久しぶりにエアコンをつけたら、出てくる風から「酸っぱい臭い」「生乾きの臭い」などの嫌な臭いがして困っている方がいらっしゃるかもしれません。
臭いの原因は、エアコンが室内のホコリや汚れ、生活臭を吸い込み、それをエサにして内部でカビや雑菌が繁殖していることです。
エアコンからツンとした臭いやモワッとした臭いがしたら、まず窓を開けて換気し、エアコンを10分ほどつけっぱなしにしてみましょう。
エアコンのつけ始めは、内部に留まっていたカビの胞子や、雑菌が発生させた臭いが一気に出てくるので、特に臭いを強く感じやすいです。
臭いの原因と解消法、もう臭わないようにするためのコツを、エアコンクリーニングのプロに聞いてみました。
世界一謙虚なおそうじ屋さん - 東京都世田谷区喜多見
エアコンからイヤな臭いがする原因4つ
エアコンから嫌な臭いがするときは、以下の4つのどれかが原因であることが多いです。
イヤな臭いの原因 | 臭いの例 |
---|---|
内部のカビや雑菌 | 雑巾のような生乾き臭 |
人間の汗や油汚れ | 酸っぱい臭い |
屋外の排水汚れ | 下水の臭い |
新品のコーティング剤 | 化学的なとがった臭い |
エアコンのイヤな臭いにもいろいろな種類がありますが、各家庭のお部屋の状況によって、どんな臭いがするかが多少変わります。上記はよくある一例です。
1. 内部のカビや雑菌(雑巾のような生乾き臭が多い)
エアコンの風が臭うのは、内部のカビや雑菌が原因であることが多いです。「生乾きの雑巾の臭い」「酸っぱい臭い」「土っぽい臭い」がした場合は、エアコン内部でカビや雑菌が繁殖していると考えてよいでしょう。
エアコンは室内の空気を取り込み、冷やしたり暖めたりして再度室内に排出することで室温を調節します。このとき空気中に含まれるホコリや汚れも一緒に取り込むので、内部に汚れが蓄積していきます。
さらにエアコンを冷房や除湿で稼働させると、熱交換器というパーツから結露が発生し、内部の湿度が上がります。冷房運転で発生する水分と取り込んだ空気に含まれる汚れ、適度な温度がそろっているエアコン内部は、カビや雑菌の温床なのです。
多くの場合、自分では掃除できない熱交換器や送風ファンが汚れてしまっています。
2. 人間の汗や油汚れ(酸っぱい臭いが多い)
エアコンは送風するとき、一度室内の空気を取り込んでから吐き出します。部屋の空気中に含まれる油汚れ、人間の汗や皮脂などがエアコン内部に吸い込まれて内部で混ざり合い、イヤな臭いの元になってしまうのです。
室内でタバコを吸う習慣がある方や、臭いの強い料理や油を使う料理をよく作る方は、特に注意が必要です。タバコのヤニや油を含んだ空気がエアコンに吸い込まれると、内部が汚れでベタついて、カビや雑菌が発生しやすくなります。
またエアコンがペットや人の汗の匂いを吸い込んで不快な臭いが生まれることもあります。
3. 屋外の排水汚れ(下水のような臭いが多い)
エアコンから下水のような臭いがする場合、ドレンホースから屋外の臭いが伝わっている可能性があります。ドレンホースの近くに排水溝があったり、室外機付近が汚れていて悪臭が発生していたりすると、その臭いが室内まで届くのです。
この場合はドレンホースの排出口の位置を排水溝から離したり、室外機付近を掃除して清潔にしたりすることをおすすめします。
またドレンホース内でカビや雑菌が繁殖すると、イヤな臭いが発生することがあります。これはドレンホースに溜まったゴミや汚れ、エアコンからうまく排出しきれず残った結露水などがカビのエサになっているのが原因です。
・排水ホースにキャップを付ける
4. 新品のコーティング剤(化学的なとがった臭いが多い)
新品のエアコンを購入した直後は、熱交換器などの部品に塗布されたコーティング剤や、プラスチック特有の人工的な臭いがすることがあります。これは新品にときどき見られる現象で、しばらく使用しているうちに徐々に軽減していくでしょう。
ただし、1週間ほど使い続けても臭いが改善しない場合は、製品に問題がある可能性があります。そのような場合は、エアコンを購入した販売店やメーカーの修理相談窓口に連絡して、点検を依頼しましょう。
エアコンの臭いを解消する方法5つ
エアコンの嫌な臭いを解消する方法は以下の5つがあります。
原因 | 方法 | 所要時間 |
---|---|---|
エアコン内部のカビ・雑菌(軽度) | 1. 16℃の冷房運転 2. 30℃の暖房運転 |
約1時間 |
フィルターのホコリ・油汚れ | 3. フィルターの掃除 | 約20分+乾かす時間 |
屋外の排水汚れ | 4. ドレンホースに逆流防止弁をつける | 約5分 |
エアコン内部のカビ・雑菌(重度) | 5. エアコンクリーニングを依頼する | 1~2時間 |
冷房・暖房運転は、道具が必要なくすぐに試せます。ただしカビや汚れがひどいと効果が薄く、根本的な解決に至らないこともあります。
長年蓄積した内部の汚れによるエアコンの嫌な臭いは、プロのエアコンクリーニングでないと解決できません。
屋外から臭いが侵入している場合は、ドレンホース周りの清掃や逆流防止弁の設置が効果的です。
1. 16℃の冷房運転でカビ・雑菌を洗い流す(約1時間)
- 所要時間:約1時間
- 費用:約30円
窓を開けて換気をしながら16℃で1時間ほど冷房運転を続けると、臭いが消えることがあります。
エアコンを低い温度で運転することで内部に結露をたくさん発生させ、熱交換器やドレンパンに付いたカビや雑菌を洗い流す仕組みです。カビや汚れを含んだ結露水は、ドレンホースから屋外に排出されます。
エアコンの風と部屋の温度差が大きいほど結露がたくさん発生するので、気温と湿度が高い夏に行うと最も効果が高いです。
ただし湿度が高いときにこの方法を実践すると、室内機に露がついて周辺を濡らすおそれがあります。ビニールシートなどで養生してから行ってください。
また、内部が濡れたままだと再びカビや雑菌が繁殖してしまうので、運転停止後に内部クリーン機能または送風運転で内部を乾燥させましょう。
この方法は過去にSNSで話題になりましたが、三菱電機、富士通などの主要なエアコンメーカーも、臭いが気になるときの対処法として紹介しています。
2. 30℃の暖房運転で内部を乾燥させる(約1時間)
- 所要時間:約1時間
- 費用:約50円
冷房だけでなく、換気をしながら1時間ほど30℃の暖房運転を続けるという方法も効果があるといわれています。
カビの生育最適温度は25~28℃で、湿気を好みます。エアコンを最高温度で運転することで、内部の温度を上げて乾燥させ、カビの好まない環境を作るのです。
完全に死滅させる温度には達しませんが、繁殖の抑制やカビの減少が期待できます。
こちらもある程度は効果があるようですが、全てのカビの死骸を排出することは難しく、臭いが全くなくなるわけではありません。
3. フィルター掃除でホコリを取る(約20分)
- 所要時間:約20分+フィルターを乾かす時間
- 費用:なし
フィルターにたまったホコリやルーバーのカビ汚れも臭いの原因の1つです。エアコンが料理の油汚れやタバコのヤニ汚れを吸い込んでいる場合は、フィルターがベタつき、酸化した油が嫌な臭いを発していることもあります。
掃除に使う道具と手順を紹介します。
用意する道具
エアコンのフィルターと吹き出し口を掃除するときは、以下の道具を用意しましょう。
- 掃除機
- 中性洗剤
- スポンジ
- タオル
- 細長いモップ、お掃除棒など
フィルター・吹き出し口掃除の手順
【1.エアコンの電源プラグを抜く】
安全な状態で掃除をするため、電源を切ってコンセントから電源プラグを抜きましょう。
通電したまま掃除をすると、感電やショートなどの事故につながるリスクがあります。
【2.エアコン外側カバーを開けてフィルターを取り外す】
ホコリの量が多いときは、フィルターをつけたまま掃除機で軽く吸い取っておくと、取り外した拍子にホコリが舞い散るのを防げます。
【3.フィルターの表面に掃除機を当ててホコリを吸い取る】
フィルターの表面(本体装着時の手前側)に掃除機をかけます。裏面から掃除機をかけると、付着していたホコリが吸い付いて目詰まりしてしまうので注意しましょう。
【4.シャワーと中性洗剤でフィルターを水洗いする】
フィルターを浴室や洗面所に持っていき、水洗いします。シャワーで流すときは、掃除機とは逆に、ホコリがついていないフィルターの裏側から当ててホコリやゴミを押し出しましょう。
ホコリ以外にも油汚れやカビが付着している場合、中性洗剤をつけて泡立てたスポンジでこすり洗いをしましょう。
エアコンのフィルターにカビが生えている場合は、少量の塩素系漂白剤(ハイターなど)を吹きかけてカビを除去すると良いでしょう。ただし塩素系漂白剤は成分の刺激が強く、プラスチックの枠など素材へのダメージも少なからずあります。カビが生えていなければ、むやみに使う必要はありません。
【5.タオルで水分を吸い取り、数時間~半日ほど陰干しする】
タオルでフィルターの水気を拭き取り、風通しの良い日陰で数時間~半日ほど干して乾かします。
このとき乾燥時間を短縮したくても、直射日光やドライヤーを当てて乾かしてはいけません。フィルターの変形や劣化につながります。
【6.細長いモップなどで吹き出し口の汚れを拭き取る】
吹き出し口の奥に汚れが見える場合、市販のエアコン掃除用モップや、割り箸にウェットティッシュやキッチンペーパーを巻きつけたお掃除棒を使って拭き取りましょう。
掃除道具を押し込みすぎると、吹き出し口の奥にある筒状の送風ファンに当たってしまいます。外からだとうまく掃除できないので、触らないようにしましょう。
【7.乾燥させたフィルターを元に戻す】
フィルターが完全に乾いたのを確認したら、元通りに取り付けましょう。
快適な生活のために、2週間に1回を目安にエアコン掃除をするのがおすすめです。
4. ドレンホースにキャップを付ける
- 所要時間:約5分
- 費用:約500円
ドレンホースを伝って屋外の臭いが室内まで届いている場合は、ドレンホースの先端に逆流防止弁(エアカットバルブ)を取り付けると臭いが軽減されることがあります。
逆流防止弁をつけると、室内機で発生した結露水は排出する一方で、外側から害虫や外気が侵入してくるのを防げるのです。
ただしドレンホースの内部に汚れがたまって悪臭の原因となっている場合は、逆流防止弁をつけても効果がありません。
このケースなら、16度で冷房運転をして結露水で洗い流すほうが効果的です。それでも効果がなければドレンホース用クリーナーで内部の汚れを取るか、エアコンクリーニング業者に洗浄を依頼しましょう。
5. エアコンクリーニングで臭いの原因を除去する
- 所要時間:約2時間(1台あたり)
- 費用:約7,000~12,000円(お掃除機能なしエアコン1台)
エアコン内部にカビや雑菌の汚れがかなり広がっていると、冷房16℃運転だけでは汚れを洗い流しきれない可能性が高いです。その場合は、プロのエアコンクリーニング業者に内部洗浄を依頼しましょう。
専用の洗剤と高圧洗浄機で、熱交換器(フィン)やドレンパン、送風ファンなど内部の部品についた汚れを浮かせて洗い流してくれます。
また、ほとんどの部品を分解して取り外し、持ち帰って洗浄する「完全分解洗浄」を提供している事業者もいます。通常のクリーニングでは一部届かない箇所もあるので、クリーニングをしても臭いがとれない場合は完全分解洗浄を検討してみても良いかもしれません。
エアコン洗浄スプレーを使って自分で掃除するのは、故障や臭いの悪化のリスクがあるので極力避けましょう。
エアコンクリーニングをしていない期間が1年程度であれば、最も一般的な分解洗浄メニュー(カバーやお掃除ユニットのみを外して高圧洗浄)で十分に汚れを落とせます。一方で10年以上放置していたエアコンの場合は、ドレンパンやシロッコファンまで外す完全な分解洗浄や、壁からエアコンをすべて取り外し、事業者が一度持ち帰って洗浄するメニューでないと、汚れが取り切れない可能性が高いです。
分解するパーツが増えるごとに故障リスクも金額も高くなるので、自宅のエアコンの汚れ具合に合わせて必要最低限の分解洗浄をおすすめします。
エアコンの臭い対策でやってはダメなこと
エアコンの臭いを解消するとき、やってはいけないことや気を付けるべき点がいくつかあります。
間違った対処をすると、かえって臭いが悪化したり、エアコンが故障して修理・交換にお金がかかってしまったりするかもしれません。
①エアコンに消臭スプレーをかけない
臭いを消したいからといって、「ファブリーズ」「リセッシュ」などの消臭・除菌スプレーをエアコンに吹きかけてはいけません。
エアコン内部にスプレーの成分が付着してベタつき、汚れや臭いがひどくなる可能性が高いです。それだけでなく、成分が冷媒配管に付着して徐々に腐食し、時間が経ってから冷媒ガスが漏れる故障につながることもあります。
またスプレーが電装部分にかかると、温度センサーが故障して正常な温度調整ができなくなったり、基板のショートで火災が起こったりするリスクもあります。
②市販のエアコン洗浄スプレーを使わない
市販のエアコン洗浄スプレーは洗浄成分を流しきるのが非常に難しいです。失敗するとむしろ汚れがひどくなって臭いが悪化してしまうので、最初から使わないのが望ましいです。
洗浄液を流し切れず内部に残ってしまうと、部品の錆び、カビや雑菌の繁殖につながります。悪臭が広がるだけでなく、故障や火災のリスクもあります。
プロのエアコンクリーニング業者が使用している洗浄機と違い、市販のエアコン洗浄スプレーのすすぎ剤や家庭用の霧吹きなどでは、洗剤を十分に洗い流すための水圧が足りません。どうしても汚れを含んだ洗剤がエアコン内部に残ってしまうので、逆にカビが広がってしまい、イヤな臭いの原因になる可能性が高いです。
③掃除したフィルターはよく乾かしてから戻す
エアコンのフィルターを洗って水で流した後は、完全に乾かしてから取り付けましょう。
臭いの元となるカビや雑菌は、水分があるところで繁殖します。フィルターを濡れたまま取り付けると、せっかく掃除したのにむしろ臭いを悪化させる原因になりかねません。
フィルターを早く乾かすには、タオルではさんで水気を吸い取ってから、風通しの良い日陰に半日ほど置いておきます。
乾燥時間を短縮したいからといってドライヤーを使うと、プラスチックの枠が変形してしまうおそれがあるのでやめましょう。
臭いがするエアコンを使い続けるとどうなる?
エアコンの風から臭いがしているということは、内部でカビや雑菌が繁殖しており、部屋に汚れた風が排出されている状態です。
この状態を放置すると、以下のようなリスクがあります。
臭いが自然に消えることなく不快感が続く
エアコンから嫌な臭いがし始めると、放置していても自然に消えてなくなることはありません。
ほとんどの場合は内部の汚れが臭いの原因であり、掃除せずに自然に汚れが取れることはないからです。
エアコンをつけている間ずっと生活空間に嫌な臭いが漂い、不快感が続いてしまうでしょう。
カビを吸い込んで体調不良になる
エアコンの臭いは内部のカビや雑菌が原因なので、放置するとカビの胞子を含んだ風が部屋に排出され続けてしまいます。
カビを含んだ空気を吸い込むと、くしゃみや咳、鼻水などのカビアレルギーの症状が現れることがあります。重症化すると、慢性的なぜん息や鼻炎を引き起こしてしまうかもしれません。
小さなお子さんや高齢者、アレルギー体質の方が家庭にいる場合は特に注意が必要です。
ある日突然、皮膚の赤みや咳などのひどいアレルギー症状に見舞われ、病院を受診したら医師から「すぐにエアコンクリーニングを頼んでください」と言われたというお客様もいらっしゃいました。エアコン内部のカビを放置していると、気づかないうちに繁殖し、体調に重大な影響を及ぼしてしまうおそれがあります。
運転効率が下がって電気代が上がる
エアコンの風が臭う場合、フィルターや内部部品はカビやホコリだらけになっている可能性が高いです。
汚れが蓄積し、フィルターが空気を通しにくくなっていると、設定した温度に到達するまでに本来の性能よりも多くのパワーを必要とします。
さらに部屋がなかなか冷えない・暖まらないことによって、設定温度を必要以上に低く・高く設定してしまうケースもあります。
その結果、エアコンの電力消費が激しくなり、電気代が高くなってしまうのです。
エアコンメーカーのダイキン社の調査によると、ホコリが溜まったフィルターを掃除することで消費電力が48.9%削減できるとのデータもあります。
負荷がかかってエアコンが故障しやすくなる
前述の通り、エアコンの内部が汚れることによってエアコンの運転効率が下がり、多くの電力を消費するようになります。
電力の消費量が増えるということは、エアコンの運転時にかかる負荷も大きくなっているはずです。
本来の想定よりも無理な使い方をすると、不具合が起きて故障するリスクが高くなります。
プロに聞いた!エアコンのイヤな臭いを防ぐ対策
エアコンの臭いが解消できても、同じ使い方をしているとまた嫌な臭いが発生してしまうかもしれません。
臭いを防ぐ方法として、普段のエアコンの使い方で意識できるポイントがいくつかあります。
- 冷房・除湿運転の後に内部クリーン・送風運転をする
- 使わない時期も定期的に送風運転をする
- 部屋をこまめに換気する
- シーズン中は2週間に1回フィルターを掃除する
冷房・除湿運転の後に内部クリーン・送風運転をする
エアコンで冷房や除湿を使うと、温度差でエアコン内部に結露が発生します。結露を放置するとカビや雑菌が繁殖する原因になるので、エアコンの使用後に「内部クリーン」を起動させたり、「送風」「暖房」モードで運転したりして内部を乾燥させましょう。
メーカーによって機能の呼び方や詳細は異なりますが(日立「カビバスター」「ヒートアタック」など)、現在発売されているエアコンの多くにはカビ抑制を目的としたお手入れ機能がついているので、取扱説明書などを確認してみましょう。毎回手動で動かすのは大変なので、冷房運転のあとに自動で内部クリーンが起動するように設定しておくと便利です。
自宅のエアコンに内部クリーン機能がついていない場合は、1時間ほど送風または暖房運転をして乾かします。
カビは水気の多い場所でよく繁殖するので、冷房運転を切った後にエアコン内部を乾かす習慣をつけましょう。
エアコンの使用中にダイニングテーブルで焼肉などの調理をしない
エアコンは風が出てくるイメージが強いですが、風を出すために同じ量の空気を吸い込んでおり、部屋の空気中に含まれる汚れをたくさん取り込んでいます。
キッチンのコンロで料理をするときは、真上にある換気扇が油を含む空気を吸い込んでくれます。しかしダイニングテーブルで卓上コンロやホットプレートを使って料理をすると、油を含んだ空気がエアコン内部に吸い込まれてしまいます。
エアコンを使う時期は、なるべく卓上調理をする回数を減らしたり、キッチンで調理を完成させてからダイニングテーブルに持ってきたりすると良いでしょう。
ホットプレートや卓上コンロでの調理は便利ですが、キッチンの換気扇よりもエアコンが近い位置で調理することになるので、煙や油を含んだ空気がエアコンのほうに吸い込まれてしまいます。
エアコンの使用中にアロマを焚かない
部屋を良い香りにするために使われるアロマですが、実はエアコンが汚れるリスクもあります。
アロマディフューザーやアロマオイルの瓶のベタつきが気になったことがある方もいらっしゃるかもしれません。同じように、エアコンに吸い込まれたアロマオイルは内部に付着してベタベタした汚れになり、カビや臭いが発生しやすくなります。
エアコンを稼働させる時期は、アロマディフューザーやリードディフューザーなどの使用を控えるとよいでしょう。
アロマがエアコンに悪影響を及ぼすイメージがない方が多いかもしれませんが、アロマオイルが揮発して良い香りになった空気は、そのままエアコンに吸い込まれ、内部をベタベタにしてしまいます。アロマを頻繁に焚いていたお客様のお宅は、強力なアルカリ性洗剤を使わないと落ちないほど油分の汚れがひどいケースがありました。
部屋をこまめに換気する
エアコンは室内の空気を中に取り込んで吐き出すので、取り込む空気をきれいにしておくことも大切です。
部屋の空気が入れ替わらないと、ホコリやハウスダストがどんどん積み重なっていきます。定期的に窓を開けて換気を行いましょう。
ただし風が強い日や、花粉が飛ぶ時期には無理して換気をする必要はありません。部屋にホコリや花粉が入ってきて、逆にアレルギー症状に悩まされてしまう可能性があります。
また、床や家財にもホコリが積もっていくので、こまめに掃除機やフローリングワイパーをかけたり、ハンディモップで掃除をしたりすることもフィルターの汚れ予防につながります。
シーズン中は2週間に1回フィルターを掃除する
フィルターにホコリが積もると、臭いの原因になるカビが繁殖しやすくなります。また、ホコリ自体もエアコンの風に乗って排出され、ホコリ臭さホコリ臭さが気になることもあります。
お掃除機能のついていないエアコンの場合、エアコンをよく使う時期は2週間に1回フィルターを掃除しましょう。
自動お掃除機能付きのエアコンはフィルターについたホコリを取ってくれますが、集められたホコリの回収や取り切れなかったホコリの掃除は自力で行う必要があります。
フィルターにはホコリだけでなく、部屋の空気に含まれている菌やウイルスが付着しています。フィルターを掃除せずに放置すると、菌やウイルスが集まった場所から吹き出す風を浴びることにもなってしまいます。エアコンのシーズンが終わるたびに、中性洗剤とスポンジを使ってしっかりフィルターを洗浄しましょう。消毒用アルコールが自宅にある場合は、アルコールを吹きかけて除菌するのもおすすめです。
エアコンクリーニング業者を探すなら相見積もりで比較
エアコンの臭いが気になる場合、内部の汚れが臭いの発生源になっていることが多いです。自分できれいにするのは難しいので、プロに依頼して徹底的に洗浄してもらうのをおすすめします。
ミツモアでは、スマホやパソコンからカンタンな質問に答えるだけで、複数のエアコンクリーニング業者から見積もりが届きます。
エアコンは冷たい(あたたかい)空気を吐き出す家電というイメージが強いですが、実は排出する空気と同じ量の空気を吸い込んでいます。つまり、部屋の空気中に含まれるホコリやペットの毛、汗、油汚れなどがエアコンに吸い込まれ、内部で混ざり合って汚れとして溜まるのです。汚れをエサにしてカビや雑菌も繁殖してしまい、イヤな臭いにつながります。