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2人暮らしの引越し費用の相場は?総額の目安と安くするコツも解説

最終更新日: 2023年11月10日

2人での引越しは単身よりも運ぶ荷物が多く、お金がかかるイメージがあるかもしれません。引越し業者に支払う料金の相場や、物件の初期費用はどれくらい用意しておけばよいのでしょうか?

かかる費用の目安や、なるべく安く抑えるポイントを解説します。

2人暮らしの引越し料金相場

2人暮らしの引越し費用も、時期によって変わります。

同一都道府県の中で引越す場合、2人暮らしの引越し料金は、繁忙期(2~4月)の場合は3~4万円、通常期(5~1月)は3万円台が目安です。都道府県外へ引越す場合、距離によって異なりますが繁忙期は5~16万円、通常期は4~12万円を見ておくとよいでしょう。

繁忙期(2~4月)の費用相場

進学や就職・転勤のシーズンと重なる2~4月は、引越しの依頼が集中する繁忙期です。

繁忙期における、2人暮らしの引越しの平均価格は以下の通りです。

移動距離 料金の目安
0~15km未満
(同一市区町村)
34,400円
15~50km未満
(同一都道府県程度)
40,000円
50~200km未満
(同一・近隣地方程度)
51,100円
200~500km未満
(近・中距離地方程度)
112,200円
500km~
(遠距離地方程度)
162,100円

※ミツモアにおける引越しの平均成約価格(2023年2月~2023年4月)

通常期(5~1月)の費用相場

5~1月は引越しの依頼件数が落ち着くので、料金も繁忙期と比べて低めになります。

通常期における、2人暮らしの引越し費用の平均価格は以下の通りです。

移動距離 料金の目安
0~15km未満
(同一市区町村)
31,900円
15~50km未満
(同一都道府県程度)
36,600円
50~200km未満
(同一・近隣地方程度)
47,700円
200~500km未満
(近・中距離地方程度)
91,000円
500km~
(遠距離地方程度)
114,800円

※ミツモアにおける引越しの平均成約価格(2022年5月~2023年1月)

引越し料金の内訳と料金が変わる要因

引越し費用の内訳

引越し費用は「基本料金」「実費」「オプション料金」で構成されています。

基本料金

基本料金は荷物の輸送サービスそのものにかかる料金で、移動距離や荷物量に応じて変動します。さらに、引越しの依頼が集中する時期は割増運賃が加算されます。

実費

実費とは、荷物の輸送にかかるガソリン代や高速道路代、梱包資材費などです。

オプション料金

オプションとして依頼できるのは「エアコンなどの設備取り付け」「不用品回収」「ハウスクリーニング」などです。

単身者同士が2人暮らしを始めるときの引越し料金相場

同棲や結婚、ルームシェアなど、元々実家暮らしや1人暮らしだった者同士で2人暮らしを始めることも多いでしょう。

別々の場所から荷物を持ち寄って引っ越す場合、「立ち寄りプラン」や「単身者向けパック」がお得でおすすめです。

それぞれのケースでかかる料金の目安を計算してみました。

プランの種類 料金の目安
立ち寄りプラン 47,400円
単身者パック×2人分 59,400円
引越し業者の通常プラン×2人分 63,260円

※立ち寄りプランは引越し業者の通常プランの料金を1.5倍した目安料金

引越し業者の立ち寄りプランや通常プランは、移動距離や荷物量によって金額が大きく変動するので、正確な料金を知るには業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。

引越し業者に見積もりを依頼する

立ち寄りプラン

立ち寄りプランとは、引越し業者のトラックが2か所に立ち寄って荷物を積み込み、まとめて新居に運びこんでくれるプランです。2人が別々に引越し業者を手配するよりも費用をおさえられます。

もともと近い距離に住んでいて、これから1つの家で2人暮らしを始める方におすすめです。ただし同じ日に引越し作業をする場合にしか利用できないプランなので注意しましょう。

立ち寄りプランの料金相場は、通常の単身引越しの1.5倍程度が目安です。

単身者向けパック

2人が新居へ引っ越すのが別の日になる場合は、荷物が少ない方向けのプランである単身者向けパックで、1人あたりの引越し費用をなるべくおさえるのがおすすめです。

東京都内で単身者向けパックを使って引っ越した場合の、1人あたりの料金目安は以下の通りです。

業者名 基本料金 追加料金・割引等
日本通運

(単身パック)

29,700円 土日祝日は別料金
インターネット割引適用済
ヤマトホームコンビニエンス

(わたしの引越)

23,100円 土日祝日+4,400円
時間指定+1,100円
西濃運輸

(カンガルー単身MAX+1)

41,800円 土日祝日+2,200円
夜間配達(18~21時)+3,300円

単身パックは、サイズが決まった専用コンテナに荷物を積み込み、複数のコンテナをまとめて運ぶことでコストを下げています。上記の金額はコンテナ1つあたりの金額で、コンテナの数が増えると金額も上がります。

ちなみに1つのコンテナで運べる荷物量は、以下が目安です。

  • 冷蔵庫(170L)
  • 洗濯機(6㎏)
  • 薄型TV
  • 電子レンジ
  • 炊飯器
  • シーリングライト
  • 段ボール10箱

単身者向けパックについては以下の記事でも詳しく解説しています。

引越し業者

元々1人暮らしをしており、荷物が多い場合は、単身パックや宅配便では積みきれないことも多いでしょう。立ち寄りプランも使えないときは、引越し業者に依頼することになります。

通常の引越しプランを利用した場合、1人分の引越しの料金目安は以下の通りです。

移動距離 繁忙期の料金 通常期の料金
0~15km未満
(同一市区町村)
32,800円 29,200円
15~50km未満
(同一都道府県程度)
35,200円 31,700円
50~200km未満
(同一・近隣地方程度)
49,500円 43,600円
200~500km未満
(近・中距離地方程度)
89,500円 83,800円
500km~
(遠距離地方程度)
161,200円 143,700円

※ミツモアにおける引越しの平均見積もり価格(2022年5月~2023年4月)

2人暮らしの引越しにかかる総額費用の目安

引越しのときは、業者に荷物を運んでもらう料金だけでなく、物件の初期費用や新しい家具・家電の購入費用もかかります。

初期費用や家財の購入費用の目安は以下の通りです。

項目 費用目安
引越し業者の料金 3~4万円
賃貸物件の初期費用 50~60万円
家具・家電の購入費用 20~60万円
合計 73~124万円

賃貸物件の初期費用

賃貸物件を新しく借りるとき、敷金や礼金、仲介手数料、前払い家賃などの初期費用をまとめて支払う必要があります。初期費用の金額は、新居の家賃の5~6か月分が目安です。

新居の家賃が10万円だとすると、かかる初期費用は50~60万円を見ておくとよいでしょう。

フリーレント付きの物件を借りたり、礼金や仲介手数料の値切り交渉を行ったりすることで、多少は安くおさえることができます。

家具・家電の購入費用

実家暮らしから2人暮らしを始める場合や、サイズが合わなかったり古くなったりした家具・家電を買い替える場合は、家財の購入費用もかかります。

新しく必要な家財の点数、製品のスペック、中古・新品どちらにするかによって、購入費用の総額は大きく変わります。

主な家具・家電を新品でそろえた場合の金額の目安は以下の通りです。

品目 料金目安
冷蔵庫 5~10万円
洗濯機 5~10万円(縦型)
15~30万円(ドラム式)
テレビ 4~10万円
ダイニングテーブル 2~10万円
ベッド 2~5万円
マットレス 1~10万円

すべて安いもので購入しても約20万円、こだわると約60万円ほどになることもあります。

引越し時はまとまったお金が出ていくタイミングなので、無理して買い替えようとすると金額になります。最初は元々使っていた家具・家電を持っていき、少しずつ新しいものをそろえるのがおすすめです。

旧居の退去費用

賃貸物件の借主には、「原状回復」といって退去時に部屋を借りたときの状態に戻して返す義務があります。

通常の使い方による損耗や設備の経年劣化であれば、基本的に大家さんがクリーニングや修繕の費用を負担します。一方、タバコのヤニ汚れや不注意による故障などは入居者が負担しなければなりません。

入居者が負担する金額は契約時に預けた敷金から引かれ、残額が返還されるのが一般的です。預けた敷金を超えた場合は、追加で支払いが発生します。

2人暮らしの引越し料金・初期費用を安く抑えるコツ

2人暮らしを始めるときは引越し業者に荷物を運んでもらう費用から家具・家電をそろえる費用まで、コストがかさみがちです。

各項目を少しでも安く抑えるコツをまとめました。

  • 3社以上から相見積もりを取る
  • 不用品を処分して荷物を減らす
  • 平日の午後を指定する
  • 引越し料金が安い時期・日程を選ぶ
  • 発着日に余裕を持たせてお得なプランを利用する
  • フリーレント期間のある物件を選ぶ
  • 礼金や仲介手数料の値下げ交渉をする
  • 不要な入居時サポート・サービスを断る

3社以上から相見積もりを取る

はっきりした定価がない引越しサービスでは、複数の業者から見積もりを取って比較するのがおすすめです。

同じ条件で複数社の見積もりを比較すれば、料金設定の安い業者を見つけられます。また、別の業者から提示された見積もり金額を伝えて交渉することで、当初の見積もり金額から値引いてもらえる可能性もあります。

引越し業者に見積もりを依頼する

不用品を処分して荷物を減らす

要らないものを処分して、運んでもらう荷物の量を減らすのも1つの方法です。

増えすぎた衣類や収納しっぱなしで使っていない物は、荷造りする前に一度見直してみましょう。

また古い家電がある場合、引越しのタイミングで買い替える選択肢もあります。古い家電を持って行かずに処分し、新しく購入した家電を新居に配送してもらうと、荷物がコンパクトになります。

不用品回収業者を探す

平日の午後を指定する

引越しの日程や時間にある程度融通が利く場合は、平日の午後を指定しましょう。休日や午前の指定よりも、割安で依頼できる可能性があります。

連休の期間中、特に初日は引越し費用が高くなる傾向にあります。土日などの連休を利用して、引越しを済ませたいと考える人が多いためです。また早い時間帯のトラックは、距離によっては当日中に到着するため、午前の依頼も料金が高くなりがちです。

ただしトラックの出発が午後になるため、搬入作業が夜になり、荷ほどきが大変です。日程に余裕がある場合の選択肢として、頭に入れておきましょう。

引越し料金が安い時期・日程を選ぶ

引越しの日程や時間に融通が利く場合は、繁忙期を避け、日時は平日の午後を指定しましょう。

引越しの繁忙期は2〜4月です。進学や就職・転勤などで件数が増え、料金が高くなる傾向にあります。可能であればこの時期の引越しを避けましょう。

また、土日などの連休で引っ越したい人が多いため、平日の引越しは割安です。当日中に作業を終えづらい午後のトラックは、人気が低く安い傾向にあるため、併せて利用すると良いでしょう。

発着日に余裕を持たせてお得なプランを利用する

料金を安くするには、引越し業者が用意する「混載便」「帰り便」「コンテナ便」などのお得なプランを利用する手段もあります。

いずれも通常のトラックより時間がかかり、発着日の指定がしづらいというデメリットがありますが、輸送コストをおさえた運び方なので料金は安くなります。発着日の融通がきく場合は利用を検討してみると良いでしょう。

代表的なプランの特徴は以下の通りです。

プランの種類 特徴
混載便
  • 1つのトラックに複数世帯の荷物を載せて運ぶ
  • 荷物量が多いと混載できないことがある
帰り便
  • 別世帯の引越しを終えたトラックが事業所へ戻る時に荷物を運んでもらう
  • 希望の発着地と日程がぴったり合う便を見つけるのが難しい
コンテナ便
  • 鉄道や船に他の貨物と一緒に引越し荷物を積み込んで輸送する
  • 移動距離が長いほどお得になりやすい

フリーレント期間のある物件を選ぶ

一定期間の家賃が無料になる「フリーレント」期間がついている物件を選ぶのもおすすめです。現住居の契約と重なっても二重家賃にならず、初期費用として支払う金額をおさえられます。

繁忙期が過ぎても埋まっていない物件は、フリーレント付きで出回ることが多いです。また、契約前の条件交渉で、ほかの項目を安くできない代わりにフリーレントを付けてもらうという交渉の仕方もあります。

ただしフリーレント付きであることをマスト条件にしてしまうと、物件の選択肢が減ってしまいます。妥協して選ぶとその後の生活の満足感を損ないかねないので、迷ったときは物件の条件を優先しましょう。

礼金や仲介手数料の値下げ交渉をする

礼金は物件を貸し出してくれるお礼として大家さんに支払う心付け、仲介手数料は大家さんと借主の間の調整や契約事務を行う不動産会社への報酬です。初期費用の中では比較的融通がきく項目なので、交渉してみると良いでしょう。

礼金の値下げは、まず不動産会社の担当に相談しましょう。担当者が大家さんと値下げ交渉をしてくれます。この際「礼金が安くなれば必ず契約する」「○年以上住む」など、条件を提示すると交渉が成功しやすいです。

仲介手数料についても「○円まで下がればここの不動産会社を通して契約する」などの条件があると、値下げを検討してもらえるかもしれません。

ただし無理に値下げを要求するのは良くありません。

不要な入居時サポート・サービスを断る

入居時には、鍵の紛失や設備の故障など、急なトラブルにいつでも対応してくれる24時間サポートや、お部屋の消臭・除菌施工がサービスとして付いていることがあります。

これらのサービスは強制ではないことも多いので、いらないと感じたら断りましょう。

サポートサービスはいざという時には役に立ちますが、トラブルが発生してから専門業者を探すことも可能です。消臭・除菌サービスについても、市販のスプレーや害虫駆除剤を散布しているだけのケースもあるので、実際に何をしてくれるのか確認してから判断することをおすすめします。

引越し業者を探すときは相見積もりがおすすめ

引越し業者を探す時は、最低3社以上から見積もりを取りましょう。合い見積もりをすることで、価格やサービス内容、口コミを比較して、より条件の良い事業者を見つけられます。

相見積もりで引越し業者を探すなら、ミツモアがおすすめです。多くの登録事業者の中から、自身に最適な提案をしてくれる業者に出会えます。

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