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エアコンの構造を知って正しく使おう!冷暖房の仕組みや掃除法も解説

最終更新日: 2024年05月28日

エアコンの構造やどのように室温を調整しているのかについて、正確に理解している人は少ないかもしれません。室内機と室外機の役割や主要部品の働きなどを学び、エアコンを賢く使いこなしましょう。効率のよい使い方や、掃除のポイントも併せて解説します。

エアコンの基本構造と冷暖房の仕組み

エアコンは現代人にとって、なくてはならない電気製品です。エアコンの構造を理解することは、快適な室内環境の維持や消費電力の節約につながります。まずはエアコンを構成している室内機・室外機の概要と冷媒の働き、冷暖房の基本的な仕組みをチェックしましょう。

室内機と室外機で構成される

エアコンは、室内機と室外機の2つで構成されています。どちらか一方だけでは機能しません。室内機は文字通り室内に設置するもので、冷気や温風を室内に向けて吹き出すためのファンや、空気中のほこりをキャッチするフィルターなどが備わっています。

一方、室外機は屋外に設置され、コンプレッサーや熱交換器などの部品が収められています。この2つはパイプでつながっており、室内の熱を循環させることで、冷房や暖房を行っているのです。

「冷媒」が熱を運んでいる

室内機と室外機をつなぐパイプには『冷媒』と呼ばれるガスが入っています。冷媒とは、圧縮すると熱く、膨張させると冷たくなる性質を持つ化合物のことです。

エアコンは冷媒を利用して空気中の熱を吸収・放出することで、室温を調整しています。冷房時、室内機から冷たい空気が出てくるのは、冷媒が室内の空気から熱を奪っているためです。

熱には、多い方から少ない方へと移動する性質があります。熱い空気が冷たい冷媒に触れると、空気の熱が冷媒へ移動して、温度が下がるのです。

熱を奪った冷媒は、室外機で圧縮されてさらに高温になり、熱を外気へ放出してから室内機へ戻っていきます。

室内機の構造と主要な部品

部屋の中に設置される室内機は、エアコンの中でも最も身近な機器です。空気のにおいが気になる、あまり効いていないと感じるなど、不具合の多くは室内機の汚れが原因ともされています。室内機の構造と主要な部品、それぞれの役割について理解を深めましょう。

フィン(熱交換器)

フィンは、室内の温度を調節する重要な部品です。アルミフィンや、熱交換器などとも呼ばれます。室内機・室外機どちらにも備わっており、室内機のフィンはフィルターを外せば見える場所にあります。

フィンはアルミ製の薄い板が細かく折り重なった構造をしており、空気に触れる面積を増やすために、表面に小さな凹凸があるのが特徴です。

冷房時には、このフィンが冷たくなり、室内の暖かい空気から熱を奪います。一方、暖房時にはフィンが温かくなり、室内の冷たい空気を暖めるのです。

ドレンパン

ドレンパンは、水滴を受けるために、フィンの下に設置されている部品です。冷房運転時に、フィンが室内の空気を冷やすことで、空気中の水蒸気が水になる『結露』が起こります。

ドレンパンは、発生した結露水を外に流れないようにする役割を担っています。ドレンパンにたまった水は、ドレンホースを通って室外機から排出される仕組みです。

暖房時は空気が温められるため結露は起きませんが、冷房時には頻繁に起こります。結露水がたまったままになっていると、ドレンパンにカビが発生するおそれもあり注意が必要です。

ファンとルーバー

ファンとルーバーも、室内機の重要な部品といってよいでしょう。ファンは筒のような形状の部品で、フィンの奥にあります。

回転して部屋の空気を取り込んだり、フィンで温度を調整した空気を部屋全体に送りだしたりするのが、ファンの役割です。

ルーバーとは、ファンが送り出す空気の向きを調整するための羽根のことです。吹き出し口の近くにあり、上下左右に動かすことで、好みの方向に風を送れます。手が届きやすいため、掃除も簡単にできます。

フィルター

フィルターは、空気の吸い込み口に取り付けられている、ネット状の部品です。空気中のホコリをキャッチして、フィンやファンなど内部の部品の汚れを防ぐ役割があります。

空気が室内機に取り込まれるときに、最初に通るのがフィルターです。このため、フィルターの目にホコリが詰まっていると空気を吸い込みにくくなり、エアコンの性能が低下したり、電気代が高くなったりするおそれがあります。

フィルターに蓄積した汚れが徐々に内部に入り込めば、フィンやファンが汚れる原因にもなるでしょう。

室外機の構造と主要な部品

エアコンの室外機に注目する機会は、少ないかもしれません。しかし室外機には、冷暖房の仕組みを支える重要な部品が搭載されています。室外機の主要な構成要素、熱交換機と圧縮・減圧装置の役割について詳しく見ていきましょう。

フィン(熱交換器)

前述の通り、エアコンの室外機にも熱交換器が搭載されています。主に室外機の背面と側面にあり、室内機同様アルミ板でできています。

室外機の置き方によっては外から見えないこともありますが、見ようとして無理に動かすと故障の危険があるため注意が必要です。

冷房時、室内機から運ばれてきた冷媒の熱は、室外機の熱交換器によって外気に放出されます。夏に室外機の周囲が他の場所に比べて暑く感じるのは、熱交換機が働いている証拠なのです。逆に冬は、大気中の熱を集めて冷媒に乗せ、室内に送っています。

圧縮・減圧装置

圧縮・減圧装置は、エアコンの心臓とも呼ばれる部品です。エアコンは冷媒を圧縮・減圧することで状態を変化させ、熱の移動を可能にしています。

冷房時、室内機から熱を運んできた冷媒は室外機に到着すると、まず圧縮装置(コンプレッサー)で圧縮され高温になります。

その後室外機の熱交換器を通って外気に熱を放出し、減圧装置で減圧されて、低温の状態に戻るのです。暖房時は、逆の方法により、部屋の空気を暖めています。

エアコンの正しい使い方と掃除のポイント

エアコンの構造に合わせた使い方を心がけることで、少ない電力で快適な室温を保てるようになります。もちろん、定期的に掃除して、エアコンをきれいに保つことも重要です。温度設定や風向きの調整方法、家庭でできる掃除のポイントを紹介します。

温度設定と風向き

エアコンは設定温度と外気温との差が大きいほど、設定温度まで冷やすもしくは暖めるために多くの電力を消費します。設定温度が1℃違うだけで、5~10%の節電効果があるとされています。

冷房時は28℃に、暖房時は20℃程度に設定すると、電力の消費を抑えつつ、快適に過ごせるでしょう。また空気は温度が高いと上に、低いと下にたまる性質があります。

このため冷房時は、吹き出し口を上に向けておくと効率的です。サーキュレーターを併用し、床面にたまった冷たい空気を循環させるのもおすすめできます。

暖房時は、冷房時とは逆に吹き出し口を下に向け、サーキュレーターで上にたまった空気を下に送るとよいでしょう。

室内機の掃除

エアコンを快適に使うには、室内機のお手入れが欠かせません。フィルター・カバー・ルーバーは家庭で簡単に掃除できるので、こまめに汚れを取ることを心がけましょう。

この部分だけでもきれいにしておくと、エアコン内部が汚れ、汚れた空気が部屋に放出される事態を防げます。

フィルターはホコリを掃除機で吸い取るほか、2カ月に1回程度は水洗いしましょう。カバーやルーバーは、水で濡らしてから固く絞った布で拭きます。

一方、フィンやファン、ドレンパンなどを掃除するには、部品を分解しなくてはなりません。自己判断で作業すると故障や事故のおそれもあるため、無理をせずクリーニング業者に依頼するのが無難です。

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室外機の環境もチェック

室外機の周囲に障害物があると、熱交換がうまくいかずにエアコンの効率が下がります。うっかり植木鉢やバケツなどを置いていないか、チェックしてみましょう。戸建ての場合、雑草が伸びて室外機の周りを覆っていることもあります。

夏は直射日光にも注意しましょう。直射日光が当たると室外機本体や周辺が熱くなり、放熱しにくくなるため、冷房効率が下がってしまいます。よしずなどを使って、日陰を作る工夫をするとよいでしょう。

冷房や暖房を使用する前に、室外機を掃除するのもおすすめです。周りに落ちているごみは取り除き、フィンのホコリを柔らかいブラシで払っておきます。ただし作業の際は、室外機を動かさないよう、十分に注意しましょう。

エアコンの構造を理解して快適に過ごそう

エアコンは室内機と室内機の2つの機器で構成されています。室内機は構造上内部にホコリが付きやすく、夏は結露によるカビ発生のリスクが高まるため、こまめなお手入れが必要です。

室外機も設置環境によっては、熱交換がうまくいかなくなり、余計な電力を消費するおそれがあります。

エアコンの構造をしっかりと理解して、快適に過ごせるように工夫してみましょう。

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