エアコンをつけたときにツンと鼻をつく酸っぱい臭いを感じたことはありませんか?
その不快な臭いは掃除で解決することが多いです。
放置すると健康被害にもつながる、エアコンからの酸っぱい臭いの原因や対処法を確認しましょう。
エアコンからする酸っぱい臭いの原因は4つ
エアコンをつけたときに漂ってくる酸っぱい臭いの原因はいくつかあります。代表的な原因は以下の4つです。
それぞれの原因で発生する臭いの対策方法をご紹介します。
エアコン内部に生えたカビ
久しぶりにエアコンをつけたらなんだか酸っぱい臭いがした場合、原因として考えられるのはエアコン内部に生えたカビです。
カビは人間が本能的に嫌う臭いを発しているので、たとえカビの数が少なかったとしても強い不快感を覚えます。
エアコン内部に生えたカビを除去するには、業者に依頼するエアコンクリーニングを含む掃除が効果的です。
フィルターなどについた生活臭
エアコンは取り込んだ部屋の空気の温湿度を調節し再び吹き出します。
部屋の空気の中には様々なにおいの原因物質があります。
汚れや料理中の煙、タバコ、ペットなどのにおいの物質がフィルターなどに付着すると独特の嫌な臭いを放出することがあります。
料理中は換気をする、タバコは屋外で吸うなどの対策が有効です。
ドレンホースから外部の臭いが逆流している
エアコン内部に発生した水はドレンホースを通って屋外に排出されます。
ドレンホースの終端が排水溝の上にあるときは、排水溝の臭いがドレンホースから逆流することがあります。
ドレンホースの終端を排水溝の上にならないように位置を変えると臭いが軽減することが多いです。
コーティング剤などの臭い
買ったばかりのエアコンからイヤな臭いがするときはエアコン内部のコーティング剤が原因かもしれません。
高機能なエアコンの中にはオゾンやイオンを使ってエアコン内部の消臭する機種もあります。
消臭時に発生したオゾンなどの臭いがエアコン内部に残っており、次回運転時に部屋に放出されて酸っぱい臭いを感じることがあります。
この場合は少し換気をすれば臭いが気にならなくなります。
エアコンからの酸っぱい臭いを放置するリスク
エアコンからする酸っぱい臭いはかなり不快なものとはいえ、エアコンをつけている間だけ我慢すればいいと思う人もいるでしょう。
しかしそれは大きな間違いです。エアコンからの酸っぱい臭いを放置すると3つのリスクが発生します。
健康に悪影響を与える
エアコンからの酸っぱい臭いはカビが原因であることが多いです。
掃除などをせず放置すると、部屋にカビの胞子をまき散らしてしまいます。
カビの胞子を吸い込むと、夏型過敏性肺炎をはじめとしたアレルギー反応の原因になります。
症状が進行すると重篤な健康被害にもつながるので、エアコンから酸っぱい臭いがするなら速やかに対策を取った方が良いです。
稼働効率が悪くなり電気代が高くなる
カビが繁殖しやすい条件は決まっています。
カビの酸っぱい臭いがするエアコンの中には相当なホコリや汚れがたまっているでしょう。
ホコリや汚れがたまっていると風の通りが悪くなるのでエアコンの稼働効率も下がります。
同じ作業をするにせよ余計にパワーが必要となるので電気代が高くなってしまいます。
エアコンの故障・不調の原因になる
エアコンの稼働効率が悪いということは、運転時に余計な負荷がかかってるということです。
過負荷状態で運転を続けるとエアコンの故障や不調が発生しやすくなります。
修理費用がかかるだけでなく、壊れたタイミングによっては家にいられなくなり外泊を余儀なくされることもありえます。
エアコンの酸っぱい臭いの対処法
エアコンからする酸っぱい臭いは不快なのでなるべく早く解消したいですよね。
すぐにできる対策をご紹介します。
ただしこれらの対策は一時しのぎなので、臭いの根本原因を取り除きたいのであれば、エアコンクリーニング業者に依頼して洗浄してもらうことをおすすめします。
エアコンを掃除する
エアコンについた汚れが原因で酸っぱい臭いが発生することがあるので、こまめにエアコンの掃除をすることが大切です。
吹き出し口やルーバー、フィルターは自分で掃除ができるパーツです。
繊細なパーツが多いので力を込めて無理やり掃除しないように気をつけてください。
エアコンを自分で掃除する方法や注意点について、詳しくは関連記事をご覧ください。
冷房を16度設定にして運転する
冷房を16度設定にして1時間稼働させると、エアコン内部で発生した結露が臭いの元である汚れを洗い流してくれます。
外気温が高い夏場はこの方法が有効です。
湿度が高い雨の日に行うと結露水が増えすぎて、吹き出し口から水が漏れることがあるので注意してください。
エアコンを買い替える
製造から10年以上が経過している古いエアコンを使っているのなら買い替えるのも手段のひとつです。
古いエアコンは破損のリスクが大きく、補修用部品を確保しづらいことからエアコンクリーニングを断られることがあります。
新しい機種は省エネ性能なども上がっているので、買い替えた方が電気代の節約につながり長期的に見たときに出費を抑えられます。
以下の記事ではその他の対処法についても紹介しているので参考にしてください。
エアコンの酸っぱい臭いをとるときの注意点
エアコンからの酸っぱい臭いにはなるべく早く対処したいですよね。
しかしやり方を間違えてしまうとかえってイヤな臭いが強くなることもあります。
エアコンの酸っぱい臭いをとるときに気をつけたい3つのことを解説します。
フィルターは完全に乾燥させてから装着する
フィルター掃除をしたあと、時間がないとフィルターが乾ききらないうちにエアコンに装着してしまうかもしれません。
しかしフィルターが生乾きの状態でエアコンに着けてしまうと、エアコン内部の湿度が上がってしまいカビが繁殖する原因になります。
風通しの良い日陰で完全に乾かしましょう。
フィルターを装着したあとは10~15分ほど送風運転をすると、水気が残っていたとしても乾燥させられます。
エアコンのフィルター洗浄について、関連記事もご覧ください。
エアコン掃除用スプレーの使用は非推奨
臭いの原因を取り除くために市販のエアコン洗浄スプレーを使用することはおすすめしません。
安易に洗浄スプレーを使うと洗剤成分が流しきれずにかえって悪臭が強くなったり、サビの原因になって故障を誘発したりする可能性があります。
エアコンの内部掃除はエアコンクリーニング業者に依頼しましょう。
エアコン洗浄スプレーを使わない方がいい理由について、関連記事に詳細があります。
臭いが取れないときはプロに頼む
掃除をしても酸っぱいイヤな臭いが取りきれないのであれば、プロにエアコンクリーニングを頼みましょう。
知識や資格がない一般人が安全にエアコンを分解できるのはフィルターまでですが、専門業者であればエアコンを分解して隅々まで洗浄できます。
エアコンから酸っぱい臭いをさせない予防策
掃除などでエアコンからの酸っぱい臭いが改善したのなら、そのまま酸っぱい臭いがしないように予防策を取りましょう。
有効な対策は3つです。
冷房・除湿運転後は送風モードを使う
冷房モードや除湿モードを使用するとエアコン内部に大量の結露水が発生します。
エアコン内部の水を放置するとカビが発生しやすくなるので、送風モードを使って水分を蒸発させましょう。
冷房使用後に60~120分ほど送風モードを使うと効果的です。
機種によっては冷房や除湿モードを使ったあとに自動で送風モードを開始するものもあります。
送風モードの詳しい説明や代用方法については、関連記事をご覧ください。
こまめにフィルター掃除をする
夏場など毎日エアコンを使う時期はフィルターが汚れやすくなります。
フィルターが汚れるとエアコンの稼働効率にも影響するため、毎日使う時期は2週間に1度を目安にフィルターの掃除をしましょう。
こまめに手入れをしておけば1回あたりの掃除時間は短くなるので、意外と負担は少ないです。
オフシーズンでも月に1度フィルター掃除をする
エアコンの使用頻度が低い時期であっても、1か月に1度はエアコンフィルターの掃除をするのがおすすめです。
カビの胞子はあちこちに漂っているので、使っていなくともエアコン内部へ侵入します。
こまめに掃除をしておけばエアコン内部のフィルターに付着したカビの胞子が繁殖する前に除去できるのできれいな状態を維持できます。
掃除をしても臭いが取れないならエアコンクリーニングを頼もう
掃除をしてエアコンから悪臭をさせない予防策を取っていても酸っぱい臭いがし続けるのであれば、エアコンクリーニングを依頼しましょう。
プロの洗浄であればエアコンの隅々まできれいになるので、カビや生活臭が原因の酸っぱい臭いも改善されます。
エアコンクリーニング業者を探すときは相見積もりをとって比較し、料金やサービス内容をよく確認してから依頼しましょう。