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エアコンの暖房だけ臭いのはなぜ?原因と臭いの対処法

最終更新日: 2024年11月22日

寒くなり、エアコンの暖房をつけたとたん不快な臭いが気になった経験がある方もいらっしゃるかもしれません。なぜ冷房のときは気にならないのに、暖房のときだけ臭うのでしょうか?

本記事では、エアコンの暖房運転時に発生する臭いの原因と、効果的な対処法、予防方法について詳しく解説します。

エアコンの暖房の臭いをクリーニングで解決する

エアコンの暖房をつけたときだけ臭いを感じる理由

エアコンで暖房運転をしたときだけ、風に乗ってイヤな臭いを感じるというケースがあります。このイヤな臭いはほとんどの場合、内部に蓄積したカビや雑菌が発しています。しかし、冷房運転でも冷たい風が出ているのに、なぜ暖房のときにしか臭いを感じないのか疑問に思われるかもしれません。

一般的に、あたたかい空気のほうが、冷たい空気よりも臭いの原因成分が拡散しやすく、臭い成分の量が同じだとしても、実際にイヤな臭いとして感じやすいという理由があります。

さらに、暖房運転によってエアコン内部が乾燥すると、内部に溜まったホコリやダニの死骸などの汚れも舞い上がりやすくなり、臭いを助長する可能性があります。これらの要因が重なり、エアコンの暖房をつけたときだけ臭いを感じることがあるのです。

エアコンの暖房が臭う原因

エアコンの臭いに悩む女性

エアコンの暖房をつけたときにイヤな臭いを感じる原因は、エアコン内部にたまった汚れによって繁殖したカビや雑菌です。

部屋の空気中に含まれるホコリ、料理の油、ペットの毛や臭い、人間の皮脂、タバコのヤニなどの汚れがエアコンに吸い込まれ、内部で複合的な汚れとして蓄積し、カビが広がる原因になります。

夏場は冷房を使う機会が多く、エアコン内部で結露が発生するため、カビや細菌が繁殖しやすい環境です。これらのカビや細菌は、秋冬の暖房シーズンを迎える頃には活動を停止し、エアコン内部に留まります。そのまま放置していると、夏の間に増えたカビや雑菌が冬になって暖房をつけたときに放出されます。

冷房で運転するだけでもカビが生える要素はそろいますが、ドレンパンからドレンホースへの排出がうまくいかず結露水が溜まってしまったり、フィルターの掃除をしておらずカビ菌やホコリが溜まっていたりすると、カビがさらに勢いを増して繁殖してしまいます。

エアコンの暖房をつけたときの臭いを解消する方法

エアコンから臭いがするとき、ほとんどの場合は内部に汚れが蓄積しています。

通常、汚れが蓄積しているところまでは手が届きません。エアコンの分解を自分でやったり、市販の洗浄スプレーを使ったりする方法はリスクが高いのでやめたほうがよいでしょう。

プロのエアコンクリーニング業者に内部の高圧洗浄をしてもらうことをおすすめします。

自分でできる範囲(フィルター・吹き出し口)を掃除する

すぐにエアコンクリーニング業者を呼べない場合は、まず自分でできる範囲として、エアコンのフィルター掃除を行いましょう。フィルターは、エアコンの前面パネルを開けると簡単に取り外すことができます。掃除機でホコリを吸い取り、汚れがひどい場合は水洗いも効果的です。水洗い後は、しっかりと乾燥させてからエアコンに取り付けましょう。

次に、吹き出し口の掃除です。吹き出し口は、エアコンから温風が吹き出す部分です。ホコリやカビが付着している場合があるので、濡れタオルで丁寧に拭き取りましょう。

専門業者にエアコンクリーニングを依頼する

これらの掃除でも臭いが改善しない場合は、エアコン内部に原因がある可能性が高いです。エアコン内部のカビや汚れは、自分で掃除するのは難しく、危険も伴います。そのため、専門業者にエアコンクリーニングを依頼することをおすすめします。専門業者は、専用の機材を使用してエアコン内部の熱交換器やファンなど、手の届かない部分まで徹底的に洗浄してくれます。

エアコンの内部洗浄をプロに依頼する

エアコンの臭い解消でやってはいけないこと

エアコンの暖房時に発生する臭いを解消しようと、間違った方法をとってしまうと、エアコンの故障や臭いの悪化につながる可能性があります。

消臭スプレーやアロマスプレーを吹きかける

エアコンに消臭スプレーやアロマスプレーを吹きかけるのはやめましょう。スプレーの成分がエアコン内部の電装部品にかかってしまうと、故障や不具合につながります。その場では使用に影響がなくても、残った成分によって徐々に配管の腐食が進み、時間差で冷媒ガス漏れが起こるというケースもあります。

また、イヤな臭いに対して他のにおいを上書きしたり、臭い成分だけにアプローチしたりしても、根本的な解決にはなりません。臭い成分を発生させている根源である汚れを除去する必要があります。

市販のエアコン洗浄スプレーで内部を掃除する

市販のエアコン洗浄スプレーは、うたい文句を読むと内部の汚れをきれいに落とせそうですが、むしろ汚れを悪化させてしまうリスクがあるので注意しなければなりません。

家庭で手に入るような製品や道具では、スプレーを吹きかけた後に洗剤成分や分解した汚れを洗い流すのが難しいからです。洗剤成分や汚れが内部に残留し、カビの発生を促進したり、部品を劣化させる可能性があります。一時的には汚れが分解されて臭いが軽減したように感じても、根本的な解決にはならず、かえって悪化させる恐れがあります。

エアコンの暖房の臭いを予防するコツ

エアコンの暖房運転時に発生する嫌な臭いを防ぐためには、日頃からの適切なケアが重要です。特に夏場の使用後に適切な処置を行うことで、臭い発生を予防することができます。

夏期はエアコンの冷房運転後に内部クリーンや送風運転を行う

夏期はエアコンの冷房運転後に内部クリーンや送風運転を行いましょう。

冷房運転をするとエアコン内部に結露が発生して濡れるので、そのままにしておくとカビや雑菌が繁殖しやすくなります。暖房で臭いを感じた場合でも、その原因となる汚れのほとんどは冷房を使う夏の間に溜まるのです。

冷房使用後は、内部クリーン機能や送風運転でエアコン内部を乾燥させることで、臭いの発生を抑制できます。機種によって内部クリーン機能の名称や操作方法が異なるため、取扱説明書を確認しましょう。

定期的にフィルターを掃除する

定期的にエアコンのフィルターを掃除しましょう。フィルターにはホコリや汚れ、部屋の空気に含まれていたカビ菌やウイルスが付着します。

エアコンを使う時期は月2回を目安に掃除機でホコリを吸い取り、シーズンが終わったら中性洗剤でこすり洗いをしましょう。

フィルターを水で濡らした場合は、しっかり乾かしてから設置しましょう。濡れたままだと、エアコン内部がカビの好む湿気の多い環境になってしまうので注意が必要です。

エアコンの暖房で臭いを感じたらプロの内部洗浄がおすすめ

エアコンの暖房運転時に発生する臭いを根本的に解決するには、プロのエアコンクリーニング業者による内部洗浄がおすすめです。

自分で掃除できる範囲は限られています。フィルターや吹き出し口の掃除である程度の汚れは取れますが、熱交換器やファン、ドレンパンなどの内部に潜むカビや汚れまでは除去できません。

暖房時の臭いが気になる場合は、自己流の対処で悪化させる前に、プロのエアコンクリーニングを検討しましょう。プロの業者であれば、適切な洗浄方法と洗剤を使用することで、エアコン内部の深い部分まで清掃し、臭いの原因となる汚れを確実に除去できます。さらに、プロによる点検で、エアコンの故障や不具合の早期発見にも繋がり、安全で快適な暖房運転を長く維持することに繋がります。

特に、長年清掃をしていない、または臭いがひどくて生活できない場合は、迷わずプロに相談することをおすすめします。

エアコンの暖房の臭いをクリーニングで解決する