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確定申告をe-Taxで提出しよう!必要なものや確定申告の流れを解説

最終更新日: 2024年06月28日

e-Taxを使えば、確定申告書の作成から提出まで自宅ででき、また添付書類を一部省略することもできるので便利です。パソコンで申告書を作れるので手書きする必要がなく、税務署に行く手間もかかりません。

この記事では、確定申告をe-Taxでするメリットやe-Taxで確定申告をするときの手続きの流れを紹介します。e-Taxを使うための事前手続きも解説していますので、e-Taxの利用を検討している方は早めに手続きをするようにして下さい。

確定申告書の提出方法は3種類

確定申告書の提出方法は3種類
確定申告書の提出方法は3種類(画像提供:PIXTA)

確定申告書は、所得の生じた年の翌年2月16日~3月15日の間に税務署に提出します。

確定申告書の提出方法には、持参・郵送・e-Taxの3種類があるので、期限までにいずれかの方法で提出しましょう。

税務署に持参する

手書きで作成した確定申告書や確定申告書等作成コーナーを使って作成・印刷した確定申告書は、税務署に直接持参すれば提出できます。

税務署の開庁時間は平日8時半~17時で、土日祝日は受け付けていませんが、時間外であっても時間外収受箱に投函すれば提出が可能です。

一部の税務署では2023年2月19日と2月22日の日曜日も開庁して確定申告書の受付を行うので、管轄の税務署が開庁するかどうか気になる場合には国税庁のホームページなどで確認しましょう。

郵送する

確定申告書を税務署に郵送して提出する場合、ゆうパックやゆうメールではなく、郵便物又は信書便物として送付する必要があります。消印日が提出日となりますが、投函のタイミングによっては消印日が翌日になることがあるので、申告期限直前に提出する場合は注意が必要です。

収受日付印のある確定申告書の控えが必要な人は、複写により作成した申告書の控えと切手を貼付した返信用封筒を同封して郵送します。

確定申告書を郵送によって提出すれば税務署に行かずに済み、e-Taxのように事前の利用申請手続きをする手間はかかりません。しかし書類に不備があるとやり取りに時間がかかる点がデメリットです。申告期限を過ぎないように早めの郵送を心掛けましょう。

e-Tax

e-Taxとは所得税の確定申告書の提出をネットでできる「国税電子申告・納税システム」のことで、申告だけでなくダイレクト納付やインターネットバンキングなどの方法で税金の納付も行えます。

e-Taxを利用するためには利用者識別番号の取得など事前の手続きが必要ですが、自宅や事務所に居ながら申告や納税の手続きを終えられる便利なシステムです。

e-Taxは所得税だけでなく、消費税や贈与税などの申告にも対応していて、以下の画面のように作成したい申告書の種類をログイン後に選べるようになっています。個人事業主が確定申告をe-Taxで行えば、所得税だけでなく消費税も申告できるのでおすすめです。

確定申告作成コーナー
確定申告作成コーナーの「e-taxで提出」を選択する画面

税理士に依頼する

自分で確定申告書を作成して提出する持参・郵送・e-Taxとは少し違いますが、確定申告書の作成・提出を税理士に依頼する方法もあります。

税理士報酬の支払いが必要になってしまい費用がかかる点や資料の連携に手間がかかる点はデメリットですが、メリットも多いので税理士への依頼を検討してみても良いでしょう。

税金の専門家に依頼すればミスなく適切な内容で申告できるので安心ですし、個人事業主であれば領収書の整理や記帳、申告書の作成を自分で行わずに済ませることができるので経営に集中できる点がメリットです。

また税理士に相談すれば、節税に役立つアドバイスを受けられるので、納税額を減らせることもあります。

確定申告をe-Taxで行うことのメリットとデメリット

確定申告をe-Taxで行うことのメリットとデメリット

確定申告期間中であれば原則24時間いつでも申告ができるなど、e-Taxには様々なメリットがあります。デメリットも多少はありますが、メリットのほうが大きいので確定申告はe-Taxで済ませるのがおすすめです。

自宅で確定申告を行うことができる

パソコンとネット環境があれば、自宅から確定申告書を提出できる点がe-Taxの大きなメリットです。混雑することが多い確定申告期間中の税務署に行ったり長時間待ったりする必要がありません。住んでいる場所から税務署が遠い人は税務署に行くだけでも大変ですが、e-Taxを使えば時間の節約になります。

24時間提出可能

通常e-Taxを利用できるのは原則平日のみで、土日は一部の日程しか使えません。しかし確定申告期間中は、土日祝日も含めて基本的に全日24時間利用できます。

平日は仕事で忙しい会社員の方でもe-Taxを使えば、土日祝日に確定申告書を作成して提出できる点がメリットの1つです。

ただしシステムメンテナンスなどの理由で一部利用できない時間帯があります。詳細な利用可能時間を知りたい場合は、以下のページで確認して下さい。

自動計算機能や誤入力防止機能がある

e-Taxで1つ1つ必要な数値を入力していくと、自動的に集計や計算が行われます。手書きで申告書を作成する場合に比べて計算ミスや転記ミスが起きにくく、この点もe-Taxのメリットの1つです。

e-Tax「収入金額・所得金額の入力」​
e-Tax「収入金額・所得金額の入力」​

たとえば上記の画面で所得区分ごとに「入力する」ボタンを押すと、各々の所得金額を入力する画面が開きます。各所得区分で入力した金額の合計額は自動的に計算されて下の合計の欄に表示されるので、集計ミスをする心配はありません。

e-Tax「生命保険料控除」
e-Tax「生命保険料控除」

また所得控除によっては所定の計算式をもとに控除額を計算する必要がありますが、e-Taxでは必要な情報を入力すると自動的に控除額が計算されるので便利です。たとえば支払った生命保険料の金額を入力すると、生命保険料控除額が自動的に計算されるので、自分でわざわざ計算式に当てはめて計算する必要はありません。

さらにe-Taxでは入力漏れがある場合などにエラーメッセージが出るので、未記入に気付かないまま申告書を提出してしまう可能性が低くなり安心です。

添付書類を省略できることがある

確定申告書を提出する際には、必要に応じて書類の添付が必要になります。しかしe-Taxで確定申告をする場合、一定の添付書類を省略でき、たとえば以下の書類については省略が可能です。

  • 雑損控除の証明書
  • 社会保険料控除の証明書
  • 小規模企業共済等掛金控除の証明書
  • 生命保険料控除の証明書
  • 地震保険料控除の証明書
  • 寄附金控除の証明書
  • 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)

なお上記の書類は、申告期限から5年間は税務署から提出を求められる可能性があります。添付不要の書類であっても5年間は保管するようにして下さい。

還付がスピーディー

還付申告をして税金の払戻しを受ける場合、還付金が振り込まれるまでに通常は1カ月又はそれ以上かかります。しかしe-Taxで還付申告をすると3週間程で入金されるので、還付金を少しでも早く受け取りたい人にはe-Taxがおすすめです。

1月中にe-Taxで還付申告をすれば還付までの期間はさらに短くなり、2~3週間程度で還付金の振込が完了します。

青色申告特別控除の控除額が10万円増える

青色申告者が青色申告特別控除の適用を受ける場合の控除額には、10万円・55万円・65万円の3種類があります。

具体的には以下の3つの要件を満たす場合は55万円、満たさない場合は10万円、以下の要件に加えて「仕訳帳・総勘定元帳の電子帳簿保存」又は「e-Taxによる確定申告」を行えば65万円の控除を受けられます。

  1. 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること
  2. 1の所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること
  3. 2の記帳に基づいて作成した貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して法定申告期限内に提出すること

昨年まで65万円の青色申告特別控除の適用を受けていた人でも、e-Taxを使っていなければ今回からは55万円になってしまい65万円の控除は適用できません。控除額を10万円増やして税負担を軽減するためにも確定申告はe-Taxで行うことをおすすめします。

【デメリット】事前の準備に手間がかかる

e-Taxのデメリットを敢えて挙げるとすれば事前の準備に手間がかかることです。

マイナンバーカード方式の場合にはマイナンバーカードの発行手続きが必要で、ID・パスワード方式の場合はIDとパスワードの発行手続きを事前に税務署に行っておこなう必要があります。

マイナンバーカードを持っておらず発行手続きから始める場合、e-Taxを使えるようになるまで1カ月以上かかる場合もあります。e-Taxを初めて使う人は申告期限に間に合うように早めに準備や手続きを進めることが大切です。

確定申告をe-Taxで行うために必要なもの

確定申告をe-Taxで行うために必要なもの

確定申告をe-Taxで行う方法には「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2種類があります。

マイナンバーカードを使ってログインする方式が「マイナンバーカード方式」、マイナンバーではなく専用のID・パスワードを使ってログインする方式が「ID・パスワード方式」です。

e-Taxを利用するにあたって事前に準備するものは、マイナンバーカード方式とID・パスワード方式で異なります。

マイナンバーカード方式

パソコンを使ってマイナンバーカード方式でe-Taxを利用する場合には、以下のものが必要です。

  • 推奨環境を満たすパソコン及びインターネットに接続できる環境
  • 電子証明書が登録されたマイナンバーカード及びマイナンバーカード読取対応のスマホ(またはICカードリーダライタ)
  • 確定申告書を作成するために必要な書類(収入や経費が分かる書類、控除関係書類等)

推奨環境とは国税庁において動作を確認した環境を指し、Windows・Macそれぞれの推奨環境は以下のサイトに掲載されています。推奨環境以外ではe-Taxを使用できない可能性があるので注意しましょう。

電子証明書とは、e-Taxを利用する際に作成されたデータの作成者とそのデータが改ざんされていないことを確認するための証明書です。e-Taxを利用する際には電子証明書が原則必要になります。

e-Taxで利用できる電子証明書にはいくつかありますが、マイナンバーカード方式で使うのは基本的にマイナンバーカードに登録された電子証明書です。

そのためマイナンバーカード方式でe-Taxを利用するためには、電子証明書が記録されたマイナンバーカードが必要になります。マイナンバーカードを持っていない場合は、「マイナンバーカードの取得方法」で解説する方法に従って事前にマイナンバーカードを取得しましょう。

またマイナンバーカード読取対応のスマホか、マイナンバーカードを読み取れるICカードリーダライタが必要です。マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンは以下で確認できます。

パソコンからマイナンバーカード方式でe-Taxを利用する場合、ICカードリーダライタか、マイナンバーカードの読取対応スマホとの連携(QRコード認証)で対応できます。

ICカードリーダライタは家電量販店などに行けば数千円で購入可能です。

ID・パスワード方式

ID・パスワード方式では電子証明書が必要ないため、マイナンバーカードやICカードリーダライタは不要ですが、その代わりに「利用者識別番号・暗証番号が記載された通知書」が必要になります。

「利用者識別番号・暗証番号が記載された通知書」とは、ID(利用者識別番号)とパスワードの発行手続きをすると受け取れる書類(オンラインで発行を受けた通知又は税務署から送付を受けた通知書)です。

通知書に記載されているIDとパスワードを使えばe-Taxを利用できるようになります。

なおID・パスワード方式ではマイナンバーカードがなくても利用申請をできますが、マイナンバーカードを使って以下のサイト内の「ID・パスワード方式の届出」からID・パスワード方式の利用申請をすることも可能です。

この場合には利用申請時にマイナンバーカードとICカードリーダライタを用意することになります。

マイナンバーカードの取得方法

マイナンバーカードを取得するためには顔写真を提出して交付申請をする必要があります。交付申請の方法は以下の4つです。各申請方法の詳細な内容は下記サイトで確認できるので、実際にマイナンバーカードの発行申請をする方は事前に確認して下さい。

  • スマホによる申請
  • パソコンによる申請
  • まちなかの証明写真機からの申請
  • 郵送による申請

交付申請をすると1カ月ほどして交付通知書が市区町村から届きます。交付通知書に記載された交付場所・交付期限を確認し、本人確認書類等を持参して期限までに受け取りに行けば手続きは完了です。

交付通知書が届くまでに1カ月前後かかるうえに、仕事が忙しいなどの理由で交付場所にすぐに取りに行けない場合、マイナンバーカードの受け取りまでさらに時間がかかります。

マイナンバーカード方式でe-Taxの利用申請をする場合には、確定申告の期限から逆算して早めにマイナンバーカードの交付申請をするようにして下さい。

スマホで確定申告を行うには?

e-Taxはスマホ版も提供されています。これまでは申告できる所得に制限も多かったですが、年々申告できる範囲が拡大し、2023年現在は不動産所得や事業所得も申告できるようになりました。

また収支内訳書や青色申告決算書も、スマホ上で作成できます。

関連記事:スマホで確定申告するやり方は?2023年の変更点や手順を解説

ID・パスワード方式の場合はパソコン版と同じく事前に税務署に行くなどして、IDとパスワードを発行する必要があります。

マイナンバーカード方式の場合は「マイナポータル」というアプリをダウンロードしてマイナンバーカードを読み込みましょう。

確定申告をe-Taxで行うときの流れ

確定申告をe-Taxで行うときの流れ

確定申告をe-Taxで行う場合には事前に利用者識別番号を取得する必要があり、マイナンバーカード方式では電子証明書が必要になります。

以下ではこれらの取得方法も含めて確定申告をe-Taxで行うときの流れを紹介するので、初めてe-Taxを使う場合にはやり方を確認して実際に手続きを行って下さい。

利用者識別番号の取得

マイナンバーカード方式とID・パスワード方式のいずれの場合でもe-Taxを利用するためには利用者識別番号(半角16桁の番号)の取得が必要です。

ただし実際にe-Taxを使って確定申告をするときに利用者識別番号の入力が必要になるのはID・パスワード方式だけです。

マイナンバーカード方式ではマイナンバーカードを読み込めばe-Taxを使えて確定申告ができるので利用者識別番号を入力する必要はありません。

マイナンバーカードがない場合の取得方法

マイナンバーカードを持っておらずID・パスワード方式でe-Taxの利用申請をする方は以下のいずれかの方法で利用者識別番号を取得して下さい。

  1. Webから利用者識別番号を取得する
  2. 税務署に行ってID・パスワード方式の届出を作成・送信する
  3. 書面を郵送して利用者識別番号を取得する

1のWeb申請では以下のサイトから開始届出書を作成・提出します。

2の税務署に直接行って届出を行う方法では税務署職員による本人確認が行われるので運転免許証などの本人確認書類を忘れずに持参して下さい。

3の書面申請で使う用紙は以下のサイトからダウンロードが可能です。必要事項を記入して税務署に郵送しましょう。

マイナンバーカードがある場合の取得方法

マイナンバーカード方式でe-Taxの利用申請をする場合はマイナンバーカードとICカードリーダライタを用意して以下のサイトから手続きを行います。

「マイナンバーカードの読み取りへ」ボタンを押して表示される画面に従って手続きを進めて利用者識別番号を取得して下さい。

また確定申告書等作成コーナーの「ID・パスワード方式の届出」から申請して利用者識別番号を取得することもできます。

電子証明書の取得

申告データを送信する際、データを利用者本人が作成して改ざんされていないことを確認するために電子署名が必要になります。電子署名に関連して事前に取得しておかなければいけないのが電子証明書で、書面取引における印鑑証明書にあたるものです。

ただしID・パスワード方式でe-Taxを利用する場合は、事前に本人確認が行われているため電子証明書による電子署名は不要になります。そのため電子証明書を取得する手間はかかりません。

マイナンバーカード方式ではマイナンバーカードに登録された電子証明書を使用します。マイナンバーカードの交付申請をする際に次の3つのパスワードを設定して下さい。

  • 署名用電子証明書:英数字6文字以上16文字以下。申告等データに電子署名を行う際に使用
  • 利用者証明用電子証明書:数字4桁。e-Taxにログインする際に使用
  • 券面事項入力補助用:数字4桁。マイナンバーカード方式の利用開始時において4情報(氏名・住所・生年月日・性別)を読み取る際に使用

確定申告書を作成する

確定申告書等作成コーナーから確定申告書の作成画面を開きます。マイナンバーカード方式であればマイナンバーカードの暗証番号が、ID・パスワード方式であれば利用者識別番号とパスワードがログインの際に必要です。

申告する内容が分かるように、収入や経費が分かる書類を手元に用意して入力していきます。会社員であれば源泉徴収票、個人事業主であれば領収書や帳簿等を確認しながら入力し、所得控除の適用を受ける場合には必要に応じて控除関係書類(生命保険料控除証明書等)も用意して下さい。

作成した確定申告書を送信する

確定申告書を作成し終えたら税務署宛に送信して手続きは完了となります。なおデータファイルをパソコンにダウンロードしておけば、確定申告書等作成コーナーを使って後からデータを読み込むことができて画面上で申告内容を確認できるので便利です。

たとえば申告データを保存しておいて損失の繰越額を確認できるようにしておけば、翌年にe-Taxで確定申告をする際に損失繰越額をすぐに確認できて所得税の計算がしやすくなります。

納税手続きを行う

所得税の納付は確定申告の期限までに終える必要があり、e-Taxでは確定申告書の提出だけでなく納税手続きも行えます。税金の納付方法にはいくつかありますが、その中の1つがダイレクト納付と呼ばれる方法です。

e-Taxによる簡単な操作で預貯金口座からの振替によって納付できるもので、以下のサイトからダウンロードできる「ダイレクト納付利用届出書」等を事前に提出して申請をしておくと利用できます。

e-Taxを使って申告データを送信すると、メッセージボックスに「 納付区分番号通知」が届くので、通知を開いて「今すぐに納付される方」又は「納付日を指定される方」のいずれかを選択して、事前登録した預金口座から納税額を振り込む仕組みです。

なおセキュリティ対策の観点から、個人納税者に係るe-Taxのメッセージボックスの閲覧には原則としてマイナンバーカード等の電子証明書が必要になります。しかし納付区分番号通知については電子証明書なしで閲覧ができるので、ID・パスワード方式を利用している人でも通知内容を確認できてダイレクト納付が可能です。

また納税の方法にはダイレクト納付以外のやり方もあり、クレジットカードで納付する方法や金融機関又は税務署の窓口で現金で納付する方法などで納税することもできます。

確定申告書等作成コーナーでの確定申告のやり方

確定申告書等作成コーナーでの確定申告のやり方
確定申告書等作成コーナーでの確定申告のやり方(画像提供:PIXTA)

確定申告をe-Taxでやる場合には確定申告書等作成コーナーにアクセスして申告書の作成や送信を行います。マイナンバーカード方式であればマイナンバーカードとICカードリーダライタを、ID・パスワード方式であれば利用者識別番号とパスワードを用意して以下のサイトにアクセスして下さい。

ここではマイナンバーカード方式とID・パスワード方式の確定申告のやり方をそれぞれ画像付きで紹介します。

マイナンバーカード方式でのやり方

確定申告書等作成コーナー・トップ画面の「作成開始」ボタンを押すと、「税務署への提出方法の選択」画面が開きます。「e-Taxで提出/マイナンバーカード方式」を押すと事前準備として必要なファイルのダウンロード画面に移るので、表示内容に従ってセットアップを行って下さい。

マイナンバー方式でのやり方
マイナンバーカード方式でのやり方 ※画像は国税庁提供資料より一部抜粋(セットアップ)

セットアップが完了すると、「マイナンバーカード認証」画面が開きます。ICカードリーダライタにマイナンバーカードをセットして読み取りボタンを押し、マイナンバーカードの「利用者証明用パスワード」(数字4桁)を入力して「OK」をクリックして下さい。

マイナンバーカード方式でのやり方(利用開始手続き)
マイナンバーカード方式でのやり方(利用開始手続き) ※画像は国税庁提供資料より一部抜粋

マイナンバーカード方式を初めて利用する場合は、「マイナンバーカード方式の利用開始」画面が表示されるので画面の指示に従って手続きを進めます。マイナンバーカードの情報を直接入力する方法とマイナンバーカードを読み取る方法があり、上記の画面は後者の方法を使った場合の手順です。マイナンバーカードの券面事項入力補助用パスワード(数字4桁)の入力が必要になります。

マイナンバーカードの情報を読み取り利用者情報の入力・送信が終わると確定申告書を作成できるようになるので、所得や所得控除に関する情報などを入力して申告書を作成して提出しましょう。

ID・パスワード方式でのやり方

マイナンバーカード方式と同様に確定申告書等作成コーナー・トップ画面の「作成開始」ボタンを押して「税務署への提出方法の選択」画面を開きます。「e-Taxで提出/ID・パスワード方式」を押すと以下の「e-Taxを行う前の確認」画面が開くので推奨環境などを確認して下さい。

ID・パスワード方式でのやり方
ID・パスワード方式でのやり方

次に表示される「利用者識別番号等の入力」画面で利用者識別番号と暗証番号を入力します。上記のように画面が遷移して「住所等の情報の確認・訂正」画面が表示されるので、画面表示内容を確認して間違いがなければ右下の「申告書等を作成する」ボタンを押して申告書の作成を開始しましょう。

e-Taxで提出した確定申告書を修正したい場合や控えが欲しい場合

e-Taxで提出した確定申告書を修正したい場合や控えが欲しい場合

確定申告では正しい内容で申告することが大前提として求められますが、そうは言っても間違いを起こす可能性は誰にでもあります。間違いに気づいた場合には少しでも早く訂正を行って下さい。

以下では確定申告をe-Taxで行った場合に申告内容を修正する方法や申告書の控えはもらえるのかについて解説します。

e-Taxで提出した確定申告書を修正する方法

e-Taxで申告した内容に誤りがあった場合、法定申告期限内であれば、確定申告書等作成コーナーから申告書を再度作成して提出すれば問題ありません。

しかし申告期限を過ぎてから申告内容を修正する場合は、更正の請求又は修正申告の扱いになるため手続きが異なります。e-Taxで更正の請求書又は修正申告書を作成する場合、確定申告書等作成コーナー・トップ画面の下部にある「新規に更正の請求書・修正申告書を作成する」から手続きを進めて下さい。

e-Taxで提出した確定申告書を修正する方法
e-Taxで提出した確定申告書を修正する方法

通常の確定申告書の作成で使う「作成開始」ボタンを押した場合と異なり、マイナンバーカードの読み込み後又はID・パスワードの入力後に表示される画面は「作成する申告書等の選択」画面ではなく「作成する更正の請求書・修正申告書の選択」画面です。

e-Taxで提出した確定申告書の控えを入手する方法

確定申告書を書面で提出した場合には申告書等の控えがありますがe-Taxで提出した場合には控えはありません。申告等データが税務署に到達したことは申告書の提出後にメッセージボックスに格納される「受信通知」によって確認して下さい。受信通知には申告者の氏名又は名称、提出先税務署、受付日時、受付番号及び申告した税目等が表示されます。

確定申告は税理士に依頼するという選択肢も

確定申告は税理士に依頼するという選択肢も
確定申告は税理士に依頼するという選択肢も(画像提供:PIXTA)

確定申告書の作成から提出までを自宅で終えられるe-Taxを使えば、税務署に行く手間がかからず一定の添付書類を省略できるなど様々なメリットがあります。

申告書を持参または郵送する場合に比べて還付金が早く振り込まれるので還付申告をする人におすすめで、55万円の青色申告特別控除の要件を満たす場合にe-Taxで確定申告をすると控除額が65万円になる点も魅力です。

しかし確定申告をe-Taxでやる場合には資料の準備や入力をすべて自分でやらなければならず、正しく申告できているのか不安になることも少なくありません。

所得税の申告では専門知識がどうしても必要になるので、よく分からない場合には税理士へ依頼することも検討してみて下さい。

税金の専門家である税理士に依頼すればミスなく確実に確定申告を終えることができ、自分で申告する手間が省けて節税に役立つ様々なアドバイスも受けられます。

費用はかかりますが申告ミスをして修正申告等の余計な手間をかけないためにもまずは税理士に相談してみましょう。

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