事業承継は社内でも実施できます。ただし専門知識が必要な部分が多いため、コンサル会社を利用した方がスムーズです。コンサル会社へ依頼するときには、どのような基準で選べばよいのでしょうか？事業承継に強いコンサル会社と費用相場やメリットも紹介します。
最終更新日: 2024年06月28日
事業承継に強いコンサル会社5選
事業承継をサポートしている多数のコンサル会社から、1社を選ぶのは難しいと感じることもあるでしょう。自社に合う会社を選ぶ参考になるよう、おすすめのコンサル会社5選を紹介します。
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「山田コンサルティンググループ」最適な承継方法を提案
- 事業承継や相続を年2,000件サポート
- 親族への事業承継はもちろん、必要に応じて役員や第三者への承継も提案
- 税理士・弁護士・司法書士などのメンバーが事業承継をワンストップで支援
事業承継や相続に関するサポートを1年間に約2,000件以上行っている実績・ノウハウをもとに、個別の経営課題に合致した支援をオーダーメイドで実施する事業承継コンサル会社です。
グループ内にはコンサルタントはもちろん、税理士・公認会計士・M&Aアドバイザーなどの専門家が在籍しており、事業承継に関することは何でも相談できます。
「AGSコンサルティング」50年を超える経営サポート歴
- 1970年の創業から長期的に経営をサポートしてきた経験がある
- 事業承継の実績は年間約400件
- 事業承継後には後継者の育成にも対応
半世紀以上もの長い間経営サポートを行ってきている、実績豊富なコンサル会社です。さらに、年間約400件の事業承継を支援してきた経験から、最適な戦略を立案し素早く実行する体制も整っています。
事業承継直後は、経営が不安定になりやすい時期です。経営サポートのノウハウを生かし、後継者の育成サポートや経営の盤石化に向けた取り組みについても支援しています。
「きらぼしコンサルティング」資金調達しやすい体制
- 経営者の思いを事業承継計画として形にするサポート
- グループ金融機関による資金調達への協力体制
- 事業承継後も相談可能
東京都民銀行・八千代銀行・新銀行東京を前身とする、東京きらぼしフィナンシャルグループの事業承継コンサル会社です。地域密着型で中小企業に寄り添ったサポートをしてきたコンサル会社だからこそ、経営者の思いを形にする支援を行っています。
事業承継を行うには、納税費用や承継後の資金が必要です。グループ内に金融機関があるコンサル会社であるため、資金調達しやすいのも特徴といえます。
「タナベコンサルティング」100年続く経営を目指す
- 「MIRAI承継」で経営を100年先へつなぐ
- 6つのメニューでビジョンを実現
- 経営者としても企業としても最適な選択をサポート
事業承継時の節税やスムーズな相続をサポートする会社が多い中「MIRAI承継」を掲げ、長く続く経営体制の構築を目指しているのが特徴です。企業価値を高めつつ、経営者の事情も考慮した事業承継の実現に向けた支援を行います。
ビジョンの実現に向け、課題の調査・分析、持続的な成長へ向けたスキーム構築、後継者による経営体制の構築、経営人材を輩出する仕組み構築などのメニューを提供しています。
「アイユーコンサルティンググループ」年間700件以上の実績
- 事業承継・相続案件は年間700件以上
- 事業承継と企業の成長を両立させるスタイル
- 経営者一族の相続対策もカバー
経営者の思いを実現しつつ、会社としての歴史が続いていくための支援を掲げ、事業承継や相続のサポートを年間700件以上行っている事業承継コンサル会社です。自社に合う承継方法の提案を受けられます。
贈与や相続にかかる税金の対策を第1に考えるのではなく、会社の価値向上を目指しつつベストな事業承継を行うのも特徴です。経営者と後継者の事業承継のみでなく、相続に関係する経営者一族全体のサポートも実施しています。
事業承継コンサル会社の選び方
自社に合う事業承継コンサル会社を選ぶときにはポイントがあります。必要なサポートを過不足なく受けられるよう、3つのポイントについて見ていきましょう。
専門知識と実績の有無
事業承継の手続きは複雑です。法務・税務・財務など多岐にわたる専門知識がなければ、十分な対応は難しいでしょう。例えば税務に関する知識が不十分な場合、贈与税や相続税の負担が大幅に増える事態も起こり得ます。
希望する形で事業承継を実現できるよう、確かな専門知識があることの確認が必要です。
事業承継に関する専門知識が豊富でも、事業承継を行う会社の事業や属している業界についての知識がなければ、適切なサポートを受けられない場合もあります。事業や業界に対する理解度を確認するには、これまでの実績をチェックするとよいでしょう。
自社と同じ業界や規模の会社で事業承継の実績があるコンサル会社を選べば、適切なサポートを受けられる可能性が高まります。
コンサルタントの信頼性
自社を担当するコンサルタントの信頼性も、コンサル会社選びのポイントです。事業承継を行うときには、会社の内部事情を詳しく説明しなければいけません。伝える必要のある情報の中には、外部へ漏れると自社の利益が失われかねないものもあります。
しかし情報漏えいを避けるためにコンサルタントへ情報を伝えずにいると、事業承継がスムーズに進みにくくなることもあるでしょう。大切な情報を全て伝えても安心できるような、信頼できるコンサルタントのいる会社を選びます。
相見積もりの実施
複数の事業承継コンサル会社で迷ったときには、相見積もりで比較するのが有効です。それぞれの見積書を比較すると、受けられるサービスが異なることや、同じサービスを受けられても価格が異なることなどに気付きます。
コンサル会社ごとの対応の違いも明確になるでしょう。自社に合うコンサル会社を、納得感を持って選べる方法です。
事業承継の補助金を利用するときには、価格の妥当性を証明するために、相見積もりの実施が求められることもあります。
事業承継コンサルの費用相場
必要な費用は、コンサル会社ごとに異なります。料金形態もさまざまで、月10万～30万円のコンサル料に実施する業務に必要な費用が上乗せされるケースや、月額料金に全ての費用が含まれているケースが代表的です。
ここでは、業務に必要な費用が上乗せされる場合の費用相場を紹介します。
事業承継計画の策定は20万～300万円
スムーズに目的を達成する事業承継には、事業承継計画の作成が欠かせません。事業承継計画の費用相場は20万～300万円と、コンサル会社によって大きく異なります。
費用相場が幅広いのは、コンサル会社ごとに行っているサポートに違いがあるためです。事業承継計画書を作成するのみであれば数十万円ですが、全体のコンサルも依頼する場合には費用が高額に設定されています。
自社株の評価は10万～30万円
自社株の評価にかかる費用は、10万～30万円が相場です。親族内へ事業承継する場合、ほとんどのケースで経営者の持つ自社株を贈与か相続で後継者へ引き継ぐことにより行われます。
親族外への事業承継でも、経営者の持つ自社株を次の経営者である買い手へ売却し引き継ぐ手法が代表的です。上場企業ならすぐに株価が分かりますが、非上場企業は株価を算出しなければいけません。
株価の算出にはさまざまな方式があり、ケースによって適切な計算方法が異なります。複雑な計算を自力で行うのは難しいため、コンサル会社へ依頼するのが妥当です。
相続税の申告は相続財産の0.5～1.5%
相続税の申告をコンサル会社へ依頼した場合、費用目安は相続財産の0.5～1.5％が目安です。親族への事業承継を相続で実施すると、相続税の申告手続きが必要です。
税務署への申告はそろえる書類が多く、手間がかかります。そのため、コンサル会社に任せるとスムーズに進みやすいでしょう。
事業承継時の相続では、税務署での手続きだけでなく、事前の対策も必要です。事業用資産の整理や制度の利用などの準備を進めていない場合、後継者が莫大な相続税を負担することになりかねません。
コンサル会社のサポートを受けながら進めると、相続税対策も実施できます。
事業承継コンサルを利用するメリット
事業承継コンサル会社へ依頼するメリットは、プロのサポートを受けつつスムーズに事業承継できることです。また事業承継後には、後継者の支援を受けられるコンサル会社もあります。それぞれのメリットについて詳細をチェックしましょう。
プロのサポートを受けられる
専門知識が必要な事業承継をスムーズに行うには、プロのサポートが役立ちます。社内の人材のみで実施すればコンサルにかかる費用を節約できますが、知識不足で後継者の税負担が増えることもあるでしょう。
できるだけ後継者に負担をかけず希望をかなえられる事業承継を実施できるのは、コンサル会社のサポートを受けるメリットです。
スムーズに事業承継できる
スムーズに事業承継できることも、コンサル会社へ依頼するメリットです。事業承継の手続きの中には自力でできるものもありますが、慣れていない場合には時間がかかるかもしれません。
事業承継に必要な手続きに時間を取られると、その間本来の事業に取り組む十分な時間を確保できない可能性もあります。場合によっては、経営状況に悪影響が及ぶケースもあるでしょう。
事業承継コンサル会社へ依頼すれば、プロの手を借りながら手続きを進められます。経営者は本来の業務に集中しつつ、適切に事業承継の手続きも実施可能な方法です。
後継者への支援を受けられる
事業承継の手続きが完了したからといって、全てが終わるわけではありません。後継者が引き継いだ事業は、その後も続きます。後継者へのサポートを依頼できるのも、コンサル会社のメリットです。
十分な時間をかけて経営者が後継者を教育できれば問題ありませんが、後継者が高齢といった理由で、教育に時間を十分取れないケースもあるでしょう。このような場合にも、支援を受けながら経営できる体制があれば安心できます。
スムーズな事業承継にはコンサルの活用が有効
事業承継のスムーズな実施には、コンサル会社が役立ちます。必要な専門知識や実績を持ち、信頼できるコンサルタントが在籍している会社を選ぶとよいでしょう。相見積もりを取って比較するのも有効です。
プロの的確なアドバイスを受けながら、希望をかなえる事業承継を実施しましょう。
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