ルーバーが動かなくなるとエアコンの風向きを変えられなくなり、エアコンの効きが悪くなってしまいます。不具合が生じたときは、どのように直せばよいのでしょうか。修理か買い換えかを判断する基準から、自力で直す方法・業者に頼む場合まで解説します。
ルーバーが動かないエアコンは直せる?
ルーバーが正常に動作しなくなったエアコンは、修理で直せる場合と買い換えたほうがよい場合があります。修理の方法を考える前に、まずは直せるかどうか判断する基準を確認しましょう。
寿命で買い換えが必要なケース
エアコン各部に不具合が起こったとき、まず知っておきたいのが本体の寿命です。家電である以上、経年劣化は避けられません。使用期間によっては、修理で直らない・修理自体ができないというケースもあります。
多くのエアコンメーカーで定められている部品の保有期間は約10年です。パーツ自体が用意できなければ修理ができないため、購入から10年以上たってルーバーに不具合が出たなら買い換えがよいでしょう。
ルーバーが動かないだけでなく異臭や異音がする場合は、室外機にパーツに問題がある可能性が高いケースです。ルーバーを直すだけでは解決しない場合が多いので、買い換えを検討しましょう。
ルーバーを直せば解決するケース
エアコンの寿命ではなく不具合が起きているのがルーバーに関連する部分だけなら、修理で解決するケースです。
ルーバーの羽はほとんどがプラスチックでできており、わずかな衝撃でも割れてしまいます。エアコンをつけたり消したりする頻度が高い・掃除のときによく動かしている場合は、本体との連結部分も壊れやすくなるでしょう。
羽が割れたり連結部分が破損していたりするケースでは、羽の修理・交換で正常に動くようになります。
羽を動かしているモーターも、ルーバーが動かなくなる原因となるパーツです。室外機に問題がなくモーターが故障している状態であれば、モーターを修理すれば解決します。
ルーバーを自力で直せるか調べる手順
ルーバーを直そうと思ったとき、自力で直せるのか気になる人もいるでしょう。業者の力が必要かどうかは「モーターに起こっている不具合の有無」で決まります。
羽を交換するだけで済むなら、自力の作業も可能です。モーターに不具合がないか確かめる方法を押さえて、対処の仕方を判断しましょう。
ドライバーでルーバーを外す
エアコンルーバーのモーターに故障があるかどうかは、羽を外せば確かめられます。感電やケガを防ぐために、事前にエアコンの電源を切ってコンセントを抜きましょう。必要な工具はプラスドライバーです。
準備ができたら次の手順に従って、ルーバーを室内機から外します。
- 吹き出し口を最大まで開ける
- フロントパネルの左右に付いているネジをドライバーで外す
- 羽を曲げながら片方を本体から抜く
一方から羽を抜けば反対側も簡単に抜き取れます。複数枚のルーバーが設置されている機種では、下の段から外しましょう。
ただルーバーの取り付け方法は機種によって異なるため、説明書が手元にあるなら読みながら作業すると確実です。
電源を入れてスイッチをオンにする
ルーバーの羽を外した状態でエアコンの風向きが変われば、モーターには異常がないと判断できます。ルーバーの取り外しが終わったら、再びコンセントを挿して電源を入れましょう。
暖房か冷房でエアコンを作動させ、吹き出し口から出る風の動きを感じられればルーバー交換のみで問題ありません。ルーバーと室内機の接続部分か、羽の破損が原因で動かなかっただけのケースがほとんどです。
しかし送風の向きが変わらなければ、モーターの故障が原因だと考えられます。自力での対処は難しいため、メーカーか修理業者に相談するのが得策です。
動かないルーバーを自力で直す方法
ルーバーが動かない原因が羽の破損だけであれば、交換で対処できます。自力で対処して修理費用を抑えたい人は、破損したルーバーの応急処置とルーバーを取り換える手順を覚えておきましょう。
接着剤で応急処置をする
エアコンのルーバーは機種を調べれば入手できますが、手元に届くまで時間がかかるケースもあります。交換できるまでに期間があるなら、まず応急処置をしておくのがおすすめです。
ほとんどのルーバーはプラスチックでできており、折れたりヒビが入ったりしていても接着剤で簡単な修理ができます。粘着力の強いタイプの接着剤を用意して、本来の形になるように補修しましょう。
モーターに故障がないか調べたときと同じ手順でルーバーを外し、壊れた部分を接着剤で接続します。完全に折れている場合は接着剤を付けた後、しっかりと固定されるまでひもで縛っておくと確実です。
ただ応急処置をしても一度壊れた部分は破損しやすいため、根本的な解決にはなりません。あくまでも交換するまでの対処と考えましょう。
新しいルーバーに取り換える
新しいエアコンルーバーを用意するときは、必ず機種を確認して適合する製品を選ばなければなりません。合わないものを購入しても取り付けができず、費用がむだになってしまいます。
交換用のルーバーを用意できたら、取り換える前にコンセントは忘れずに抜きましょう。古いルーバーは「ドライバーでルーバーを外す」と同じ手順で撤去します。
新しいルーバーは取り外しと逆の手順で設置しましょう。取り付け終わったらコンセントを挿して電源を入れ、問題なく動くかチェックします。ルーバーも風向きも変わるようなら、交換は成功です。
ルーバーを業者に直してもらう場合
ルーバーを動かすモーターが原因で風が動かないときは、業者の力が必要です。交換だけで済む場合でも、作業に自信がないならプロの力を借りたほうがよいでしょう。
修理・交換にかかる費用や業者の選び方を知っていれば、速やかに依頼してエアコンを快適に使えるようになります。
ルーバーの修理にかかる費用
ルーバーをはじめエアコン部品の交換・修理にかかる費用は、15,000~34,000円が相場です。室外機の修理だと100,000円を超えるケースもあるため、エアコン修理の中では安価といえます。
ただエアコンメーカーやルーバー・モーターの状態によって、費用には差が出る点に注意が必要です。羽やモーターの他に修理したい部分が見つかると、修理費用が高額になってしまうケースもあります。
自宅のエアコンでどの程度料金がかかるかは、見積もりを依頼して把握するのが確実です。
費用を抑える業者選びのコツ
納得のいく価格でエアコンのルーバーを修理したいなら、業者は1社に絞らず複数社から見積もりを取り寄せましょう。
自分のケースでどのラインが相場なのかを把握したうえで、リーズナブルに依頼できる業者を見極められます。
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直したルーバーを長持ちさせるには
ルーバーが元通り動くようになったら、できるだけ長持ちさせて無駄な出費を回避したいものです。どのような工夫をすればルーバーを長く使えるのでしょうか。
定期的に吹き出し口を掃除する
ルーバーに汚れがたまってしまうと、掃除するときに無理な力をかけやすくなってしまいます。汚れが付いたままにしておくと、劣化しやすくなるのも問題です。
普段から吹き出し口を小まめに手入れして、軽い力で汚れが取れるようにしておきましょう。掃除に使うのはポリ袋と雑巾・中性洗剤・割り箸・キッチンペーパーです。
必要なものがそろったら次の手順で掃除を進めます。
- エアコンの電源を切ってコンセントを抜く
- 汚れや洗剤が落ちないよう室内機にポリ袋をかぶせる
- ルーバーを壊さないように注意しながら、中性洗剤を付けたぞうきんでふく
- キッチンペーパーに割りばしを巻いて細かい部分の汚れを取り除く
最後に再び新しいぞうきんで残った汚れを拭き取れば、吹き出し口の手入れは完了です。エアコンの下が汚れないようにしたい場合は、作業をはじめる前に新聞紙を敷いておきましょう。
掃除後はカビ対策を忘れずに
エアコンの吹き出し口を掃除した後、忘れてはいけないのが「カビ対策」です。水気が残っているとカビが繁殖してしまい、送風のとき部屋全体にカビの胞子を広げる事態にもなりかねません。
手入れが終わったら「送風モード」でエアコンを動かしましょう。30分ほど風をとおせば残っていた水気が飛び、カビが繁殖しにくい環境を作れます。
掃除した後の湿気はカビだけでなく、金属でできた内部パーツのサビも引き起こします。エアコンを長持ちさせるためにも、水気が飛ぶまでしっかりエアコンを運転させましょう。
ルーバーを直して快適な室内空間を
エアコンのルーバーが動かないとき、まずチェックしたいのが修理や交換で直るかどうかです。10年を超えて使っている場合や異音・異臭といった故障サインが見受けられる場合は、買い換えたほうがよいでしょう。
羽が破損しているだけなら、新しいルーバーに取り換えれば解決するケースです。ただルーバーを外してみても風が動かないようなら、モーターの故障が考えられます。プロに依頼するのが正解でしょう。
自宅のエアコンがどのような状態なのかをチェックして、対処法を判断するのがポイントです。動かないルーバーは早めに直して、エアコンの効いた部屋で快適に過ごしましょう。
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