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確定申告と一緒に贈与税申告をしよう|手続き方法を解説【2020年版】

最終更新日: 2020年01月16日

確定申告とは、所得税額を計算して申告する手続きです。そして贈与税申告は、他人から財産を譲り受けた際に行う手続きになります。どちらも同時期に申告時期が訪れるので混同してしまいがちなところです。

本記事では、贈与税の概要や納税義務が発生する条件、納税方法について詳しく解説します。

確定申告と同時期に!贈与税の申告方法【2020年版】

確定申告の提出書類を作成する女性
確定申告と同時期に!贈与税の申告方法

確定申告と同時期に行われる贈与税の申告ですが、具体的にどのように申告を行えばいいのでしょうか。まずは贈与税の申告方法についてみていきましょう。

贈与税の申告方法

贈与税申告の時期は確定申告の時期と重なっているため、税務署は非常に混雑しており、長時間待たされることを覚悟しなければいけません。

書類の内容に問題がないと判断した人であれば、郵送による方法と電子申告による方法があります。

郵送での申告は普通郵便でも可能ですが、贈与税の申告書は大事な書類です。確実に郵送したことを証明するためにも、レターパックや書留などの郵送記録が残る方法を選択した方がいいでしょう。

電子申告は、国税庁のホームページから申告できます。確定申告でe-Taxを利用している人は、同様にe-Taxで申告でき、カードリーダーや電子証明がない人は、同じホームページから「書面提出」をクリックして進むと、最終的に申告することができます。

2020年1月から国税庁が「スマート申告」という、スマホからe-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して確定申告を行えるサービスを開始しました。

しかし、贈与税もスマホで申告できるかも!と思った方には残念なお知らせなのですが、スマート申告では所得税の申告しか行えません。なので贈与税をe-Taxを使って申告をする際にはPCを使いましょう。

e-Taxについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

関連記事:確定申告をe-Taxで申請すると10万円控除される!やり方とメリット|ミツモア

贈与税申告書類は4種類

贈与税の申告書類は次の4種類があり、それぞれ申告の目的に応じた書類を使用します。

  • 第一表(贈与税の申告書兼贈与税の額の計算明細書)
  • 第一表の二(住宅取得等資金の非課税の計算明細書)
  • 第二表(相続時精算課税の計算明細書)
  • 相続時精算課税選択届出書

申告方法によって提出書類は異なる

暦年課税は、第一表のみを使用します。相続税精算課税を申告する場合は、第一表と第二表に加えて、相続時精算課税選択届出書を使用し、同時に住宅取得の際の贈与税の特例を適用する場合は、第一表の二も添えて提出します。

これらの関係を表にまとめると次のようになります。

申告の方法第一表第一表の二第二表相続時精算課税選択届出書
暦年課税のみ
相続時精算課税のみ
暦年課税と相続時精算課税
住宅取得贈与の特例と暦年課税
住宅取得贈与の特例と相続時精算課税


必要書類を取り違えないようにしましょう。心配な方は贈与税の申告をする際に所轄の税務署に赴き、税務署の担当者に直接提出して内容を確認してもらう方法が最も確実です。

贈与税を納めないとペナルティが発生する

社会保険に未加入の場合のペナルティー
贈与税をきちんと納めよう

贈与税をきちんと納めましょう。もし贈与税の申告を怠ったらどうなるでしょうか。すぐにはその事実が分からなくても、贈与税の基礎控除額を超えるような金銭の贈与をした場合、税務署は預金通帳からのお金の流れなどを突き止められます。

無申告が発覚する確率は高いと考えてください。

申告期限を過ぎた後に申告をしていないことが判明すると「無申告加算税」が課せられ、税務署の調査を受けてから贈与税申告をした場合、本来納める贈与税に加えて最大で税額の20%分の無申告加算税が課せられてしまうので注意しましょう。

さらに本来納めるべき期限から遅れて納付すると、借金した場合の利息に該当する延滞税も納める必要が出てきます。

延滞税は年によって変動するのですが、2018年の税率では提出期限の翌日から2カ月以内の提出であれば年2.6%、2カ月を超えれば年8.9%となっており、贈与税を申告しなかったことが、意図的・悪質だと税務署から判断された場合、無申告加算税よりも重い重加算税が課せられるので気を付けましょう。

重加算税の税率は、本来納める税額のなんと40%にもなるため、重加算税を支払う羽目にならないようにしっかり申告するのが吉です。

確定申告の期間は贈与税の申告も忘れずに

配偶者控除の申請し忘れや誤りを発見したら
贈与税の申告を忘れずに!

1年の間に贈与を受けた財産の額が110万円を超えると、贈与税を納付しなくてはなりません。贈与税を納付する際の申告手続について詳しくみていきましょう。

贈与税の申告・納税義務が生じるケース

贈与税の申告は、毎年2月から3月中旬までの時期に行われ、確定申告と同じ時期になりますのでご注意ください。

贈与税の申告義務があるのは、1年の間に贈与を受けた財産の額が110万円を超える人です。

そして、贈与税を納める場合は「暦年課税」か「相続時精算課税」から課税方法を選択することになります。2つの課税方法については、次から詳しく解説していくのでご安心ください。

贈与税の暦年課税とは?条件と計算方法

贈与税は、1年間に贈与を受けた財産の額が110万円を超える場合に課せられ、複数の人から贈与があった場合や1人の人から複数回の贈与があった場合は、その合計額が対象になります。

110万円以下の贈与の申告が不要となっているのは、基礎控除額が110万円なので申告をしても贈与税が課されないからです。

この制度を活用して1年ごとに110万円以下の贈与をすることを「暦年贈与」といいます。

暦年課税を選択した場合の贈与税率

贈与税は、贈与者との続柄や受贈者の年齢によって適用される税率が異なります。

受贈者が20歳以上で、直系尊属(祖父母や両親)である贈与者から財産の贈与を受けた場合は「贈与税の速算表」の「特例贈与財産用」の特例税率を適用し、逆にこれに該当しない場合は「一般贈与財産用」を適用するのです。

それぞれの税率は次のとおりです。

【速算表(特例贈与財産用)特例税率】

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
1,500万円以下40%190万円
3,000万円以下45%265万円
4,500万円以下50%415万円
4,500万円超55%640万円

【速算表(一般贈与財産用)】

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1,000万円以下40%125万円
1,500万円以下45%175万円
3,000万円以下50%250万円
3,000万円超55%400万円

たとえば祖父から500万円の贈与を受けた場合の計算は次のようになります。

500万円(贈与額)-110万円(基礎控除額)=390万円(基礎控除後の課税価)

今回は祖父(親族)からの贈与なので、特例贈与財産用の速算表を適用します。

390万円(基礎控除後の課税価)×15%(税率)-10万円(控除額)=48万5千円

上記の計算結果より、祖父から500万円贈与された場合の贈与税額は48万5千円になります。

相続時精算課税とは?

贈与者(贈る側)が60歳以上で受贈者(贈られる側)が20歳以上の子や孫の場合には、「相続時精算課税」を選択できます。

この課税方法は贈与を受けた資産の額が2,500万円以下であれば、将来相続が発生した際に、この贈与額を相続財産に加えて相続税として納税するというものであり、贈与税の申告において相続時精算課税を選択した場合は、この時点で贈与税は課せられずに将来相続税として納めることになるのです。

そして、2,500万円を超える贈与があった場合には、2,500万円を超える金額に対して一律20%の贈与税が課せられ、将来相続税が発生した際には、このとき収めた贈与税が相続税の中に繰り入れられるので、この贈与税額が相続税納付額よりも多かった場合は、還付されることになります。

贈与税と相続税の違いについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

関連記事:贈与税と相続税ではどちらが得?~事例をまじえて違いを比較~|ミツモア

相続時精算課税制度を適用した際の贈与税額

具体例で説明しましょう。父親から4千5百万円贈与された場合の計算は、次のようになります。

4,500万円(贈与額)-2,500万円(特別控除額)=2,000万円

そして2,500万円を超える2,000万円に対して税率20%をかけると、贈与税額が算出されます。

2,000万円×20%=400万円

この計算により贈与税申告の際に相続時精算課税を選択した場合は400万円を納付することがわかるのです。

ただし、相続発生時には、贈与された4,500万円を相続財産に加えた額で相続税を算出するため、これにより算出された相続税の納付額が400万円以下だった場合は、余った金額は還付されます。

相続時精算課税を選択した場合、暦年贈与に変更できない

相続時精算課税はー度選択したら、その贈与者からの贈与については二度と暦年贈与に変更することはできません。また贈与を受けた際に相続時精算課税を選択する場合は、贈与された翌年の贈与税の申告期間中に申告をしないと、特別控除の適用を受けることはできません。

住宅取得資金に関する贈与税の特例

2021年12月31日までの間に、両親や祖父母からの贈与金で、マイホームを取得したり新築や増築をした場合には、次に示す金額までは非課税になります。

住宅の契約締結日省エネ住宅等左記以外の住宅
2020年3月31日まで1,200万円700万円
2020年4月1日~2021年3月31日1,000万円500万円
2021年4月1日~2021年12月31日800万円300万円

この贈与税の特例を受けるためには、次に示す条件をすべて満たす必要があります。省エネ住宅等とは、省エネ等基準や免震、バリアフリーなどの予め定められた基準に適合した住宅を対象にしています。

  1. 贈与者の子か孫であること。
  2. 贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であること。
  3. 贈与を受けた年の年分の所得税に係る合計所得金額が2,000万円以下であること。
  4. 平成21年分から平成26年分までの贈与税の申告で「住宅取得等資金の非課税」の適用を受けたことがないこと。
  5. 自己の配偶者、親族などの一定の特別の関係がある人から住宅用の家屋の取得をしたものではないこと。
  6. 贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築等をすること。
  7. 贈与を受けたときに日本国内に住所を有していること。
  8. 贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住すること又は同日後遅滞なくその家屋に居住することが確実であると見込まれること。
参考:国税庁

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もし贈与税の申告が複雑で手に負えないと感じたら、税理士に依頼してみてはいかがでしょうか。税理士に依頼すると、贈与税の申告に際して、どうすれば節税になるのか、いろいろなアドバイスをしてもらえます。

また贈与税の申告書に記載漏れがあれば、税務調査の対象になることもあります。個人が自主申告をして税務調査の対象になれば、税務署員に対応するのは申告者のみになるのですが、税理士が代理申請した場合は、税理士が対応してくれます。

しかも、税理士が申告した書類は間違いが少ないことから、そもそも税務調査の対象になる確率が低いのです。

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