打刻忘れをすると、色々面倒ですよね。
1度のミスでも、理由を考えて上司に報告したり、面倒な処理を行わなければならなかったりと、やらなくてもよかった作業ばかり増えるでしょう。しかも累積すれば、減給や始末書といった重い負荷がかかることもあります。
本記事では打刻忘れの理由やし続けた場合どんなリスクがあるのか、さらには誰でもできる予防策までご紹介。
打刻忘れをなくして快適に業務に取り組みましょう。
打刻忘れをしてしまう主な要因
なぜ打刻忘れをしてしまうのか。その理由には業務上や個人の意識などの問題が挙げられます。
打刻忘れをしてしまう理由を把握して、同じようなシチュエーションで間違いを起こさないように意識をすれば、防げることもあるでしょう。
打刻忘れをしてしまう主な理由は以下の通りです。
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主に緊急の案件対応だったり、残業などで疲れている時なども頻発するでしょう。またよくあるのがインターネット環境によるトラブル。
特にリモートワークの際に発生しやすく、いざ打刻をしようとするとWiFiがつながりづらくなってしまい、打刻忘れとなってしまうなども考えられます。
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打刻忘れをした場合の対処法
社員がタイムカードを切り忘れても、曖昧に処理してきた企業は少なくありませんでした。しかし働き方改革に伴う法改正により、企業には社員の正確な勤怠管理が義務付けられるようになったのです。
そのため、従業員も打刻忘れに気づいたら速やかな行動を取らなければなりません。打刻忘れに気付いた段階でまずとりたい対処法を、2つ押さえておきましょう。
速やかに訂正処理を行う
打刻忘れが発生したと気付いたタイミングで、速やかに訂正処理を行う必要があります。放置していると正確な給与計算ができず、最悪の場合給与が正しく支払われないなどのトラブルになりかねません。
現在は改正労働安全衛生法により、企業は社員の労働時間の客観的な把握が義務付けられました。そのため打刻忘れをなあなあに済ませると、法律違反となってしまうのです。
時間がたつと記憶も曖昧になってしまうため、早めに対処する意識が大切です。
上司へ報告する
打刻忘れをした場合はごまかさず、必ず上司へ報告しましょう。
最近ではインターネット上のシステムで勤怠を管理でき、矛盾点も見つけやすくなりました。無理にごまかそうとするとすぐにバレるので、やめた方が良いです。
また上司へ報告する場合、なぜ打刻忘れをしたかは伝えられるようにしましょう。
単純に「忘れました」だけだと認めてもらえないことも多いため「緊急の案件があった」などの理由を明言できると良いと思います。
再発防止のための手段を考える
度々重ねて打刻忘れをしてしまった場合、再発防止のための手段まで報告した方が良いでしょう。
ただ報告や謝罪するだけでは不信感につながってしまうかもしれません。最悪の場合、ペナルティを課せられることもあります。
もちろん打刻忘れをしない方が良いですが、先手を打ち上司に指示される前に行動すれば最悪の事態は免れられる可能性が上がるでしょう。
打刻忘れをし続けるとどうなる?
打刻忘れはよくあることですが、し続けると会社からペナルティを与えられてしまう可能性が。主なペナルティは上司からの叱責・減給・始末書などが挙げられます。
どのようなケースでそのようになるのかとその場合の対処法を把握して、適切な行動を意識すると良いでしょう。
上司からの叱責
打刻忘れが続くと、上司から叱責されることもあるでしょう。
些細なこと、と考えるかもしれませんが、企業は労働基準法に則り、従業員の正確な勤務時間の把握が義務付けられています。そのため上司は部下の打刻忘れが多いと会社から問題視されてしまうのです。
累積すると、部内全体や会社全体の問題にもなりかねないため、特に月間単位で打刻忘れの回数が増えてしまわないよう注意しましょう。
企業によりますが打刻自体は月間で管理することが多いため、月単位で、規定回数間違えると問題提起されるなどハードルが設けられていることも多いです。
始末書
さらに打刻忘れが続くと、始末書をかくこともあります。始末書とは会社全体の公式な文書と扱われ、社内全体での評価にもつながる可能性があるでしょう。
もちろん書くまで打刻忘れをしないことが一番です。しかしもし指示されてしまった場合は以下の項目を書くようにすると良いでしょう。
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(例文)
私は、令和〇〇年◯月◯日の出勤(退勤)時 打刻申請を失念してしまいました。 当日は出社直後に緊急の案件が重なり、慌ててしまっていたため打刻を失念したのが主な要因ですが、 私の日頃の管理が不十分であり、起こってしまったことであり弁解のしようもございません。 大変に反省しており、今後は必ずそのような事態にならないよう留意したく思っております。 今後は打刻をすることをカレンダー機能でリマインドし管理を徹底するなど対策を行い、2度とこのようなご迷惑をおかけしないようお誓い申し上げます。 会社および関係者の方々には多大なご迷惑をおかけしてしまい心よりお詫び申し上げます。 |
減給
打刻忘れをした場合、わずかですが減給となる可能性もあります。
企業は原則、打刻忘れを理由とした減給はできません。
しかし減給処分の記載が就業規則にある場合、可能となることがあるのです。
減給の条件を就業規則にあらかじめ定めたうえで従業員に周知しており、労働基準法第91条で定められている減給額の上限に抵触しない範囲で行う場合は可能となります。
減給はなかなかないケースですが、可能性としてないわけではないので、留意しておきましょう。
打刻忘れをなくすための対策
打刻忘れは、無意識のうちに行ってしまいます。そのためなかなか防ぎづらいのではと考えている方も多いでしょう。
しかし誰でもできるちょっとした対策術を講じるだけで、グッと回数が減るのです。
打刻ルールを明確にする
従業員の打刻忘れを防ぐためには、打刻を行う対象者やタイミング、打刻ミス時の規則など明確な打刻のルールを設定しておく必要があります。
まずは基本的に打刻を行うのは本人のみというルールを徹底しましょう。第三者による打刻代行は不正につながります。また打刻のタイミングは出勤・退勤時ときちんと定め、打刻忘れを防ぎましょう。
もし打刻ミスをしてしまった時や直行直帰・在宅勤務などの時の打刻ルールも決めておけば、運用時に従業員が混乱せずに済みます。更に万が一不正打刻があった場合に発生するペナルティを定めて周知しておくことで、不正打刻のけん制にもなるでしょう。
本人に直接確認する(打刻修正)
打刻忘れがあった場合は、まず本人に忘れた理由や勤務状況を尋ねましょう。勤務していたにも拘らず打刻し忘れていた場合、勤務時間の管理や給与計算でトラブルが起こってしまいます。
打刻修正のやり方は本人に打刻時間を修正してもらい上長に申請する方法など、利用しているタイムカードや勤怠管理システムによって異なります。自社で利用している打刻方法を確認してみましょう。
就業規則に則りペナルティを課す
会社の就業規則で時間通りに勤務しなかった場合のペナルティが設けられていれば、その通りに対処することで打刻忘れを解決できます。一般的なペナルティは始末書の提出やその日の分の減給などが考えられるでしょう。
ただし減給という手段を取る際は、1回で減給できる額が1日分の平均賃金における半額であることに注意してください。全く賃金を払わないのは労働基準法違反になる恐れがあります。
また減給は、従業員のモチベーションを下げるだけでなく退職などにもつながるため、最終手段として行使するようにしましょう。
カレンダーやアプリケーションで通知する
社内で共通で扱っているチャットツールやカレンダーアプリなどに、出勤時間と退勤時間に通知する機能をつける方法です。
チャットツールであればbotを使い、出勤、退勤の時間帯に打刻の必要を知らせることで、打刻漏れを防げます。また共有のカレンダーツールを使用して予定に入れて通知することも有効と言えるでしょう。
デスクやロッカーなど見える場所に注意喚起を貼る
使用しているPCやロッカーなど、必ず出退勤時に注意喚起を貼っておくのも良いでしょう。
PCは外側やデスクトップ、ロッカーは扉などに貼るのがおすすめです。
「必ず打刻!」「打刻絶対忘れない!」など強めのメッセージを貼っておくと、より効果を発揮するでしょう。
打刻忘れが起こりやすい環境とは
タイムカードの打刻忘れが頻発して、勤怠管理が正確にできないことに悩む企業は多いようです。
社員の打刻忘れを防ぐには、単に注意喚起をするだけでは解決につながりません。有効な対策を打ち出すためにも、しっかりと原因を理解しておきましょう。
社員に打刻の習慣が根付いていない
根本的な原因として、そもそも社員に打刻の習慣が根付いていない可能性があります。創業したてのスタートアップ企業や、社員の入れ替わりが激しい企業ではよく起こる問題です。
また、それまでタイムカード自体を導入しておらず、正確な勤怠管理をしていなかったケースもあります。新たに打刻機を導入しても、社員に打刻の習慣が付くまで時間がかかってしまうのです。
特にタイムカードの打刻を必要だと思っていない社員は、注意だけされても一向に直らない可能性が高いでしょう。
打刻機が目立たない場所に設置されている
打刻機が社員の目に付きづらい場所に設置されている場合も、打刻忘れが頻発する原因になってしまいます。社員が業務を終えて帰路につく導線上に打刻機がある場合は、すぐに目に入るので打刻忘れは起こりにくいでしょう。
しかし部屋の隅に設置されていたり、社員が移動する導線上から離れた場所に打刻機があったりする企業は要注意です。
忙しいときや帰宅を急いでいるときは、必要性を分かっていてもつい忘れてしまうという問題が起こります。
社員の始業・終業時間にバラつきがある
社員の勤務時間にバラつきがあったり出張が多かったりする企業の場合も、打刻忘れをする社員が増える傾向にあります。
近年、裁量労働制を導入している企業は多く、個々の社員が任意の時間に出退勤する場面が増えてきました。
皆が同じ時間に打刻していれば思い出して押せますが、自分だけが職場に残っているときは意識から抜け落ちた段階で終わりです。
社員の出退勤の状況が把握しづらい環境では、上長も打刻忘れに気付いていないという問題も発生するでしょう。
企業ができる打刻忘れ予防策
打刻忘れを予防するには社員への注意喚起だけでなく、制度や環境の見直しも欠かせません。個々の意識改革だけで防げない打刻忘れには、どのように対処するのが効果的なのでしょうか。
基本的には以下2つの内容を見直すだけで、劇的に打刻忘れの回数が変わることが多いでしょう。
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打刻管理役のスタッフを任命する
社員の中に「打刻管理役」の社員を設ける施策も有効です。打刻管理役は毎日の出退勤時に、タイムカードを切り忘れている社員がいないか確認します。
社員同士で注意喚起し合う環境を作り出せるほか、打刻チェックの役割を担うことで、タイムカードの切り忘れに対する意識が向上するはずです。
また打刻管理役は、部門内の各社員が持ち回りで担当してもよいでしょう。自社の勤務体制を考慮して負担の少ない方法をとれば、制度の変更で混乱が起きるリスクを減らせます。
打刻アプリや専用システムを導入する
専用のアプリや管理システムを導入する方法も、打刻忘れの予防に効果的です。例えば社員が業務で使用するパソコンに勤怠システムを導入すると、パソコンを立ち上げた際に自動的に打刻が行われます。
社員の意識改革をしなくても課題解消が可能なため、何度注意しても忘れるメンバーがいるなら、意識付けより自動化した方がよいでしょう。
勤怠管理システムによっては打刻機能だけでなく、残業時間や深夜労働時間を正確に管理する機能も実装されています。
スマホで打刻ができるシステムを導入すれば、頻繁に外出する営業担当者や出先から直帰する社員も正確な打刻が可能です。
次の記事では、おすすめの勤怠管理システムを紹介しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。
打刻忘れを減らし正確な勤怠管理を実現
打刻忘れは社員に打刻の習慣が付いていなかったり、打刻機が目に付かない場所にあったりするなど、複数の原因によって起こります。
打刻忘れが起こったら速やかに訂正を行い、再発防止に努めなければいけません。打刻機の場所を変えたり専任スタッフを設けたりするほか、勤怠管理をはじめとした専用システムを導入するのも効果的です。
社員の勤務状況を把握する取り組みは企業の義務です。タイムカードの切り忘れを防ぎ、社員の正確な勤怠管理に努めましょう。
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