AIが搭載されているタレントマネジメントシステムを導入すると、従業員の能力や資質を一元管理するのはもちろん、集めたデータの分析まで実施可能です。人事業務の効率化に役立つシステムについて、特徴・注意点・選び方などをみていきましょう。
最終更新日: 2024年11月02日
AIを活用できるタレントマネジメントシステム6選！
さまざまな製品があるタレントマネジメントシステムをチェックしていると、どれを選べば良いのか判断に迷うこともあるでしょう。AIを活用したタレントマネジメントシステムのおすすめを6種類を紹介します。
- SUZAKU
- POSITIVE
- リシテア/AI分析
- Kc-HERO
- exaBase
- crexta
「SUZAKU」組織心理学とAIを掛け合わせたシステム
「SUZAKU」は組織心理学とAIの組み合わせによって、社員と会社の成長を促すツールです。3,000社以上の利用実績のあるアセスメントサーベイなら、人材管理を社員個人と会社組織の両面から実施できます。
また「HQ Profile」は組織心理学の専門家とともに開発されたAI搭載の機能で、有望な人材を見つけたり、採用のミスマッチを防いだりするのに役立ちます。
その他にもAIを活用した人材の活躍予測や、成長予測も可能です。社員や組織をよりよくしていくと同時に、サポートが必要な箇所を認識しやすく可視化できるのが特徴です。AIによって改善点を見つけ全体をボトムアップできるシステムなんです。
「POSITIVE」AIで適任者をスピーディーに選出
複数のグループ会社を抱える大手企業向けにおすすめなのが「POSITIVE」です。
AI搭載の「タレントアナライズ機能」によって、あるポジションに人員が必要な際は社内に埋もれている最適な人材を素早く見つけ出すことができます。
登録された人材情報ともとにAIが個人の特徴を学習して、適任者を選出してくれるのです。誰もが知っている有名な企業をはじめ、2,700社への導入実績がある点も、安心して利用できるポイントです。豊富な実績があるため、導入時や運用時の保守体制も充実しています。
グループ全体の人事について、計画の立案から報酬まで、必要なプロセスをすべてツールで管理可能です。
「リシテア/AI分析」AIで組織ストレスを予測
リシテア/AI分析は株式会社日立ソリューションズが提供する、AI分析システムです。リシテアは就業管理や人材戦略、人事管理等のシリーズが複数あり、その中の1つとしてAI分析があります。
多くの人材データをAI分析することで個別ケアが必要な社員を見つけ出し、早期ケアを可能にしてくれます。
また、暗号化や匿名化、情報へのアクセス管理など、セキュリティ対策もばっちりのAI活用サービスなんです。
「Kc-HERO」どんなデータでもAIが解析可能
Kc-HEROはコンサルティング会社のKPMGが開発したAIソリューションです。
人事情報が多すぎて表面的なものだけで配置を決定したり、配属の基準が統一されず公正な判断ができなかったりといった問題を解決してくれます。
自然言語処理がKc-HERO独自の強みで、分析しやすいようにデータを加工する必要なく、どんなデータでもそのままの形で分析が可能です。
「exaBase(旧称：HR君)」アプリを使って簡単にAI分析
exaBaseは株式会社エクサウィザーズが提供するAIプラットフォームです。AIを活用した採用支援から、人材発掘・育成、人材が定着するところまで多岐に渡るサポートを行っています。
SaaSのアプリケーションも展開していて、AIに関する知識が十分でなくても簡単に操作できる仕組みが整っています。
また、AIによる画像解析や音声解析も可能で、文字のデータに限らず幅広いデータを管理するのにも最適です。
「crexta」人材大手マイナビが提供する安心のシステム
crextaは人材業界大手の株式会社マイナビが提供する、AI機能搭載のタレントマネジメントシステムです。
マイナビが40年以上培ってきた人材サービスに関するノウハウを詰め込んだシステムなんです。
人事業務に特化した「HaRi」というAIエンジンを分析機能に採用。社内で活躍する優秀な人材の特徴を抽出して共通点を見出し、組織が必要とする人材のモデル化ができます。
またシステムも使いやすく、ドラッグ＆ドロップの簡単な操作でデータを移動できるなど使いやすさにもこだわったシステムなんです。
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AI活用でタレントマネジメントシステムはどうなる？【3つの可能性】
従業員の能力や資質など、社員情報として管理しているデータ量は膨大です。これらを収集し管理・活用するのに、人の手を使うのは効率的ではありません。
そこで役立つのがAIを活用したタレントマネジメントシステムです。AI機能を搭載することで次のように可能性が広がるのです。
- 膨大なデータを素早く処理できる
- より客観的で公正な人材マネジメントが可能になる
- 有効なアウトプットが得られる
（1）膨大なデータを素早く処理できる
従業員の能力や資質、職歴など、タレントマネジメントシステムが社員情報として管理しているデータ量は膨大です。AI搭載のタレントマネジメントシステムなら、そのような情報も素早く正確に処理できます。
AIが搭載されていない、通常のタレントマネジメントシステムだとデータ管理はしてくれても分析までできなものもあります。そうなると、集計されたデータを見て人の手で分析するしかありません。
しかしAIが搭載されたタレントマネジメントシステムを使えば、従業員数に関係なく短時間のうちに分析することが可能です。
膨大な量の人事業務や従業員データの分析作業に追われていた日々とはもうお別れです。今までかかっていた手間や時間を、より重要度の高い業務に回すことができます。
また、AIはデータを学習させるほど処理や分析の精度が高まります。活用すればその分、より自社にあった分析結果が出てくるでしょう。
（2）より客観的で公正な人材マネジメントが可能になる
AIを活用すると完全に統一された基準で分析結果を抽出することができます。AI搭載のタレントマネジメントシステムでは人事評価に関わる判断も下せるため、公平かつ公正な評価が可能になるのです。
人事評価は昇格や賞与に関わる、従業員にとってとても重要なイベントです。従業員の納得がいくよう、客観的かる慎重に評価しなければなりません。
しかし、人が判断するとどうしても主観的な意見が入ってしまい、無意識のうちに好き嫌いで評価してしまうようになります。
このような事態を防ぐためにもAI搭載のタレントマネジメントシステムは有効なのです。
また離職率低下にも有効で、退職者データをAIに学習させることで「離職しやすい人」を分析します。
その特徴を持った従業員がいれば、個別にサポートやフォローを行うことで離職防止対策が練られます。
このようにAIを使ったタレントマネジメントシステムで、社内人材に対する適切な対応が可能になり、より長く働き続けてくれる仕組みを構築できるでしょう。
（3）有効なアウトプットが得られる
AIの活用で客観的かつ正しい判断が可能になれば、よりスピーディーに有効なアウトプットが出せます。アウトプットの例としては人事戦略の提案や人事評価、人材の最適配置、離職予測などさまざま。
AIは多くのデータを読み込んで学習させるほどアウトプットの質も高まります。そのため、まずは社内に浸透させて従業員の情報をインプットすることが大切です。
しかし、AIによって得られたアウトプットをそのままアクションに移すのが最適ではありません。
あくまでも1つの案として、AIからの結果をもとに会社で試行錯誤を重ねながらアウトプットの有効性を高めていくことが重要になるのです。
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