物流コンサルティング会社とは、物流課題を抱える企業に改善策を提案し、適切な物流体制の構築を支援する会社です。物流課題は千差万別であるため、自社の課題解決に有益な会社を見極める必要があります。
本記事では物流コンサルティング会社の選び方やメリット、おすすめの会社を紹介します。
物流コンサルティング会社を選ぶポイント
物流コンサルティング会社を選ぶとき、どのようなポイントに注目すべきなのでしょうか?複数の候補から、自社にぴったりな会社を選ぶためのポイントをご紹介します。
自社の業界や業種に精通しているか
物流課題は、業界によって大きく傾向が異なります。
例えば医薬品業界は、薬機法の規制が業務量・物流コストの削減を妨げているケースが多く見られます。食品業界は、食品管理の難しさと厳しい納品時期設定が負担となっているケースが多いようです。
物流コンサルティング会社を選ぶときは、自社の業界・業種について深い知見や豊富な実績があるかどうかを確認しましょう。
自社の課題に対応できるか
物流コンサルティング会社によって、対応可能な範囲は異なります。相談可能な内容や過去の実績等をチェックして、自社の課題解決の助けとなるかどうかを判断しましょう。
物流業界が抱える課題は「人手不足」「燃料費の高騰」「非効率的な配送システム」などと、さまざまです。企業によっては、複数の要因が複雑に絡み合って物流業務の負担を増大させているケースもあります。
物流コンサルティング会社の過去事例や口コミなどもチェックして「どのような課題に対応してくれるか」「どこまで対応してくれるか」を適切に見極めましょう。
自社が求める業務形態か
物流コンサルティング会社に依頼した場合、以下のような業務形態・料金体系を選択できます。
- 顧問契約 :毎月報酬を支払う
- スポット契約:実働時間に応じて報酬を支払う
- 成果報酬型契約:成果に応じて報酬を支払う
- プロジェクト型契約:プロジェクト単位で料金を支払う
継続的なアドバイスを受けたいなら顧問契約、短期的な課題を解決するならスポットや成果報酬型、プロジェクト型を選択するのがおすすめです。
また、物流コンサルティング会社には「3PL型」と「4PL型」があります。
- 3PL型:現場の物流業務を引き受ける
- 4PL型:3PLに加えロジスティクス戦略の企画や推進も担う
物流の負担を外部の専門企業にアウトソーシングしたい場合は3PL型、自社が抱える課題について具体的な解決策や委託先の提案を受けたい場合は4PL型のコンサルティング会社を選びましょう。
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おすすめの物流コンサルティング会社5選
物流コンサルティング会社から、おすすめの5社を紹介します。
「船井総研ロジ株式会社」物流コストを抑えて収益アップを目指す
- 戦略策定から実行までを幅広く支援
- 3PLサービスの提供も可能
- 事前の相談は無料
製造業・卸売業・小売業の物流に関する業務をコンサルティングする会社です。物流戦略の策定から改善提案・実行まで一気通貫で支援し、物流課題を効率的に改善できます。
クライアント企業のみで物流業務の改善が難しい場合は、3PLサービスの利用も可能です。依頼形態は「一部のみ」「全部」に対応しており、アウトソーシングで企業課題を解決できます。
事前相談のみなら、相談料はかかりません。「依頼するかどうか分からない」という企業も、気軽に利用できるのがメリットです。
「株式会社NX総合研究所」60年以上の支援実績
- 50人以上のコンサルタントが在籍
- データドリブンな確実性の高いソリューションを提案
- 企業の事情に合わせたカスタムコンサルティングにも対応
60年以上の業界経験を持つ、実績豊富な物流コンサルティング会社です。50人以上の質の高いコンサルタントがデータに基づいた改善策を提案し、確実性の高いソリューションを提案します。
依頼できる分野は、サプライチェーンの最適化や物流センター・輸配送ネットワークの改善、入札(ビッド)支援、特殊品・重量品輸送の課題解決などさまざまです。特別な事情を持つ企業には、カスタムコンサルティングの選択肢もあります。
「濃飛倉庫運輸株式会社」NOHHIネットワークによるシームレスなサービスを提供
- 物流相談窓口にて気軽な相談が可能
- 国内だけではなく、国際物流のコンサルティングにも対応
- 物流総合企業ならではの知見と経験による、質の高い物流ソリューション
国内物流から国際物流までをサポートする、物流コンサルティング会社です。物流総合企業としての豊富な知見と経験から、実現性の高い高品質なコンサルティングを受けられます。
物流コンサルティングを依頼すると、個々の企業の事情・課題について徹底的なヒアリングが実施される仕組みです。情報分析から費用対効果の試算までを実施したうえで、効果の高い改善方法が提案されます。
3PLにも対応しており、物流業務全体を丸投げすることも可能です。社内の人材が不足している場合や、コア業務により時間をかけたい場合に役立つでしょう。
「株式会社ロジクリエイト」物流専門の独立系コンサルティング企業
- テクノロジーやITを使った物流ソリューションの提案が可能
- 物流経験のあるメンバーが、現場目線の実践的なサポートを提案
- 新規物流センターの概要設計や運用もサポート
物流の現場経験を持つコンサルタントがそろう、独立系の物流コンサルティング会社です。物流サービス業とは完全に無縁であるため、不要なサービスの勧誘を受ける心配がありません。
コンサルティングの依頼後は、豊富な物流ノウハウを持つメンバーがクライアント企業の一員としてサポートをしていくスタイルです。各種提案はテクノロジーやITを駆使して行われ、確実な業務改善を実現します。
また新規物流センターを設立する予定がある場合は、概要設計や運用サポートの依頼も可能です。設立後の業務改善も支援してもらえるため、物流センター設立のノウハウがあまりない企業に適しています。
「SBS東芝ロジスティクス株式会社」東芝グループの物流ノウハウを生かしたサポート
- 多彩な事業カテゴリーでのコンサルティング実績
- 4PLスペシャリストが継続的な改革をサポート
- 国内約1,000社・世界50カ国のパートナーマネジメント体制を実現(2019年時点)
顧客の視点に立った、4PL型のサポートを受けられる物流コンサルティング会社です。東芝グループの物流ノウハウを生かし、国内約1,000社・世界50カ国のパートナーマネジメント体制を実現しています。(2019年時点)
これまで「コンテナ積載効率の改善」「倉庫状況の可視化による在庫削減」などのコンサルティング事例があります。業務を効率化するだけはなく、キャッシュフローの改善にも期待できるでしょう。
物流コンサルティング会社を利用するメリット
物流コンサルティング会社からコンサルティングを受けることで、スムーズに物流課題を解決できる可能性があります。物流コンサルティング会社を利用するメリットを見ていきましょう。
専門家の視点から問題点を指摘してもらえる
物流コンサルティング会社を利用すれば、自社の課題が明確化します。改善すべきポイントを適切に把握することが、物流課題改善につながるはずです。
もちろん、潜在的な自社の課題を特定するのは簡単ではありません。また過去データや各種分析数値が十分にそろっていたとしても、それらを読み解き解決策を導くのは至難の業です。
専門家なら、データ間の数値の関係性や異常性を一目で理解できます。物流課題を具体的に特定しやすく、実際の改善につなげることが可能です。コンサルティングを依頼した結果、思わぬところに物流課題の原因が隠れていたと分かるケースもあります。
短期間での課題解決も可能
物流の専門家は、課題解決につながる多彩な手法を持っています。自社の課題に合わせた解決手法が見つかれば、短期間での課題解決も不可能ではありません。
自社のみで課題解決に取り組もうとすると、的外れな改善や変更を実施してしまう恐れがあります。課題解決どころか状況が悪化するリスクもあります。
トライ&エラーでのんびりと改革を行う余裕のない企業は、物流コンサルティング会社に依頼した方がコスト・時間をムダにせずに済みます。
社内の序列や関係に縛られない提案を受けられる
社内の勢力図に影響を受けにくいことも、物流コンサルティング会社を選ぶべき理由の1つです。
物流課題の解決には、全社的な組織改革・業務改革が必要なケースが少なくありません。社内の人間関係、部署間関係のしがらみ・対立などがある場合、思い切った提案や改革を打ち出すのは難しくなります。
第三者である物流コンサルティング会社なら、しがらみや利害関係に縛られません。専門家の知見に基づいた、有益な提案を行ってくれます。改革を進める上で「専門家の提案」という心強い盾を得られるのは、非常に大きなメリットです。
物流コンサルティング会社を利用する際の注意点
物流コンサルティング会社の利用が、必ずしも企業利益につながらないケースもあります。物流コンサルティング会社に依頼する際、注意したいポイントを紹介します。
コンサルに依頼する必要性を明確化する
物流コンサルティング会社が特に有益なのは「物流の問題がどこにあるのか分からない」「全社的な改善が必要だが、どこから手を付けたらよいか分からない」というケースです。
すでに物流課題を明確に把握している場合は、新しいシステムの導入で対応できるかもしれません。物流課題に合わせて「自動倉庫システム」「WMS(倉庫管理システム)」などの導入を検討しましょう。
物流コンサルティング会社に依頼すると、それなりのコンサルティング費用がかかります。最終的にシステムの導入が有益と思われるケースでは、コンサルティングコストをシステム導入に当てた方が、ムダがありません。
費用対効果を正しく見積もる
コンサルティング会社でフルサポートを受けた場合、費用総額が数百万円以上となるのが一般的です。大手の場合はさらに費用が高額になることも多く、コンサルティングの費用対効果を適切に見積もる必要があります。
コンサルティング料の負担が大き過ぎると、改善による利益を出すまでに時間がかかってしまいます。小規模の事業所なら「自社で解決した方がよかった」と思うことがあるかもしれません。
物流コンサルティング会社に相談するときは、事前にある程度予算の上限を設定しておきます。そのうえで複数社に相談し、どのような提案を受けられるかを比較・検討するのがおすすめです。
物流コンサルティング会社を利用して物流課題を解決
物流コンサルティング会社は、物流部門に問題を抱える企業に対して課題解決につながる提案をしてくれます。コンサルティングを受けることで、自社の課題や課題改善のために必要なことが明確化します。企業はスムーズな改善に向けて手を打ちやすく、物流の質向上や効率化に有益です。
会社によっては、物流サービスを提供しているところもあります。自社の物流業務が企業経営の負担になっている場合は、物流業務そのものの委託も可能です。
まずは自社の物流課題を整理し、ピックアップしてみましょう。そのうえで、物流コンサルティング会社の相談窓口に問い合わせてみるのがおすすめです。
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