「来期までに新規事業の柱を作りたい」。社長から特命を受けたものの、具体的な案がまとまらない。あるいは、有望なアイデアはあるものの、既存業務に追われて市場調査や実証実験に割く時間も人員も足りないと悩んでいませんか。
多くの企業が直面する新規事業の壁は、アイデア不足ではなく「実行力の欠如」が原因です。先行きが見えない新規事業開発で今必要なのは、チームの一員として泥臭く事業を動かす「実行支援」ができる協力会社です。
企業の成長段階と課題に合わせて、確実に成果を出す新規事業コンサルティング会社を厳選してご紹介します。大手戦略系から実務支援に強い特化型まで幅広く比較しているので、失敗を避けて構想を「形」にするために、自社に最適な一社を見つけてください。
新規事業コンサルは「立ち上げフェーズ」で選ぶのが正解
コンサルティング会社選びで失敗する主な原因は、自社の事業段階と依頼先の得意分野が合っていない点にあります。コンサルティング会社には、それぞれ明確な得意分野があります。
会社の知名度や規模だけで選ぶのではなく、現在の課題が「0から1への立ち上げ」なのか、それとも「1から10への拡大」なのかを見極めましょう。自社の状況に合ったパートナーを選ぶことが、新規事業を成功させる近道です。
事業の成長段階ごとに適したコンサルティング会社の種類を整理しました。
| おすすめのコンサルタイプ | 課題の所在 | 事業段階(フェーズ) | 代表的な企業 |
|---|---|---|---|
| ハンズオン・ブティック型 | 人手不足・ノウハウ不足 | 0→1 (構想〜実証実験) | |
| プラットフォーム型 | 社内から案が出ない | 組織変革・制度設計 | |
| 戦略・総合型 | 業界構造変革・M&A | 1→10 (拡大・全社戦略) |
構想段階や立ち上げ期では、戦略の細かさよりも仮説検証を素早く繰り返す「実行力」が必要です。現場に入り込んで実務を代行する「ハンズオン型」や、社内の起業家精神を育てる「プラットフォーム型」を選びましょう。
戦略だけでなく実務面での不足を補い、事業を確実に前に進めることができます。
コンサル会社選びなら、ぜひミツモアをご利用ください。欲しいサービスなどの各項目を画面上で選択するだけで、ぴったりの会社を最短1分で自動診断。理想のコンサル会社が見つかります。 |
失敗しない新規事業コンサル会社の選び方
数あるコンサルティング会社の中から、自社のプロジェクトを成功に導くパートナーを選び抜くためには、支援スタイルや得意領域、担当者の質という3つの基準を精査することが大切です。
支援スタイルは「アドバイザリー」か「ハンズオン」か
最も重要な基準は、コンサルタントがどこまで実務に関与するかという「支援スタイル」です。「アドバイザリー型」は、定期的な会議での助言や資料作成を主とし、意思決定の材料を提供します。
一方「ハンズオン型」は、コンサルタントがクライアント企業の現場に入り込み、実務を直接担います。社内の人員が不足している場合や、新規事業の経験者がいない場合は、ハンズオン型を選択しましょう。
助言にとどまらず、テレアポや営業代行、プロジェクト管理といった泥臭い実務まで行うサービスが増えています。正社員を採用するよりも迅速に、即戦力を確保する手段として有効です。
得意領域が「BtoB」か「BtoC/Tech」か
コンサルティング会社が、自社が目指す事業領域に精通しているかどうか確認しましょう。 同じ新規事業でも、対面営業や業界慣習の理解が不可欠な「BtoB領域」と、顧客体験(UX)やデジタルマーケティングが鍵となる「BtoC/Tech領域」では、求められる知見が全く異なります。
過去の支援実績を確認する際は、単に「製造業の実績があるか」を見るだけでなく、その事例がどのようなアプローチで成功したのかを分析することが大切です。自社の業界構造を深く理解しているパートナーであれば、法規制の壁や商習慣を乗り越えるための具体的な戦術を提示してもらえるでしょう。
担当コンサルタントの実績
実際にプロジェクトを動かすのは、「会社」ではなく「人」です。契約前の面談では、実際に担当のコンサルタントの同席を求め、過去にどのようなトラブルを解決したか、具体的なエピソードをヒアリングすることをおすすめします。
加えて、経済産業省が策定した「オープンイノベーション促進のためのモデル契約書」に準拠した柔軟な契約が可能かどうかも、スタートアップ支援への理解度や信頼性を測る指標となります。
新規事業の実行力や推進力に強いコンサル会社4選
市場での評価が高く、特に「実行」と「成果」にこだわる新規事業コンサルティング会社を4つの分野に分けてご紹介します。
最初は新規事業の実行力や推進力に強みを持つハンズオン・ブティック型のコンサル会社です。
株式会社リブ・コンサルティング
ベンチャー企業から中堅・大手企業まで幅広い支援実績を持つ、実行支援の専門家集団です。独自の手法で事業性を評価・診断し、収益化・黒字化の目処が立つまで徹底的に伴走します。
特徴は、単なる外部の助言者ではなく「チームの一員」として深く入り込む姿勢です。事業計画の策定から、顧客開拓、組織作りまで、段階ごとの課題に合わせて柔軟に人員を提供し、「絵に描いた餅」で終わらせない実行力を提供します。
株式会社Pro-D-use(プロデュース)
「コンサルティング」というよりも「事業開発代行」に近い、強力な実働支援を行う会社です。特に中小・ベンチャー企業の支援に特化しており、顧客企業の中に「常駐」することを基本としています。
社内にプロジェクト責任者がいない場合でも、同社のコンサルタントがその役割に代わり、システム導入からIT戦略の実行まで主導します。正社員を雇うリスクを負わずに、経験豊富な即戦力をチームに組み込める点が最大の利点です。
株式会社グローカル
地方企業や中小企業の「実戦部隊」として、早期収益化に責任を持つスタイルを貫いています。事業戦略や集客、営業、採用、組織の5分野を核とし、現場レベルでの課題解決を得意とします。
特筆すべき点は、月額30万円からという導入しやすい価格設定です。予算の制限が厳しい企業であっても、小規模な開始で専門家の支援を受けられます。経営の意思決定を助けるだけでなく、現場が動ける具体的な戦術を落とし込む点に定評があります。
株式会社CINCA
新規事業の立ち上げ代行に特化し、低費用での小規模な開始を実現するコンサルティング会社です。意思決定の速さを最優先し、必要最小限の多能工チームで事業を進めます。
事業が軌道に乗った段階で依頼主に引き継ぐ方式を採用しています。採用や社内調整といった手間のかかる工程を省いて事業検証を進めたい企業にとって、効率的な選択肢です。
制度設計や育成に強い新規事業のコンサル会社3選
社内の人材を育て、組織全体から変革を生み出す仕組みを作りたい企業に向けて、制度設計や人材育成に強みを持つプラットフォーム型の新規事業コンサル会社を紹介します。
株式会社アルファドライブ
NewsPicksなどを運営するユーザベースグループの知見を活かし、新規事業開発と同時に「組織変革」と「人材育成」を実現します。トヨタグループのアイシンやポーラといった大手企業において、既存の資産を活用した飛び地の新規事業を成功させた実績があります。
単に事業を作るだけではありません。社内の起業家が動きやすい制度設計や風土作りを行うことで、永続的に変革が生まれる組織基盤を築きます。
株式会社Relic
4,000社以上の支援実績を持つ、日本最大級の新規事業開発基盤を提供する企業です。管理ツール「Throttle」を提供し、社内でのアイデア公募から事業化までの工程を一元管理する仕組みを作ります。
ツールの活用により月額980円/ユーザーからの低価格プランも用意されています。コンサルタントに頼らず、自社主導で事業開発の手順を定着させたい企業に最適です。
キュレーションズ株式会社
徹底した顧客行動観察に基づき、顧客自身も気づいていない潜在的な欲求を発掘することに強みを持ちます。
大企業が陥りがちな「作り手都合」の思考から脱却し、本当に顧客に求められるサービスを生み出すための手法を提供します。外部のスタートアップや技術の種との連携も得意としています。
業界の構造変革・M&Aに強い新規事業コンサル会社2選
全社的な変革や、業界構造そのものを変えるような大規模な事業構想を必要とする企業に最適な新規事業コンサル会社を紹介します。
株式会社ドリームインキュベータ
戦略コンサルティングの枠を超え、「ビジネスプロデュース」を掲げる企業です。一企業の利益にとどまらず、社会課題の解決と事業創造を結びつける規模の大きな構想力が特徴です。
大企業とベンチャーの連携や、政策提言レベルの計画を手掛け、社会に大きな影響を与える事業創造を支援します。構想だけでなく、実行段階まで踏み込む姿勢も明確にしています。
デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社
世界的なネットワークを持つデロイトトーマツグループの強みを活かし、スタートアップ業界と大企業をつなぐ結節点として機能します。
早朝イベント「Morning Pitch」の運営などを通じて、全世界の有望なスタートアップ情報に精通しています。他社との協業を通じて自社技術と外部技術を掛け合わせたい企業に、強力な出会いの機会を提供します。
新規事業コンサルの費用相場と料金体系
新規事業コンサルの費用相場は、契約形態と支援内容の深さによって大きく変動します。適切な予算を確保するために、まずは料金体系の仕組みについて確認しましょう。
新規事業コンサルの主要な料金体系
コンサルティング会社が提示する見積もりは、主に以下の3パターンに分類されます。
| 料金体系 | 相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| 時間単価型(スポット) | 10,000円~50,000円/時間 | 特定の専門知識が必要な場合や、壁打ち相手として活用する場合 |
| プロジェクト型(定額) | 1,000,000円~10,000,000円以上/PJ | 期間と成果物(市場調査レポートや事業計画書など)を決めて契約 |
| ハンズオン・常駐型(月額) | 800,000円~2,000,000円/月 | 担当者が週数回常駐し、クライアント企業の社員のように実務を代行 |
費用相場一覧表
新規事業を手がけるコンサル会社について、支援内容のタイプ別に、月額費用の目安は以下のとおりです。
| コンサルタイプ | 月額費用相場 | 主な提供価値 |
|---|---|---|
| 大手戦略系 | 5,000,000円〜 | 全社戦略、M&A、グローバル展開 |
| 総合・中堅系 | 2,000,000円〜4,000,000円 | 業務プロセス構築、システム導入 |
| ブティック・伴走型 | 800,000円〜2,000,000円 | 0→1立ち上げ実務、プロジェクト管理代行 |
| フリーランス | 300,000円〜1,000,000円 | 特定領域のスポット支援 |
費用対効果を高めるには、すべてを丸投げせず、自社で決めるべき領域と、プロに調査や検証を任せる領域を明確に分けましょう。
特にハンズオン型の場合、月額80万円からという費用は、正社員1名を雇用する総額(給与・社会保険・採用費・教育費)と比べれば、即戦力をリスクなく確保できる合理的な投資です。
新規事業でコンサル導入を成功させる「発注側」の心得
優秀なコンサル会社と契約をしても、自動的に事業が成功するわけではありません。以下のような発注側の企業が適切に管理することが、プロジェクトの成否につながります。
社内リソースの確保とカウンターパートを設置すること
コンサルタントの知識や戦略を社内に定着させるには、社内側に強力なカウンターパート(窓口担当者)が必要です。社内事情に詳しく、決裁権を持つキーマンや将来のエース候補を任命しましょう。
コンサルタントと協力して動くことで、ノウハウが社内に蓄積され、契約終了後も自走できる組織が育ちます。
撤退も前提に事前合意を得ること
新規事業に撤退はつきものです。「いつまでに、どのような成果が出なければプロジェクトを終了するか」という撤退基準を、契約当初にコンサルタントと合意しましょう。
明確な基準があれば、見込みのない事業の延命を防ぎ、健全な方向転換や次の挑戦への人員・予算の再配分が可能になります。
ぴったりのコンサル会社選びはミツモアで

コンサル会社は会社によって特徴もさまざま。「どのサービスを選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
そんなときはミツモアにおまかせ。最短1分の自動診断で、ぴったりのコンサル会社が見つかります。
ぴったりの顧問紹介サービスを最短1分で無料診断
ぴったりの料金プランも一緒にお届け
希望条件に沿った料金プランもサービスと一緒に診断します。実際にかかる金額を見積もりからチェックして、理想のプランを探してみましょう。
診断結果は最大5サービス!比較・検討で最適なサービスが見つかる
最大で5つのサービスの診断結果をお届けします。検討していたサービスだけでなく、思わぬサービスとの出会いもあるかもしれません。
ミツモアなら、ぴったりのコンサル会社がすぐに見つかります。










