結婚や同居などで2拠点から一つの新居に転居するとき、それぞれが別に引越し業者を依頼すると、費用がかさみます。費用を抑えたいときに活用できるのが「立ち寄りプラン」です。立ち寄りプランがある引越し業者や、注意したいポイントを紹介します。
最終更新日: 2024年06月28日
引越しの「立ち寄りプラン」とは？
結婚でパートナーと同じ住居に引っ越すときや、家族と新たに同居を始めるといったケースでは、複数の家から家財道具や荷物を、新居に運び込む必要があります。
2カ所からの引越し料金を抑える手段の一つが、立ち寄りプランの活用です。立ち寄りプランの仕組みや活用したいシーンを紹介します。
2カ所から荷物を載せて引越しができるプラン
立ち寄りプランは2カ所の住居から荷物を載せて、新居への引越しができるプランです。引越し先に向かう途中で別の住居や拠点に寄り、2カ所から新居に荷物を運び込みます。
立ち寄りプランは「2カ所積みプラン」とも呼ばれ、顧客が選べるプラン(あるいはオプションサービス)の一つとして、提供している引越し業者は少なくありません。
通常プランで別々に引っ越すケースに比べて、トラックの台数を抑えられる分だけ、大幅に費用を抑えられるのが大きなメリットです。
家族やパートナーとの引越しにおすすめ
立ち寄りプランは結婚やルームシェアなどで、パートナーと同じ住居に引越しを考えている人におすすめです。引越し先で両親との同居を考えている人にも、向いています。新しい生活では出費もかさみがちなので、引越し費用は抑えられた方がよいでしょう。
また立ち寄った先に荷物を下ろすことも可能で、住居とは別に倉庫やトランクルームを借りている人の、引越しにも役立ちます。旧居にある不要な荷物を、立ち寄り先の実家や倉庫に預けておき、残りの家財道具を新居に運び込むのも、一つの使い方です。
引越し立ち寄りプランの料金相場
業者によって細かい料金は変わってきますが、立ち寄りプランでは、2カ所から別々に引っ越すよりも、安く引っ越せます。大まかな費用感をつかんで、プラン選択の参考にしましょう。
通常プランのおよそ1.5倍の料金が相場
立ち寄りプランは一般的な引越しプランと比較して、1.5倍ほどの料金が相場となっています。例えば30,000円の単身格安引越しプランがあるとすれば、立ち寄りプランにすると、45,000円ほどの料金となる業者が多いようです。
2カ所から荷物を運ぶとなると、通常プランでは2回引越しをすることになるため、料金が2倍(挙げた例では60,000円)になってしまいます。立ち寄りプランならば1.5倍ほどの料金(45,000円)で済むため、通常プラン2回分の3/4です。
もちろん業者によって料金には幅があります。事前にプランの内容と、料金を確認しておきましょう。
立ち寄りプランのある引越し業者
引越し業者といっても数が多く、どの会社なら立ち寄りプランがあるのか判断しかねる人もいるでしょう。4社の立ち寄りプランやサービスをピックアップして、特徴を紹介します。
他に地域密着型の引越し業者も視野に入れつつ、自分のニーズに合った依頼先を見つけましょう。
アート引越しセンター「2カ所からのお引越」
アート引越しセンターは通常の引越しプランに加えて、指定の2カ所(3カ所以上も可能)に立ち寄って、荷物の積み下ろしをするプランも提供しています。1台のトラックで複数の場所を回るので、コストを抑えて複数拠点からの引越しが可能です。
通常の引越しプラン同様に、基本コースとハーフコース、フルコースから選べます。フルコースは荷造りから新居での家具の配置まで、全て任せられるプランで、引越しに手間と時間をかけられない人におすすめです。
アーク引越センター「これから新生活プラン」
アーク引越センターは2カ所から荷物を回収し、新居に運び入れる「これから新生活プラン」を提供しています。
家電や家具の荷造りから、運び込み・家具の配置まで対応しており、電気工事やホームクリーニング・ペットの輸送といった、有料オプションサービスの利用も可能です。
さらに荷造りのための段ボールを最大50枚、布団袋を最大2枚など、お得な特典もあります。家財道具が多くなければ、利用者側で特に何も用意しなくても、引越しが済むでしょう。
サカイ引越センター
サカイ引越センターは立ち寄りプランを、特別に用意しているわけではありません。しかし通常プランのオプションとして、2カ所から新居への引越しに対応しています。
遠方からの荷物を先に運び、途中で別の拠点に立ち寄って新居に運ぶようにすれば、安くなる仕組みです。
さらに複数拠点からの荷物のピックアップにも、柔軟に対応してもらえる可能性があります。イレギュラーな対応は相談次第なので、事前に可否を問い合わせてみましょう。
博多引越本舗「カップル2WAYプラン」
博多引越本舗は1台のトラックで2カ所から荷物を搬入し、新居に運び入れる「カップル2WAYプラン」を提供しています。
新居での家財道具のセッティングまで対応しており、同じ担当者が見積もりから作業終了まで担当するので、一貫した質のサービスを受けられるのが特徴です。
さらに基本サービスとして、段ボール・ガムテープ・布団袋・食器包装紙など、荷造り用の資材が無料で提供されます。福岡県の業者ですが、関東・関西への遠距離の引越しもリーズナブルに実現できます。
立ち寄りプランを利用する際の注意点
立ち寄りプランで引越し料金を抑えたいなら、サービスの性質や引越し全般に当てはまるコツを把握しておきましょう。注意したいポイントを三つ紹介します。
ルートから離れすぎると立ち寄りが難しくなる
立ち寄りたい場所が、旧居から新居へのルートから大きく外れていると、業者にもよりますが、対応してもらえないケースがあります。対応できたとしても、立ち寄り場所が遠くなれば、その分だけ料金がかさむ可能性に注意しましょう。
例えばさいたま市から横浜市に引越しをする場合、途中で品川区に立ち寄るのはほぼルート上ですが、千葉県内に立ち寄るのは難しいでしょう。
どれぐらいの範囲まで対応できるかは業者によって変わってくるので、事前に立ち寄りが可能かどうか、確認してみる必要があります。
荷物の総量を調整する
立ち寄りプランは複数の拠点から、荷物をピックアップできますが、基本的にトラック1台分に入る量が、荷物の上限です。
持っていくものが多い場合は、事前に調整しておきましょう。できるだけ不要なものは処分し、一度の輸送で済むように準備する必要があります。
立ち寄り場所で荷物の積み下ろしをする場合には、目印を付けておかないと、新居で必要な荷物を下ろしてしまう可能性があります。事前にしっかりと見分けられるようにしておきましょう。
事前に見積もりを取って料金を確認する
立ち寄りプランに限らず、実際の引越し料金は、業者によって差が出ます。事前に見積もりを取るのが、無駄な費用を払わないためのポイントです。
複数の業者から見積もりを取って比較検討し、料金やサービス内容をよく確認した上で、信頼できる業者を慎重に選択しましょう。
複数の業者への見積もり依頼には、一括見積もりサイトを利用すると便利です。最大5件の見積もりを同時に比較できる「ミツモア」なら、いくつかの質問に回答すれば、最短1分程度で見積もり依頼が完了します。
引越し立ち寄りサービスを活用しよう
引越し立ち寄りプランは引っ越す際に、途中で別の場所に立ち寄って、荷物の積み下ろしができるサービスです。立ち寄りプランがなくても、相談次第で対応してもらえる業者も少なくありません。
ただし立ち寄り先が、旧居から新居へのルートから大きく外れていると、対応してもらえない可能性があります。事前に対応の可否を確認しておき、複数の業者から見積もりを取って、比較検討することが大事です。
料金やサービスの内容に加えて、利用者からの評判も確認しておきましょう。
