テレビアンテナの修理費用はいくら？症状に伴う作業で相場が変わる

ある日突然テレビが映らなくなったり、画面にノイズが入って映像が乱れたりすると、アンテナの状態によっては修理が必要かもしれません。

たとえば台風や強風でアンテナの向きがズレてしまった場合、修理費用は5,000円〜2万円かかりますが、本体が損傷すると交換を行います。業者や作業場所などによっては、10万円を超える場合もあり、複数の業者から見積もりを取って比較したうえで選ぶことが大切です。

テレビアンテナの修理ができる依頼先や依頼前に自分で対処すべき症状を含め、アンテナの修理費用について疑問点を解消しましょう。

テレビアンテナの症状別修理費用相場はいくら？

アンテナの種類や設置場所、テレビの故障状況などによって修理作業の内容が異なりますが、テレビアンテナ修理の費用相場は、一般的に5,000円〜10万円が目安です。

アンテナやテレビの症状に伴う修理費用の相場は、以下のように変わります。

1.テレビの映りが悪い

大雨や暴風といった悪天候や、近隣に高い建物が建っている影響でテレビの映りが悪くなった場合、テレビアンテナ修理の費用相場は5,000円〜2万円です。

アンテナの向きがズレている可能性が考えられ、専門の測定器を使って電波の受信レベルを確認しながら、アンテナの角度や方向を最適な状態に微調整します。設置場所や種類によって、作業の難易度や所要時間が変わり、費用相場も変わるので注意しましょう。

2.テレビの画面にE201エラーが表示されている

テレビ画面に「E201」というエラーコードが表示される場合、アンテナが受信している電波のレベルが低下している（弱くなっている）ことを示しています。修理業者は原因を特定したうえでアンテナの部分的な立て直しや補強を行い、作業にかかる費用は1万円〜2万5,000円が相場です。

電波の受信レベルが下がる原因は、アンテナのわずかなズレや本体に固定する金具の緩みなどで、業者は受信レベルを測定しながら、方向調整や固定金具の増し締めといった作業を行います。

3.テレビの画面にブロックノイズが表示されている

テレビ画面にモザイク状のブロックノイズが表示されたり、映像や音声が途切れたりカクカクしたりする場合の修理費用相場は、1万5,000円～3万円です。

アンテナが受信している電波の「品質」が低下しているか、電波レベルが不安定になっている可能性があり、原因を調査したうえで「ブースターの交換・設置」作業を行います。

使用するブースターの種類によっては、修理費用の相場も変わります。

4.特定のテレビだけが映らない

リビングや寝室など、自宅にある複数のテレビのうち、1台だけが映らないときのアンテナ修理費用の相場は、1万円〜2万5,000円です。

複数の部屋へ電波を分けている分配器の一部分が故障したり、その部屋へつながるアンテナケーブルの劣化などが原因で、分配器や配線ケーブルの点検・交換作業を行います。

分配器の交換だけの場合は安く抑えられる一方で、壁の中を通っているケーブルの引き直しを行うと高くなる傾向です。

5.アンテナ本体が破損・故障している

自然災害や経年劣化などの影響でアンテナ本体が破損したり、故障してしまった場合にかかる修理費用の相場は、3万円〜10万円です。アンテナの寿命は10年〜15年が一般的で、古いアンテナを撤去した後、新しいアンテナ本体に交換します。

交換するアンテナの種類や性能によって変わりますが、八木式アンテナよりもデザイン、BS4K8Kアンテナ本体のほうが費用が高くなるでしょう。

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テレビアンテナ修理費用の内訳

業者にテレビアンテナの修理を依頼するにあたって、費用が高くなる要因は症状だけではありません。提示される見積もりを見て、どれくらいの費用がかかっているのか修理費用の内訳を把握しておくことが大切です。

テレビアンテナの修理費用に関する主な内訳は、下記のとおりです。

1.基本作業費

アンテナの現在の状態を確認するための点検作業から故障箇所の調査、方向調整といった作業に対して支払う費用です。一般的な相場は5,000円〜1万5,000円で「技術料」や「点検診断料」とも呼ばれています。

一般的な工具の使用料・出張費なども含まれるケースや、アンテナ本体の状態や電波状況、作業内容などによっては金額が大きく変動するため、見積もり時に確認しましょう。

2.部品代

アンテナの方向調整といった作業でテレビの映りが改善しないとき、配線の引き直しや地デジ、またはBS放送に対応した分配器やブースターの設置・交換作業が必要です。

主に下記のような作業を行う場合、部品代が加算されます。

※各種部品代の相場はあくまでも目安であり、メーカーによって変わります。

業者によっては、耐久性や性能が異なる複数のグレードの部品を提案することもあるので、費用や耐久年数などのメリット・デメリットの説明を受けて判断しましょう。

3.高所作業費

テレビアンテナの受信状況は建物の構造や天候だけでなく、電波を受信する位置や高さも影響を与えます。

電波塔の方向に向かってなるべく高い位置にアンテナを設置することで、きれいな映像でテレビを視聴できる一方で、設置する場所や高さによって費用が下記のように変わる点に注意しましょう。

※ミツモアにおけるテレビのアンテナ工事・取り付けの見積もり価格（2024年1～12月）

設置したい階数が高くなるほど費用が上がるのは、作業員の安全確保と高所作業車の手配などでコストがかかるのが理由です。

テレビアンテナの修理費用を状態ごとにシミュレーション

アンテナの修理費用の相場は、種類や設置場所、症状に伴う修理内容によって変動します。向きだけの調整で済むケースもあれば、本体そのものが破損して交換するケースもあるからです。

下記の料金シミュレーションでは、アンテナの種類と設置場所、現在のテレビやアンテナの状況について選択すると、必要な修理作業と費用の概算がわかるので確認してみましょう。

テレビアンテナ修理費用が安くする3つのコツ

テレビアンテナの修理費用を少しでも安く抑えたいときは、下記2つのコツを押さえておきましょう。

1.火災保険適用の有無を確認する

台風や強風、落雷といった自然災害が原因でテレビアンテナが故障した場合、火災保険が適用されて修理費用の一部または全額が補償される可能性があります。 火災保険が適用されれば、修理費用の自己負担額を大幅に減らすことができるかもしれません。
火災保険が適用される自然災害の種類や免責金額、申請手順について紹介します。

火災保険が適用される可能性が高い自然災害の種類

火災保険の保険金でアンテナ修理費用を補償される可能性があるのは、以下のような自然災害が原因でアンテナに損害を受けたと判断された場合です。

ただし経年劣化による故障や施工不良によるもの、地震・噴火・津波による損害に該当する場合などは、補償の対象外です。現在加入している火災保険の補償内容を確認しましょう。

申請前に必要な免責金額の確認

火災保険が適用されると判断された場合でも、必ずしも修理費用の全額が保険金として支払われるとは限りません。保険会社に申請をする前に「免責金額（自己負担額）」と支払い方式を確認しましょう。

保険金の支払い方式には、損害額が一定額を超えたときに損害額の全額が支払われる「フランチャイズ方式」と、損害額から免責金額を差し引いた金額を保険金として支払われる「エクセス方式（免責方式）」の2種類があります。

たとえば免責金額が10万円の場合、損害額5万円〜20万円で比較すると、下記のとおりです。

修理費用が免責金額をわずかに超えた場合、受け取れる保険金が少なく、保険申請の手間を考えると割に合わないケースもあります。 

保険契約の免責金額と支払い方式を確認し、修理にかかる費用の見積もりと比較検討することが大切です。

テレビアンテナの修理で火災保険を申請する5つの手順

自然災害の影響でテレビアンテナの損害を受け、火災保険を利用できると判断した場合、契約している保険会社、または代理店に連絡しましょう。保険金を請求するにあたって、保険会社による調査や審査にあわせて、修理業者に被害状況の撮影を依頼する必要があります。

具体的な手順は、下記のとおりです。

保険会社による審査・調査から保険金の支払いまでにかかる期間は、損害状況によって異なります。提出に必要な書類を含め確認しながら進めましょう。

2.相見積もりで費用を比較する

テレビアンテナの修理業者を選ぶときは1社だけでなく、複数の業者から見積もりを取りましょう。作業費には明確な定価がないので、1社の見積もりだけだと適正な料金かどうかが判断できないからです。

料金だけでなく、以下のようなポイントも確認したうえで依頼したい業者を選びましょう。

複数のアンテナ修理業者から見積もりを取る

3.自分でテレビアンテナを修理する

自分でテレビアンテナを修理するのも、費用を抑える方法のひとつです。金具や工具のほかに知識や技術があれば、テレビアンテナの修理ができ、5,000円〜1万5,000円の費用が抑えられるでしょう。

ただし、テレビアンテナの設置場所によっては屋根の上に上がる必要があり、転落のリスクが伴います。あわせて作業中に部品や機材を落としてしまうと、周囲の人を巻き込む事故を引き起こすことも否定できません。

無理をせず、プロの業者に修理を依頼することも選択肢に入れましょう。

自分でテレビアンテナ修理ができる可能性が高い4つの症状

「テレビが映らない」「画面が真っ黒になってしまう」といった症状によっては、すぐに業者に依頼することもなく、自分で直せる可能性があります。

主な症状と対処法は、以下のとおりです。

1.テレビの映像は映らないが音は出る

映像が映らないものの、音だけが出るときはテレビ本体の電源を切ってコンセントからプラグを抜いてみましょう。2〜3分後、再び電源プラグを差し込んで、テレビ本体の電源を入れます。

テレビ本体に内蔵されたコンピュータにトラブルが発生している可能性があり、加えてケーブルの接触不良が生じている可能性があるでしょう。テレビの再起動、またはケーブルの緩みが改善できないときは、ケーブルの交換も含めて業者に相談することをおすすめします。

2.「E201」以外のエラーコードが表示されている

テレビの画面に「E201」と表示された場合は、業者にテレビアンテナの修理を依頼する必要があります。一方で、下記のエラーコードがテレビの画面に表示された場合は、自分で対応できるケースがあるので試してみましょう。

3.テレビ画面にノイズが入る

テレビ画面にノイズが入るときは、アンテナケーブルに抜けや緩みがないか確認しましょう。しっかり接続し直すことで正常に画面が映ります。

改善できない場合は、電波の受信が弱くなっている可能性があるため、ブースターの設置も検討しましょう。

4.テレビの映像が映らない・音も出ない

テレビの画面が真っ暗で音も映像も映らないときは、B-CASカードを差し直してみましょう。カードのICチップに接触不良を起こしている可能性があるからです。

あわせてアンテナの受信設定や電源プラグの緩みなども確認しましょう。それでも改善できないときは、テレビ本体が故障している場合もあります。

テレビアンテナの修理はどこに頼む？4つの依頼先を比較

テレビアンテナの修理にあたって、持ち家にテレビアンテナを取り付けたとき、業者に依頼できます。ただしマンションやアパートといった賃貸物件の場合は、大家または管理会社に連絡して許可を得てから修理を行う必要がある点に注意しましょう。

テレビアンテナの修理ができるのは、主に4つの依頼先です。

1.アンテナ工事の専門業者

テレビアンテナの取り付けや修理に特化した工事を行う業者です。

修理費用の相場は5,000円〜50,000円が目安ですが、作業内容によって大きく変わります。アンテナの方向調整や立て直しの修理費用は5,000円〜3万円が相場ですが、アンテナ本体を交換すると3万円〜8万円以上と高くなる傾向です。

第二種電気工事士の資格を持つ作業員が在籍しており、見積もりから電波調査、施工まで専門的な知識やスキルを生かして作業を行います。保証やアフターフォローが充実する一方で、地域によっては出張費などがかかる業者もあるので注意しましょう。

地域のアンテナ工事業者に修理を依頼する

2.家電量販店・ホームセンター

ヤマダ電機やケーズデンキといった大手家電量販店や、カインズホーム、コーナンといったホームセンターもテレビアンテナの修理を依頼できます。修理費用の相場は1万円〜13万円とアンテナ専門の工事業者より割高になる傾向です。

家電量販店、またはホームセンターが提携する地域の電気工事業者などに作業を委託しているのが主な理由で、店舗の利益や仲介手数料などが費用に上乗せされます。直接店舗で修理の依頼ができる一方で、時期によっては予約が取りにくい点に注意が必要です。

3.ハウスメーカー・工務店

家の修繕を対応してもらえるハウスメーカーや工務店に依頼するのも選択肢のひとつです。費用相場は3万5,000円〜10万円ですが、アンテナの種類や作業内容によっては10万円以上かかる場合もあります。

住宅のメンテナンスも同時に依頼できる一方で、修理作業を行うのは家電量販店のケースと同様に外部の提携業者です。使用するアンテナの種類や設置方法の選択肢が限られる可能性があります。

4.地元の電器店

地域に根付いた街の電器店も2万円〜4万円を目安にテレビアンテナの修理を依頼できます。地元の電波状況を熟知していることもあり、豊富な知見を生かして円滑に対応してもらえるのが特徴です。

手厚いアフターフォローや価格交渉が受けられる一方で、取り扱う機材が少なかったり、時期によっては手配しづらいこともあるので注意しましょう。

テレビアンテナ修理を依頼した費用を含むユーザーからの口コミ

費用を含む専門の工事業者にテレビアンテナの修理を依頼したミツモア利用者からの口コミを紹介します。

相見積もりでアンテナ修理費用を抑えよう

テレビアンテナの修理にかかる費用は、アンテナ本体の状況だけでなく、電波の受信環境によって大きく変わります。症状によってはブースターの設置や、アンテナ本体の交換が必要です。場合によっては20,000円以上かかる場合もあるので、複数の業者から見積もりを取って比較したうえで選びましょう。ミツモアなら、簡単な質問に答えるだけで最大5つの業者から見積もりが届きます。料金や作業内容、口コミなどの情報を掲載しており、依頼者のニーズにあった業者を選べるので安心して利用できるでしょう。