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確定申告の医療費控除の明細書の書き方は?医療費控除の申請方法

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最終更新日: 2018年11月22日

確定申告の医療費控除の申請方法が変わったことはご存知でしょうか?確定申告で医療費控除を受けるためにはこの医療費控除の明細書を提出しなければなりません。

医療費控除の明細書
医療費控除の明細書

出典:国税庁ホームページ

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/02/pdf/ref1.pdf

以前は医療費の領収書を提出や提示することで医療費控除の手続きを行っていましたが、今後はこの医療費控除の明細書を提出することで医療費控除を受けることが可能です。今回は、この確定申告の際に提出する医療費控除の明細書について申請方法から書き方まで詳しく解説します。

医療費控除の提出書類が簡略化されました!

医療費控除を使って幸せな老人
医療費控除を正確に理解しよう

確定申告で医療費控除を受ける際の提出書類が簡略化されました。従来は医療費に係る領収書を全て提出や提示することで医療費控除の手続きを行っていましたが、今後は医療費控除の明細書を提出する形に変わります。まずは、この医療費控除の明細書について制度概要や提出書類を詳しく確認していきましょう。

医療費控除の明細書提出が必要となりました

平成29年分の確定申告から医療費控除の明細書提出が必要となりました。医療費控除の明細書には医療費の領収書に記載された以下の5点を記入して提出しなければなりません。

①医療を受けた人の氏名

②病院・薬局など支払先の名称

③医療費の区分(診療や医薬品購入などの区分)

④支払った医療費の額

⑤④のうち生命保険や社会保険などで補填される金額

領収書の提出は不要となりました

医療費控除の明細書を提出する代わりに医療費の領収書提出は不要となりました。ただし、税務署が医療費控除の内容を確認することもあるため、提出後5年間は医療費の領収書を自宅で保管しなければなりません。

基準を満たす医療費通知があれば作成が簡単です

加入している健康保険組合などの医療費通知があれば、医療費控除の明細書へ転記するだけで簡単に作成することもできます。ただし、その医療費通知には以下の6点が記載されていなければなりません。

①被保険者等の氏名(その健康保険に加入している人の氏名)

②療養を受けた年月

③療養を受けた者

④療養を受けた病院、診療所、薬局等の名称

⑤被保険者が支払った医療費の額

⑥保険者等の名称(加入している健康保険組合等の名称)

この方法で医療費控除の明細書を作成する場合、医療費通知に記載されている医療費については領収書の保管が不要です。ただし、上記6点全ての記載がない医療費通知の場合には、別途領収書を集計して医療費控除の明細書を作成する必要があります。

領収書が多い人は医療費集計フォームというエクセルファイルで整理できます

確定申告の際に医療費の領収書が多い人は集計に時間と手間がかかります。このような場合は、医療費集計フォームというエクセルファイルを利用して医療費控除の情報を整理してから確定申告することが可能です。この医療費集計フォームは以下のリンクからダウンロードできます。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/h29_iryohi-download.htm

この医療費集計フォームには、治療を受けた人や病院の名称、金額等を領収書単位で入力しなければなりませんが、最後の集計作業が圧倒的に楽になります。入力したデータを、国税庁の確定申告書等作成コーナーの医療費控除入力画面で読み込むと、集計結果が確定申告書の医療費控除の明細書に自動的に反映されます。つまり、電卓などを使って計算しなくても個別データの入力だけで医療費を集計することが可能です。特に扶養家族の多い方などは医療費の領収書が多くなる傾向にあるので、この医療費集計フォームを利用することで集計作業が楽になります。

平成31年度分までは今まで通り、領収書を提出することもできます

確定申告の際、医療費控除の明細書添付が必要となりましたが、平成31年分の確定申告(平成32年1に確定申告を行う分)までは従来通りの領収書提出や提示でも手続きは可能です。これは、新しい制度に移行するために従来の手続きも一定期間認めている経過措置なので、平成32年分以降は必ず医療費控除の明細書を添付する必要があります。

※1 来年元号が変わるので平成は31年までですが、国税庁などの和暦表示に合わせて表記しています。

医療費控除の明細書の書き方

医療費控除を正確に理解しよう
医療費控除を正確に理解しよう

ここまでは確定申告の際に提出する医療費控除の明細書について概要を確認しました。ここからは医療費控除の明細書の書き方について具体的な記入例を挙げながら説明していきます。医療費通知がある場合とない場合では記入する内容も変わってくるので、まずは、医療費控除の明細書に合わせて順番通り記入方法を確認してみましょう。

1.医療費通知に関する事項

基準を満たす医療費通知がある場合には医療費控除の明細書の丸囲み部分に記入します。

医療費控除の明細書の上部
医療費控除の明細書の上部

ここには医療費通知に記載されている医療費を記入します。具体例として、協会けんぽの医療費通知である「医療費のお知らせ」の見本を見ながら確認してみましょう。

医療費のお知らせの見本(見方)
医療費のお知らせの見本(見方)

加入者の支払額合計¥1068を(1)の「医療費通知に記載された医療費の額」に記載します。(2)には(1)の金額のうち、その年に支払った金額2を記載します。(3)には生命保険や社会保険などから受け取った医療費の補填部分があればそれを記載します。

医療費通知に関する事項
医療費通知に関する事項

この医療費通知に関する事項の欄に記入した医療費については医療費通知の原本提出または提示が必要となるので注意が必要です。また、この欄に記入した医療にかかった交通費などは、下欄の医療費の明細に別途記入しなければ医療費控除を受けることができません。忘れずに記入するようにしてください。

※2 協会けんぽなどの健康保険組合では医療費通知の集計期間がその年の1月から12月となっていますが、診療報酬請求の兼ね合いなどで実際にはデータが遅れて反映されます。だいたい、申告年前年の10月から申告年の10月までの医療費に関する通知書が送られてくるので、申告年に該当するもののみを医療費控除の明細書に記入しなければなりません。この場合、医療費通知に記載のない11月から12月分の医療費は下欄の医療費の明細に記入しなければ医療費控除を受けることができないので注意が必要です。また、窓口などで実際に医療費を支払うときは10円未満の端数が四捨五入で処理されていますが、医療費通知の金額は端数処理が行われていないため実際に支払った金額と異なることがあります。端数のみの差であれば医療費通知の支払った金額を用いて医療費控除を受けることも可能です。

2. 医療費(上記1以外)の明細

ここからは「2.医療費(上記1以外)の明細」について記入例を確認してみましょう。この明細は医療を受けた人ごとに支払先を合計して記入することが可能です。下の例のように左側から(1)氏名(2)支払先の名称(3)医療費の区分(4)支払った医療費の額(5)生命保険や社会保険などで補填される金額の5点を順番に記入します。

医療費の明細 医療費控除の明細書
医療費の明細

確定申告の医療費控除の明細書では交通費の書き方が一つのポイントとなります。例のように(2)支払先の名称欄に利用した交通機関の名称を記入しますが、複数の交通機関を利用した場合にはまとめて記入することも可能です。また、交通費の(3)医療費の区分はその他の医療費に該当するのでこの点にも注意してください。交通費以外の項目では、治療のために購入した医薬品(かぜ薬など)も医療費控除の対象となるので、購入した薬局ごとに集計して漏れがないように記入してください。なお、出産に要した費用も医療費通知がない場合はこの医療費の明細に記入して医療費控除を受けます。その際には、健康保険組合などから支給される出産育児一時金等を(5)の補填された金額欄に忘れずに記載してください。

3.控除額の計算

それでは、実際に医療費控除額の計算をしてみましょう。上記の例をそれぞれ医療費控除の明細書に記入して控除額まで計算するとこのようになります。

平成29年分 医療費控除の明細書
平成29年分 医療費控除の明細書

計算の流れは以下の通りです。

A:支払った医療費

㋐{1の(2)}+㋒{2の(4)の合計}=1068円+269000円=270068円

B:保険金などで補填される金額

㋑{1の(3)}+㋓{2の(5)の合計}=0円+60000円=60000円

C:差引金額

A-B=270068円-60000円=210068円

D:所得金額の合計額

ここには確定申告書の第一表で計算された所得金額の合計額を記入します。この明細書では346万円として計算します。

E:D×0.05

3460000円×0.05=173000円

F:Eと10万円のいずれか少ない方の金額(医療費控除額から差し引く金額)

E 173000円 > 10万円となるので10万円

G:医療費控除額

C-F=210068円-10万円=110068円

基本的には明細書の指示通りに計算することで簡単に医療費控除額を算出できます。ところで、この医療費控除の明細書ですが、現在のところは国税庁からエクセルフォーマットなどの提供はありません。その代わり、下記URLの国税庁確定申告書作成コーナーで医療費控除に関する情報を入力すると医療費控除の明細書が簡単に作成できるようになっています。医療費控除の計算も自動的に行ってくれるので、確定申告の際には是非利用してみてください。

https://www.keisan.nta.go.jp/h29/ta_top.htm#bsctrl

セルフメディケーション税制って?

セルフメディケーション税制ってなに?
セルフメディケーション税制ってなに?

平成29年分確定申告から医療費控除の特例としてセルフメディケーション税制が始まりました。このセルフメディケーション税制とは、健康の保持増進や疾病予防を目的として一定の取り組みを行っている人が購入した一定の医薬品について所得控除ができる制度です。ここからは、セルフメディケーション税制について簡単に解説していきます。

薬局で買った特定の薬で所得税が控除される?

セルフメディケーション税制は、従来の医療費控除の対象となっていなかった健康の維持増進や疾病予防のために支出した特定の費用を所得控除できる制度です。具体的には、健康の維持増進や疾病予防の取り組みを行っている人が、その取り組みに必要な医薬品を購入した費用を控除できます。セルフメディケーション税制の適用を受けるためには以下の書類の提出が必要です。

①セルフメディケーション税制を適用し計算した確定申告書

②セルフメディケーション税制の明細書

③一定の取り組みを行ったことを明らかにする書類(提示だけでも可)

①については医療費控除と同様に確定申告書に控除額等を記載して提出します。その際に、②と③の提出が必要となりますが、②セルフメディケーション税制の明細書については既にご紹介した国税庁の確定申告書作成コーナーで作成することが可能です。また、③については職場で受けた定期健康診断の結果通知表や人間ドッグなどの各種検診の領収書や結果通知書等を使用することができます。

対象となる医薬品

セルフメディケーション税制の対象となる医薬品はスイッチOTC医薬品と呼ばれる医薬品に限られます。このスイッチOTC医薬品とは、要指導医薬品及び一般用医薬品のうち医療用から転用された医薬品のことです。スイッチOTC医薬品であるかどうかは厚生労働省のホームページでも確認できますが、薬局などのレシートにも判別がつくように印などが付されています。また、一部の医薬品にはパッケージにセルフメディケーション税制対応のマークが掲載されていますので、それらを参考に対象医薬品を判別してください。

医療費控除と併用できる?

セルフメディケーション税制は従来の医療費控除の特例であるため、どちらか一方を選択して適用することになります。つまり、セルフメディケーション税制の適用を受けた場合には医療費控除の適用を受けることができません。

医療費控除と比較してお得になる方で申請しましょう!

セルフメディケーション税制は医療費控除との併用ができないため、確定申告の際には両方を比較して所得控除額が大きくなるお得な方で申請しなければなりません。目安となる減税額については以下の国税庁ページの最下部にあるコーナーで計算可能です。

http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/info-iryouhikoujo.htm

ただし、これはあくまでも概算額なのでその他の所得や所得控除の金額によって減税額が異なることもあります。また、セルフメディケーション税制の控除額は最大で88000円なので、医療費控除の対象となる医療費の支払いが188000円を超えている場合には基本的に医療費控除の方がお得となります。

この医療費控除とセルフメディケーション税制の選択適用は所得税の納税義務者ごとに選択することが可能です。少し難しい言い回しとなりましたが、夫と妻が共働きでそれぞれ所得税の納税義務者となっている場合には、夫が医療費控除を、妻がセルフメディケーション税制を選択して適用することも可能です。ただし、妻が夫の配偶者控除の適用を受けている場合、妻は夫の所得税法上の扶養家族となるために別々の所得控除を選択することはできません。夫と妻のそれぞれの金額を合算してどちらがお得になるか選択する必要があります。

医療費控除には医療費控除の明細書の提出が必須!効率よく申請しよう!

困ったときは税理士へ
困ったときは税理士へ

確定申告の際に提出する医療費控除の明細書について確認しましたがいかがでしょうか?ポイントは、今後医療費控除の適用を受けるときには医療費控除の明細書提出が必須となることです。国税庁の確定申告書作成コーナーなども利用して効率よく申請しましょう。また、医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらかの選択適用となっていますので、どちらがお得になるかを計算したうえで選択するようにしてください。