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4Kや8Kテレビは何がすごい?特徴と選び方のポイントまとめ

最終更新日: 2024年06月28日

高精細なテレビ規格を誇る「4K・8K」。現行ハイビジョンを超える超高画質によって、臨場感溢れる映像が楽しめるとして近年人気を集めています。

この記事では4K・8Kの特徴や違い、視聴できるチャンネル、さらに買うべきかどうかについても解説していきます。

【4K・8Kのおおまかな違い】

4K 8K
画素数 800万画素(きれい) 3,300万画素(とてもきれい)
番組数 17個(+地デジテレビ) 1個(+4Kテレビ+地デジテレビ)
値段(60インチ) 15万円〜 30万円〜

高精細なテレビ”4K・8K”

大型テレビ

4K・8Kとは、超高精細な映像・豊かな映像表現・広い色域が特徴のテレビです。

4Kは現行ハイビジョンの4倍の画素数、また8Kは16倍の画素数を誇り、より立体感のある映像が広がります。

視聴可能な番組は2018年12月1日から放送が開始されたBS4K、BS8K、110度CS4K放送の3つ。これらのチャンネルを超高画質と溢れる臨場感で楽しむことができます。

フルハイビジョンとの違い

従来のフルハイビジョンと圧倒的な映像力を誇る4K・8Kの違いは「解像度」にあります。

「解像度」とは、画像や映像をいかに精細に映し出せるかを画素数で示したものです。画素数が高いほどテレビ画面に映し出される映像が細かく表現されるため、解像度が高くなります。

2K 4K 8K

フルハイビジョン(2K) 4K 8K
約200万画素

(1920×1080)

約800万画素

(3840×2160)

約3300万画素

(7680×4320)

従来の解像度 4倍 16倍

4Kはフルハイビジョン(2K)より約4倍の解像度、さらに8Kは約16倍の解像度を誇ります。4K・8Kではフルハイビジョンよりキメ細やかでリアルな、奥行きのある映像を楽しむことができるのです。

また高い画素数によって、近い距離でテレビを見ても綺麗な映像がキープされるのも違いの1つです。

4Kに対応したテレビの最適な視聴距離は、画面の高さの約1.5倍です。フルハイビジョンの最適な視聴距離が画面の高さの約3倍なので、より近い距離から視聴することができます。

1人暮らしや寝室など、小さな部屋でもクリアな映像が楽しめるでしょう。

【ちなみに】K=1000を意味する

Kには「1,000倍の」という意味があります。4Kや8Kについている「K」は画素数に由来します。

「画素数」とは映像を構成する点(画素)の数のことをいいます。テレビ画面は小さな光である画素が密集しており、画素が発光することによって映像を映し出しているのです。画素数は「横方向の画素数×縦方向の画素数」で表記されます。

テレビ画面の横方向の画素数が約4,000画素だから4K、約8,000画素だから8Kとなることが分かりますね。従来のテレビであるフルハイビジョンは、テレビ画面の横方向の画素数が約2,000画素なので「2K」と表現されることもあります。

4K・8Kの4つの特徴と魅力

テレビ視聴 男性

4K・8Kの特徴は以下の4つです。

  • キメ細やかで美しい映像
  • 広い色域
  • コントラスト効果
  • 迫力ある音響

圧倒的な映像力

従来のフルハイビジョンと比較して4Kは4倍の画素数、8Kは16倍の画素数を持っているため高い解像度を誇ります。解像度が高いほど精細度と奥行きがプラスされるため、より綺麗な映像を楽しめること間違いなしです。

また「多階調表現」が従来の1,600万階調から10億階調に拡大されたことにより、色や明るさの変化がより自然に映し出されるようになったのも特徴の1つ。

さらに1秒間に最大で120コマもの画像を表示できるため、動きの速い映像でもなめらかに映し出すことが可能です。スポーツ観戦が好きな人にとっては最大の魅力と言えるでしょう。

広色域化

フルハイビジョンと比べて表現可能な色彩の範囲が広がったことにより、実際に見える色合いでの表現が可能です。より鮮やかでリアルな映像が迫力さと臨場感をプラスしてくれます。

HDR技術に対応

「HDR(ハイダイナミックレンジ)」とは、映像が本来持っている明るさや色、コントラストを表現できる技術を指します。映像にメリハリがプラスされるので、フルハイビジョンでは表現できなかった、肉眼で見る感覚に近い映像が目の前に広がります。

マルチチャンネル音響

4K放送では5.1チャンネルサラウンドが採用されており、映像の各シーンに合わせた臨場感を味わえます。8K放送ではさらに高度な22.2チャンネルサラウンドが搭載されています。全方向から音が再現されるので、まるでその場にいるかのようなリアルと臨場感を得ることができますよ。

4Kと8Kの4つの違い

2K 4K 8K 解像度

どちらも綺麗な映像が魅力の4K・8Kですが、以下の4点に置いて大きな違いがあります。

  • 解像度
  • 音響システム
  • フレームレート数
  • 表現できる色の数

違い①高い解像度

まず挙げられるのは解像度の違いです。

上記の図からわかる通り、8Kは4Kの4倍の画素数を持っているため、その分細かい部分まで映像がきれいに映ります。陰影や奥行き、色彩などに至る細かな表現がより精密なため、映像の美しさは一目瞭然です。

その映像の美しさから、8Kは現時点では最先端の映像だと言われています。

違い②音響システム

22.2チャンネルを採用している8Kのサウンドは、視聴者を360度から包み込みます。そのためまるで映像と一体となっているかのようなリアリティを得ることができるのです。

歓声やどよめきまで細かく再現されるため、スポーツ観戦やライブ映像の視聴には最適といえます。

違い③フレームレート数

「フレームレート」とは1秒間に構成される静止画の枚数のことです。この枚数が多ければ多いほど、ぼやけることなく滑らかな映像を実現できます。4Kのフレームレート数はおおよそ60コマであるのに対し、8Kは120コマと倍の数値となっています。

違い④表現できる色の範囲

表現できる色の範囲が4Kと8Kで異なります。8Kの方が適応範囲が広く、よりリアルに近い色を使って映像を再現することが可能です。

色だけでなく、輝度もより高性能なのもポイントです。

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4K・8Kテレビは買うべき?まだ2Kでいい?

悩む 女性

「4K・8Kのすごさはわかるけど、買うべきかどうか悩む」という人は一定数いるでしょう。

しかし実際に4K・8Kでテレビを視聴すると、従来のフルハイビジョンで見れる映像との違いは明らかです。また4K放送は少しずつ配信メディアが拡大されており、今後は8Kのチャンネル数の増加が予想され、従来のフルハイビジョンから切り替えられていくと考えられます。

以下では4K・8Kを買うべきかどうかについて、現在の動向を踏まえながら解説します。

「4Kが標準」になりつつある

2018年に新4K衛星放送が開始されて以来、配信サービスの多様化が進んでいることを考えると、「4Kは主流」という時代に差し掛かっていると言えるでしょう。

配信サービス事業者だけではなく、総務省が舵をとり国をあげた取り組みが進められているのも事実です。公開されているロードマップには、多様な放送の実現と受信環境の整備が2025年までに目指されていることが明記されています。

「衛星放送はあんまり……」という方でも4Kを購入するメリットはあります。4Kでは衛星放送だけではなく、2Kコンテンツも問題なく視聴することが可能です。

4Kには「アップスケーリング」という解像度を変換する機能が搭載されているため、映像の質を落とすことなくフルハイビジョンよりも格段に高精細な映像を楽しめます。

普段のテレビ番組をもっと高画質で見たい」「変化の流れに乗り遅れたくない」という方は4Kの購入を検討してみてはいかがでしょうか。

「テレビシステムの最終形」8Kテレビを買うのはまだ早い?

大型テレビ

4Kと8Kのどちらを買うか迷ったら、以下の理由から4Kを購入することをおすすめします。

  • 8K対応のコンテンツは限られている
  • 販売商品が少なく高額

8K放送に対応したテレビや機材を用意しても、8K放送に対応したチャンネルはNHKひとつしかありません。ほかにもインターネット上で映像や音楽を楽しめるストリーミングサービスもコンテンツ数が少ない状況です。

高価なテレビを購入しても見たいコンテンツが8Kに対応していなければ、低画質の映像を見ることになってしまいます。見たいコンテンツが8K対応している場合を除き、今後コンテンツが増加するのを待つほうがより楽しめるでしょう。

またしばらくの間、大型画面の商品に限られ価格も高い状態が続くと予想されています。8Kテレビの値段は60インチでおおよそ30万円です。中には100万超えの商品もあります。

4Kが一般化しつつある今は4Kテレビを購入し、テレビの寿命が来た頃に8Kに乗り換えるのがおすすめです。2021年には多くのオリンピック競技が8K放送され、「8Kの時代の幕開け」と称されています。8Kの普及が進んでから購入するほうが、製品のラインナップと楽しめるコンテンツ数も豊富になっているでしょう。

4K・8Kで視聴できるチャンネル

リモコン

4K・8Kで見ることができるテレビ番組一覧

新4K8K衛星放送のチャンネル数はとても豊富です。

従来のBS・CSアンテナであれば、右旋放送と呼ばれる6つの番組を見ることができます。

右旋放送と左旋放送を合わせた18個の番組を見たい場合は、4K8K対応アンテナの設置が必要です。

BS・CSアンテナ 4K8K対応アンテナ
【右旋】BS4K 【左旋】BS4K 【左旋】BS8K 【左旋】110度CS4K(有料)
NHK BS 4K

BS 日テレ 4K

BS 朝日 4K

BS TBS 4K

BS テレ東 4K

BS フジ 4K

ショップチャンネル 4K

4K QVC

WOWOW(有料)

NHK BS 8K J SPORTS 1(4K)

J SPORTS 2(4K)

J SPORTS 3(4K)

J SPORTS 4(4K)

スターチャンネル 4K

スカチャン1 4K

スカチャン2 4K

日本映画+時代劇 4K

左旋・右旋とは?

BS/CS放送で用いられている回転する電波のうち、右回りのものが「右旋円偏波」、左回りのものが「左旋円偏波」です。

右旋は従来から放送されてきたBS/CS放送用の電波を指します。

一方、左旋は2018年12月に開始された新4K8K放送に必要な電波です。そのため視聴するには、家庭のテレビ機器の交換が必要になるケースもあります。

豊富なコンテンツが楽しめる4K

テレビ 視聴

8Kでは1つのチャンネルしか視聴することができませんが、4Kでは豊富なコンテンツが楽しめます。大きく分けると以下の3つです。

  • BS4K/110度CS4K(新4K衛星放送)
  • 4K対応VODサービス
  • Ultra HDブルーレイ(4Kブルーレイ)

BS4K/110度CS4K(新4K衛星放送)

2018年12月からスタートした放送がBS4Kと100度CS4Kです。4K化された公共的な基幹放送を視聴することができます。

BS4Kでは2つのショッピングチャンネルと豊富なエンターテイメントが魅力の「WOWOW」の視聴が可能。110度CS4Kには4つのスポーツ中継チャンネル、2つの映画専門チャンネル、さらにはスカパー!4Kチャンネルを契約済みの方のみ視聴できる「スカチャン」があります。

多くのバラエティ豊かなチャンネルを楽しめるのが最大の特徴です。ただし、WOWOWと110度CS4Kは有料サービスへの加入が必須となるので注意。

また新4K衛星放送を視聴するには受信環境を整備しなければなりません。4Kチューナーを内蔵した4Kテレビもしくは単体チューナーや、放送に対応したパラボラアンテナやブースター、分配器などが必要です。

4K対応VODサービス

「Netflix」や「Amazonプライム・ビデオ」など映像配信サービスの一部コンテンツも4Kで楽しむことができます

安定した通信速度が確保できるインターネット接続環境と対応テレビもしくはプレーヤーさえ用意できれば、高画質の映像で視聴可能です。最新モデルの4Kテレビであれば、上記のサービスに対応可能なアプリがデフォルトで搭載されていることが多いので、購入する際には確認してみましょう。

ただしNetflixを4Kで視聴するには「プレミアムプラン」の加入が必須となる点には注意が必要です。

Ultra HDブルーレイ(4Kブルーレイ)

Ultra HDブルーレイの再生に対応したブルーレイプレーヤー/レコーダーを購入すれば、4Kのブルーレイタイトルを見ることができます。ネットの接続環境を心配することなく、高画質な4K映像コンテンツの視聴が可能です。

「映画やライブ映像を圧倒的な映像美で見たい!」という方におすすめです。

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4K・8Kを視聴しよう

4K・8Kを視聴するために必要なもの

テレビ 視聴 カップル

普通のテレビ放送と4K8K放送では電波が異なるため、4K8K放送を視聴するには専用の機材が必要です。

4K8Kテレビには新衛星放送を受信できる「4Kテレビ/8Kテレビ」と、受信できない「4K対応テレビ/8K対応テレビ」の2種類があります。

4Kテレビ/8Kテレビ 4K対応テレビ/8K対応テレビ
右旋放送のみ 従来のアンテナ 従来のアンテナ+4Kチューナー
右旋・左旋放送 4K・8K対応アンテナ 4K・8K対応アンテナ+4K8Kチューナー(+受信機器の交換)

「4Kテレビ/8Kテレビ」はアンテナさえあれば4K8K放送を視聴できますが、「4K対応テレビ/8K対応テレビ」の場合は4K8K専用のチューナーも必要です。

また4K放送はBS・CSアンテナがあれば視聴できますが、全てのチャンネルが見たい場合は「4K・8K対応アンテナ」が必要になります。自宅環境によってはブースターやケーブル、分配器、分波器、壁面端子の改修を行わなければならないケースもあります。ケーブルテレビや光回線で視聴する場合、アンテナの設置や受信設備の交換は必要ありません。

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知っておきたい2種類のテレビタイプ

4Kや8Kのきれいな映像を視聴するためのテレビを購入する場合、画素数以外にも知っておきたいポイントがあります。まずはテレビの種類を2つ見ていきましょう。

液晶テレビ

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テレビ 55型 55インチ 4K対応 液晶テレビ HDR 地上・BS・CSデジタル 外付けHDD録画機能 ダブルチューナー MAXZEN JU55SK03 

液晶テレビは、価格の安いモデルから大画面で高品質な映像を楽しめるモデルまで幅広くそろっています。

しかし液晶テレビは、液晶パネルの裏にバックライトを設置することで映像を映し出しているため、テレビ本体が分厚くて重いです。背面に放熱スペースも必要なので、設置スペースが限られている部屋や壁掛けには不向きといえます。

メリット
  • 商品のラインナップが充実している
デメリット
  • テレビの本体が分厚くて重い
アドバイス
  • 使う環境にあったテレビを選ぶ
  • 背面に放熱スペースが必要
  • 部屋や壁掛けに設置するのは不向き

有機EL

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パナソニック 55V型 4Kダブルチューナー内蔵 有機EL テレビ VIERA TH-55HZ1800 4K イネーブルドスピーカー搭載 首振り転倒防止スタンド搭載 2020年モデル 

本体が薄くて軽い有機ELテレビは、液晶テレビと異なりバックライトを必要としません。有機ELテレビは画素ごとに自発光するためコントラストや発色に優れており、よりきれいでリアルな映像を楽しむことができます。

しかし有機ELテレビは本体価格が高く、製品のラインナップが少ないです。有機ELテレビのほとんどが20万円以上と高価格で、画面のサイズも55型以上になります。

メリット
  • コントラストや発色に優れている
デメリット
  • 本体価格が高い
  • 製品のラインナップが少ない
こんな人におすすめ
  • 予算に余裕がある人
  • 高画質を楽しみたい人

きれいに見えるテレビ選びのポイント

テレビリモコン

よりきれいな映像のテレビを選ぶには「パネルの種類」「機能性」も重要です。それぞれのポイントについて紹介します。

液晶テレビのパネルの種類

液晶パネルの種類は「IPS方式」「VA方式」の2種類です。

IPS方式は様々な角度から画面を見ても、正面から見たときと同じような映像を楽しめます。一方VA方式は角度によってはコントラストが変化することもありますが、黒色の表現に優れているのでより立体感のある映像を楽しめます。

種類 IPS方式 VA方式
特徴 様々な角度からでもきれいな映像 黒色の表現に優れている
このような場合におすすめ
  • 複数人でテレビを囲む場合
  • 部屋の角にテレビを置く場合
  • 正面から映像を楽しみたい場合

画質以外の機能性

テレビの機種によって備わっている機能はさまざまで、録画機能・画面分割(2画面機能)・無線LAN機能などがあります。特に録画機能はHDDが内蔵されているか、外付けのHDDを接続できるか確認しておきましょう。

ほかにもインターネットを使用してテレビを視聴できるサービスもあります。VOD(ビデオ・オン・デマンド)と呼ばれ、観たいときに観たい映像を観られるサービスです。

テレビを選ぶときには、自分に必要な機能が備わっているか確認しておくと安心でしょう。

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