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【個人事業主の確定申告】ガソリン代の勘定科目は経費のどの科目?

最終更新日: 2019年12月18日

個人事業主が確定申告の際、ガソリン代についての仕訳で迷うことがあると思います。今回はそんな人たちのために、ガソリン代の勘定科目と仕訳の方法について解説したいと思います。また、経理業務をアウトソーシングする人も増えていますので確定申告を税理士に依頼するメリットについても触れていきます。

この記事の監修税理士

高崎文秀税理士事務所 - 東京都文京区本郷

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ガソリン代の勘定科目は?

ガソリン代の勘定科目は?
ガソリン代の勘定科目は?

ガソリン代の勘定科目はどれが適切であるのでしょうか。少しわかりにくいかもしれないので解説したいと思います。ガソリン代を全く使わない会社というのも稀だと思いますが、その使用頻度は業種により大きく異なります。そのあたりをヒントに考えていきましょう。

経費で落とすガソリン代の勘定科目の考え方

最初にお伝えすると、ガソリン代はどの勘定科目で仕訳をするという決まりはありません。「旅費交通費」「車両費」「車両関連費」「熱料費」「消耗品費」などで仕訳をするケースが多いです。

なぜガソリン代は、そのように様々な勘定科目に仕訳をされるのかというと、それは車の使用法や使用頻度により、ガソリン代の考え方がその会社によって異なるためです。では、自身に合った勘定科目の仕訳を考えていきましょう。

ガソリン代の勘定科目はどれにすべき?

具体的にあなたに合ったガソリン代の勘定科目はどれにすればいいでしょうか。前述したように車の使用法や使用頻度で考えるのが適切です。このように考えてみるとわかりやすいかもしれません。

  • 旅費交通費にすべき会社 → 地方の会社などで車の使用頻度が多い会社。
  • 車両費 → 車の使用がメインではない業種の会社、大多数の会社が該当。
  • 燃料費 → 車の使用が比較的多い会社、運送業などで使われる。

一般的にはこの3つで仕訳をしている会社がほとんどですが、勘定科目を増やしたくない小さい規模の会社では「消耗品費」に仕訳をしていることもあります。また、車両費とは別の「車両関連費」を使っている会社もあります。次に、5つあげた勘定科目の解説とあなたに合った仕訳の方法をお伝えしていきます。

車に関わる勘定科目と仕訳のコツ

車に関わる勘定科目と仕訳のコツ
車に関わる勘定科目と仕訳のコツ

ガソリン代は前述したように、いくつかの勘定科目に仕訳をすることができます。会社や事業によってガソリン代の勘定科目は異なりますが、それはガソリン代の使用頻度をどれくらい会社として意識する必要があるのかによって異なります。毎年の勘定科目の数値比較をすることで、経営上の判断をすることができるためです。

旅費交通費

旅費と交通費などの経費です。公共交通機関の交通費や、出張費などが該当する勘定科目です。移動について車の使用頻度が高い業種では、この旅費交通費にしているケースが多いです。車の維持費用とガソリン代を区別することでどれくらいガソリン代を使用しているのかを見やすくすることができるためです。

都心の会社で、電車移動がある場合には旅費交通費にガソリン代を入れてしまうと比較がしにくいために、地方の会社で使うのが良いかもしれません。

車両関連費

営業車両などの会社で使用する自動車で、その使用や維持管理にかかる経費です。車両整備代、車両部品代などが該当する勘定科目です。そこまで使用頻度の高い勘定科目では無いため車の使用頻度が高い業種では、ガソリン代を比較検討するために、この車両関連費に補助科目を作成しているケースもあります。

車両費

車の維持管理にかかる経費です。車の保険料、税金、車検などが該当する勘定科目です。もし、ガソリン代をどの勘定科目にするか迷う場合にはこの車両費で仕訳をすると良いでしょう。

ガソリン代を車両費で仕訳すると、自動車関係の費用をまとめて一元管理できます。車のランニングコストを一目瞭然にできるというメリットがあります。

燃料費

燃料などの経費です。オイル、灯油などが該当する勘定科目です。一般的にガソリン代とは燃料なのでこの勘定科目で仕訳をするのが最もわかりやすいかもしれません。後述しますが、ガソリン代と軽油を燃料費に仕訳をしている会社の場合には、「軽油引取税」に注意をする必要があります。

消耗品費

10万円未満、もしくは使用期間が短いものの経費です。使用範囲が広い勘定科目です。いわゆる「その他」という扱いになりやすいのが消耗品費です。勘定科目を多くしてしまうと、それだけで見にくくなってしまうことがあるため、ガソリン代の使用が極端に少ない会社であれば、この消耗品費で仕訳をするのも良いでしょう。

確定申告の勘定科目のポイント

確定申告の勘定科目のポイント
確定申告の勘定科目のポイント

ここでは確定申告の勘定科目のポイントについてお伝えしたいと思います。これは経理の基本的な考え方で非常に重要な事項です。再度確認するようにしてください。また、ガソリン代と同じようなもので「軽油代」があります。軽油は軽油引取税に注意が必要となりますのでその点について触れたいと思います。

勘定科目は継続性の原則が重要

ガソリン代を仕訳する場合には、「旅費交通費」「車両費」「車両関連費」「熱料費」「消耗品費」のどの勘定科目を使っても間違いではありません。大事なのは、経理上のルールとして「継続性の原則」を守る必要があるということです。

わかりやすい言葉でいうと、経理上で一度決めた勘定科目を変更してはいけないということです。経理業務は確定申告を行う目的があります。仕訳を変更してしまうと利益操作できてしまう可能性があります。また、単純に毎年の比較ができにくくなってしまうという理由があるのです。

仕訳方法のコツ

これまで見てきたようにガソリン代の唯一絶対的に正しい勘定科目というものはありません。例えば、同職種の会社で使われていた勘定科目にするというのも正しいやり方の1つだと言えるでしょう。考えるべきなのは、ガソリン代の未使用分は決算時に貯蔵品として計算する必要があるということです。

この処理があるということを頭に入れておいて、どの勘定科目にすればガソリン代が見やすいのかを考えるのが良いでしょう。

軽油は軽油引取税に注意!

大型車などで使われる軽油は、ガソリン代の処理の方法と違い注意が必要です。そのため、この2つは違う勘定科目で仕訳をするのが良いでしょう。何が違うのかというと、それは税金についての違いです。ガソリン代と軽油代にはこのような違いがあります。

  • ガソリン代…本体価格、ガソリン税、石油税、これらの消費税
  • 軽油代…軽油本体価格、石油税、これらの消費税と軽油引取税

軽油引取税とは、消費税の課税対象外のものであり消費者が納税する必要がある税金なのです。つまりガソリン代は「課税仕入」として仕訳をすることが可能ですが、軽油代と軽油引取税は、「課税仕入」と「不課税仕入」に区別してそれぞれ仕訳をしなければならないのです。

この仕訳を間違ってしまうと消費税過少申告という事態になる可能性があります。そのため、ガソリン代と軽油代は別の勘定科目で処理することで、経理処理や確認をしやすくできるのです。経理上、どうしてもガソリン代と軽油を同一の勘定科目にする場合には、軽油引取税という補助科目を作成しておくと便利です。

個人事業主のガソリン代の按分の割合は?

個人事業主の場合は、家賃・光熱費・通信費などと同様にガソリン代を自宅用と仕事用の按分をすることができます。いわゆる「家事按分」ですが、ガソリン代の按分する割合はどの程度が適切でしょうか?

按分の仕方にはいくつか方法がありますが、大事なのはしっかりとした根拠を元に明確な説明ができることが重要です。何となく按分してしまっていては税務調査で指摘される可能性があります。ここでは主に使用されている方法を2つ紹介します。

  • 【使用日数から計算する】
    週に仕事で使う日は何日あるかを考えて、按分割合を計算する方法です。例えば1週間のうち5日を仕事で使うのであれば5日/7日=約70%と計算し、7割を事業経費として計算します。
  • 【走行距離から計算する】
    業務上で使用した距離を記録し、計算します。車が1リットルでどれくらい走るのかを事前に調べておく必要があります。

青色申告のガソリン代で仕訳や記帳で注意すること!

青色申告のガソリン代で仕訳や記帳で注意すること!
青色申告のガソリン代で仕訳や記帳で注意すること!

ここからは実際に個人事業主が青色確定申告をする際、注意する点についてまとめてみたいと思います。Q&Aのような形式で、それぞれの疑問に回答していきたいと思います。いずれも基本的なことですが、重要なことですので確認してみてください。

自家用車で購入した車のガソリン代も経費にできるの?

社用車を使う場合のガソリン代は全額経費とすることができますが、個人事業で自家用車を使う場合のガソリン代は経費になるでしょうか。在宅で仕事をしている個人事業主でも、自家用車を使って打ち合わせに出かけることもあるでしょう。その場合はガソリン代を経費にすることが可能です。

その代わり、社用車とは違い前述したように「家事按分」をする必要があります。

領収書、レシートの添付は必要?保存は?

青色申告をする際には、経費として計上する費用に関して領収書やレシートなど、その支払内容を証明できる書類が必要となります。その保管期間は原則として7年です。

ちなみに、経理上は領収書でもレシートでも問題ありません。レシートには買った品物や数量がしっかり書かれているため、領収書より信憑性のあるものとして扱われることもあります。

保存の方法としておすすめなのが、A4用紙に領収書やレシートを日付順に貼る方法です。テープよりのりの方が長期保存に向いていると思います。袋に入れて月別にまとめておいている人もいますが、計算し直すときに大変な手間になってしまいます。

使用目的により勘定科目が違っても大丈夫?

勘定科目は使用目的によって仕訳を変更してはいけません。勘定科目は、何にどの程度の費用がかかっているのか、見込める収入はどの程度であるのかということを判断材料として使うために区分されているものです。使用目的によって勘定科目を変えてしまうとその内容が不明になってしまいます。前述したように勘定科目は継続性の原則が重要なのです。

確定申告の経費で迷ったときは税理士に相談しよう!

確定申告の経費で迷ったときは税理士に相談しよう!
確定申告の経費で迷ったときは税理士に相談しよう!

さて、今回はガソリン代の勘定科目の仕訳についてお伝えしてきました。これまで述べてきたように「この品目はこの勘定科目」という唯一の理論がある訳ではありません。その会社や事業に合った最適な仕訳をするべきです。もし、確定申告をする際に経費で迷うことがあったら税理士に相談すると良いでしょう。

経費の勘定科目を迷わず仕訳することができる

今回は個人事業主でも身近なガソリン代の勘定科目と仕訳の方法について考えてきましたが、他にも経費の勘定科目を迷ってしまうものはいくつかあります。迷いやすい勘定科目で代表的なものをあげるとしたら、名刺は「消耗品費」でしょうか、それとも「広告宣伝費」でしょうか。

駐車場代は「地代家賃」「支払手数料」「旅費交通費」のどれが最も適切でしょうか。こうした勘定科目には必ずという決まりがないため、経理に慣れていない人は迷ってしまうこともあると思います。税理士に相談すれば決算の見方から逆算して回答をしてくれるため、最も適切な勘定科目を選んでくれるでしょう。

記帳から管理をお任せできる

前述したように経費に計上するものは領収書やレシートを7年間保管する必要があります。税理士に経理を委託すれば、全ての記帳とその保管を任せることができます。経営者は自身の業務に専念することができるため、検討する価値はあるでしょう。

事業にあった仕訳を提案してくれる

専門家である税理士に経理を依頼する最も大きいメリットは、その会社や個人に合った適切な仕訳をしてくれる、ということです。決算時には、全ての数字が合っているかを再確認する必要があります。その際に数値が確認しやすいようにするために、どの勘定科目が適切であるのかを提案してくれるのです。

経営者にとって納税は義務であり、正しく行われているということが当たり前なのです。もし、不安なことがあれば税理士に相談してみてはいかがでしょうか。

監修税理士のコメント

高崎文秀税理士事務所 - 東京都文京区本郷

科目を決定する上で重要なことは、①年によってむやみに変更しないこと②経営情報として必要に応じて勘定科目・補助科目を設定して管理する、ということです。①については年によって科目の金額に大きな変動がある場合、税務署から目をつけられたり、各年の金額を比較するのに不便です。また②についてはせっかく手間をかけて会計処理をするのであれば、経営数値として役に立つよう、把握したい項目に応じて科目を設定すべきです。このようなことに留意しながら勘定科目・補助科目を設定し会計処理をすっきりさせていきましょう。
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この記事の監修税理士

高崎文秀税理士事務所 - 東京都文京区本郷

高崎文秀(たかさきふみひで)文京区水道橋駅近くで、低価格で品質の高いサービスをご提供する税理士事務所を運営。起業家向けに月額1万円、決算料なしからの税務顧問を提供する。 創業したばかりでお金と時間に余裕がない、という方でも経理、節税、税務調査などを心配せず、本業に集中して頂き、1日でも早く事業を軌道に乗せて頂くことをコンセプトしている。事務所HP : https://ft-taxacc.com/
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