
| WiMS/SaaS勤務管理システム | 個別見積 | 個別見積 | 要問い合わせ | 英語、中国語 | ○ | ○ | ○ |
| TeamSpirit 勤怠 | 要問い合わせ | 26,400円~ ※別途初期費用あり |
要問い合わせ | 英語 | ○ | ○ | ○ |
| KING OF TIME | 0円 | 330円/名 | 30日間 | 英語、中国語、タイ語、ベトナム語 | ○ | ○ | ○ |
| ジョブカン勤怠管理 | 0円 | 2,200円~ | 30日間 | 英語、タイ語、ベトナム語、韓国語 | ○ | ○ | ○ |
| ジンジャー勤怠 | 要問い合わせ | 330円~/名 | 1ヶ月間 | 英語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語 | × | ○ | ○ |
| One人事[勤怠] | 個別見積 | 個別見積 | 30日間 | 英語を含む5か国語 | ○ | ○ | ○ |
※ミツモア調べ(2026年5月現在)
時差対応に強い英語対応の勤怠管理システム4選
海外拠点との連携や多拠点管理を標準化するために、時差対応に強みを持つ英語対応の勤怠管理システムは、以下の4製品です。
楽楽勤怠(株式会社ラクス)
楽楽勤怠は、豊富な機能と高いカスタマイズ性を兼ね備えた勤怠管理システムです。東南アジアの地域を中心に最大10パターンの国別タイムゾーンを設定でき、従業員ごとの時差を自動で制御する機能を備えているため、現地時刻のまま正確な打刻と集計を完了できます。
現地スタッフの操作ミスにともなう本社のデータ修正負担を減らせる点が大きなメリットです。楽楽精算などの製品とシームレスに連携でき、各国の給与システムにあわせてAPI連携やCSV出力ができるため、現地通貨での給与計算もスムーズに行えます。
現地スタッフへの教育や英語マニュアル作成にかかる手間を大きく抑えたい企業への導入に向いています。
Gulf CSM 勤怠管理(株式会社 ガルフネット)
Gulf CSM 勤怠管理は、複数店舗や多拠点の管理をワンクリックの言語切り替えで支える英語対応の勤怠管理システムです。時差に対応した打刻管理ができるだけでなく、外国人雇用の重大なリーガルリスクを排除する機能を標準搭載しています。
在留資格の期限が切れる2ヶ月前になると本人の画面に自動でアラートを表示し、管理者へ一斉に警告メールを配信するのが特徴です。更新手続きが未完了の場合は自動で打刻をロックするため、不法就労という致命的なリスクを未然に防げるメリットがあります。
国ごとに異なる複雑な給与体系を一元管理できる機能も備わり、現地の労務管理を包括的に自動化することも可能です。多国籍なスタッフを多く抱え、店舗ごとの勤務状況把握とコンプライアンス遵守の徹底をあわせて実現したい企業におすすめします。
WiMS/SaaS勤務管理システム(株式会社 ソリューション・アンド・テクノロジー)
WiMS/SaaS経費精算システムは、多段階承認や条件分岐など、さまざまな条件でのワークフローに対応できる勤怠管理システムです。海外拠点にいる外国人マネージャーが自国語のままで多段階の承認ワークフローを回す機能を備えています。
時差を反映した適切な集計環境に加えて、過重労働アラートを国ごとに設定することが可能です。プロジェクトごとの工数管理や柔軟なシフト管理など、企業の経営状況を可視化する高度な労務管理機能も備わっています。
現地のローカル給与システムへ柔軟にデータ出力ができるため、海外の複雑な給与計算業務ともスムーズに連携できるのもメリットのひとつです。事業のグローバル化を見据え、全社で統一された適切な労務管理体制を構築したい中堅企業や大手企業への乗り換えに適しています。
TeamSpirit 勤怠(株式会社チームスピリット)
TeamSpirit 勤怠は、労務担当者の業務効率を大きく改善できる勤怠管理システムです。勤怠管理だけでなく、経費精算や工数管理、電子稟議までをひとつのプラットフォームに統合できます。
従業員の個人設定から表示言語を英語に切り替えることができ、出退勤の記録から各種申請までをシームレスに英語環境で行うことが可能です。世界中の拠点の勤務データをリアルタイムに一元化し、全社の労務の透明性を格段に高められます。
同一プラットフォーム内で給与計算ソフトとのデータ連携や一元管理も可能です。50ライセンスからの契約体系となるため、海外拠点の展開にあわせて組織のデジタル化を進めたい企業におすすめします。
英語を含む複数言語に対応できる勤怠管理システム4選
国内の多国籍雇用や海外展開にあわせ、英語や中国語など、複数言語の切り替えができる勤怠管理システムから実績の多い4製品を紹介します。
KING OF TIME(株式会社ヒューマンテクノロジーズ)
KING OF TIME(キングオブタイム)は、月額330円/名という低価格ながら、多様な打刻方法や勤務形態に対応する柔軟性、給与計算システムとの連携機能を備えたクラウド型勤怠管理システムです。英語や中国語、タイ語、ベトナム語といった多言語への切り替えができます。
外国人スタッフが自身の母国語で操作できる環境を整えられるため、言語の壁にともなう打刻ミスを防げるのがポイントです。英語専用のオンラインヘルプも完備しており、現場のスタッフが日本本社を介さずに不明点を解決できるでしょう。
各種給与計算システムとスムーズにデータ連携ができるため、多国籍な従業員の給与支払いにともなう事務負担も削減します。導入実績が多く、使いやすさと費用の安さをあわせて重視する企業に最適です。
ジョブカン勤怠管理(株式会社DONUTS)
ジョブカン勤怠管理は、株式会社DONUTSが提供するクラウド型の勤怠管理システムです。英語に加え、韓国語やタイ語、スペイン語など、計7ヶ国語に標準対応しています。
一般従業員のマイページだけでなく、グループ管理者の画面も標準で英語へ切り替える機能を備えているのもポイントです。日常的に使用するSlackやLINE WORKSといったチャットツール上からの多言語打刻にも対応できます。
同シリーズの給与計算システムや外部ソフトと豊富に連携でき、英語環境でのデータ受け渡しも円滑に行うことが可能です。現場のスタッフと現地のマネージャーの双方が母国語でシステムを運用したい企業への乗り換えに適しています。
ジンジャー勤怠(jinjer株式会社)
ジンジャー勤怠は、jinjer株式会社が提供するクラウド型勤怠管理システムです。英語に加えてインドネシア語や台湾語(繁体字)、ベトナム語など計6言語に標準対応しています。
日本の管理者から現地スタッフへの多言語による一括通知機能を備えており、重要な通達を外国語のまま配信することが可能です。残業や休暇の申請承認ワークフローも多言語で行えるため、全社的なペーパーレス化と労務管理の標準化を同時に進められるでしょう。
同シリーズのジンジャー給与と連携すれば多言語での給与計算にも対応し、人事労務領域を一元管理できます。国内で多国籍な雇用を広げている企業への導入におすすめです。
One人事[勤怠](One人事株式会社)
One人事は、従業員の働き方にあわせた勤怠管理を実現できるシステムです。勤怠管理だけでなく、給与計算や人事評価、タレントマネジメントなどを一気通貫でカバーできます。
英語だけでなく、最大5ヶ国語までの多言語表示に対応できるのが特徴です。人事評価や給与計算と密接に連動しているため、目標設定や評価シートの入力といった複雑なテキスト入力が求められる業務でも言語の壁をなくせます。
英語表記に対応する自社の給与計算機能と密接に連動し、外国人従業員の能力評価や労務管理をワンプラットフォームで一元化できる点がメリットです。多国籍な人材のバックオフィス業務全般を統合して管理したい企業に適しています。
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英語対応の勤怠管理システムを選ぶポイント
自社に合う英語対応の勤怠管理システムを見極めるには、以下5つのポイントを確認しましょう。
従業員の打刻画面だけでなく管理者画面も英語化できるか
英語対応と表記されていても、一般従業員の打刻や申請を行う画面に限定されている場合があります。現地の拠点責任者や外国人マネージャーが労務管理を行う場合、管理者画面が日本語のままであればシフトの作成や部下のエラー修正ができません。
英語対応の勤怠管理システムを選定する際は、現場のマネジメント層が必要とする操作画面まで確実に英語化できるかを確認することが大切です。
複数タイムゾーンの自動集計ロジックが自社の組織図とあうか
勤怠管理システムの時差対応、すなわちタイムゾーン設定機能の有無は、海外拠点管理の成否を分ける大きな境界線です。多言語での画面表示が可能であっても、システム内部の集計ロジックにおいてタイムゾーン設定が不可能で、すべての計算が日本時間を基準として処理される仕様の製品もあります。
従業員ごとに国別の時差を自動制御できるか、集計ロジックを確認しましょう。
現地スタッフがタイムリーに頼れる多言語ヘルプデスクやサポートの有無
勤怠管理システムに英語のマニュアルやFAQが完備されていても、重大なエラーや不明点が発生した際、有人サポート窓口が日本語のみの対応であれば現場は混乱します。現地の担当者が直接、多言語で問い合わせできるかどうか確かめましょう。
海外拠点のローカル給与計算システムへのデータ出力の柔軟性
勤怠データは、給与計算システムへとシームレスに連携されて初めてその価値を発揮します。海外拠点の給与計算は、現地の通貨や税制、社会保険制度と密接に関わるため極めて複雑です。
導入を検討しているツールが、現地ローカルの給与システムに対し、加工不要なCSV出力によってスムーズにデータを引き渡せるか確かめましょう。
国内雇用における在留資格期限や労働時間制限のコンプライアンス機能
国内の多国籍雇用において最も厳格な管理が求められるのが、留学ビザ保有者の資格外活動許可における週28時間制限です。この週とは、曜日を問わず、どの連続する7日間を切り取っても常に28時間を超えてはならないという動的な計算ルールを意味します。
システム側で超過しない自動シフト計算や、事前の自動アラート機能が備わっているかどうかが自社に最適な英語対応の勤怠管理システムを選ぶポイントのひとつです。
導入事例:英語対応システムでこう変わった
実際に英語対応の勤怠管理システムを導入した企業が、どのように課題を解決したのか、その事例を紹介します。
事例:【国内多国籍】集計工数を大幅削減し、コア業務へ注力(ビュルケルトジャパン株式会社 / ジンジャー勤怠)
バルブ製作を手がけるグローバル企業、ビュルケルトジャパン株式会社は、従来、勤怠や年次有給休暇を手作業の「紙管理」で行っていました。その結果、担当者が集計作業に追われ、兼務している経理や採用といったコア業務に時間を割けない課題を抱えていました。
ジンジャー勤怠の導入により、この集計作業の工数が大幅に削減。創出された時間を、本来注力すべきであった経理や採用活動に充てられるようになるなど、人事部門の生産性向上に直結した事例です。
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