2022年4月からの白ナンバー車のアルコールチェック義務化や2025年4月からの貨物軽自動車運送事業者の安全対策強化など、安全な運送環境を守るため運送業では法や規制の改正が続いています。
これらの法律や安全対策は個人事業主も守る必要があります。しかし個人事業主はルールを厳格に守って法や規制に対応する手間が大きいです。人によっては「業務において本質的なことではない」と感じるかもしれません。
手間のかかる法令対応はアプリでも解決できます。運転日報アプリには提出要件を満たした書式に対応しているものもあります。本記事では個人事業主にもおすすめの運転日報アプリを13製品紹介します。

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運転日報アプリとは
運転日報アプリは手書きやエクセルで分散していた運行記録を一ヶ所に集め、後から探して使える状態にするためのツールです。
手書きの日報は運転者が記入した用紙を事務所で回収し、ファイルにとじて保管します。エクセルの場合も各自が入力したファイルを集め、担当者が1つにまとめ直さなければなりません。どちらも記入漏れや読み取りにくい文字はその場では分からず、月末の確認作業の時点で気づくことになります。
デジタルで管理すると、記録の残り方が変わります。入力項目を必須に設定できる製品なら、空欄がある日報はその場でエラーになり提出できません。運転者が当日のうちに自分で埋めることになるため、管理者が後から本人に電話で聞き直したり、記憶を頼りに空欄を埋めてもらったりする手戻りが減ります。
過去の日報を探すときは、運転者や車両、期間を指定して絞り込むだけで済みます。走行距離や運転時間は運転者別や月別に自動で合計され、CSVなどの形式で書き出して他の資料に使えます。月末に電卓や関数で足し合わせる手作業は発生しません。紙の紛失や劣化、エクセルファイルの上書きで記録そのものが失われる心配がない点も特徴です。
記録が使える形で残っていれば、事故や苦情が発生したときに当日の運行状況をすぐ確認できます。
運転日報アプリが必要な事業者の特徴
運転日報のデジタル化をするには、アプリのほかにも運行管理システムや車両管理システムがあります。それらのシステムではなく、運転日報アプリでの管理をおすすめするのは白ナンバー車を所持している事業者と、黒ナンバー事業者の2つです。理由は以下の通りです。
白ナンバー車もアルコールチェックが義務化された
白ナンバー車は自家用車につけられるナンバープレートです。企業では営業車などにつけられ、自社の荷物を運ぶ際に利用されます。お金をもらって他人の荷物を運ぶことは法律違反です。
白ナンバー車のアルコールチェックは、2022年4月1日から段階的に進み、2023年12月1日からはアルコール検知器による測定が完全義務化されました。アルコールチェックの結果は、1年間保存をしなければなりません。
法令に適合した状態でアルコールチェックの結果を保管するには、アプリによる管理がおすすめです。
黒ナンバー事業者は2025年4月に安全対策が強化された
黒ナンバー車は、軽トラックや軽自動車などを使用して荷物を配送する場合につけられます。トラックなどを使う「一般貨物自動車運送事業」とは異なり、比較的参入のハードルが低い点が特徴です。
「貨物軽自動車運送事業」を営む黒ナンバー事業者は個人事業主が多いです。EC市場が拡大し、有名ECサイトの荷物を専門に運ぶ人も珍しくありません。
黒ナンバー車は2022年3月末時点で33万台登録されており、現在も増えていると推測されます。黒ナンバー車は物流・配送の面から社会を支えている一方で、死亡事故などの重大な事故が増えています。これに伴い、2025年4月には安全対策の規制強化が行われました。
個人事業主の場合は、安全対策の規制強化などの情報も自分で確認し、順守しなければなりません。法令に完全対応しているアプリであれば法律の詳細な内容までは追いきれなくとも、法令を遵守した環境で業務を行えます。また専用システムを導入するよりも金銭的負担が少ない点も嬉しいポイントです。
【全13製品】運転日報アプリ比較表
| 製品名 | 提供会社/運営母体 | アプリストア内価格 | AppStore評価 | Playストア評価 |
|---|---|---|---|---|
| K-LINKアプリ | 一般社団法人全国軽貨物協会 | 無料 | 1.0 | ― |
| e-TranSpot | ヤマト運輸株式会社 | 無料 | ― | ― |
| AI-Contact フリート | ジェネクスト株式会社 | 無料 | 2.0 | 2.5 |
| delilog | delilog | 無料 | 4.2 | 配信なし |
| ログOne | 合同会社ガレーラ | 配信なし | 配信なし | 配信なし |
| DriveReport | NTPシステム株式会社 | 無料 | 2.1 | 2.9 |
| モバレポ | 株式会社タイガー | 配信なし | 配信なし | 配信なし |
| DRIVEBOSS | パナソニックカーエレクトロニクス株式会社 | 無料 | 2.6 | 2.0 |
| どらたん | 株式会社NX総合研究所 | 配信なし | 配信なし | 配信なし |
| KIBACO | キムラユニティー株式会社 | 配信なし | 1.0 | ― |
| Cariot | 株式会社キャリオット | 無料 | 1.7 | ― |
| DRIVE CHART | GOドライブ株式会社 | 配信なし | 配信なし | 配信なし |
| Offseg | 株式会社デンソーテン | 配信なし | 配信なし | 配信なし |
※ ミツモア調べ(2026年8月時点)
※ 「―」は公式サイト・アプリストアに記載なし
運転日報アプリおすすめ13選
アプリとしてスマートフォンからでも使えるおすすめの運転日報アプリは以下の13製品です。
このうち、個人事業主の配送事業者にもおすすめなのは、K-LINKアプリ、delilog、ログOneの3製品です。これらのアプリは個人事業主向けにアプリを設計しているので、個人事業主の配送事業者がつまづきがちな部分をカバーしてくれやすい傾向にあります。
K-LINKアプリ(一般社団法人全国軽貨物協会)
K-LINKアプリは一般社団法人全国軽貨物協会が提供しています。業界団体が運営しているツールで、貨物軽自動車運送の事業者に求められる安全対策などの業務がすべてデジタル化できます。
主な機能は以下の通りです。
- 運行前後点呼記録
- 健康状態チェック入力
- 勤務・休息時間の管理
- 事故報告
- 管理者・ドライバー間データ共有
- 荷主・取引先への運行状況提示
- セキュリティ・個人情報保護
e-TranSpot(ヤマト運輸株式会社)
e-TranSpotは運送会社大手のヤマト運輸株式会社が2026年6月から提供をはじめたアプリです。
運行日報や点呼記録のデジタル化と一元管理ができ、GHG(温室効果ガス)排出量の自動算出機能も搭載しています。
e-TranSpotの料金は公開されていません。利用するには無料ウェビナーへの参加が必要です。アプリケーション利用料とOBDデバイス(車載機)の費用が発生する点を事前に把握しておきましょう。
AI-Contact フリート(ジェネクスト株式会社)

初期費用・月額費用ともに「永年無料」(※社用車5台以上保有が条件)という、市場の価格破壊とも言えるサービスです。驚くべきことに、この無料プランの範囲内で、ペルソナの必須要件である「アルコールチェック電子記録・管理」「運転日報の入力・出力」「動態管理(GPS)」の多くをカバーします。
導入にかけられる費用が少なく、失敗リスクをゼロにしたい中小企業にとって、強くおすすめしたい製品です。手厚いサポートが必要な場合は、有料プラン(月額200円/人)も選択可能です。
delilog(delilog)
delilogは、軽貨物ドライバー向けの業務記録アプリです。車両日常点検、業務前後の点呼、運行記録、事故記録をスマホで入力でき、国土交通省モデル様式に準拠したPDF出力にも対応しています。
毎日の点検はチェック形式で約30秒で完了し、通信圏外でも記録できます。
無料プランが用意されているので、初期費用ゼロ円で管理を始められます。Premiumでは車両台数無制限、PDF出力無制限、勤務時間管理、売上管理も使えるので、事業が軌道に乗ってきたらPremiumプランに課金することを検討しましょう。
ログOne(合同会社ガレーラ)

ログOneは、個人事業主の軽貨物ドライバー向けに無料で使える点呼、業務記録簿アプリです。
アプリからの質問に答えるだけで点呼記録や業務記録を入力できます。さらに走行距離、拘束時間、稼働時間も自動で計算されるので、運行管理にかかる手間を抑えられます。記録はPDF化して保存や提出に使え、所属会社への共有にも対応しています。
ブラウザでそのまま利用でき、メールアドレス登録だけで始められる手軽さも特徴です。
DriveReport(NTPシステム株式会社)

1車両あたり月額330円(税込)という圧倒的な低コストで導入可能なサービスです。その最大の特徴は「シンプルな日報管理」に焦点を当てている点にあります。「高機能は不要。まずはコストを抑えて手書きの運転日報をデジタル化したい」という企業にとって、最初の選択肢となるでしょう。
ITが苦手なベテランドライバーでも直感的に使えるUIが期待でき、車両台数に応じたボリュームディスカウントも用意されています。
モバレポ(株式会社タイガー)

初期費用110,000円~、月額11,000円~(無料トライアルあり)と、DriveReportとは対照的に初期費用が発生するサービスです。その分、単なる運転日報の入力に留まらず、管理者の「承認フロー」のデジタル化や、自社の運用に合わせたカスタマイズ性に強みを持つ可能性があります。
「単なる日報入力だけでなく、管理者の承認プロセスまで含めて効率化したい」という、一歩進んだ業務改善を目指す企業に適しています。
DRIVEBOSS(パナソニックカーエレクトロニクス株式会社)

月額1,500円~(初期費用は要問合せ)で利用可能なこのサービスは、もともとデイサービス(介護)の現場の声をもとに開発されたという背景を持ちます。そのため、「送迎計画」「動態管理」「安全運転」に強みがあります。
運転日報の管理とあわせ、複数の訪問先を効率的に回るルート作成や、送迎計画が日常業務に含まれる卸売業や介護関連事業所の日報・動態管理に適しています。
どらたん(株式会社NX総合研究所)

初期投資が不要(ドライバー20人分で月額15,000円)で、スマートフォンの「LINE」アプリを利用する点が最大の特徴です。
ドライバーが使い慣れたLINEで「労働時間」をリアルタイムで把握し、「運転日報を自動生成」できるため、現場の抵抗が少ない導入が期待できます。2024年問題(労働時間把握)と運転日報の効率化に同時に対応可能です。
KIBACO(キムラユニティー株式会社)

導入費用は不要(月額利用料+デバイス費用)で、AIによる映像分析技術を活用した高度な管理が可能なサービスです。AIが「居眠り」「ながらスマホ」「車間距離不保持」といった危険運転を自動検出し、ドライバーへリアルタイムで警告します。
運転日報のデジタル化や法令対応は当然のこととして、「リアルタイムの位置把握による配車効率化」や「事故削減のための安全指導」まで、車両管理全体をDXしたいという上位ニーズを持つ企業に適しています。
Cariot(株式会社キャリオット)

導入費用は不要(月額利用料+デバイス費用)で、AIによる映像分析技術を活用した高度な管理が可能なサービスです。AIが「居眠り」「ながらスマホ」「車間距離不保持」といった危険運転を自動検出し、ドライバーへリアルタイムで警告します。
運転日報のデジタル化や法令対応は当然のこととして、「リアルタイムの位置把握による配車効率化」や「事故削減のための安全指導」まで、車両管理全体をDXしたいという上位ニーズを持つ企業に適しています。
DRIVE CHART( GOドライブ株式会社)

AI搭載のドライブレコーダーを活用した安全運転管理に特化したサービスです。AIが「脇見運転」「車間距離不足」「一時不停止」など8種類の危険運転を自動検知します。特筆すべきは、走行データに基づき「日報と月報が自動生成」される点で、安全管理と日報作成の効率化を両立します。
実際に日本交通(タクシー)の事例では、導入により事故が大幅に低下し、1年間で「車両修繕費」が約6%、「事故賠償費」が約10%削減という明確なROI(投資対効果)が報告されています。
Offseg(株式会社デンソーテン)

月額2,300円~/台(税抜)で利用可能な、AIによる安全運転支援サービスです。他のAIサービスとの違いは、「昼夜を問わず、車内外の模子を鮮明に記録」できる点を強みとしていることです。
運転日報の管理効率化はもちろん、事故削減が大きな課題であり、特に夜間走行が多い運送業や、車内状況(乗客対応など)の記録も必要な場合に適しています。
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