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経理で重要な「消込」とは?失敗が起きやすい理由や改善方法も

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最終更新日: 2024年03月04日

消込は経理業務の中でも重要度の高い作業ですが、手間や時間をとられやすい作業でもあります。手作業で行っているとミスが多発するため、作業負担を減らす対策を講じることが重要です。消込の意味や手作業で行うリスク、改善方法について解説します。

経理作業における「消込」とは?

ビジネスシーン

消込は会社の財務状況を管理するために不可欠な経理作業です。具体的にどのような作業なのか、消込の意味や作業の流れを解説します。

「消込」の読み方と意味

「消込(けしこみ)」とは、主に売掛金や買掛金の支払いが行われた際、残高を消していく作業です。売掛金が予定通りに支払われているか、回収が遅れている売掛金はないかなどを把握するために行われます。

日本の商習慣では、売上が発生した時点で入金してもらうのではなく、決められた期日にまとめて入金する「掛取引」となるのが一般的です。掛取引で発生する売掛金や買掛金などの債権・債務は、入金時に消込の作業で丁寧に消していかなければなりません。

売掛金の入金時に行う消込が「入金消込」、買掛金の支払い時に行う消込が「支払い消込」です。経理にとって消込はとても気を使う作業であり、会社の規模が大きくなるほど消込業務も煩雑になります。

消込作業の流れ

取引先に自社の商品を30万円で販売した場合、掛取引では入金が後日になるため、売掛金として処理しなければなりません。帳簿には以下のように記載します。

借方   貸方  
売掛金 30万円 売上 30万円

売掛金が普通預金に入金されたら、入金消込の処理を行います。入金時に売掛金を取り消し、勘定科目を変更する作業です。

借方   貸方  
普通預金 30万円 売掛金 30万円

売掛金は帳簿上では資産にあたるため、入金後も売掛金を残しておくと、財務状況が正確に反映されず、あるはずのない資産が存在してしまいます。入金後はきちんと消込作業を行い、売掛金を普通預金に変えなくてはいけません。

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消込を行う上での注意点

オフィスで働く若いビジネスマン

消込を失敗すると、会社にとってさまざまな損害が発生する恐れがあります。消込で起こりやすい間違いの主な原因も知っておきましょう。

消込の失敗により抱えるリスク

消込が正しく行われなかった場合、取引先に二重請求をしてしまう恐れがあります。入金済みであるにもかかわらず再請求を行うと、取引先との信用問題に発展しかねません。

未回収の売掛金を放置してしまうことも、消込の失敗によるリスクの一つです。期日までに振り込まれていない売掛金が増えていくと、資金不足に陥ってしまう恐れもあります。

会社の規模や知名度によっては、顧客や取引先への誤請求が社会問題として取り上げられることも少なくありません。会社の信用に傷が付いたり、ブランド価値が毀損したりすると、事業そのものに対しても大きな影響を与えてしまいます。

消込の際に起こりやすい間違いとは

消込で発生しやすい間違いの一つに、請求額と入金額が合わないことが挙げられます。振込手数料が引かれていたり、買掛金と相殺した金額が振り込まれていたりすると、計算が合わなくなりがちです。

会社名や振込人名義など、名称や名前を読み間違うことによるミスも発生します。似たような会社名や同姓同名の請求先が存在する場合に、よくある間違いです。

複数の請求書をまとめた入金があるケースでも、消込業務でミスが発生しやすくなります。入金済みの請求書が残ってしまうため、二重請求につながりかねません。

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消込作業で失敗が起きやすい理由

パソコンで手続きを行う女性

消込作業では、なぜミスが発生しやすくなるのでしょうか。多くの企業に見られる代表的な理由を紹介します。

手作業であることによる人為的ミス

消込作業を手作業で進める場合は、人為的なミスが発生しやすくなります。請求書の金額や振込人名義などを目視でチェックしなければならないため、間違いの発生は不可避です。

経理は消込だけを行っているわけではなく、他にもさまざまな業務に取り組んでいます。他の業務を行いながら、消込にも正確かつ迅速な対応を求められるため、必然的に業務の質は低下するでしょう。

消込の作業中にミスが発覚した場合は、すぐに対応しなければならないケースもあり得ます。関係部署や取引先への問い合わせ業務が新たに発生すると、さらにミスが発生しやすくなるでしょう。

システム化が進んでいない企業が多い

消込作業での失敗は手作業による人為的ミスが大きな原因であるため、業務をシステム化すればミスは減らせます。しかし、多くの企業が消込作業をシステム化できていないのが実情です。

消込のシステム化が難しい理由として、消込業務の性質的な問題が挙げられます。消込業務は会計業務と販売業務の中間に位置する業務といえるため、全ての作業の自動化が極めて難しいのです。

売掛金の入金日が取引先ごとに異なっていたり、さまざまな決済手段で回収していたりすると、柔軟に対応できるシステム構築は困難を極めるでしょう。現実的なシステム化が難しいことから、多くの企業ではやむを得ず手作業で消込を行っています。

業務が属人化しやすいのも難点

手作業で消込を行う環境では、新人社員より経験豊富な社員のほうが、より正確に業務を進められます。取引先とのやり取りで見られる傾向を熟知しているためです。

消込作業にはスピードと正確性が求められるため、ベテラン社員に業務が集中しがちになります。しかし、業務が属人化してしまうと、他の社員が消込を行う際にミスが多くなってしまうでしょう。

新人社員への引き継ぎが十分に行われなければ、ベテラン社員の経験も無駄になってしまいます。業務が属人化しないような体制を整えることも重要です。

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消込のシステム化で問題解決を目指そう

ビジネス

経理業務における消込の問題を解決したいなら、消込のシステム化を検討しましょう。作業を自動化するメリットや、具体的なシステムの内容について解説します。

消込作業を自動化するメリット

消込のシステムを導入すれば、作業の人的ミスを防げます。金額や名前などの見間違いが起こりにくくなるほか、思い込みによるミスを回避できる点もメリットです。

システムを使えば経理担当にスキルを求める必要がなくなるため、人材不足の解消にもつながるでしょう。消込作業の負担が軽減されれば、経理担当のモチベーションアップも期待できます。

消込システムの導入により、経営データが可視化できる点もポイントです。収入の流れを把握しやすくなるため、キャッシュフローの改善にも役立てられます。

消込を自動化できるシステム

会計ソフトを導入済みの場合は、消込機能をオプションで利用できることがあります。ただし、消込に特化した機能ではないため、使い勝手はそれほど良くないでしょう。

入金消込の自動化システムを利用すれば、売掛金と入金のデータ照合による消込が自動的に実行されます。自社の業務スタイルに合わせて、さまざまな種類からサービスを選べる点がメリットです。

請求から代金回収まで、さまざまな業務を代行してくれる決済代行サービスもおすすめです。消込作業を含めた多くの経理業務をアウトソーシングできるため、経理のスリム化を実現できるでしょう。

導入する前にチェックすべきポイント

入金消込の自動化システムを導入する場合は、会計ソフトや基幹システムとの連携を考慮する必要があります。うまく連携できれば、導入コストを抑えられるでしょう。

システムやデータの管理権限を明確にしておくことも重要です。経営上の重要データを扱うことになるため、管理責任者や担当部署をきちんと決めておかなければなりません。

システムを比較する際は、自社にとって必要な機能が備わっているかどうかをチェックしましょう。システム導入の目的を明確化しておけば、機能の選定もしやすくなります。

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重要だけど面倒な消込の作業負担を減らそう

OJT ビジネス 女性

消込とは、売掛金支払いが行われた際に残高を消去する作業です。企業にとって大変重要な作業ですが、経理にとっては非常に面倒な業務でもあります。

消込を手作業で行うとミスが発生しやすくなるため、システム化で問題解決を目指すのがおすすめです。経理の作業負担を減らすためにも、自社に合ったシステムを探してみましょう。

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